産休・育休中は社会保険が免除!申請に必要な手続きの一覧表

2014年から育休中だけでなく、産休中も社会保険料免除となりました。産休や育児休業を取得すると、給付金等の育休手当や社会保険料免除のサポートがあります。手当資格を得るためにはいくつかの条件や期間があり、免除申請などの免除手続きをしなくてはいけません。

産休・育休で社会保険料免除等の手当が出るってほんとう?


産休・育休中の女性は、社会保険料の免除制度が利用できますが、手続きの時期や申請方法がわからない人も多いと思います。


特に出産間近になると、想像していたよりもバタバタするため、今のうちに申請方法を理解しておきたいですよね。


産休・育休中の社会保険料の免除対象となるのは、出産する女性(産前産後休業を取得する人)に限られており、育休を取得する予定の男性は対象外です。


また、手続きは産前産後休業中に行わないといけないため、あとでやろうと思って後回しにすると手遅れになる可能性があります。


そこで今回、この記事では、

  • 産休・育休中に出る手当について
  • 産休から仕事復帰までの流れは?
  • 産休・育休を取得する際の申請手続きについて
  • 産休・育休中の育休手当申請手続きについて
以上のことを解説します。

この記事を読めば、これから育休・産休を取得しようと思っている人に、手続きの方法が詳しくわかると思います。ぜひ最後までご覧ください。

産休・育休中は給付金、社会保険料免除等の手当が出ます。

産休・育休中は仕事ができないため、給付金や社会保険料免除などの手当てが出ることはなんとなくわかっているという人も多いと思います。


ですが、これらの手当がどのように計算されているのか、受け取るための条件について詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。


ここでは、

  • 社会保険料免除と給付金の計算方法
  • 社会保険料免除と給付金を受け取る手当資格の条件
以上のことを解説します。

子どもができても働き続けたいと考えている人は、ぜひチェックしておきましょう。

社会保険料免除と給付金は給料等から計算できます。

産休・育休の期間は法律で定められています。

  • 産前休業…出産予定日の6週間
  • 産後休業…出産の翌日から8週間
  • 育児休暇…産後休業の翌日から、子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで(産後57日目)
双子の場合は普通よりも長く、産前休業は14週間前から取得可能です。

また、育児休暇は保育園入所が決まらなかった場合、申請すれば1歳6か月・2歳の誕生日の前日まで延長できます。(1歳と1歳6か月の時に延長申請をする必要があります。)

社会保険料の免除期間は、産前産後休暇・育児休業期間中です。この期間は免除となるので、保険料を納めなくても病院での治療は可能ですし、将来もらう予定の年金も影響することはありません。

子どもが予定通りに産まれ、フルに産前産後休業を取得すれば3ヶ月間免除されます。

ただし、適用されるには申請をしなくてはいけませんので、忘れずに行うようにしてください。

社会保険料免除と給付金を受け取る手当資格の条件は?

給付金は産前産後休業(産休)育児休業(育休)があり、育休は下記で述べる例外を除いて本人が請求すれば会社は拒否することはできません。


その対象外となる人とは、

  • 雇用期間が1年未満である
  • 1年以内に雇用が修了することがわかっている
  • 週の労働日数が2日以内である
逆に、この条件を満たしていない人は、雇用したばかりであっても妊娠して請求があれば育休を取得できるという訳です。

また、社会保険料免除は産休と育休期間中であれば免除されます。
  • 産休中は「産前産後休業取得者申出書」
  • 育休中は「育児休業等取得者申出書」
この時社会保険料の免除は取得する従業員だけではなく、会社の負担分も免除対象となりますが、上記で挙げた申出書を提出しなくてはいけません。

