更新日:2022/03/12
ライフプラン手当(選択制DC)はお得?メリットとデメリットを解説
ライフプラン手当が会社の制度にあるけれど、本当にお得なのか不安を感じる方は多いと思います。ライフプラン手当のメリット・デメリットを確認し、本当にお得なのかを理解してから加入することがおすすめです。ここではライフプラン手当のメリットなどをご紹介します。
- ライフプラン手当が本当にお得なのか、利用するべきか悩んでいる人
- ライフプラン手当を耳にしたが、どのようなものか分からず気になっている人
- 厚生年金基金やiDeCoとの違いを確認したい人
内容をまとめると
- ライフプラン手当は税金や社会保険料を抑えつつ老後資金が準備できるお得な制度
- メリットは、税制優遇措置が受けられる、口座管理手数料は企業負担、ポータビリティ制度がある
- デメリットは、60歳まで受け取れない、元本割れのリスクがある、年金などの社会保障給付が減ってしまう
- ライフプラン手当で悩みがある方は、お金のプロに相談できるマネーキャリアのFP相談がおすすめ!
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- ライフプラン手当(企業型確定拠出年金)とは
- ライフプラン手当の仕組み
- ライフプラン手当のメリット
- ① 税制優遇措置
- ② 口座管理手数料は企業負担
- ③ ポータビリティ制度
- ライフプラン手当のデメリット
- ① 60歳まで受け取れない
- ② 元本割れのリスクがある
- ③ 年金などの社会保障給付が減ってしまう
- 他の企業年金や退職金との違い
- 厚生年金基金との違い
- 確定給付企業年金との違い
- 個人型確定拠出年金(iDeCo)との違い
- 退職金との違い
- ライフプランに合わせてその都度見直しをしよう
- 不安があればお金の専門家に相談してみよう
- マネーキャリアで無料FP相談
- まとめ:FP相談してライフプラン手当について考えよう
目次
ライフプラン手当(企業型確定拠出年金)とは
勤めている会社によってはライフプラン手当(企業型確定拠出年金)の制度が利用できる場合があります。
ライフプラン手当は会社の福利厚生の一部で、老後のための資産形成を支援する制度です。給料の一部を企業確定拠出年金に拠出するかどうかを従業員が選択できることが特徴です。
利用することで税金や社会保険料などを抑えることが可能になるため、お得に老後資金が準備できる制度になります。
お得ならば利用したいと考えるかもしれませんが、まずは仕組みなどを理解しておく必要があります。メリットがあるものにはデメリットがつきものです。しっかりと内容を把握して利用するようにしましょう。
ライフプラン手当の仕組み
ライフプラン手当は企業年金の一種です。国民年金や厚生年金に上乗せして準備をしたい場合には利用を検討しましょう。
主な仕組みは、
- 掛け金が原則企業主掛け金
- 運用は従業員が決める
- 給付は60歳以降
となっています。
掛け金
掛け金は企業が出すことが原則です。限度額は月に55,000円までと決められていますが、他の企業年金を併用する場合には半分の27,500円までになります。従業員が自分で掛け金を上乗せできる「マッチング拠出」制度も規約にある場合には利用が可能です。
運用
掛け金は企業が出しますが、運用は従業員が決めることになります。運用の仕方によっては掛け金よりも受け取れる金額が少なくなる可能性もあるため、ある程度投資の知識が必要です。
給付
給付される年齢は60歳以降です。年金となっているため老後の資金として活用することになります。ただし、
- 障害基礎年金の対象となる
- 死亡する
などの場合には、例外として60歳未満でも受け取りが可能です。
ライフプラン手当のメリット
ライフプラン手当を利用することのメリットは、
- 税制優遇措置が受けられる
- 口座管理手数料は企業負担
- ポータビリティ制度がある
などです。
様々なメリットを受けることで、自分で年金を準備するよりもお得に年金を上乗せすることができます。以下でそれぞれのメリットを解説します。
① 税制優遇措置
ライフプラン手当を利用することで、3つの税制優遇措置を受けられることがメリットです。
運用益非課税
ライフプラン手当で運用を行った場合、運用益は全額非課税になります。通常、運用して利益が出た場合には約20%の税金を納める必要があるため、個人で運用を行うよりも大きな利益を上げることができます。
税負担の軽減
ライフプラン手当の掛け金は企業が出すと言う特徴があります。この特徴から掛け金は給料とはみなされず、所得税などの税金や社会保険料が対象外です。課税対象額が少なくなる分、税負担が軽減されます。
