更新日:2022/05/14
老後資金はいくら貯めてる?平均だけでなく自分に必要な額を知ろう
老後資金が不足すると言われ、不安を抱えている方は多いと思います。老後資金として1000万円や2000万円、5000万円などとさまざまなことを言われていますが、実際に貯めている平均額を確認していきましょう。ここでは老後資金の平均額についてご紹介します。
内容をまとめると
- 50代・60代が実際に貯めてる金額は平均で1700万円前後
- 老後資金の必要額は老後の生活費や収入をもとに計算する
- 夫婦二人の平均生活費は月約25万円、社会保障給付は約21万円で老後資金不足が生じる
- 老後資金は平均だけにとらわれず、自分に合った額を準備する必要がある
- 老後資金の必要額を詳しく知りたい場合、FPに個別で相談
- FP相談なら何度でも無料のマネーキャリアがおすすめ!
- 顧客満足度93%でみんなから選ばれている安心の実績
- スマホ1つで予約から相談までオンライン完結!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- みんなは老後資金をいくら貯めてる?50代と60代の平均貯蓄額
- 老後資金は月平均25万円かかる|二人世帯の場合
- 老後資金は月平均14万円かかる|単身世帯の場合
- 老後の収入は平均どのくらい?【世帯別】
- 老後の社会保障給付は月平均21万円|二人世帯の場合
- 老後の社会保障給付は月平均12万円|単身世帯の場合
- 大企業で受け取れる退職一時金と退職年金の平均
- 自分に合った老後資金を求めるときの3つのポイント
- ポイント①:何歳まで働くのか
- ポイント②:年金は何歳から受給するか
- ポイント③:老後は平均より豊かな生活を送りたいか
- 老後資金を貯めるための近道|今からできる方法3選
- 方法①:公的制度を利用する
- 方法②;家計の見直しをする
- 方法③:老後の生活をイメージしてみる
- まとめ:老後資金を考えるときは平均だけにとらわれないように注意
目次
みんなは老後資金をいくら貯めてる?50代と60代の平均貯蓄額
老後資金をいくら貯めておけばいいのか、不安や悩みを抱える方は多いと思います。
老後資金の必要額はその人の希望する生活スタイルや状況などによって変わってきますが、参考までに50代・60代の平均貯蓄額を見ていきましょう。
年齢 | 金融資産保有額 | うち預貯金 |
---|---|---|
50代 | 1,684万円 | 633万円 |
60代 | 1,745万円 | 959万円 |
金融資産保有額としては1,700万円前後が平均額となっています。
自分たちもこれくらいの資金を準備しておけばよいのか、と考えるかもしれません。しかし、この金額で足りるかどうかは老後の生活の状況によります。
平均金額は参考にはなりますが、それで足りると保障されるわけではありません。自分たちにいくら必要なのかを明確にしたい場合には、お金のプロであるFPへの相談がおすすめです。
FP相談が可能なマネーキャリアの無料相談をぜひ活用してください。
老後資金は月平均25万円かかる|二人世帯の場合
二人世帯の場合を見ていきます。
項目 | 金額 |
---|---|
食料 | 65,804円 |
住居 | 14,518円 |
光熱・水道 | 19,845円 |
家具・家事用品 | 10,258円 |
被服及び履物 | 4,699円 |
保険医療 | 16,057円 |
交通・通信 | 26,795円 |
教育 | 4円 |
教養・娯楽 | 19,658円 |
その他 | 46,753円 |
合計 | 224,390円 |
- 消費支出:224,390円
- 非消費支出:31,160円
- 合計:255,550円
となります。59歳以下の支出と比較しましょう。
- 消費支出:311,667円
- 非消費支出:121,929円
- 合計:433,596円
18万円ほど減っている事が分かります。金額が減っているため、年金でのカバーを期待する方もいらっしゃると思います。
確かに夫婦で厚生年金というケースであれば、生活費を丸々カバーできる可能性は高くなります。しかし、全員がこのケースに該当するわけではありません。
