更新日:2022/12/28
保険証は持ち歩くべき?保険証を持ち歩くメリットとデメリットを解説
保険証は常に財布に入れて持ち歩いている、という方は多いのではないでしょうか。しかし、本当に保険証は常に持ち歩くべきものなのでしょうか?この記事では、保険証を持ち歩くメリットとデメリットを紹介すると共に、旅行の際の携帯についてもなども解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 保険証を持ち歩くメリットとデメリットとは?
- 保険証を持ち歩くメリット
- 急な病気やケガなどの緊急時に備えることができる
- 身分証として利用可能
- 保険証を持ち歩くデメリット、持ち歩かないのほうがいい?
- 財布ごと盗まれる危険性がある
- 財布をなくしてしまうとに身分証明ができなくなる
- 常に持ち歩く=常に保険証をなくすリスクを持ち歩く
- 参考:保険証は顔写真がないため悪用されやすい
- 旅行では保険証を持ち歩くべきか
- 国内旅行の場合
- 海外旅行の場合
- 保険証のコピーを携帯することに意味はある?
- 医療機関ではコピーが使えない
- コピーであっても、なくしてしまえば大きなリスクになる
- 参考:保険証をなくしてしまった場合
- 保険証を持ち歩くことについてのまとめ
目次
保険証を持ち歩くメリットとデメリットとは?
保険証は病院を受診する時に必要となるほか、身分証明書として使用することもある大切なものですね。
ところでその保険証を「持ち歩くべきか、持ち歩かないべきか」とお悩みになったことはないでしょうか。
大切なものだからこそ、常に持ち歩くことにはメリットとデメリットの両方が考えられます。
この記事では、
- 保険証を持ち歩くことのメリット
- 保険証を持ち歩くことのデメリット
- 旅行の際はどうするべきか
- 保険証のコピーを持ち歩くことに意味はあるか
- 保険証をなくしてしまった場合はどうすれば良いか
ぜひ最後までお読みください。
保険証を持ち歩くメリット
かつて、保険証は紙に印刷され、1世帯に1枚という形でした。
この場合、家族の誰かが常に携帯していると、他の家族は必要な時に手元になくて困ってしまうことが考えられますね。
しかし現在はカード型かつ1人に1枚となっているため、持ち歩くには都合が良くなっています。
財布やカード入れにすんなり収まるサイズなので、実際に持ち歩いている方も多いのではないでしょうか。
保険証を持ち歩いていると、次のようなメリットがあります。
- 急な病気やケガで病院にかかる時に困らない
- 身分証として用いることができる
急な病気やケガなどの緊急時に備えることができる
保険証は、継続して通っている病院でも月に1度提示を求められますし、初めて受診する病院ではもちろん必要です。
予定をしていた通院であれば家を出る時に保険証を用意すれば良いのですが、そうでない場合もあります。
勤務中や外出先で具合が悪くなったりケガをしてしまった時「すぐに病院に行きたい」「会社帰りに病院に寄ろう」ということも考えられますよね。
こういった時、保険証を持ち歩いていると困りません。
もしも手元に保険証がない場合や忘れてしまった場合、通常3割で済む医療費を一旦全額負担することになります。
この差額は後日手続きをすれば返金してもらうことができますが、書類などを提出する必要があり手間がかかってしまうことは確かです。
※手続きの方法は加入している保険によって異なります
身分証として利用可能
保険証は、身分証明書として使える場合があります。
身分証明書というと、確実性の高いものとしてまず挙げられるのは「運転免許証」「パスポート」「マイナンバーカード」などですが、どれも持っていないという方もいらっしゃるでしょう。
このような時に、基本的に誰でも持っている保険証は強い味方です。
保険証は公的機関によって発行され、保険者番号や、氏名・住所・生年月日といった個人情報が確認できるものです。
すべてではありませんが、リサイクル品の買取や、美術館・博物館で身分証提示を求められた時などには保険証のみでOKというケースが多いようです。
ただし顔写真が入っていないため、1点だけでは受け付けてもらえないこともあり、その場合には年金手帳や会社の身分証明書など、指定された別の証明書とあわせての提出となります。
保険証を持ち歩くデメリット、持ち歩かないのほうがいい?