年金受け取り時の所得控除
ライフプラン手当は60歳以降に受け取れることになりますが、金額が多いと気になるのが税金です。年金受取時に所得控除になることが3つ目の税制優遇になります。
- 一時金:退職所得控除
- 年金:雑所得として公的年金等控除
がそれぞれ受けられるため、どちらの場合でもお得に受け取りが可能です。
② 口座管理手数料は企業負担
口座管理手数料がかからないこともメリットの一つです。
ライフプラン手当では運用や口座を開く際にかかる口座管理手数料は会社が負担してくれます。
参考としてiDeCoを利用した場合にかかる費用の項目を見てみましょう。
- 加入手数料
- 口座管理手数料
- 信託報酬
口座管理手数料は月々数百円程度です。そのためあまり気にしないと考えるかもしれませんが、長期間継続することを考えると負担額は大きくなることが予想できます。たとえ400円であっても20年間継続すれば96,000円です。
月々の負担は小さくても継続する時間が長くなれば大金になることを考えると手数料を支払わなくて済むことは大きなメリットです。
③ ポータビリティ制度
ポータビリティ制度になっている事もメリットとして挙げられます。
ライフプラン制度で運用していた資金は、離職や転職をした際に持ち運ぶことが可能です。
新しく入った会社にライフプラン手当がある場合には、前の会社のライフプラン手当を継続することができます。
また、新らしい会社にライフプラン手当が導入されていない場合などは、個人型確定拠出年金への移行も行えます。
会社が変わっても問題なく継続することができることがメリットです。
ライフプラン手当のデメリット
ライフプラン手当を活用することで、お得に老後資金を貯めることができますが、デメリットについてもしっかりと確認が必要です。
- 60歳まで受け取れない
- 元本割れのリスクがある
- 年金などの社会保障給付が減ってしまう
事がデメリットとして挙げられます。
お得と聞くとそれだけで利用を決めてしまうかもしれませんが、これらのリスクを理解していないと後悔してしまう可能性が高くなります。以下でデメリットについて解説していきます。
① 60歳まで受け取れない
ライフプラン手当で貯めた資金は、60歳まで受け取ることができない点がデメリットのひとつです。
ライフプラン手当は年金を準備することが目的となっているため、受取年齢が60歳以降と決められています。それ以前にはお金が足りなくなっても利用することができません。
結婚前からこの制度を利用していれば、年金としての準備は十分です。しかし、その分他の貯蓄に回すことができず、貯蓄が少額になってしまう可能性があります。これから住宅資金や子どもの教育資金がある場合には、これらの資金に割くための貯蓄が十分にない状態です。
老後の資金よりも現役時代に使うお金を貯めなくてはいけない場合、60歳まで受け取れないことは大きなデメリットになります。
② 元本割れのリスクがある
元本割れのリスクがあることもデメリットになります。
ライフプラン手当では運用方法を従業員が自分で決めなくてはいけません。運用方法にはリスクはほとんどないけれど資金の増加も少ないものや、高リスク高リターンとなるものもあります。
特に気をつけたいのが元本確保型ではない運用方法です。運用が上手くいかずに減ってしまった資金は戻ることはありません。
運用方法を自分で決める仕組みのため、金額が減ってしまっても自己責任です。元本割れの可能性があることを十分理解しておきましょう。
③ 年金などの社会保障給付が減ってしまう
公的年金などの社会保障給付が減ってしまう事もデメリットのひとつです。
ライフプラン手当の掛け金を支払うことで社会保険料の支払額は減ってしまいます。そのことにより、
- 公的年金
- 傷病手当金
- 出産手当金
- 労災給付
- 失業給付
- 育児休業給付金
- 介護休業給付金
など様々な社会保障給付が減ってしまう可能性があります。
特に出産や育児、介護などで会社を休む予定がある場合には注意が必要です。
ただし、掛け金を支払っても、支払い前と標準報酬月額が変わらない場合には影響が出ないため、標準報酬月額の範囲内で掛け金を調節することも検討してみましょう。(参考:全国健康保険協会「令和三年度保険料額表(東京)」)
社会保障給付が減ってしまうデメリットはありますが、掛け金として支払えばその分年金に上乗せすることができることは損ではないため、年金額を増やしたい場合には積極的に活用することをおすすめします。
他の企業年金や退職金との違い
ライフプラン手当以外にも公的年金や企業年金はあります。また、老後資金として会社が準備してくれるものが退職金です。ライフプラン手当を利用してまで老後資金の準備が必要なのか疑問を持っているかもしれません。
