介護保険のデメリットや気を付けたい点など、全て解説します。

介護保険はメリットばかりではありません。デメリットや注意点をよく理解しておきましょう。公的介護保険や民間介護保険に分けて解説しております。それぞれの特長を理解してゆくことでデメリットをどのように補完してゆくかがわかってくるでしょう。

介護保険のデメリットについて全て解説します

介護保険のデメリットについて解説します。


介護保険は公的な介護保険と民間の介護保険があり、まずはそれぞれの特長をまとめます。


公的な介護保険の特長は、40歳以上の人は強制加入、要介護認定を受けて訪問・通所・施設サービスを1割~2割の自己負担額でサービスを受けることができます。


民間の介護保険の特長は年齢に関係なく、支給基準は保険会社により様々で、一時金や年金などで現金で受け取ることができます。

介護保険に加入する際のデメリット

介護保険に加入する際のデメリットをまとめてみましょう。

  1. 40歳以上の人は強制的に加入させられる
  2. 金銭を直接受け取れるわけではない
  3. 一度も利用せずになくなる方も大勢いる
  4. 要介護認定を受けないと利用することができない
  5. 要介護認定は今後厳しくなる可能性がある
  6. 介護保険を提供する民間企業は少ない
  7. 民間の介護保険は別途保険料を支払う必要がある
  8. 民間の介護保険は健康状態に問題があると加入できない
  9. 死亡保障などが減る場合がある

デメリット1:40歳以上の人は強制的に加入させられる

公的な介護保険は40歳以上の人は強制的に加入させられます。本人の意思に関係なく、また契約等の手続きもなく加入になります。保険料の払い込みは、会社員は給与天引きで、65歳以上の年金受給者は年金から天引きで支払われます。

例えば介護保険を利用したくないと考えている人や、現預金があり保険に加入する必要がない人も強制的に加入となります。

デメリット2:金銭を直接受け取れるわけではない

公的な介護保険は現物支給です。医師の指示や、ケアマネジャーが必要性を認めケアプランに位置付けられたサービスを受けることができます。サービスを利用すると自己負担金が発生するので、経済負担が大きくなるところに、さらに費用がかかるという側面があります。

民間の介護保険のように一時金や年金で金銭を直接受け取れるわけではありません。

デメリット3:一度も利用せずになくなる方も大勢いる

公的な介護保険でサービスを利用するには、まず市町村からの要介護認定が必要です。そのため市町村の要介護認定が受けることができなければ原則サービスを利用できません。

また病気や怪我により急激にADLが下がる場合などで、介護認定手続きや区分変更に時間がかかり、サービスの利用開始が遅れたり、利用開始前に亡くなってしまう場合もあります。


要介護状態にならずに亡くなる方も多く、サービスを一度も利用せずになくなる方も大勢います。

デメリット4:要介護認定を受けないと利用することができない

公的な介護保険でサービスを利用するには、まず市町村宛に、要介護認定申請書を提出します。認定調査や判定・審査会を経て要介護認定を受けます。ここで介護が必要な状態であると認定されない場合は介護保険サービスを利用することができません。

デメリット5:要介護認定は今後厳しくなる可能性がある

今後高齢化が進展し、要介護状態となる高齢者は増加する見込みです。一方少子化の影響もあり保険料を負担する就労者人口は大きな増加は見込まれません。国の財政における社会保障費も膨張する一方であり、そうした中で要介護認定が今後厳しくなる可能性があります。

デメリット6:介護保険を提供している民間企業は少ない

生命保険や医療保険に比べ、民間の介護保険商品を提供している企業は多くありません。公的な介護保険の方が普及しており、民間の介護保険については現状では普及が進んでおりません。

デメリット7:民間の介護保険は別途保険料を支払う必要がある

民間の介護保険に加入する場合は別途保険料を支払う必要があります。40歳以上になれば公的な介護保険の保険料を支払ったうえで、別途保険料を支払うこととなります。

デメリット8:民間の介護保険は健康状態に問題がある場合は加入できない

民間の介護保険に加入する場合、健康状態に関する告知を行う必要があります。健康状態に問題がある場合は加入できないこともあります。また告知内容に虚偽があった場合は、保険金が受け取れないこともあります。