また、平均額となるため、これをそのまま自分の老後生活費に当てはめて考えてしまうのは危険です。実際に自分が行う支出とかけ離れている場合には意味がありません。
実際に必要になる金額を把握するためには、自分の生活費で計算しなくては意味がないと言えます。平均額だけでなく自分の生活費を知ることが重要です。
老後資金は月平均14万円かかる|単身世帯の場合
単身世帯の場合です。
項目 | 金額 |
---|---|
食料 | 36,581円 |
住居 | 12,392円 |
光熱・水道 | 12,957円 |
家具・家事用品 | 5,328円 |
被服及び履物 | 3,181円 |
保険医療 | 8,246円 |
交通・通信 | 12,002円 |
教養・娯楽 | 12,910円 |
その他 | 29,549円 |
合計 | 133,146円 |
合計すると、
- 消費支出:133,146円
- 非消費支出:11,541円
- 合計:144,687円
という結果です。59歳以下では
- 消費支出:168,965円
- 非消費支出:70,198円
- 合計:239,163円
となるため、9万円以上減少しています。
生活費がかなり減っている事で社会保障でのカバーも可能な範囲なのではと考えるかもしれません。
確かに、厚生年金受給者であれば収入が足りる可能性もあるかもしれません。しかし全員がカバーできる金額を受け取れるわけではなく、特に国民年金のみではかなりの不足額が発生することも考えられます。
二人世帯の生活費と同様にあくまでこの金額は平均値です。実際の金額と離れてしまうと計算した意味がありません。
現在の生活費でも老後の生活費にどのような影響があるのかはある程度分かります。平均額なら問題ないと考えず、自分の金額を出して判断することをおすすめします。
老後の収入は平均どのくらい?【世帯別】
生活費がどれくらいか想像ができたと思いますが、老後資金がいくら必要になるのかは支出が分かっただけでは計算できません。
支出と同様に重要になるのか収入です。
老後の収入として挙げられるのが年金と退職金です。ここでは、
- 二人世帯の年金額
- 単身世帯の年金額
- 退職一時金と退職年金の平均額
についてご紹介します。
年金に関しては年金定期便などで確認することで、自分がいくら貰える予定なのか明確に分かります。ここでの数値は平均値となるため、自身の年金額が分からない場合の参考にしてください。
老後の社会保障給付は月平均21万円|二人世帯の場合
65歳以上の夫婦二人世帯で受け取っている社会保障給付は月平均219,976円です。(参考:総務省統計局「家計調査 家計収支編(年次間) 2020年」)
しかし、社会保障給付以外にも収入があり、実収入は256,660円が平均です。これは65歳以上でも働いて収入を得ているなどで収入が増えていることを指しています。
- 実収入:256,660円
- 生活費:255,550円
となっているため、ギリギリ生活費は実収入で賄えている状態です。
この結果だけを見ると老後資金の必要性は低いように感じてしまいます。
しかし、ここでは生活費のみを考えています。介護が必要になるなどのその他の費用は含まれていないことを考えると、ギリギリの生活ではそのうち不足が発生することが予想できます。
また、収入も生活費も平均額ということに注意が必要です。どちらも平均と離れた結果となってしまった場合には不足額が多くなってしまいます。
自分の収入などを一度計算してみないと、その人ごとの不足額は分からないため、老後資金を知るためにも自身の収入・支出の把握が必須です。
老後の社会保障給付は月平均12万円|単身世帯の場合
65歳以上の単身世帯で受け取れる社会保障給付は月121,942円が平均です。(参考:総務省統計局「家計調査 家計収支編(年次間) 2020年」)
生活費として約14万円がかかる計算となっていたため、2万円以上の不足が発生することになります。
こちらも夫婦の時と同様に、働いて得られる収入などを合わせると、実収入は136,964円と増えています。しかし、実収入でも生活費を賄える額になっていないことが現状です。
これにさらに生活費以外にかかる費用が上乗せされることを考えると、多くの不足額が発生することが予想できます。
