【保存版】FP・金融のプロが選ぶ本当に賢い教育資金の貯め方とは?

お子さんを持つ親御さんにとって、子供の教育費を貯めるのは大きな悩みの1つですよね。学資保険や定期預金など、様々な貯蓄方法がありますが、結局一番おすすめなのはどれなのでしょうか。この記事では、FPや金融のプロにお答えいただいたアンケートを元に教育資金の貯め方について考えます。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

金融のプロ34人が答える!子供の教育費を貯める一番賢い方法とは何か

今回は、お金や資産の専門家であるFPや証券外務員、宅地建物取引士の方々に、賢い教育費の貯め方についてアンケートを実施しました。


これからお子さんのための教育費を考える方は、ぜひ参考にしてみてください!

プロが選ぶ教育資金を貯める方法を大発表!

金融のプロを対象に、教育資金の貯め方について以下のようなアンケートを取りました。


【調査概要:子供の教育資金を貯める方法に関する調査】 

■調査日  :2019年12月22日 〜2019年12月23日

■調査方法 :インターネット調査

■調査人数 :34名

■調査対象 :金融関係資格保持者(FP、証券外務員、宅地建物取引士)


表にまとめると、以下のようになりました。

教育資金の貯め方

それぞれそのように回答した理由についてお聞きしたので、以下でご覧ください。

プロが選ぶ教育資金の貯め方【第1位】学資保険

一番多くの専門家の方がおすすめしていたのは学資保険でした。


  • 貯蓄として優秀
  • ライフプランを立てやすい
  • 強制的に貯めることができる
  • 親の万が一に備えることができる
などをあげている方が多かったです。

30代男性

貯蓄性商品として優秀

学資保険は毎月の積立のようなものであり、積立金の目標をあらかじめ計算して、設計すれば必要なタイミングで必要な額だけ受け取ることが出来ます。
また、生保会社・商品種類次第ではありますが、満期時の受取金が積立金額の110%弱にもなる商品もあり、貯蓄性商品としても優秀です。
また、急な資金が必要になった場合。契約者貸付が出来る商品もある点は魅力だと考えます。

40代男性

教育資金のシミュレーションがしやすい

保険の利回りが確定しており満期になったときの受け取る金額が目に見えて分かるので、教育資金の必要額のシミュレーションが立てやすいのがメリットだと思います。外貨建ての商品もあるかもしれませんが基本は円建ての商品でするのが良いと思います。また中途解約した場合でも元本の減りがそれほどなく手元に資金が帰ってくることもメリットだと思います。
後は学資保険は所得税法の生命保険料控除になりますので、限度はありますが学資保険をすることによってかけた人の所得税と住民税を少なくすることができます。保険の利回りは投資信託などに比べて少ない場合もありますが、所得税と住民税が少なくなることを踏まえると、とても優秀な貯め方であると思います。

30代男性

株式投資は教育貯金には不向き

学資保険は、定期預金と違い貯金体質でない方にも明確に子供の教育資金のための資金と認識させやすく教育資金を貯めていく継続のモチベーションも保てるメリットがあるので第一候補としてお勧めしたい。ちなみに貯金体質の方には現在の学資保険は利率が悪い商品しかないので積極的にお勧めしようとは思えない商品です。教育資金は長いスパンで貯められるので、投資信託などがよいというセールストークはよく耳にしますが、リターンも期待できる分、リスクが大きい商品が多く教育資金を貯める方法としてはいかがなものかと思っています。また、株式投資などのハイリスク商品は全般的に確実に貯める必要がある教育資金を貯める目的としてはその不確実性ゆえにあまりお勧めできないと考えています。

