更新日:2021/11/01
癌にかかる確率と生存率|数字から見るがん保険の必要性
日本人の2人に1人はがんになるといわれていますが、実際の確率はご存知でしょうか。今回はがんの罹患率と死亡率と生存率をご紹介していきます。またがんの治療費やどんな方ががんになりやすいのかまで解説していきますのでぜひご家族の方とご一緒に確認してみてください。
内容をまとめると
- 罹患率の高いがんは男性で前立腺がん、女性で乳がん
- 死亡率の高いがんは男性で肺がん、女性で大腸がん
- がんの生存率を上げるには早期発見が大切
- 加入済みのがん保険もしくはがん保険に未加入の方は保険の見直しを
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目次を使って気になるところから読みましょう!
部位・男女別のがんに罹患する確率
今後のご自身やご家族の方にも関係のあるがんについて今回は実際の数値をもとに詳しく解説していきたいと思います。
そもそも「がん」とは何なのでしょうか。
ご存じの通り毎日細胞は新しく増え続けていますが、増えていく細胞の中には細胞の遺伝子変異によって正常に機能しないものもあります。
通常は遺伝子変異によって正常に機能しない細胞は消滅しますが、なぜか増え続けてしまった場合はその一部を腫瘍と呼び、さらに正常な細胞にまで影響を及ぼすほどに増えてしまった場合のことを悪性腫瘍つまり「がん」と呼びます。
日本人の2人に1人はがんになる可能性があるとよく聞きますが、実際にがんになる確率はどのくらいなのか性別ごとに確認していきましょう。
以下の表は男女別の生涯がんになる確率です。
部位 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
食道 | 2.5% | 0.5% |
胃 | 10.3% | 4.7% |
結腸 | 6.4% | 5.8% |
直腸 | 3.7% | 2.2% |
大腸 | 10.2% | 8.0% |
肝臓 | 3.2% | 1.5% |
胆のう・胆管 | 1.5% | 1.3% |
膵臓 | 2.6% | 2.6% |
肺 | 9.9% | 4.9% |
甲状腺 | 0.6% | 1.7% |
悪性リンパ腫 | 2.3% | 2.0% |
白血病 | 1.1% | 0.8% |
以下の表は女性特有のがんになる確率です。
部位 | 確率 |
---|---|
乳房 | 10.9% |
子宮 | 3.4% |
子宮頚部 | 1.3% |
子宮部体 | 2.0% |
卵巣 | 1.6% |
以下の表は男性特有のがんになる確率です。
部位 | 確率 |
---|---|
前立腺 | 10.8% |
部位・男女別のがんで死亡する確率
もしもがんになってもしまったとしても心配しすぎることはありません。
発見されたがんのうち42%が早い段階で見つかっており、その段階で治療が始まれば約90%の人が治る病気です。
しかしがんに限ったことではありませんが最悪の場合死に至ることもあります。
どのような病気であっても、特にがんになった場合は早期発見により治療を始める時期が早ければ早いほど完治する確率も上がります。
定期的な健康診断のみではなく、がん検診もしっかりと行っていきたいですね。
がんで亡くなってしまった方の死亡率についても確認していただき、今後の定期的ながん検診のきっかけになれば嬉しいです。
ぜひご家族の方にもお伝えしてこの機会にがんについて話し合ってみてください。
以下の表は部位ごとのがんになった場合の死亡確率です。
部位 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
食道 | 1.1% | 0.2% |
胃 | 3.4% | 1.7% |
結腸 | 2.1% | 2.1% |
直腸 | 1.2% | 0.7% |
大腸 | 3.3% | 2.7% |
肝臓 | 2.0% | 1.0% |
胆のう・胆管 | 1.2% | 1.0% |
膵臓 | 2.1% | 2.1% |
肺 | 6.4% | 2.5% |
甲状腺 | 0.1% | 0.1% |
悪性リンパ腫 | 0.9% | 0.6% |
白血病 | 0.6% | 0.4% |
以下の表は女性特有のがんになった場合の死亡確率です。
部位 | 確率 |
---|---|
乳房 | 1.7% |
子宮 | 0.8% |
子宮頚部 | 0.3% |
子宮体部 | 0.3% |
卵巣 | 0.5% |
以下の表は男性特有のがんになった場合の死亡確率です。
部位 | 確率 |
---|---|
前立腺 | 1.6% |
部位・男女別のがん生存率
がんは1度なってしまうと治療をしても再発することがあります。
それはがんの転移によるものが非常に多いです。
がんの治療をしてから1年以内の再発する確率は34.6%、また3年以内ではは72.9%、さらに5年以内では87.0%となっており、がんを手術によってすべて取り除いた後5年間で再発がなければ完治と言われています。
がんの進行度具合を表すステージはⅠ~Ⅴまでありステージごとに再発する可能性は異なりますが、ステージIでの再発する可能性は約6%、同じくステージIIでは約15%、さらにステージIIIでは約32%と進行度が増すごとに再発する確率も増していることがお分かりいただけるでしょう。
そんながんには生存率を確認できる指標があります。
