県民共済の学資保険とは?全労災やJA共済との違いもシュミレーション

こどもの将来のために県民共済の学資保険を利用したいと考えている方は多いのではないでしょうか。今回、県民共済にも学資保険はあるのか、保障内容や口コミも合わせて解説します。また、JA共済(農協)や全労災(国民共済)の学資保険との違いもシュミレーションします。

県民共済に学資保険とは?全労災やJA共済との違いも解説


福岡県民共済や静岡県民共済といった県民共済のことはご存じでしょうか?ほとんどの都道府県には都道府県民共済がある、ということをご存じの方も多いと思います。


しかし、存在は知っていても、どのようなことをやっているのかまでは知らない方が多いかもしれませんね。


県民共済は非営利団体が運営しているため掛け金が安いとても魅力的な共済制度です。


子供がいる方の取っては、県民共済で学資保険の取り扱いがあるのか、子供向けの商品があるのかが気になるところですよね。


ここでは、

  • 県民共済の子供向け商品とは?
  • 「こども型」とは?内容や口コミをご紹介
  • 学資保険と県民共済を上手に利用するポイント
  • 全労災やJA共済、コープ共済の学資保険について
  • 学資保険のメリットとデメリット

についてご紹介していきます。


この記事をお読みいただければ、県民共済には学資保険があるのか、また、学資保険について理解が深まり、上手に保険を選択できるようになります。


ぜひ最後までお読みください。

県民共済は学資保険という名前ではないが、こどもへの保険を扱っている

手ごろな掛け金で保険に加入することができる県民共済ですが、取り扱い商品の中に学資保険があるのかが気になる方は多いと思います。


子供の将来の教育費のために、学資保険を検討しているかたも多いのではないでしょうか。


県民共済では学資保険の取り扱いはありません。基本的に掛け金を安くするために、保険料は掛け捨てとなっているため、貯蓄性のある学資保険は取り扱っていないのです。


しかし、子供向けの商品は存在しています。子供向けの商品は後でご紹介していきます。

そもそも県民共済とは?

県民共済は非営利団体が運営している保障制度です。助け合いを基本としているため利益を上げることを目的としていません。


特徴としては

  • 掛け金が安い
  • 掛け金や商品がシンプル
  • 0歳~85歳が対象
  • 健康告知が緩やか
  • 都道府県ごとに分かれている

などがあります。


掛け金が安く利益が出た時には余剰金が割戻金として返還されるため経済的な負担が少ないという大きなメリットがあります。


掛け金が安いことに加え、商品がシンプルで健康告知が緩やかなため加入のハードルが民間の保険に比べて低くなっています。そのため多くの人の安心を求めて加入しています。

学資保険は保険会社が扱っている

子供の進学資金を貯めるために多くの人が利用している学資保険ですが、残念ながら県民共済では取り扱いがありません。


学資保険に加入するなら民間の保険会社から選ぶことになります


多くの保険会社で学資保険を取り扱っているので、すでに民間の保険会社に加入している場合は学資保険の取り扱いはないか担当者に相談してみるといいでしょう。


現在ではネット通信販売などでも気軽に加入することができるので時間がない場合はそういった学資保険も検討してはいかがでしょうか?


また、学資保険にも保険料や保険対象などが異なるさまざまなプランが用意されています。


自分にぴったりのプランを探すためには多くの学資保険を比較できる一括見積サービスを利用するのがおすすめです。

県民共済が扱うのは掛け捨て型の共済制度のみ

県民共済で取り扱っている商品はどのようなものなのでしょうか?