40代女性

親に何かがあった時も保障を受けられる

学資保険は、保険契約者である親が亡くなった場合、保険はそのままで保険料支払いが免除されます。自分自身になにかあったときも、将来子供が受け取れる保険金は保証されるのが安心な面だと思います。また、満期時には元本以上の受け取りが可能な場合もあります。積立型定期預金だと低金利の今、ほとんど利息は期待できません。投資信託は契約者がある程度知識がないと始めるのは躊躇われるものだと思います。始めるのにも煩わしい手続きが発生したり、受け取ったうわぶり部分には税金が発生したり、何かと手数料がかかります。将来お金が必要な時点で元本割れしていない保証もないので、大きなリターンを期待しないのであれば安心できるのは保険商品だと思います。

50代男性

学資保険には強制力がある

教育資金を貯めるには、学資保険がもっとも優れています。その理由は半強制的に毎月保険料として銀行口座から引き落としされるので、お金を貯めることができるからです。給料が入った後にすぐに引き落としされれば、そのお金を使わないようにできます。また学資保険には返戻率があり、満期になれば返戻率に応じて上乗せされて戻ってくるというメリットもあります。一方、積立型定期預金や投資信託は子供の教育資金を貯める際には向かないです。それは前者は銀行の金利はかなり低く、定期預金であっても学資保険の返戻率と比べると低いからです。後者の場合には、投資信託は元本割れを起こす金融商品のため、教育資金を貯める際には向かないです。

プロが選ぶ教育資金の貯め方【第2位】投資信託

次に専門家の方がおすすめしていたのは投資信託です。


  • 資産を増やせる可能性が一番高い
  • NISAがあるので税金的にもお得
  • 他の方法ではあまりお金が増えない
などのご意見が見受けられました。

60代男性

学資保険や定期預金では資金を増やせない

確実に教育資金を貯めるなら学資保険や積立型定期預金は良い選択だとは思いますが、増やすことは難しいです。元手以上に増やすことも重視するなら投資信託での運用は魅力的な判断です。投資なので学資保険や積立型定期預金に比べるとリスクはあります。場合によっては元本割れの事態もあり得ますが、インデックス型の投資信託で手堅く運用するならリスクは小さくなりますし、満足できる金額に達した際は利益を確定させることもできます。アクティブ型で運用することも方法の1つになるものの、大きな利益を得られるチャンスがある分、リスクはおおきくなります。そのため、教育資金という点を考慮するなら投資信託をインデックス型で運用するのがベストだと考えています。

30代男性

NISAの非課税枠を利用すべき

NISAの非課税枠を活用して教育資金を貯める方法が効果的です。積立NISAでも可です。定期預金だと利息もほぼないのと変わらないので、そのぶんを投資に回した方が効果的です。学資保険は基本的に元本割れをするので、オススメはできません。かんぽの学資保険は特にオススメできません。学資保険にお金を使うなら、お子さんへの終身保険に回して運用した方が良いです。解約返戻金を上手く活用できますし、そのまま終身保険を続けても良いです。
教育資金としてNISAに回すお金が用意できない場合は、児童手当を使わないで投資に活用すると良いです。家庭の所得にもよりますが、児童手当は子供1人につき、受給開始から終了までで200万近くになります。これを投資に回すだけでも違います。
児童手当や家庭からの拠出、親族からの祝金といったものを上手くNISA、投資信託に組み込んでいくことがポイントです。ただ、投資である以上、損失の可能性もあるということを念頭において取引を進めてください。良く理解できない銘柄、不安定な銘柄には投資をしないことが大切です。

30代男性

超低金利時代に預金ではお金は貯まらない

今の超低金利時代において銀行にお金を預金してもお金は貯まらない時代です。私は、投資信託など積立ニーサなどを活用して資産運用することが大切だとおもいます。投資信託は利率がどうみても銀行より圧倒的にいいのでやるべきです。初心者はまず、楽天証券かSBI証券会社に登録したらいいとおもいます。私も最初はわからないままから始めましたが、投資信託を通してお金の勉強をすることで少しづつ資産形成できていきました。とにかく銀行にお金を預ける時代は終わりました。それは間違いないです。資金は自分で勉強して増やす時代になってきました。一日でも早く投資を始めてほしいとおもいます。投資信託は米国株が好調なので、日本だけにとらわれずに世界の情報を勉強してほしいです。

