小切手の有効期限はどのくらい?期限切れの場合はどうすればいいの?

小切手の日付の有効期限は振出日から10日間であるが、呈示期間が過ぎても、遡求権を使えるので、6か月間は使用することができます。6カ月を過ぎると、期限切れとなります。小切手の期限切れの場合は、再発行することも可能であります。

小切手の有効期限はどのくらい?期限が過ぎたらどうすればいいの?

ビジネスシーンでは大きな金額の取引が頻繁に行われますが、小切手があると現金を持ち歩かなくても済むので便利ですよね。


便利なことは分かっていても、専門的に小切手を扱う立場の人でなければ頻繁に使う事はそんなに多くないため、使い方がいまいちよく分からないという人もいるでしょう。


実は小切手には有効期限があり、過ぎてしまうと使えなくなってしまう事もあるのです。


ここでは、小切手の有効期限について以下の様に説明しています。

  • 小切手の有効期限の違い
  • 有効期限が切れてしまった時の対処
  • 小切手の換金の方法
  • 小切手を紛失したときは再発行できるのか

この記事を参考にしていただければ、小切手の換金の方法や有効期限について知ることができ、自信を持って小切手を扱う事ができるようになるでしょう。


どうぞ最後までお読みください。


また、小切手の書き方についての記事もありますので、小切手についてもっと詳しく知りたい方は参考にしてください。


小切手の有効期限(呈示期間)は小切手の種類によって異なる

商売の取引の場では、大きな金額の受け渡しが行われますが、それをいちいち現金で行うのは面倒ですし、盗難や強盗に合う危険もあります。


商取引の発展に伴って多額の現金を持ち歩く必要のない小切手が誕生し、1700年代のイギリスではもう使われていたようです。


小切手には「持参人払式小切手」「線引小切手」「先日付小切手」といったものが日本ではよく使われており、これらの有効期限は振出日から10日間です。


小切手は外国のお客様や企業と取引する時にも使用されることがあります。有効期限は6ヶ月が多いですが中には3ヶ月のものもあります。


以下で詳しく見ていきましょう。

基本的に小切手の有効期限は10日間

小切手をよく見てみると、さまざまな情報が載っています。代表的なのものが金額振出人で、その中には振出日というものが書かれていることが分かるでしょう。


基本的にはこの振出日の翌日から10日間が呈示期間となり有効期限となりますが、最終期日が銀行の休業日のときは翌日が最終期限となります。


呈示期間を過ぎてしまっても6か月間は遡求期間があるので、完全に使えなくなってしまうわけではありません。


先日付小切手には未来の日付が書かれているのですが、実は法的にはこの日付は認められていません。


どうしても期日前に資金が必要になり、書かれた日付が来る前に銀行に持っていったとしても、換金手続きをすることは可能です。


しかし、先日付小切手は取引先との信頼関係をもとに発行されるものなので、もし記入されている振出日以前に銀行に呈示すると不渡りになってしまう可能性が高くなります。

海外・外国の小切手の有効期限(遡求権)は6か月

海外との商談の中で、各国独自の小切手を受け取る機会もあるでしょう。


海外では日本以上に小切手の文化が浸透しており、日常生活の中でも小切手がよく使われます。


海外の小切手の有効期限は国によっても異なりますが、6ヶ月であることが多く、中には180日(3ヶ月)というものがあるので注意してください。


海外の小切手は取り扱える銀行が限定されていたり、外国語での取り扱いに手間取って手続きに時間がかかったりすることも多いので、なるべく早めに換金の手続きをとるようにしたいところです。

小切手が有効期限切れの場合はどうすればいい?換金できるの?