産休と育休は取得できる条件が整っているにもかかわらず、取得させようとしない悪質な会社も少なからずあるようです。

いわゆる「マタハラ」というものですが、妊娠中に精神的に追い詰められないように、何かあった場合はすぐに専門家に相談するなどしたほうが良いでしょう。

産休から仕事復帰までの流れ

産休の期間は、保育園が決まるかどうかなどで変わってきますが、早い人で1年より前に仕事復帰する人もいます。


1年は一見すると長いように思えますが、子育てに追われる毎日であっという間に感じる人が多いかもしれません。


産休から仕事復帰をするときに慌てないためにも、

  • 産前から復帰まで
  • 育休・産休が取得できるのはどのくらいの期間?
きちんと流れや期間について知っておきましょう。

産前・産後・育児・復帰

妊娠がわかったあと、子どもを産んでも仕事を続けたいのであれば会社にはっきりと意思表示をする必要があります。


妊娠がわかると会社をきられるのではないかと不安に感じる女性も多くいますが、ギリギリになって言われるよりも、早く報告をもらったほうが会社側も引き継ぎなどの準備に時間を充てられますよね。


妊娠も後半を迎え、産休・育休に入りましたら、復帰したあとの働き方について会社と事前に相談しておきましょう。


その理由は、妊娠前と同じ時間帯・仕事量は難しい可能性があるからです。短時間勤務所定外労働など、いろんな働き方がありますので無理のない範囲で復帰を目指すのが理想です。


また、夫婦間では妻の復帰に備えて家事・育児の分担を話し合っておくと良いでしょう。


仕事復帰をしても100%家事・育児をこなすのは身体を壊すかもしれません。夫だけでは難しいのであれば、実家に協力をお願いするというのも1つの手です。

育休・産休が取得できるのはどのくらいの期間?

産休は誰でも取得できる制度であり、

  • 産前休業…出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)
  • 産後休業…出産の翌日から8週間は働けない
産後休業は国で決められており、8週間は就業できません。ただし、6週間を過ぎたあとに本人が働きたいことを医師に伝え、許可が下りれば就業できます。

育休は取得できる条件があり、
  • 子どもが1歳になる誕生日の前日まで
ただし、保育園が決まらないなどの事情があれば最大で2年まで取得可能です。

育休は母親だけではなく、男性も取得可能ですが日本ではまだあまり浸透しておらず、取得しにくいと感じている男性も多くいると言われています。

(参考:厚生労働省「あなたも取れる!産休&育休」より)

産休・育休を取得する際の申請手続き

産休・育休は妊娠したら自動で手続きされるものではありません。出産後も働きたいという意思を会社に伝えて、申請をしなくては取得されないものです。


ここでは、産休・育休の申請について、

  • 会社が行う申請手続き
  • 従業員が行う申請手続き
以上の2つについて解説します。

育休・産休をトラブルなく取得して、不安を感じることなく仕事復帰をするには、双方正しい理解をする必要があります。

育休・産休を取得する際に会社が行う申請手続き

会社は従業員が産休に入ったら、

  1. 社会保険料免除・出産手当金の申請
上記で挙げた手続きを行わなくてはいけません。

従業員が赤ちゃんを出産したら、育休を取得する希望があるのかを確認し、取得するということであれば、
  1. 社会保険料免除・育児手当の申請
これらの手続きが必要になります。

そして、育児休暇取得後に従業員の会社復帰が決まりましたら、
  1. 育児休暇の終了・社会保険料・厚生年金保険の報酬月額変更手続き
会社側は、従業員が出産後も働きたいという希望を聞きましたら、産休に入ってから復職するまでに手続きを3回行わなくてはいけません

いつ産休・育休を取得して、終わるのかを正しくチェックしておく必要があるでしょう。

特に育休は保育園が決まらない場合、最大2年まで延長できるため、従業員から子どもが1歳・1歳半のタイミングで延長するかどうかの確認も必要となります。

育休・産休を取得する際に従業員が行う申請手続き

次に、従業員が行わなくてはいけない手続きについて見ていきましょう。


妊娠・出産までに手続きをするともらえる給付金は、以下になります。

  • 出産育児一時金
  • 出産手当金
  • 育児休業給付金
出産育児一時金の直接支払制度を利用する場合、会社を介さないでご自身で病院との手続きが必要となります。

手続きと言っても、同意書にサインをすれば必要なことはすべて病院側が行ってくれますが、出産にかかる自己負担額が大きく変わってくる手続きですので忘れずに行いましょう。