また、夫婦の時と同様に社会保障額はあくまで平均額です。これよりも少なくなる可能性、特に自営業者の場合には国民年金のみの受給となり、収入が少なくなることが予想できます。しっかりと不足額を計算し、必要な老後費用を準備しておく必要があります。
大企業で受け取れる退職一時金と退職年金の平均
会社によっては退職時に退職一時金などを受け取れる場合があります。特に大企業の場合には金額が多く、老後資金の準備をするひとつの手段です。
いくら受け取ることができるのかは、学歴によっても変わってきます。
学歴 | 退職一時金 | 退職一時金+退職年金 |
---|---|---|
大学卒 | 2,511万円 | 2,688万円 |
短大・高専卒 | 1,882万円 | 1,917万円 |
高校卒 | 2,379万円 | 2,679万円 |
高校卒(生産労働者) | 2,114万円 | 2,263万円 |
学歴によっても大きな差がありますが、退職一時金と退職年金を活用している企業の方が支給額が多いことも分かります。
退職金の制度がある企業に勤めているのであれば、もらえる金額を計算することで、不足額の準備だけで老後資金を準備できることになります。
ただし、退職金の制度がない会社の場合には退職時にまとまったお金を準備することはできません。自身の勤めている会社ではどうなっているのか、無い場合には他の方法で資金を準備する必要があります。
自分に合った老後資金を求めるときの3つのポイント
老後資金を求める際に自分の収入・支出で計算しなくては自分に合った老後資金は見えてきません。
さらに、
- 何歳まで働くのか
- 年金は何歳から受給するのか
- 老後は平均より豊かな生活を送りたいか
の3つがポイントとして挙げられます。
老後資金は不足してしまうと困ったことになってしまいますし、多く備えようとすると準備が思った以上に大変になってしまいます。自分に合った老後資金を知るためにもポイントを確認しておきましょう。
ポイント①:何歳まで働くのか
老後資金を計算する際のポイントのひとつが何歳まで働くのかです。
定年の年齢として60歳や65歳などと決まっています。しかし、定年後に働けないわけではありません。非正規雇用などで働き続けることも可能です。
60歳が定年でも、年金が受け取れるのは65歳からです。この間働かないことを選択する場合には、5年分の生活費全額を貯蓄などで貯めておかなくてはいけません。
しかし、60歳以降も働くのであれば、不足額を準備しておくだけで済みます。
何歳まで働くのかで老後の収入シミュレーションが変わってくるため、自分の理想となる働き方をイメージしておくことがポイントです。
ポイント②:年金は何歳から受給するか
ポイントの2つ目は年金を何歳から受給するかです。
年金の受給開始は65歳からですが、繰り下げ受給を行うことで1ヶ月あたりの受給額を増やすことができます。
1月単位でずらすことができ、繰り下げるごとに0.7%ずつ受給額が増加していきます。老後の収入に大きく影響が出る制度です。
一定以上の受取期間があればお得になる制度ですが、受け取る期間が短い場合には損をする可能性も否定できません。
損か得かはその後の受け取り月数などの状況によっても変わってくるため、受給開始をずらす場合にはしっかりと受取額などを計算し、どの時点でお得になるのかなどを確認してから決めることをおすすめします。
ポイント③:老後は平均より豊かな生活を送りたいか
ポイントの3つ目は老後に平均よりも豊かな生活を送りたいかです。
最低限の生活を送れれば良いと考えるのか、趣味や旅行を楽しめる豊かな生活が送りたいのかで、費用は大きく変わります。生命保険文化センターの調査では、夫婦二人でのそれぞれの生活費は以下のようになっています。
平均金額 | |
---|---|
最低限の生活費 | 22.1万円 |
ゆとりある生活費 | 36.1万円 |
- ゆっくりと旅行などを楽しみたい
- 趣味に没頭したい
- 孫と遊んだり旅行に行きたい
どのような生活を送ることが理想なのかで必要額に大きな差が発生するため、自身が望む生活についてもしっかりと考えでおきましょう。
老後資金を貯めるための近道|今からできる方法3選
老後資金は人によっては1000万円で十分となる場合もあれば5000万円貯めておかないと不足すると考える方などいろいろです。