それでは逆に、保険証を持ち歩くデメリットとしてはどのようなことが考えられるでしょうか。
大抵の場合、保険証を持ち歩くとすれば財布の中に入れることになるかと思います。
そのため、まず考えるべきリスクは
- 保険証の入った財布ごと盗まれる可能性がある
- 財布を失くしてしまった場合、受け取る際の身分証明書として使えない
ということが挙げられます。
財布ごと盗まれる危険性がある
財布は現金の他、カード類などの大切なものが入っているため、もっとも盗難の標的になりやすいものです。
そして、財布は取り出したりしまったりする機会が多く、バッグなどに比べ大きさ的にも目立たないため、泥棒・スリにとって”狙いやすい”ものもあります。
保険証を財布に入れて持ち歩くということは、財布ごと盗まれる可能性があるということをしっかりと認識しましょう。
保険証を持ち歩く場合には、バッグの中で財布とは別のケースなどに入れて携帯するという方法もあります。
もちろん、財布と分けたからといって盗難を完全に避けられるわけではありませんし、極論として、家に置いていても泥棒に入られる可能性もなくはないのですが、リスクの分散という意味では一役買うかもしれません。
財布をなくしてしまうとに身分証明ができなくなる
盗難に限らず、財布をどこかに置き忘れたり、落として紛失してしまうことは意外とあるものです。
ショッピングセンターなどであればインフォメーションセンターに、外を移動中や紛失場所の心当たりがないのであれば最寄りの交番などに、速やかに紛失を届け出ることになりますね。
幸いその財布が発見されたとして、今度は受け取りの際に身分証明書が必要になるでしょう。
その時、保険証を分けて持っていれば提示することができますが、そもそも財布の中にあるのでは出しようがありません。
こういった突発的な事態をどこまで想定しておく必要があるか、考え方は人それぞれですが、備えあれば憂いなしということは間違いのないことです。
常に持ち歩く=常に保険証をなくすリスクを持ち歩く
以上のことを踏まえると、やや極端な言い方にはなりますが「保険証を財布に入れて持ち歩くということは、保険証を失うリスクを常に持ち歩くこと」です。
ごく一般的に考えて、財布には現金と、あるいはそれ以上に重要度の高いカード類が入っています。
一方で、出し入れする頻度は高いうえ、人によってはポケットに入れていたり手持ちで歩いていたりと、無防備な扱いをしていることもあります。
その財布に保険証を入れているということは、外出のたびに盗難や紛失のリスクが発生するということなのです。
参考:保険証は顔写真がないため悪用されやすい
「身分証として利用可能」の章で、保険証には顔写真がないため単独では使えないことがあると説明しました。
この、顔写真がないため、悪用しようとする人間にとってはそれが容易であるということを忘れないでください。
落としたり紛失したりして保険証が人の手に渡ってしまうと、写真やコピーから偽物を作られてしまう可能性があります。
単独では身分証明書として有効になりにくい保険証ですが、セットで使うもう1つの身分証と合わせて偽造されれば、なりすましなどに使われかねません。
自分の知らないところで自分を装った他人が借金をしたりすることなどは、想像しても恐ろしいですね。
旅行では保険証を持ち歩くべきか
では、日常生活を離れた旅行の際にはどうでしょうか。
旅先でも何があるか分からないので保険証があると安心ですが、反面、いつもと違う土地で行動することになるので、落としたり失くしたりの心配も高くなりますよね。
旅行中に保険証を持ち歩くべきかどうかについては、国内旅行と海外旅行に分けて考える必要があります。
国内旅行の場合
旅行中にも思わねケガなどをすることはありますし、普段と違う環境で体調を崩してしまうこともありえますね。
このような時、現地の病院を受診することを考えると、やはり保険証が手元にあると安心です。
一方で、慣れない土地で大切な保険証を持ち歩くのは不安ですよね。