出産手当金と育児休業給付金に関しては、会社で手続きを行ってくれます。育児休業給付金は、2ヶ月に1度申請に必要な書類が会社から送られてきますので、忘れずに期日までに従業員が返送しなくてはいけません。

しかも2ヶ月に1度なので、会社の担当者もうっかり忘れてしまう恐れがあります。そろそろ2ヶ月経つのに、まだ必要な書類が届かないという場合は、臆せず会社に確認を取ることをおすすめします。

産休・育休中の育休手当申請手続き

育休手当は一度にまとまった給付金が支給されるものではなく、2ヶ月に1度支給されます。


そのため、1度申請すれば仕事復帰するまで自動で支給されるわけではなく、2ヶ月に1度必要な書類を提出しなくてはいけないのです。


育休が始まってから、支給終了すまでの流れは、

  • 会社がハローワークに初回の育児給付金の申請・受給資格確認の手続きを行う
  • 手続きが完了すると、初回の育児手当金が従業員に支給される
  • 2回目以降、2ヶ月に1度ハローワークに会社が申請する
  • 従業員は申請に必要な書類を必ず会社に返送しなくてはいけない
  • 2ヶ月に1度、従業員に育児手当金が支給される

ハローワークに申請するための書類には、従業員が記載しなくてはいけない項目があるため、2ヶ月に1度会社から必要書類が送られてきます。


忘れずに返送しないと、支給が遅れる恐れがあるため注意が必要です


また、子どもの保育園が決まらない、配偶者の死亡などの理由があれば最大で2年まで育休は延長できますが、ここで言う保育園とは認可保育園であり、認可外は対象外となります。

社会保険料免除手続き申請で会社が行うもの

社会保険料免除手続きは、大きく分けて産休と育休のタイミングで都度行います。

  1. 産休の場合は「産前産後休業取得者申出書
  2. 育休の場合は「育児休業等取得者申出書
また、予定していた日よりも早く産休・育休が終わったときも終了届を提出しなくてはいけません。

これらの書類は、年金事務所に従業員が産休・育休を取ったときに提出をしなくてはいけないものですが、万が一申請漏れがあったとしても後日提出が可能のようです。


書類が未提出のままですと、社会保険料は免除されませんので、会社の担当者は必ず手続きをしなくてはいけません。

社会保険料免除手続き申請で従業員が行うもの

社会保険料免除の手続きは、基本的に会社が全て申請手続きを行ってくれます。


ただし、妊娠が発覚したあと、子どもが産まれても従業員が仕事を続けたいのかどうかの意思は、きちんと会社側に伝えなくてはいけません。


仕事を続けたいのであれば、

  1. 産休・育休を取得する意思を伝える
  2. 出産予定日がわかり次第伝える
  3. 産休・育休が予定よりも早く終わる場合は必ず会社に伝える
これらが必要となるでしょう。

また、妊娠・出産の間、ご自身の仕事を他の人が負担することを考えて、課やチーム内の関係を悪化させないように配慮する必要があります。

手続きも大切ですが、日頃から会社の仲間に対して感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

まとめ:申請手続きをすれば社会保険料免除等を受け取れます!

産休・育休を取得すれば、給付金や社会保険料免除になることや、手続き方法などを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 産休は誰でも取得可能だが、育休は取得できる条件がある
  • 産前休業は出産予定日の6週間前、産後休業は出産の翌日から8週間まで取得できる
  • 育休は子どもが1歳になる誕生日の前日まで取得できる(最大2歳まで延長可能) 
  • 社会保険料免除は会社が手続きを行うものである
以上となります。

社会保険料免除手続きは、従業員ではなく会社が手続きを行うものです。ただし、産休・育休を取得するかどうかの意思は従業員が会社に伝える必要があります。

近年、妊娠をしても仕事を続けたいと考えている女性が増えていますよね。

だからこそ、正しい申請・手続き方法を知って、うっかり知らなかったでもらえる給付金や免除が受けられないなんてことのないようにしたいものです。

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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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