介護保険証は更新が不要となった!ただし要介護認定は更新が必要!

介護保険サービスを利用するには、被保険者資格があることを証明する「介護保険証」が必要です。現在、介護保険証自体には有効期限がないため、「介護保険証の更新」は必要ありませんが、介護を必要とする状態の度合いを認定する「認定有効期間の更新」は必要となります。

介護保険証は更新する必要がない

介護保険証(介護保険被保険者証)は、お一人お一人が、65歳の誕生日を迎えられ、一号被保険者になられると、住民票のある市区町村より交付されます。


40歳から64歳の医療保険加入者は、第二号被保険者と呼ばれますが、その方々の中で、介護や支援を必要とされる状態の方は、その要介護・要支援状態の原因である身体上または精神上の障害が加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病であって、政令で定める16疾病(特定疾病)に該当する場合は、介護保険の認定申請をすることができ、その認定後に介護保険証が交付されることとなります。

介護保険証(介護保険被保険者証)とは

介護保険証とは、

・要介護(要支援)認定をうけるとき

・介護サービスを利用するとき

に必要となります。65歳になり介護保険証が送られてきた際には、無くしてしまわないように保管することが必要です。


介護保険証には、被保険者番号、住所、氏名、生年月日などの個人情報とともに、保険者(住民票のある市区町村)の保険者番号や名称が記載されています。また認定を申請されれば、認定された要介護(要支援)状態区分や認定有効期間、居宅サービス利用時の限度額が記載され、介護サービスを受けるために必要なケアプランを作成してもらうために契約された居宅介護支援事業所名や介護保険施設名が印字されます。また保険料の滞納などに伴う給付制限や、まれにサービス種類ごとに利用できる上限額が介護認定審査会で設定されることがあり、その内容が記載されています。


介護保険サービスを利用される場合には、この介護保険証の確認が、ケアプランを作成する居宅介護支援事業所も、ケアプランに位置付けられた介護保険サービスを提供するサービス事業所も必要となります。

介護保険証の有効期限が廃止されたので更新の必要性がなくなった

介護保険の始まった当初は、介護保険証自体に保険者(市区町村)が、交付から6年以内で定めた有効期限を記載し、その有効期限ごとに更新することが必要となっていました。

2005年から有効期限が廃止された

ところが、実際には介護を必要としない人は、介護保険証の更新を必要としない事、また介護を必要とする人は要介護認定を申請することになるのですが、その要介護認定の最長の有効期間が2年であったため、サービスを受け続けるためには、認定を2年以内に必ず更新する必要があり、その要介護認定の更新の際には、介護保険証自体の有効期限とは関係なく、新しい保険証が交付されていたことから、


介護保険証自体の更新の必要性に欠けるという側面があり、2005年に、介護保険証の有効期限は廃止されることとなりました。

ただし要介護認定の更新は必要

介護保険証の有効期限は廃止されましたが、介護サービスを受けるために必要な要介護認定には認定の有効期間があります。

要介護認定、要支援認定の有効期間は12ヶ月

介護保険施行当初は、認定の有効期間は、原則として新規申請と区分変更申請では6か月、認定の更新申請では要支援から要介護、要介護から要支援と変更になった方の有効期間は6か月、要支援から要支援、要介護から要介護と認定された方の有効期間は12か月となっていました。

その後、平成27年には、市区町村の認定に関わる事務負担を軽減するため、認定の有効期間は、原則として、新規申請と区分変更申請で6か月間、認定更新時には12か月間となりました。

ただし、市区町村の裁量も広く認められており、新規申請で3か月から6か月、区分変更申請で3か月から12か月、更新申請では3か月から24か月の間で、有効期間を市区町村が設定できるとされています。

さらに現在では、要介護認定の更新から3年経過した後も、要介護度が変わらない人の割合が4割程度保たれているとして、更なる有効期間の延長が検討されており、平成30年には最長の有効期間を36か月とすることが目指されています。