小切手は忙しくしていると貰ったことを忘れてしまったり、銀行に行く時間がとれなかったりして期限切れになってしまうことがあります。


しかし、少しの期間でしたら呈示期間を過ぎてしまってもそれほど心配はありません。


期限切れですぐに小切手が無効になってしまう訳ではなく、6か月間の遡求権があるので、大抵の銀行では小切手の有効期限が過ぎてしまっても換金の手続きをとってくれます


遡求権とは過去にさかのぼって効力や影響を及ぼすことができる権利です。


6ヶ月を過ぎると遡求権も無くなり、そのままでは換金できなくなってしまいます。

もし過ぎてしまっても、ほとんどの銀行では小切手の振出人に掛け合って再発行を求めるなどの手続きを行ってくれるので、あきらめずに銀行に持ち込んでみてください。


銀行で手続きがとれないときは、自分で振出人に再発行をお願いする事も可能です。


基本的には有効期限が切れても何とかなる事が多いですが、手続きや手間も増えますし、結果的に換金できない事態もありますので、早めの換金を心掛けるようにしてください。

有効期限内の小切手の換金方法を解説

実際に小切手を換金する事は日常生活ではそれほどないかも知れませんね。


実は街中の換金所で交換する事もできるのですが、満額にはなりません。


ここでは銀行での換金方法を解説していきます。


換金時にたくさんの現金が必要になるときは事前に銀行に連絡しておくとスムーズです。


持ち物の一例は以下の様になります。

  • 小切手
  • 印鑑
  • 本人確認書類
印鑑は銀行印ではなく認め印でも構いません。

本人確認書類は10万円以上の取引の時に必要となりますので、なるべく顔写真付きのものを用意しましょう。


銀行によっては他に通帳などが必要になる場合もあるので確認してください。


また、全国で換金できるようなシステムになっていますが、指定されている銀行以外での換金は手数料がかかりますので、別途用意します。


持参人払式小切手は比較的どこでも換金しやすいです。その代わり、持参したのが本来の持ち主でなくても支払われてしまうという危険もあります。


線引小切手は指定の銀行以外で換金する時は原則口座入金になります。


その時持ち込んだ銀行に自分の取引口座がないと入金する事ができませんが、その分安全に取引することができます。


参考:全国銀行協会

小切手をなくした場合は再発行は可能?対処法を解説

小切手は現金と同じように使う事ができる反面、1枚の紙ですので紛失してしまう危険もあります。


持参人払式小切手「その小切手を持ち込んだ人に支払う」ようになっているので、もし紛失して誰かが拾ったり、盗難にあった時にそのまま換金されてしまう確率が高いです。


もし線引小切手であれば、銀行で受け取る口座を作るには本人確認が必要で、しかも換金の手続きから完了まで数日かかるので、その間に不正をとめることもできるでしょう。


小切手紛失時にはすこしでも早く小切手を振り出した人に連絡を取り、事故届を提出してもらう必要があります。


振出人の方では銀行への事故届けと共に、警察への連絡や裁判所への申し立てを行います。


小切手の再発行は、裁判所での除権判決(該当小切手が無効と認められる事)を受けた後に可能です。そうしないと、再発行した小切手と紛失した小切手の両方が有効に扱われてしまい、二重払いの危険があるからです。


このように、小切手をなくしても再発行はできますが、取引先に大きな負担をかけてしまいます。小切手をうけとったら、できるだけ早いうちに銀行に持っていき、紛失しないようにしたいですね。

まとめ:小切手の有効期限は10日間!使用するなら早めに使うべし

小切手の有効期限について説明してきましたが、いかがでしたか。


この記事のポイントは次のようになります。

  • 日本の小切手には持参人払式、線引、先日付の3つに大別され、振出日の欄に記入されている日付の翌日から数えて10日間の間に銀行に呈示する。海外の小切手は6ヶ月の有効期限であることが多いが、3ヶ月のものもあるので注意する。
  • 呈示期間が過ぎてしまっても遡求権があるので大抵は換金してもらえるが、対応できないこともある。
  • 換金する時は、小切手と印鑑、本人確認書類を持って銀行に持って行く。前もって持ち込む銀行に連絡しておくと手続きがスムーズにいく。
  • 小切手をなくしてしまっても再発行は可能だが、振出人の方で銀行や警察、裁判所など各機関への手続きが必要となり、大きな負担をかける事になる。受け取ったらなるべく早く換金する。
普段小切手を扱ったことがないと、換金の仕方が分からずそのままにしてしまいがちです。


そのままにして期限切れしてしまったなんてことのないよう、この記事を参考にしてみてくださいね。


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