保険証を旅行先に持ち出すことに抵抗があるのであれば、一旦保険証なしで受診し、後日申請して払い戻しを受けることがおすすめです。
また、宿泊を伴う旅行であれば、アウトドアや散策に出かける時には保険証を持ち歩かず、宿泊先の貴重品入れなどにしまっておくのも1つの方法です。
海外旅行の場合
海外旅行の場合、まず、保険証が有効となるのは日本国内の医療機関のみなので、旅先で利用することはできません。
しかし、国内での移動中にも何があるかは分かりませんし、海外で体調を崩してしまって、帰国したらすぐ病院へ行きたい…というケースも考えられます。
この両面を踏まえて、保険証を携帯するべきかどうか判断しましょう。
なお、海外旅行をする際には海外旅行保険サービスに加入していることが多いかと思います。
現地で医療機関を受診する場合には「証券番号と連絡先の控え」「契約内容や緊急連絡先が記載されているホームページのスクリーンショット」が保険証代わりに利用可能です。
また、お手持ちのクレジットカードに海外保険機能が付いていることもあります。
特別な手続きが不要な「自動付帯」と、別途料金を払う必要のある「利用付帯」がありますので、事前に確認しておきましょう。
保険証のコピーを携帯することに意味はある?
保険証には「とっさの時にあると安心」「失くしてしまった場合のリスクが大きい」という両面があることが分かりました。
もしかすると、ここまで読んで「原本の代わりにコピーを持ち歩けばリスクが軽減できるのでは?」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。
実際のところ保険証のコピーは原本の代わりとして利用できるのか、またコピーにすることでリスクは減らせるのかについてについてご説明します。
医療機関ではコピーが使えない
医療機関で保険証を提示する際は、原本であることが大原則となりますので、コピーは利用できません。
コピーを提示しても、保険証忘れの場合と同じく、一旦全額を負担する形となります。
ただし、例外として修学旅行が挙げられます。
修学旅行の荷物として「保険証のコピー」を持参した記憶のある方もいらっしゃることでしょう。
これは、医療機関からすると、修学旅行であれば学校を通じて確実にその後の手続きができるためです。
とはいえ最近では、修学旅行であっても保険証原本を持参するというケースが増えているようです。
コピーであっても、なくしてしまえば大きなリスクになる
保険証のコピーは医療機関では利用できませんが、身分証明書として使うことはできる場合があります。
しかし、氏名・住所・生年月日といった個人情報が載っているため、悪用されるリスクは減ることにはなりませんね。
むしろ「原本でなくコピーだから」とつい扱いが軽くなってしまい、落としたり失くしたりする可能性が高まることが心配されます。
参考:保険証をなくしてしまった場合
では、もしも保険証を紛失してしまった場合はどうしたら良いのでしょうか。
こういった時には直ちに個人信用情報機関に申告しましょう。
個人信用情報機関は、例えばクレジット会社などが、提出された身分証明書の信頼性を確認するために参考にする機関です。
ここに紛失を申告することで、完全ではありませんが、個人情報が不正利用されることを防ぐことができます。
保険証を持ち歩くことについてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは
- 保険証を持ち歩くメリットは「いざという時すぐに医療機関を受診できる」「身分証明書として利用できる」
- 保険証を持ち歩くデメリットは、失くしたり落としたりするリスクが高いこと
- 旅行中は保険証を持ち歩かず、後日払い戻しを受ける方法もある
- 保険証のコピーは医療機関窓口では受け付けられず、一方、紛失の際のリスクは変わらない
- もしも保険証を失くした場合には直ちに個人信用情報機関に申告すべし