しかし、老後資金を準備しておかなくてはいけないということは共通となるため、どのように貯めるべきなのかを知っておかなくてはいけません。
今からできるものとしては、
- 公的制度を利用する
- 家計の見直しをする
- 老後の生活をイメージしてみる
の3つが挙げられます。
老後資金の準備には時間がかかるため、今から始められることをコツコツと行っていきましょう。
方法①:公的制度を利用する
老後資金の準備んために今から行えることの一つが公的制度を利用して資金を貯めておくことです。
老後資金の準備などで国が作った制度が
- iDeCo
- つみたてNISA
です。
老後資金の不足をカバーするためにもこれらの制度を活用しましょう。
iDeCoは老後資金を準備するのにピッタリと言える制度です。
- 掛け金全額所得控除
- 運用益非課税
などの税制優遇措置を受けることができます。ただし、
- 受取は60歳から
- 元本割れの可能性がある
など人によっては利用を躊躇してしまう特徴もあるため、自分に合っているのか見極めてから利用を始めてください。
つみたてNISAには、
- 運用益非課税
- いつでも売却可能
などのメリットはあります。特に60歳まで引き出せないことに不安を持つ場合には、つみたてNISAの利用がおすすめです。ただし、
- 非課税期間は20年
- 元本割れの可能性がある
などの特徴もあります。
利用後に後悔しないためにもそれぞれの特徴をしっかりと確認し、自分に向いている方法を見極めてください。
どちらもお得に資産運用ができる制度になっているため、老後資金を準備する際にはぜひ検討するようにしましょう。
方法②;家計の見直しをする
老後資金のために今からできることの一つに家計の見直しがあります。
老後資金を準備するためには収入を増やさなくては、と考えるかもしれません。しかし、収入を増やすとなるとかなり難しくなってしまいます。
貯蓄や資産運用に回す資金を増やすためには、収入を増やすことだけが対処法ではありません。収入が増やすことが難しい場合には、支出を減らすと効果的です。
支出を減らすためにも家計の見直しは必須です。特に見直しを行うことで
- 通信費
- 住宅ローン
- 保険料
などの固定費を見直すことができれば節約に大きく貢献します。
家計の見直しは保険の見直しが行いたい場合、マネーキャリアのFP相談がおすすめです。お金のプロに相談できるマネーキャリアで老後資金の準備を始めましょう。
方法③:老後の生活をイメージしてみる
老後の生活をイメージしてみることも重要です。
老後資金を準備するためには老後にいくらかかるのかを把握しておく必要があります。いくらかかるのかを把握することで、必要額の計算が可能になります。
必要額が分かることで目標を立てることが可能です。貯蓄や資産運用のモチベーション維持のためにも目標額は必要です。
先ほどご紹介した生活費や社会保障の平均額でもある程度参考にはなります。しかし、自分の考える老後の生活が平均とは違った場合、平均で出した金額は参考になりません。
老後資金を正しく計算するためには老後の生活をイメージすることも重要です。まずはどのような生活を望むのか、いつまで働くのかなどの老後の生活をイメージすることから始めましょう。
まとめ:老後資金を考えるときは平均だけにとらわれないように注意
いかがでしたか?ここでは老後資金の平均準備額についてご紹介しました。
老後資金の準備金額として、平均額を準備しておけば安心と考えるかもしれません。しかし、老後資金として必要な金額は平均額ではありません。個人のライフプランや価値観をもとに、その人ごとの必要額を把握しておくことが大切です。
老後資金としての準備がいくら必要になるかは、その人の理想とする生活スタイルや受け取れる社会保障額・退職一時金などによって変わってきます。自身で計算することも可能ですが、難しいと感じた場合にはお金のプロに相談することをおすすめします。
お金のプロはファイナンシャルプランナーです。マネーキャリアのFP相談は何度でも無料で利用できるため、ぜひ活用してください。
ほけんROOMでは他にも保険に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。
▼この記事を読んでほしい人