プロが選ぶ教育資金の貯め方【第3位】積立型定期預金

第3位に選ばれたのは積立型の定期預金でした。メリットとしては

  • 投資などと違い、リスクがほとんどない
  • 基本的にいつても預貯金を引き出すことができる
などがあります。詳しくは口コミや解説をご覧ください。

60代男性

教育資金にリスクは避けるべき

やはり、教育資金は子供が小さいうちからコツコツ貯めて、高校や大学といったまとまったお金が必要な時に取り崩すことがセオリーだと思いますし、何より一番の近道になるはずです。教育資金のためにハイリスクとハイリターンを望んで投資ギャンブルをするのは、結局、損失を出して遠回りになるし避けるべきです。教育資金という性質上、確実にコツコツ貯めれば、子供に資金が必要となる年代には十分に貯まっているはずです。そうした理由で積立型定期預金が一番、確実な資金運用方法であると確信しています。それ以外の運用方法を選ぶならば、学資保険も安定運用なので選択肢に入れても良いと思います。投資信託も株価が上昇している局面ならあり得ますが、手数料も必要ですし、避けた方が無難に思います。

30代男性

いつでも使える定期が良い

今はいい学資保険がないので安定している定期にするのがいいと思います。ジュニアNISAを利用して投資信託の積立をやるのも手かとは思いますが、簡単に解約が出来ない事、運用状況によってはお金が必要な時に元本割れしている可能性があることを考えると、定期預金で積み立てていくのがベストだと思います。 解約をしないということが前提であればジュニアNISAを利用して、投資信託を積み立てていくのもありだとは思います。しかしいつでも使うことが分からないとなると定期預金が1番だと思いました。

プロが選ぶ教育資金の貯め方【第4、5位】

4位と5位にはそれぞれジュニアNISAと外貨建て保険が入りました。


それぞれの評価は以下をご覧ください。

50代男性

ジュニアNISAがおすすめ

最近の学資保険や定期預金は利率が低すぎてメリットがあまり良くないと感じます。中には、元本割れしてしまう学資保険もあるようなので、個人的にはオススメいたしません。
元本割れしても下がりすぎない銀行株などで運用した方が、長い目で見るとこちらの方が配当での利息が他のものよりも高いので、メリットを感じることが出来ます。例えば、みずほフィナンシャルグループの株を運用した場合、配当利回りが4.4%(現時点)となります。受取配当でさらに株を購入することで、配当金額を増やすこともできます。
※尚、自身の子供達もジュニアNISAで運用を行なっています。

ただ、今後ジュニアNISAの期間延長がないようなので、こちらに代わる運用方法を探さないといけないなっと感じております。

30代女性

米ドル建て終身保険は利率が高い

学資保険だと払戻率は低く、それほど得はない。もともと、保険に不慣れな人のために分かりやすく学資に備えるといった商品なので、割に合わないことが多い。子どもの保険等も付帯しているものが多いが、別に入るほうが安価。積立型定期預金も同じようなことが言える。投資信託は、そもそも手数料が高い。分からないから誰かにお願いしようとすれば、その分の料金を支払うことになる。米ドル建て終身保険は、月の支払い金額は比較的高くなるが、利率が高いのでお得。最低保証基準利率が定められているものも多く、比較的リスクが低い。加入直後には解約できないデメリットはあるものの、学資に備える性質を考えると、もともと長期的に一定額を支払うつもりでいるのだから、大きな問題はない。

そもそも教育資金はいくらくらいかかるのか

教育資金の貯め方のお話をしてきましたが、そもそも子供を大学まで行かせるのにいくらくらいのお金がかかるかご存知ですか?


