アルバイトも確定申告は必要!ネットでの簡単なやり方を徹底解説!

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アルバイトも収入103万円以上で年末までに退職している、2つ以上掛け持ちしている、勤務先で年末調整がされていないなどの場合は確定申告が必要になり単発や短期だとしても例外ではありません。

▼この記事を読んでほしい人

  • アルバイトで確定申告のやり方を知りたい方
  • アルバイトで確定申告の必要性を知りたい方
  • アルバイトを掛け持ちしている方
  • 年末調整や源泉徴収があるアルバイト先で働いている方
▼この記事を読んでわかること
  • アルバイトで確定申告が必要となる条件
  • 確定申告で必要となる書類について
  • 確定申告に詳しくない方が簡単に確定申告するやり方

アルバイトであっても確定申告が必要



長引く不況や新型コロナウイルス蔓延の影響で、非正規のアルバイトで収入を得ている方も少なくないでしょう。アルバイトで得た収入は決して多くないかもしれませんが、所得であることには変わりないため、場合によっては所得税を納税する義務が発生します。 もちろん、短期バイト学生バイト単発バイトなども含まれますし、複数の会社で掛け持ちしている方も対象です。

所得税を納税するやり方はいくつかありますが、そのうちの一つが確定申告です。確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までに発生した所得に対して、納税額を計算して納税する手続きです。 

この記事では、アルバイトで生活している方に向けて、確定申告が必要となるケースや、ネットを使った確定申告の簡単なやり方について詳しく解説します。 

単発バイトor短期バイトも例外ではない

短期間のアルバイトなら、それほど収入が多くないから、確定申告なんてしなくてもいい」と思っていませんか? 


実際には単発バイトや短期バイトのようなアルバイトであっても、一定以上の収入がある方には納税の義務が発生します。


もし確定申告が必要なのに何もしなかったら脱税となり、延滞税や無申告加算税といった、本来なら納付しなくてもよかった税金が課せられてしまいます。 


また確定申告をしなくてもよい方でも、確定申告を行うことで、納め過ぎた税金が還付金として戻ってくることがあります。


このように確定申告することで、得することもあるのです。 


しかしアルバイトをしている方の中には、確定申告のやり方や必要性が分からない方もいるでしょう。


次からは確定申告のやり方から具体的なケースについて解説します。 

アルバイトで確定申告が必要なのはどんなケース?


アルバイトであっても一定以上の収入を得ている方は納税の義務が発生します。


ただアルバイト先の会社によっては、会社が納税額を計算して、毎月の給料から天引きする形で本人に代わって納税していることがあります。


この手続きは源泉徴収と呼ばれ、1カ月の収入が88,000円を越えるケースで行われます。


ただし、源泉徴収で納めた税金はあくまでも仮の金額の税金です。


そこで毎年12月に1年間に発生した正しい収入を元に税金の過不足を再計算します。


この手続きのことを年末調整といいます。 


このように源泉徴収年末調整が行われている会社であれば、アルバイトが自分で確定申告をするのは不要となります。


しかし以下で紹介するケースに該当する場合、確定申告が必要です。 

  • ケース①アルバイトを掛け持ちしている
  • ケース②年末以前でアルバイトを退職している
  • ケース③アルバイト先で年末調整が行われていない

ただし、確定申告が必要となるのは、これらのケースに加えて前提となる条件があります。

前提:確定申告は年間収入103万円以上

確定申告が必要となる年間収入103万円以上を稼いでいるアルバイトの方です。


これは1月1日から12月31日までに発生した収入で計算します。


以下で詳しく解説しますが、複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は、合算した金額で計算されます。 


 これはなぜかと言うと、年収103万円以下の場合、所得税の課税対象とはならないからです。


この条件に加えて、アルバイト先で源泉徴収がなければ、還付される税金も発生しません。


この場合、納める税金がないため確定申告する意味がありません。


ただし、年収103万円以下でも、セルフメディケーション税制などの節税を利用したい方や、クラウドソーシングなどの副業所得が年間20万円を越える場合、個人で確定申告が必要となるので注意が必要です。


