更新日:2020/06/21
50歳独身女性の老後資金、いくら必要?老後の貧困を防ぐ貯金・貯蓄額
50歳独身女性で、老後資金に不安を抱えている方も多いと思います。今回、50歳独身女性がゆとりある老後を送る上で必要な貯金・貯蓄額をシミュレーションし、その必要額の貯め方も解説します。老後貧困に陥らないためにも50代のうちに老後資金を準備しておきましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
50歳独身女性が備えたい老後資金!老後貧困に陥らないために
50歳独身女性が老後資金が十分足りているのか、どのくらい必要なのかと不安を抱えている方も多いと思います。
老後資金をいくら貯蓄していれば、老後になんの不安もなく生活できるのか知りたいのではないでしょうか。
実は、50歳独身女性が老後貧困に陥らないために、今から着実に貯蓄できる方法があるのです。
そこで今回は、
- 50歳独身女性が必要な老後資金をシミュレーション
- 公的年金はいくらもらえるのか
- 50歳独身女性が貧困に陥らない為に考えること
- 50歳独身女性におすすめの老後資金の貯め方
- 老後資金に不安がある独身女性の方は、FP相談がおすすめ
50歳独身女性が必要な老後資金をシミュレーション
50歳頃になると老後の不安が出てくるのではないでしょうか。独身女性の場合、老後に頼れる身内も少なく自分で貯蓄して老後を迎えなければなりません。
しかし、世間で騒がれた「老後資金2000万円問題」も夫婦二人の場合を仮定して出した老後資金で単身の老後資金はいくら必要なのかが分かりにくいと感じる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は
- 50歳から60歳
- 60歳から65歳
- 65歳以降
50歳から60歳
50歳独身女性の平均年収は約360万円あり、平均貯蓄額は約1400万円で、内訳は定期預金や生命保険が多くの割合を占めています。
また、50歳独身女性の生活費の内訳の一部の割合は以下の通りです。
- 食費…20%
- 住居…9%
- 光熱費…6%
- 生活用品など…10%
- 旅行などの娯楽…25%
20万円×12ヵ月=240万円
年間240万円×10年=2400万円
60歳から65歳
60歳から65歳の間にどのくらいの生活費が必要になるのでしょうか。60歳で定年を迎えた場合、年金の受給が開始される65歳までの5年間は原則無収入となってしまいます。その時のために、充分な貯蓄をしている必要があります。
上記で年間の支出を240万円としていましたが、60歳からの5年間に必要となる生活費は
240万円×5年=1200万円
ですので、定年退職を迎えた時点で年金の受給開始までの5年間に最低でも1200万円の貯蓄が必要になります。
また、年齢を重ねるごとに体も弱くなってきます。そのため、医療費もさらに必要となることがありますので生活費の予算を多めに組んでおく必要があります。
人によって退職年齢が変わってくることもあるので、65歳まで働くことができる方であれば貯蓄額はそこまで必要ないのかもしれませんが、それでも万が一の為に1200万円程度の貯蓄をしておくことをおすすめします。
65歳以降の老後
65歳以降の老後はいくら必要になるのでしょうか。65歳から公的年金を受給できるようになります。しかし、それだけでは十分な生活を送ることができません。また、長く生きればそれだけ生活費も多く必要になってきます。
老後の生活費がいくら必要なのでしょうか。総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2018年」から高齢単身無職世帯の平均的な支出額をご紹介します。
項目 | 月平均額 |
---|---|
食費 | 36,378円 |
住居 | 18,268円 |
光熱費・水道代 | 13,109円 |
生活用品 | 4,780円 |
服や靴など | 3,766円 |
保険医療 | 8,286円 |
交通費 | 14,405円 |
教養娯楽 | 17,082円 |
その他消費支出 | 33,528円 |
直接税 | 6,359円 |
社会保険料 | 5,990円 |
合計 | 161,995円 |
これらは平均額ですので、要不要を見極めてご自身と照らし合わせてください。
女性の平均寿命は男性よりも5年長く65歳から25年間と言われています。また、厚生年金の平均年金月額は基礎年金を含む147,051円と国民年金の平均年金月額は55,615円の合計147,051円となります。
生活費から年金受給額を差し引いて、老後に必要な資金を算出すると
(161,995-147,051)円/月×12カ月×25年=4,483,200円
となります。
公的年金はどれくらい貰える?
では、公的年金はいくらもらえるのでしょうか。
元会社員の方で厚生年金の受給額の平均は月14万8千円です。しかし、現在50歳の方が年金を受給できる頃には、受給額は今よりも少なくなっていると思います。
50代の方は比較的真面目に年金を支払ってきた世代でもあります。しかし、年金を払った分の還元はないと思った方が良いと思います。その理由として、少子高齢化社会の現在、年金制度が崩れ始めているからです。
そのため、年金を当てにして老後のために貯蓄をしていないと、老後の生活が苦しくなる可能性があります。
そうならないためにも、今から老後に備えて貯蓄額の見直しをすることが大切です。
50歳独身女性が老後貧困に陥らないために考えたいこと
50歳独身女性が老後の不安を抱えている方は多いと思います。その中でも、老後貧困に陥った場合に頼れる身内がいないということは不安をより大きくさせているのではないでしょうか。
そこで今回は
- 賃貸と持ち家どちらがいいのか
- 仕事はいつまで続けるのか
- いざという時のために介護保険窓口や地域包括支援センター
賃貸・持ち家どちらがいい?