- 厚生年金基金との違い
- 確定給付企業年金との違い
- 個人型確定拠出年金との違い
- 退職金との違い
それぞれの違いを理解できれば、ライフプラン手当を利用すべきかどうかが分かりやすくなります。しっかりと違いを見ていきましょう。
厚生年金基金との違い
会社員や公務員の方は厚生年金基金へ加入することができます。
厚生年金基金では掛け金を従業員が負担しますが、企業がそれに上乗せする形で年金を準備することが可能です。ライフプラン手当の積み立て方と似ていますが、違いは運用方法の選択の有無です。
厚生年金基金では企業がまとめて運用機関に信託するため、従業員は運用方法を選択に関わっていません。
一方ライフプラン手当は先述した通り運用方法は自分で選択します。
運用方法に関われるかどうかが大きな違いです。
確定給付企業年金との違い
ライフプラン手当も企業年金のひとつですが、他の種類として確定給付企業年金があります。
確定給付企業年金は厚生年金基金のあとに新たに作られた企業年金です。
ライフプラン手当と同じく企業年金ですが、違いは年金額が確定している点です。
確定給付企業年金は、受け取れる年金額が先に決定されています。仮に運用が上手くいかずにマイナスとなってしまった場合には、会社が負担しなくてはいけません。
一方ライフプラン手当は自分で運用方法を選択し、マイナスとなっても自己責任で完了することが特徴です。年金額が確定しているか、運用次第で増減するかの違いになります。
個人型確定拠出年金(iDeCo)との違い
個人で老後資金を準備する方法には、個人型確定拠出年金(iDeCo)もあります。
ライフプラン手当との違いは個人でも加入ができるという点です。企業に勤めていない方、主婦や個人事業主などでも加入ができる点が挙げられます。
iDeCoは掛け金を全額自分で支払う仕組みです。企業のかかわりが必要ないため、誰でも利用することができます。
一方ライフプラン手当の掛け金は企業が出すことはご紹介した通りです。企業に勤めており、さらにその企業がライフプラン手当を導入していないと利用することができません。
- 運用は自分で行う
- 受取は60歳以降
など似ている点も多くありますが、利用できる人の範囲の広さが違います。
退職金との違い
会社によっては退職時に退職金の準備がある場合もあります。ライフプラン手当と同様に老後の資金として活用することができますが、退職金とライフプラン手当の違いはポータビリティ制度の有無です。
退職金は退職までの間に会社が準備を進めています。そのため、転職などで途中退社となった場合には退職金の一部しか受け取ることができません。転職後、新たな会社でまた退職金を貯め直すことになります。
一方ライフプラン手当はポータビリティ制度があります。転職したとしてもそこで積立が終わるわけではなく、転職先に同様の制度がある場合には継続することができます。また、同様の制度が無い場合でも個人型確定拠出年金への移行ができるため、どのような場合でも継続可能なことが特徴です。
ライフプランに合わせてその都度見直しをしよう
ライフプラン手当には確かに老後資金をお得に貯められるというメリットはありますが、金額によっては様々な社会保障給付が減ってしまう可能性もあるなどのデメリットがあります。
ライフプラン手当を最大限活用することで年金は得られますが、近い将来必要になるお金を貯めることはできません。このようなことを防ぐためにも、ライフプランに合わせてその都度金額などの見直しを行うことがおすすめです。
ライフプラン手当では申し込み時期の制限はありますが、掛け金と現金給付の割合は自分で決めることができるケースが多くなります。近い将来必要な資金を貯めたい場合には現金給付の割合を増やし、必要なくなったら掛け金を増やすなどの対応が必要です。
不安があればお金の専門家に相談してみよう
ライフプラン手当は確かにお得に年金が貯められますが、現在必要な資金が不足したり将来もらえる基本的な年金が減ってしまうなどのリスクもあります。
ライフプラン手当について不安がある場合には、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
FPに相談することでライフプラン手当を利用するとどれくらいお得に年金が貯まるのか、それと同時に公的年金がどれくらい減ってしまうのかを予想することが可能です。
また、ライフプラン手当を活用したいけれども、どれくらいの掛け金にするべきなのか悩む方もいらっしゃると思います。FP相談ではこのような相談もでき、どれくらいの掛け金で一番お得になるのかなどもアドバイスがもらえます。
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