それではこの前提をおさえたうえで、確定申告が必要となるケースが個別に見ていきましょう。 

ケース①アルバイトを掛け持ちしている

単発バイト短期バイトを繰り返している、あるいは掛け持ちしてアルバイトをしている場合、所得税は全てのアルバイトの給与を合算した所得を元に計算されます。 


複数の会社でアルバイトをしていても、年末調整ができるのはメインで働いている1社だけです。


このようにアルバイトを掛け持ちしている場合、全てのアルバイト収入から年間の所得を計算して、年収103万円を越えてしまうと、自分で確定申告しなければなりません。


特に毎月の源泉徴収が行われていない場合、1円も税金を納めていないことになってしまい、確定申告をして所得税を納めなければ、脱税と見なされてしまいます。


アルバイトを掛け持ちしているケースでは、メインとなる1社で年末調整を行い、2社目以降の所得税について確定申告を行います。


複数のアルバイトを掛け持ちしている場合、各社から源泉徴収票が発行されますので、年末調整を行わなかった会社の所得について、確定申告を行いましょう。 


なお、全てのアルバイト先の給与を合わせても年収103万円を越えなければ、確定申告は不要です。


このケースにおいてアルバイト先で源泉徴収が行われている場合、税金の還付が受けられる可能性があります。その場合は、たとえ不要でも確定申告した方が良いでしょう。


還付金を受け取りたい方は任意の申告ですが、所得税の不足分を納税する場合は必須申告となるので注意が必要です。 

ケース②年末以前でアルバイトを退職している

アルバイトをしていたが、年末以前でアルバイトを退職している場合も確定申告が必要です。


たとえば月88,000円以上、アルバイトとして稼いでいた方が、年末を迎える前に退職したとします


このケースで給与から源泉徴収されていた所得税を納め過ぎていた場合、確定申告することで、納め過ぎた所得税の還付が受けられます。


この手続きは本来、年末調整で行われるのですが、その前に退職してしまうと年末調整が受けられないため、自身で確定申告することになるからです。


またアルバイトを退職した年度で年収が103万円を越えてしまった場合も、個人で確定申告を行い、所得税を納税しなければなりません。


ただし、年末以前にアルバイトを退職しても年末調整されるケースがあります。


退職した年度中に、新しく収入を得ることができないと判断されたケースです。


たとえば、本人が死亡したケースや、著しい心身障害により本年中の再就職ができないと見込まれているケースです。


この場合、退職時に働いていたアルバイト先の会社によって年末調整が行われるため、確定申告が不要となる可能性があります。 

ケース③アルバイト先で年末調整が行われていない

たとえアルバイトであっても、会社は年末調整を行う義務があります


しかし、少しいい加減な会社の場合、年末調整を行っていなかったり、年末調整の提出期限に間に合わなかったりするケースがあります。


この場合、アルバイト自身が自分で確定申告しなければなりません。


たとえば、年収は103万円以下で、1カ月の給与が88,000円を越えた月があった場合、源泉徴収によりその月の所得税が徴収されてしまっています。


この場合、自分で確定申告することで、納めた税金が還付されます。


逆に、年収103万円を越えてしまったにもかかわらず、年末調整が行われず正しい所得税が計算されなかった場合も、自分で確定申告して適切な所得税を納める必要があります。


なおアルバイト先で年末調整が行われずに個人が確定申告する場合、「年末調整未済の源泉徴収票」が必要です。


これは通常の源泉徴収票とは異なり、年末調整が行われていない状態での源泉徴収票です。


具体的には摘要欄に「年調未済」と記載されていたり、乙欄に丸やチェックが付いていたりします

確定申告時に必要となる書類ですので、会社から発行してもらいましょう。 

アルバイトの確定申告のやり方を3ステップで解説!