大きく分けると

  • 火災共済
  • 生命共済

2つのタイプがあります。


火災共済

住宅や家財道具が火災や地震、風水害により被害に遭った際に共済金や見舞金が支払われます。掛け捨てタイプです。


生命共済

入院やケガによる通院、手術に加え死亡した場合にも保障が受けられます。こちらも掛け捨てタイプなので満期の返戻金などはありません。


貯蓄型保険は取り扱い対象外

満期時にお金が支払われる学資保険のような貯蓄型保険は取り扱っていません。


貯蓄性のある保険に加入したいと考えるのであれば民間の保険会社を検討しましょう。

県民共済の学資保険「こども型」の保障内容や口コミを解説

県民共済では学資保険は取り扱っていませんが、子供向けの商品の取り扱いはあります。


それは県民共済の「こども型」です。掛け金の安さが売りですが、子供向けの商品も掛け金は安くなっているのか、気になるところですね。


また、「こども型」に関する口コミも気になる方が多いのではないでしょうか。実際に加入している方の口コミは、加入を決める際の大きなポイントになるかと思います。


ここでは、

  • 「こども型」の保障内容や保険料
  • 「こども型」の口コミ

について紹介していきます。

県民共済の学資保険「こども型」の保障内容・保険料

こども型への加入ができるのは、0~満17歳までとなり、保障は18歳までとなっています。


気になる保障内容は以下のようになっています。

内容こども1型こども2型
入院5,000円/日10,000円/日
通院(事故)2,000円/日4,000円/日
がん診断50万円100万円
手術2・5・10・20万円4・10・20・40万円
先進医療1~150万円1~300万円
契約者の死亡事故:500万円
病気:50万円
事故:1,000万円
病気:100万円
第三者への損害賠償100万円/1事故200万円/1事故
掛け金1,000円/月2,000円/月

これら以外に、後遺障害や死亡・重度障害時に対する保障も付いています


入院や通院、手術などの医療に対する保障だけでなく、契約者の死亡時や損害賠償なども保障され、掛け金が1,000円、2,000円とかなり安いのが特徴です。


ただし、貯蓄をするタイプの学資保険とは違うため、注意が必要です。

県民共済の「こども型」の口コミを紹介

保障内容も充実しており、月の掛金も1,000円からとかなりお手頃な「こども型」ですが、実際に利用している方の口コミが知りたいですよね。


貯蓄はできないがどうなのか、など気になることが多いのではないでしょうか?


以下で実際の口コミをいくつかご紹介しているので、参考にしてください。


*現在、口コミや評判は調査中です。

どの地方の県民共済でも商品に違いはない

県民共済は都道府県ごとに運営されています

千葉県の場合は千葉県民共済、東京の場合は東京都民共済といった名称で運営されています。(神奈川県は全国共済

一部で商品名が異なることもありますが、基本的に取り扱う商品は変わりません

例としては子供が対象の共済は
  • 埼玉:こども共済
  • 神奈川:共済活き生き新こども
  • その他の地域:生命共済こども型
などの名称となっていますが、月々の掛け金(1000円~)や保障内容(入院・ケガ通院・契約者死亡など)は同じです。