デメリット9:死亡保障などが減る場合もある

民間の介護保険で気を付けたいのが、介護以外の保障が含まれているタイプの保険です。死亡や高度障害、特定疾病や入院などの保障をひとまとめにして契約をしています。そのうちのどれかの保険金が支払われた時に、全ての保障が終わってしまったり、他の給付金が減らされたりする場合があります。

在宅介護と施設介護の違いとは?それぞれのデメリットを紹介

介護には大きく分けて「在宅介護」「施設介護」の2種類があります。「在宅介護」は自宅で介護士や家族が介護を行うもので、「施設介護」は老人ホームなどの施設に入居して介護士などから介護サービスを受けるものです。



在宅介護のデメリット1:夜間には必ず介護が必要になる

在宅介護のデメリットとして、夜間の介護があげられます。居宅サービスを部分的に利用するとしても夜間の介護が必ず必要となります。ショートステイなどを利用し負担を軽減することもできますが、利用日数の制限や、限度額の制限があります。

在宅介護のデメリット2:介護者に対する心労被害が最も高くなりうる

家族が介護をする場合、相手への愛情や責任感から、すべてを自分でやろうとして、うつ病になったり体調を崩したりするケースがあります。老老介護や介護離職の問題が社会問題になっています。

このような介助者は実際に多く、心身共に疲れ果ててしまうケースがあります。

在宅介護のデメリット3:近隣住民や公共施設などに迷惑をかけるリスクがある

認知症の高齢者の徘徊などで近隣住民に迷惑をかけたり、交通事故や鉄道の事故を引き起こしているケースも新聞やニュースで見受けられます。常に目を離さずにおくということが現実的には難しく、こうしたリスクが在宅介護にはあります。

施設介護のデメリット1:費用が圧倒的に高い

施設介護のデメリットは、やはり費用の高さです。在宅介護に比べると圧倒的に高くなります。老人ホームなどの介護施設は、介護体制は整っている代わりに、費用については高くなるというデメリットがあります。

施設介護のデメリット2:入居したにもかかわらず退去する場合も

入居したにもかかわらず退去していまう場合もあります。家族が一生懸命施設を探しても本人が「やっぱり自分に合わない」と退去してしまうケースもあります。

在宅介護と施設介護の違いとは?それぞれのメリットも知っておこう

在宅介護と施設介護のデメリットを先にお伝えしましたが、メリットも是非知っていただきたいと思います。

自宅介護のメリット1:自由度が高く選択肢が広い自宅介護

在宅介護のメリットは、自由度が高く選択肢が広いことです。自宅介護であれば「自分が介護に避ける時間」や「どこまで他のサービスを使用するか」などの選択肢が広くなります。家族だけで行うと負担は大きいですが、外部サービスをバランスよく取り入れることで負担を軽減することができます。

施設介護のメリット1:常に専門家が見守っていてくれる

施設介護のメリットは、常に専門家が見守っていてくれることです。どの家族も介護の経験が豊富にあるわけではありませんし、医療に関する知識も同じです。経験豊富な専門家が見守っているという安心感が施設介護にはあります。

施設介護のメリット2:介護者本人の気持ちが楽になる

介護者本人の気持ちが楽になる点もメリットとして挙げられます。在宅では介護する家族の負担感だけでなく、介護されている本人も「申し訳ない」「迷惑をかけている」と感じていることが多いです。施設に入り、家族と離れる寂しさもありますが、こうした負担感が減り、また施設内で気の合う仲間や趣味などに巡り合うこともあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。


介護保険のデメリットや在宅介護と施設介護の違いなどを説明してきましたが、それぞれメリットもあればデメリットもあるというのが現実です。


公的介護保険は40歳以上が全員加入するサービスですが、一方でカバーしきれない部分もあるのが現状です。民間の介護保険も上手に活用して「もしも」の場面に備えてゆきましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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