ここまで、短期バイト・単発バイト・学生バイトなどの収入が少ないと思われるアルバイトでも確定申告が必要となるケースを解説してきました。


確定申告が必要な方は、毎年2月16日から3月15日の決められた期間に、必要となる書類を準備して税務署に提出します。


最近ではe-TAXといって、インターネット経由で提出するやり方でもできます。


この方法なら、自宅に居ながらパソコンやスマートフォンで確定申告できます。


しかし、確定申告をした経験がない会計初心者が確定申告を行う場合、何から始めればよいのか分からないでしょう。


ここでは自分で確定申告をするやり方を3ステップで解説します。


具体的に確定申告を進めるやり方は以下の通りです。

  1. 必要書類を揃える
  2. 確定申告書を作成する
  3. 確定申告書を提出する

次からは、それぞれのステップごとに確定申告の具体的なやり方について詳しく解説します。

①必要書類を揃える

アルバイトの方が確定申告をする場合、以下の書類が必要です。


 ・確定申告書A

確定申告書Aは、確定申告を行う者の氏名や、1年間の所得、控除額などを記載するための用紙です。


住まいの地域を管轄している税務署で入手できます。


主に給与所得や公的年金、その他の雑所得などの所得がある方を対象とした申告書です。


いわゆる個人事業主やフリーランスが使用する確定申告書Bとは異なるので注意が必要です。 


・マイナンバー/マイナンバーカード

確定申告書Aにはマイナンバーを記入する欄があるため、予めマイナンバーを取得しておく必要があります。


e-TAXによる確定申告においても、ログイン時にマイナンバーが必要となります。


その場合、マイナンバーカードリーダーがあれば、マイナンバーを読み取るだけでログイン可能です。 


・控除証明書

各種保険料を支払っている場合、控除証明書があれば保険料の支払いを証明できます。


控除証明書には、以下の4つの種類があります。 

  • 生命保険控除証明書
  • 地震保険控除証明書
  • 社会保険料控除証明書
  • 小規模企業共済等掛金控除証明書

・銀行口座情報

確定申告の結果、還付金が発生した場合に、その振込先となる銀行口座の情報が必要です。


受取口座の通帳やキャッシュカードを用意しましょう。 


・源泉徴収票

源泉徴収票はアルバイトでの1年間の収入と納付した所得税額が記載されている書類です。


自分で確定申告する際に必要となるため、アルバイト先に依頼して発行してもらいましょう。 


なお過去には確定申告書への押印が必要でしたが、令和3年度の税制改正により、押印は不要になりました。

②確定申告書を作成する

①で紹介した書類の中で、自分で作成する必要がある書類は「確定申告書A」です。確定申告書Aは、第一表と第二表の2つの書類に分かれており、確定申告時にはそのどちらにも記入します。 

この確定申告書は1年分の収入と支出が明らかでないと作成できません。そのため通常は会計ソフトなどを使うやり方で作成します。

あるいは、税務署の確定申告書等作成コーナーでも作成できますが、その場合であっても、自分で作成するやり方とそれほど手間は変わりません。

③確定申告書を提出する

②で作成した確定申告書を提出するやり方は以下の3つです。

  • 郵送で提出
  • 直接税務署に提出
  • 電子申告(e-Tax)

この3つからどれか1つを選びます。


郵送で提出する場合、送付先は住まいの地域の所轄税務署です。


確定申告書は「信書」に該当するため、郵便物にするか、信書便物のどちらかとして送付しなければなりません。


なお提出日は通信日付印に表示されている日付となります。


また確定申告書類は直接税務署へ提出することも可能です。


その場合、確定申告の時期は税務署が混雑していることを想定して、時間にゆとりを持たせておきましょう。


税務署の時間外収受箱への投函なら、土日関係なく24時間いつでも確定申告書を提出できます。


電子申告(e-Tax)による場合、パソコンやスマートフォンを使って自宅で確定申告書の提出ができます。


パソコンでやる場合、マイナンバーカードとマイナンバーカードリーダーが必要です。


マイナンバーカードを持っていない場合、事前に税務署でIDパスワードを発行しておけば、それらを使うやり方で確定申告できます

まとめ

本記事では、アルバイトでも年収103万円以上の場合は所得税の納税が必要であること、そして納税方法の一つである確定申告のやり方について解説しました。


確定申告をするには収入と支出を計算したり、確定申告書などの書類を揃えたりする必要があります。


アルバイト先の会社に準備してもらう書類もあります。


確定申告のきちんとしたやり方を覚えようと思っても、手続きが複雑で挫折してしまうことも。


そんな確定申告のやり方がわからず「一人でもできるか不安」「なんだか難しそう」「めんどうくさいなぁ」と思っているかもしれません。


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