加入する際は居住しているか職場がある都道府県の共済に加入することになります。転居する場合は転居先の県民共済に保障が引き継がれます。

残念ながらすべての都道府県に県民共済があるわけではないので県民共済がない地域に住んでいる場合は加入することができません。

学資保険として県民共済を上手に利用する方法

将来の進学資金を計画的に貯めることができる学資保険。子供を持つ多くの家庭が加入している保険商品です。


しかし、これまで説明してきたように県民共済では学資保険の取り扱いがありません。


そこで、民間の保険会社の学資保険と県民共済をうまく利用して負担が少なく大きな保障が得られる方法を紹介します


これから学資保険の加入を検討している方はもちろんのこと、子供の保険の見直しを考えている方もぜひ参考にしてください。

従来の保険を見直して県民共済でカバーする

ここでは従来の民間の医療保険を見直して県民共済でカバーする方法を紹介します。


子供の保険の加入状況をみてみると

  • 医療保険
  • 学資保険

の2本立てで加入している人が多いようです。


子供のケガや病気に備えて医療保険に、将来の学費に備えて学資保険に加入するという方法です。


民間の医療保険を掛け金の安い県民共済に変えると金銭的な負担は変わらず学資保険の保険料を増額することができます。


あくまで保険料・掛け金は一例ですが、民間の医療保険の代わりに県民共済を利用した例を紹介します。


見直し前

  • 民間の医療保険:2000円
  • 学資保険:2000円
  • 計:4000円


見直し後

  • 県民共済:1000円
  • 学資保険:3000円
  • 計:4000円

民間の医療保険を県民共済に変更し浮いた掛け金を学資保険に当てることにより、学資保険の満期金を増やすことができます。

子供の医療面の保障を県民共済でカバーする

将来の進学資金を貯蓄するための学資保険ですが、入院や手術などに備えるための医療特約を付けることもできます。


 一つの保険で貯蓄ができ、医療保障が受けられる人気の商品ですが、医療保障は主契約ではなく特約なので別の保険に入った方が手厚い医療保障が受けられることもあります。


手頃な掛け金で手厚い保証が受けられると評判の高い県民共済で医療保障を賄うのも一つの方法です。


分かりやすく例を挙げて説明します。


見直し前

  • 学資保険:2000円
  • 医療特約:1000円
  • 計:3000円

見直し後

  • 学資保険:2000円
  • 県民共済:1000円
  • 計3000円

見直し後も合計金額は同じですが、医療特約を県民共済に変更することにより保証内容が幅広く補償額も多いというメリットが得られます

県民共済だけじゃない!全労災やJA共済、コープ共済の学資保険も紹介


学資保険の取り扱いが無いことが分かり、ガッカリした方も多いのではないでしょうか。確かに、県民共済で学資保険の取り扱いがあれば、お得に教育資金が貯められそうですよね。


しかし、共済は他にもあります。他の共済では取り扱いがあるのか気になりますよね。


貯蓄型のものがあるのか、保障内容や掛け金も気になるところです。


ここでは、

  • 全労済
  • JA共済
  • コープ共済

の学資保険についてそれぞれご紹介していきます。

全労災(国民共済)の学資保険「こども保障 満期金付タイプ」

全労済の学資保険でご紹介するのは、「こども保障・満期金付タイプ」になります。


保険金を受け取る年齢によって3つのコースに分かれており、

  • 中学準備コース
  • 高校準備コース
  • 大学準備コース

から選ぶことができます。


満期金額は

  • 50万円
  • 100万円

の2つから選ぶことができます。


保障内容としては、

内容金額
入院10,000円/日
通院(事故)2,000円/日
骨折・脱臼等5万円
手術5万円(入院中)
2.5万円(外来)
放射線治療5万円
契約者の死亡300万円(事故)
10万円(病気)
死亡・重度障害200万円(事故)
100万円(病気)
障害が残った場合90~4万円

さらに満期金付きにすることで、満期時と死亡時に満期金の金額を受け取ることができます。


保険料は加入した年齢や、満期返戻金を受け取る年齢により違いがあります。大学準備コース(18歳満期)の場合の保険料は以下のようになっています。

加入年齢満期金50万円満期金100万円
0歳2,275円
4,550円
満3歳2,735円5,470円
満5歳3,165円6,330円
満10歳5,165円10,330円
これだけで加入することができない商品で、加入するにはこども保障に付帯する必要があります。

そのため、保険料としては、こども保障タイプの掛金である1,200円をプラスしたものが、月々の掛金になります。

JA共済の学資保険「こども共済」

JA共済の学資保険でご紹介するのは、「こども共済・学資応援隊」です。アンパンマンのCMなどで名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。


こども共済には他にも「にじ」や「えがお」などもありますが、以前は「すてっぷ」という名前であったこ「学資応援隊」についてご紹介したいと思います。


学資応援隊では共済金額は100~1,000万円の間で選ぶことができます。


支払割合の違う2つのタイプがあり、

  • 基本型
  • 入学準備型

から選ぶことができます。


基本型は大学入学後5年に渡って20%づつの学資金を受け取るタイプになります。


入学準備型は大学入学時に40%、それ以降15%を4年間受け取るタイプになります。


保障内容は以下のようになっています。

内容保障の有無
死亡保障経過年数に応じた金額
後遺症障害保障学資金設定金額
払込免除制度標準付帯
医療保障医療共済付帯可能
契約者に万一のことがあった場合に保険料の払込が免除される払込免除制度が標準付帯となっており、万一の保障としては十分な感じがあります。


保険料は加入年齢や払込期間などによって違いがあり、30歳男性・子供0歳・学資金額300万円の場合、保険料は以下のようになっています。

払込期間月払い年払い
12歳払込済20,559円(101.3%)236,412円(105.7%)
15歳払込済16,695円(99.8%)191,985円(104.1%)
18歳払込14,127円(98.3%)162,441円(102.6%)
医療保障などは別に付帯しなくてはなりませんが、学資金をしっかりと貯めることができるのがポイントです。