治療をしてからの生存率と診断されてからの生存率の2種類をご一緒に紹介していきたいと思います。
5年相対生存率
以下の表は部位ごとの5年相対生存率です。
部位 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
口腔・咽頭 | 60.7% | 69.4% |
食道 | 40.6% | 45.9% |
胃 | 67.5% | 64.6% |
結腸 | 72.4% | 70.1% |
直腸 | 72.8% | 71.9% |
大腸 | 71.7% | 71.9% |
肝臓 | 36.2% | 35.1% |
胆のう・胆管 | 26.8% | 22.1% |
膵臓 | 8.9% | 8.1% |
喉頭 | 81.8% | 81.7% |
肺 | 29.5% | 46.8% |
皮膚 | 94.4% | 94.6% |
膀胱 | 76.5% | 63.0% |
膀胱を除く腎・尿路 | 70..4% | 64.8% |
脳・中枢神経系 | 34.1% | 37.4% |
甲状腺 | 91.3% | 95.8% |
悪性リンパ腫 | 66.4% | 68.6% |
多発性骨髄腫 | 41.9% | 43.6% |
白血病 | 43.4% | 44.9% |
部位 | 確率 |
---|---|
乳房 | 92.3% |
子宮 | 78.7% |
子宮頚部 | 76.5% |
子宮体部 | 81.3% |
卵巣 | 60.0% |
部位 | 確率 |
---|---|
前立腺 | 99.1% |
10年相対生存率
10年相対生存率とは先ほどの5年相対生存率と同じく、がんと診断された人のうち10年後に生きている人の割合と、日本人全体で10年後に生きている人の割合を比べてどのくらい低いかで表しています。
5年相対生存率と比べると少しずつ数値が低くなっていることがわかりますでしょうか。
5年後より10年後の方がより生きている確率が低いことはがんになってしまった方の免疫機能が下がってしまっていることも一つの要因かと思います。
以下の表は部位ごとの10年相対生存率です。
部位 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
口腔・咽頭 | 41.4% | 53.6% |
食道 | 24.0% | 32.4% |
胃 | 61.3% | 58.2% |
結腸 | 68.9% | 62.8% |
直腸 | 60.8% | 63.2% |
肝臓 | 9.6% | 9.1% |
胆のう・胆管 | 18.5% | 15.5% |
膵臓 | 4.6% | 4.8% |
喉頭 | 73.8% | 73.8% |
肺 | 18.1% | 31.2% |
皮膚 | 86.6% | 90.4% |
膀胱 | 74.6% | 62.8% |
腎など | 59.3% | 57.1% |
脳・中枢神経系 | 21.5% | 24.4% |
甲状腺 | 87.1% | 94.8% |
悪性リンパ腫 | 43.1% | 50.6% |
多発性骨髄腫 | 11.4% | 14.3% |
白血病 | 20.5% | 20.5% |
以下の表は女性特有のがんになった場合の10年相対生存率です。
部位 | 確率 |
---|---|
乳房 | 79.3% |
子宮頚部 | 66.1% |
子宮体部 | 75.6% |
卵巣 | 43.9% |
以下の表は男性特有のがんになった場合の10年相対生存率です。
部位 | 確率 |
---|---|
前立腺 | 78.0% |
サバイバー生存率
サバイバー生存率とは診断から一定年数後生きている方の、その後の生存率です。
例えば1年サバイバーの5年相対生存率は、診断から1年後に生きている方に限ったその後の5年生存率のことです。
以下の表は全てのがんのサバイバー年数ごとの5年相対生存率です。
サバイバー年数 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
0年 | 69.8% | 79.4% |
1年 | 78.9% | 84.7% |
2年 | 85.4% | 89.0% |
3年 | 90.9% | 91.3% |
4年 | 92.4% | 94.3% |
5年 | 94.5% | 94.9% |
この数値は15歳から29歳の男女の確率になりますが、がんの進行度によっても生存確率は左右されます。
では聞きなじみのある胃がんを一例にみていきましょう。
がんがごく限られた範囲にしかなかった0年サバイバーの男性は97.1%、女性は95.9%であり上記の表と同じく年数を重ねるごとに生存率は上がっていきます。
次にがんが同じ部位に広範囲にあった0年サバイバーの男性は43.4%、女性は43.8%とかなり数値が落ちてしまいました。
最後にがんが別の部位に転移があった0年サバイバーの男性は4.7%、女性は4.3%となっております。
このようにがんの範囲が多い方ほど生存率が下がってしまうことが確認できたかと思います。
がんの早期発見がいかに重要かお分かりになりましたでしょうか。
男女別がんの罹患部位ランキング
さてここまで罹患率・死亡率・生存率を確認してきましたが、結局のところがんの罹患率・死亡率が高い部位はどこなのかをランキング形式でご紹介していきます。
男性と女性でがんになる可能性のある部位に違いがありますので、ぜひご自身の性別のランキングに注目して確認してみてください。