認定有効期間の更新は、介護保険サービス利用のために欠かせませんが、担当するケアマネジャーには、その更新手続きを支援する役割がありますので、通常、スムーズな更新が行われています。


介護保険証の紛失、再発行と住所変更

介護保険証は介護保険サービスを受けるために、認定を申請(新規申請、更新申請)するとき、また実際に介護保険サービスを利用するときに必要となりますが、それまで介護が必要でなかった人や、必要であっても結びつかなかった人などの中には、紛失してしまわれる方もおられます。

介護保険証を紛失した場合

介護保険証を紛失された場合、市区町村の窓口で再交付の申請ができます。ご本人、ご家族、また居宅介護支援事業者や介護保険施設などが申請可能となります。

介護保険証を再発行する為の手続き

介護保険証を再発行するためには、通常、「介護保険 被保険者証等再交付申請書」という用紙を、市区町村のインターネットホームページからダウンロードされるか、窓口でその用紙をもらい、記入して提出することとなります。

市区町村によっては、その際に、ご本人が申請される場合でも、マイナンバーの通知カード(またはマイナンバーカード)や本人確認ができる書類が必要となる場合があります。

またご本人、同居のご家族以外が、申請する場合は、委任状やその申請される代理人の本人確認書類、代理人の印鑑などが必要となる場合があります。

居宅介護支援事業所などが申請する場合も、同様となります。

その後、市区町村のそれぞれの判断にはなりますが、郵送で交付されるか、その場で窓口交付の場合もあります。


介護保険の保険者はそれぞれの市区町村となりますので、様式や判断がそれぞれに異なる部分があり、事前にケアマネジャー高齢者介護の窓口に問い合わせるとスムーズな再交付申請が可能となります。

住所変更した場合の介護保険証の更新

介護保険は住民票のある市区町村が保険者となるため、特に市区町村をまたいでの引っ越しとなった場合は、介護保険サービスを継続利用されるためには、すみやかに新しい住所での資格取得手続きが必要となります。


介護保険の要介護認定をすでに受けておられる場合

転出前の市区町村で受給資格証明書を発行してもらい、その後、転入先の市区町村に、(転入から14日以内)届出を出すことになります。その際にはおおむね6か月間、すでに受けられている要介護認定の等級が転入先の市区町村にも引き継がれることとなります。


介護保険の要介護認定を受けておられない場合

そのまま転出前の市区町村で交付されていた介護保険証を転入先の市区町村に提出します。


同一市区町村内の住所変更の場合

窓口に住所変更の届け出を出すこととなりますが、被保険者番号などの変更がないため、介護保険サービスの継続利用は特に問題なく行われます。


介護保険施設に入所となったための住所変更の場合

住所地特例の適用される施設(特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどで、入所の際に施設側に確認すると間違いありません。)であれば、転出前の市区町村が保険者のままの扱いになりますので、転出前の市区町村の介護保険の担当窓口で「住所地特例適用届」を提出します。また、転入届の提出の際に、介護保険施設入所のための転入であることを伝えると手続きをスムーズに行う事ができます。

まとめ

介護保険では住民票のある市区町村が保険者であり、介護保険の事務をそれぞれの市区町村が行っているため、手続き内容には地域差があります。その手続きなどには、解りにくいものもあり、さらに介護保険法の定期的な改正で、先に出た「介護保険証の更新」のように変更になっていくものもあります。


けれども、例えば認定有効期間の更新申請や、介護保険証の再発行のような、市区町村窓口とのやり取りの中には、担当する居宅支援事業所のケアマネジャーなどが代行で行う事が出来るものもたくさんあります。継続して介護保険サービスを利用するために、解らないと感じた時には、一人で考えてあきらめてしまうようなことなく、担当するケアマネジャー、入所されている介護保険施設の相談員などに相談し、支援してもらうことが大切です。


さらに強く言うのであれば、そのようなことでも相談しやすいケアマネジャーや相談員を選ぶことが、安心の生活につながると考えます。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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