ここで注意したいのが返戻率です。表の中のカッコ内の数字が返戻率になります。100%を超えている場合、支払った金額よりも学資金として戻ってくる金額の方が多くなるのですが、学資応援隊では年払いをしないとほとんどの場合100%を切ってしまうのです。


お得に学資金を貯めたい場合、掛け金を年払いにして返戻率を上げることをおすすめします。

コープ共済の「たすけあい ジュニアコース」

コープ共済でご紹介するのは、「たすけあいジュニアコース」です。


他の子供向け商品では、保障される年齢が18歳まででしたが、こちらの商品では満30歳の満期日まで保障が続くのが特徴です。


県民共済同様、貯蓄性はないタイプになります。


保障内容は以下のようになっています。

内容J1000円コースJ2000円コース
入院6,000円/日10,000円/日
通院(事故)2,000円/日3,000円/日
手術1・5・10・20万円2・10・20・40万円
長期入院36万円60万円
事故後遺障害14~350万円28~700万円
死亡100万円(病気)
150万円(事故)
500万円(病気)
800万円(事故)
親死亡4万円20万円
扶養者事故死亡100万円700万円
月掛け金1,000円2,000円
子供の万一の保障以外に、親の万一の保障も付いています。個人賠償責任保険や先進医療特約等も付帯することができます。

参考:学資保険のメリット・デメリットを県民共済の学資保険と比較

ここまで貯蓄性のあるプランがない県民共済と学資保険を組み合わせて進学資金や医療保障を確保する方法を紹介してきました。


子供のいる家庭の多くは教育資金をどのように捻出するかで頭を悩ませているのではないでしょうか?


いざ進学しようとする際に足りなかったでは済まされません。教育資金は早くから計画的に貯蓄を始めることが大切です。 


ここでは進学資金の貯蓄方法として人気のある学資保険についてメリットデメリットを紹介します。


進学資金の貯蓄を検討している方はぜひ参考にしてください。 

学資保険のメリット

まずは学資保険のメリットを3つ紹介します。


定期預金よりも利率が高い

長期の貯蓄として一般的なのが定期預金ですが、学資保険は定期預金よりも利率が高いので満期時の受取金額が多くなります。


節税効果がある

学資保険の保険料は「生命保険料控除」が受けられます。所得税や住民税が戻ってくるので節税効果があります。


万が一の場合は保険料が免除される

契約者が亡くなったり働けなくなったりした場合は以降の保険料の支払いが免除されます。子供のための貯蓄として見逃せないメリットです。

学資保険のデメリット

メリットの多い学資保険ですが、残念ながらデメリットもあります。ここでは主なデメリットを3つ紹介します。


支払いが長期間に渡る

学資保険が満期を迎える時期は子どもが15歳や18歳になった時です。(商品によって変わります。)0歳から支払いを始めるとすると支払い期間がかなり長くなります。


元本割れの可能性がある

医療保障などを重視した学資保険の中には支払額よりも受取額が少ない「元本割れ」をする商品もあります。また、中途解約をする場合も元本割れの可能性があります。


物価変動(インフレ)に対応していない

金利は加入時に決まっているので、インフレ(商品の価格が上がり、お金の価値が下がる)になった時でも満期金は変わりません。


まとめ:県民共済の学資保険(こども共済)について

いかがでしたか?ここでは県民共済と学資保険についてご紹介しました。


ここでご紹介したことは、

  • 県民共済では学資保険が無く、「こども型」の保険がある
  • 学資保険と共済保険を組み合わせてお得に必要な保障を得られる
  • 全労災やJA共済、コープ共済の学資保険
  • 学資保険のメリットは利率の高さ
  • デメリットは長期間の支払いと元本割れの危険

でした。


掛け金の安さが魅力ですが、貯蓄できるタイプの学資保険の取り扱いはありませんでした。


しかし、民間の保険会社が取り扱っている学資保険と、「こども型」の保険を組み合わせることで、お得に子供の教育費の為の貯蓄ができます。


県民共済を上手に利用して、無理なく子供の保障を厚いものにしてあげましょう。


ほけんROOMでは他にも保険に関する記事を数多く掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。

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