(生活費+家賃)×12ヵ月×25年間=老後資金
仕事は続ける?何歳まで続ける?
近年では定年を迎えても仕事をする人の割合が増えています。特に女性は男性よりも定年を迎えても尚働き続けている人の割合が増加傾向にあります。
その理由としては、
- 家に居ると暇
- 子供が巣立って一人の時間が無駄
- 厚生年金が増える
- 人との交流がしたい
- 年金だけでは生活できない
年齢 | 就業率 |
---|---|
60~64歳 | 53.6% |
65~69歳 | 34.4% |
70~74歳 | 20.9% |
75歳 | 5.8% |
いざという時には、介護保険窓口や地域包括支援センターを利用
50歳独身女性の老後で不安に思うことと言えば、将来介護をしてもらえる身内がいないことではないでしょうか。そういった独居高齢者を対象に支援をする制度があります。
第一候補として身近な相談先に市区町村の介護保険窓口があります。直接窓口で相談をする他にも電話相談、出張相談ができるところもあります。
第二候補としては、地域包括支援センターです。地域包括支援センターとは、地域包括ケアシステムの中核を担っていて、市区町村にひとつは置かれている機関です。
地域包括支援センターへ行ったときに「要介護認定の申請」を行うことをおすすめします。まだ65歳くらいのしっかりしている状態の時に申請します。この頃に行っても「非該当」になってしまいますが、将来に不安を抱える単身世帯であることを知ってもらうきっかけにもなります。
50歳独身女性におすすめな老後資金の貯め方
老後資金を貯蓄しようとしても、中々自分でコツコツと貯蓄をすることは難しいように思います。
気が緩んでしまうとついつい目の前のお金を使ってしまう。なんてことがあるのではないでしょうか。しかし、老後資金を着実に貯蓄していかないと老後が不安になることと思います。
そこで今回は、50歳独身女性におすすめな老後資金の貯め方をご紹介します。
- iDeCo
- 個人年金保険
- つみたてNISA
- 介護保険
iDeCo
個人年金保険
個人年金とは、将来の年金を自分で作る「私的保険」とも呼ばれています。個人年金は年払いや月払いとなり、自動口座引き落としが一般的です。そのため、老後資金を着実に貯められるメリットがあります。
また個人年金保険に加入していれば個人年金保険料控除が受けられることもメリットです。個人年金保険料控除とは、支払った保険料の額に応じた所得控除が受けられるものです。すなわち、所得税や住民税の負担が軽減できるのです。
この個人年金保険料控除を受けるためには、個人年金保険料税制適格特約と言って、保険料を10年以上定期的に支払うなどの条件が必須になるものもありますので、加入時には控除が受けられるのかの確認をしておきましょう。
つみたてNISA
- 口座管理手数料が発生しない
- いつでも引き出しができる
- 60歳以降も積立が可能
介護保険
介護保険には公的介護保険と民間介護保険の2種類があります。
公的介護保険の場合、認知症や介護が必要となった状態の時に、自己負担額が1割で介護サービスが受けられるものです。
民間介護保険の場合、一時金や年金でお金を受給できるものです。
支払い基準は基本的に公的介護保険の認定基準と連動しているものが多いですが、保険会社や保険商品によっては基準を緩めに設定している物もあります。
要介護状態になると、生活費の他に介護サービスを受ける費用、家のリフォーム費用など色々なものにお金が必要になります。そういった場合に、民間の介護保険からの給付金を受け取れるのは、いざという時に安心できるのではないでしょうか。
老後資金に不安がある独身女性の方は、FP相談がおすすめ
上記では老後資金について解説していきましたが、自分に置き換えた場合に本当に大丈夫なのだろうかと不安が残るのではないでしょうか。
今の貯金額や収入を見て、老後も充分に暮らせるのかを知りたいと思っている方にはマネーキャリア相談がおすすめです。
このマネーキャリア相談では、経験豊富なFPがいるのでライフプランを相談すると、将来のマネープランや保険の見直し、保険相談をすることができます。現在オンライン相談も実施しているので、自宅でFPの方と相談もできるので安心です。
また、保険相談は何度でも無料で受けることができるので、納得のいくまで相談することができますし、強引な勧誘なども一切ありませんので、気軽にプロの方に相談することができておすすめです。
まとめ:50歳独身女性が備えておきたい老後資金
50歳独身女性が備えておきたい老後資金について解説していきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは
- 年金だけでは生活できないので貯蓄が必要
- 年金以外にも、iDECOやつみたてNISAなどを利用して貯蓄しておく
- 元気なうちに介護保険窓口などへ相談に行く
- 老後資金に不安がある場合はFPなどに相談する