以下の表をご覧ください。

子供の教育費

※文部科学省の資料より試算・作成


子供の進学先が国公立か私立かで大きく異なりますが、およそ1,000万円から2,000万円はかかることがわかります。


授業料の支払いが一気に来るわけではないにせよ、一般的な収入の家庭の場合、何らかの手段で子供の進学のための資金は貯めておいた方が良いことがわかると思います。

教育資金を貯める3つの方法について確認しよう

先ほどプロの声としてご紹介した教育資金を貯める3つの方法について、皆さんはしっかり理解していますか?


以下では、

  1. 学資保険
  2. 積立型定期預金
  3. 投資信託
についてそれぞれ解説します。

また、「つみたてNISA」などの聞いたことはあるがよくわからない単語についてもご説明します!

子供の学費を貯める方法①:学資保険

最も一般的な貯蓄方法として、学資保険があります。学資保険の大まかな仕組みは、毎月決まった額を積み立てて、子供の成長や進学に合わせて進学準備金や満期保険金として受け取れるものです。


そんな学資保険のメリットとデメリットについて簡単に解説します。


学資保険のメリット

  1. 貯蓄が苦手な人でも強制的に貯めることができる
  2. 契約者(親)に万が一があった時は保険料の支払いが免除される
  3. 返戻率によっては金額が大きくなって返ってくる
  4. 年末調整時の生命保険料控除の対象になる
返戻率とは、払い込んだ金額に対し保険金が戻ってくる割合のことです。100%を下回っていると、「元本割れ」と言われます。

デフレでない限り、元本割れすると基本的にはお金は少なくなっているので損したことになります。

学資保険のデメリット

  1. 途中解約すると損をする
  2. インフレに対応できない
貯金と比べたデメリットとしては、自分の好きなタイミングで下ろすことができないことです。急にお金が必要になっても、すぐに崩すことはできません。

また、物価が上昇してインフレになった場合、受け取るお金の価値が下がっていることがあります。

例)子供の大学入学時に300万おりる契約だった場合、必要なお金が300万円から310万円になっていたら10万円損をしてしまいます。

子供の学費を貯める方法②:積立型定期預金

学費を貯める方法として、積立型の定期預金もあります。これは文字通り、毎月決まった額を預けていくタイプの定期預金です。


積立型定期預金のメリット

  • 元本保証
  • すぐに現金化できる

原則一定期間は解約できない定期預金も、普通預金と同程度の金利に適用し直すといったペナルティを受ければ解約できます。


途中解約しても元本割れをすることはありません。


どうしてもすぐにお金が必要となってしまった場合には、やむを得ず定期預金を解約して乗り切るといった対応を取ることができる流動性の高さはメリットだといえます。


デメリット

  • 運用効率が悪い
利率が大変低いため、お金を増やす方法としては効率が悪いと言われます。

子供の学費を貯める方法③:投資信託

学費を貯める方法の3つ目として、投資信託というものもあります。これは、預けたお金を運用者が株式等で運用して増やし、その利益を還元するという仕組みです。


投資とついているように、預金と違って元本が補償されている金融商品では大きな特徴です。


投資信託のメリット

  • 運用成果次第で大きく資金を増やすことができる
  • 定期的な積立によるリスク軽減効果(取得単価の平均化・ドルコスト平均法)
  • 運用益に対し課税されない(つみたてNISAの場合)
つみたてNISAとは、少額からの分散投資を支援する仕組みです。毎年40万円を上限として一定の投資信託を非課税としてくれます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

投資信託のデメリット

  • 運用次第では元本割れリスク
  • 運用コスト(信託報酬など)がかかる
冒頭でも述べたように、多少のリスクがあるのがデメリットです。

まとめ

プロによる教育資金の貯め方をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。


学費の貯め方にはたくさんの方法があるので、ぜひこの記事を参考にたくさん検討してみてください。


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学資保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

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