罹患部位のランキング
まずはがんになる確率の高い部位からご紹介していきます。
男性の罹患部位ランキング
順位 | 部位 |
---|---|
1位 | 前立腺 |
2位 | 胃 |
3位 | 大腸 |
4位 | 肺 |
5位 | 肝臓 |
男性特有のがんとしてご紹介してきた前立腺がんが1位という結果になりました。
前立腺がんになると尿がでにくかったり排尿時に痛みを感じることがあります。
もしもこのような症状が出てきた場合はすでにほかの部位に転移してしまっている可能性が高いので早めに受診しましょう。
そうならないためにも定期健診の際にPSA検査を受けることをお勧めします。
PSA検査は血液検査だけでがんを発見できる検査です。
また50歳を過ぎると急激に前立腺がんになる確率が高くなってきますので、50歳前後の方は3年に1度定期健診でPSA検査を受けるようにしてみてください。
自覚症状があってから前立腺がんを発見した場合の約40%の方はほかの臓器に転移してしまっていますが、PSA検査で前立腺がんを発見した場合は約60%の方が早い段階に発見することができています。
PSA検査で発見できないような場合は直腸内触診を受けることで発見がさらに確実なものになります。
がんの早期発見を期待してPSA検査を受ける方は直腸内触診の検討もしてみましょう。
女性の罹患部位ランキング
順位 | 部位 |
---|---|
1位 | 乳房 |
2位 | 大腸 |
3位 | 肺 |
4位 | 胃 |
5位 | 子宮 |
女性特有のがんである子宮がんがランキングに入っていました。
子宮頸がん検診を受けると異形成といわれるがんになる手前の状態で発見されることがあるのですが、多くの場合は軽度の異形成の段階で自然に治癒してしまうので特に治療を必要としません。
ですがその後の経過を診てもらうために定期検診は必ず行います。
なぜなら高度異形成になった人の20%ががんに進行してしまうからです。
また異形成の状態では自覚症状は全く起こらないため、やはり定期的ながん検診で異形成の時期に見つけておくことで、その後の定期健診の際に進行具合を診てもらえるため結果としてがんの早期発見につながります。
死亡者数ランキング
次に死亡者数のランキングのご紹介です。
男性の死亡者数ランキング
順位 | 部位 |
---|---|
1位 | 肺 |
2位 | 胃 |
3位 | 大腸 |
4位 | 膵臓 |
5位 | 肝臓 |
男性の死亡者数ランキングには肺がんが1位になっています。
日本人の喫煙率は女性で7.6%、男性で27.1%と男性の喫煙率が女性の3倍以上にもなります。
喫煙者の肺がんになる確率は非喫煙者に比べて男性で約5倍、女性で約4倍高くなるといわれています。
男性のがん死亡者数の1位に肺がんが入ってくるのはうなずける結果かと思います。
そして肺がんの怖いところは自覚症状が出たとしても咳や痰に発熱、息苦しくなったり動悸、胸痛がでてくるなど、風邪の症状やほかの病気と似たような症状しか出ないところです。
そのため自己診断で風邪と決めつけてしまい肺がんと分かったころには進行してしまっていることが多いのです。
女性の死亡者数ランキング
順位 | 部位 |
---|---|
1位 | 大腸 |
2位 | 肺 |
3位 | 膵臓 |
4位 | 胃 |
5位 | 乳房 |
女性のがんになりやすい部位ランキング1位の乳がんがランクインしています。
乳がんの早い段階ではなんとなく張っているような感覚だったり、しこりなのか乳腺なのか素人目では判断が大変難しく、自覚症状があるころには進行してしまっていることが多いがんです。
乳がんになる確率は40歳代後半と60歳前半が一番高くなっていますので、その年齢の前後は毎年か1年おきに必ず乳がん検診を受けていきましょう。
乳がんになる確率は高いですが早期発見できた場合の治療後の生存率も高いので、日ごろからセルフチェックも行っていきしっかり意識することでご自身を守ることができます。
参考:がん治療にかかる費用
がん治療にかかる医療費には入院・通院の費用や、入院中の食事代に交通費などが含まれます。
がんの治療方法といってもがんの部位や進行度によって適切な方法は変わってきますのでこの金額が必ず必要と示せるわけではありませんが、すべてのがん治療の平均額は以下の通りです。
- 入院の場合 約76万円
- 外来の場合 約5.6万円
この金額はあくまでも1回の治療の際の手術代と薬代に対してのものになりますので、例えば1度の治療で取り切れなかった部分がありもう1度治療の必要があれば単純に倍の金額が必要になってなるということです。
また上記の金額は標準治療と呼ばれる治療法を行った場合の平均であり、がんの治療法には先進医療と呼ばれる保険診療に含まれない治療方法があります。
保険診療に含まれないということはつまり治療費の全額を自己負担で支払わなければならないということです。
先進医療を受けるケースはあまり多くはありませんが、もしも受けた場合は治療1回あたり250万円以上や300万円以上の金額がかかってくることがあります。
しっかり貯金をしていても負担の大きい金額であることは言うまでもありません。
またもしも貯金でまかなえたとしてもその後の病気療養中の仕事復帰が難しく、生活費が苦しくなってしまうかもしれません。
そうならないためにも健康な今のうちに先進医療にも手厚い保障のあるがん保険に入っておくことを検討してみてください。
まとめ:がんになる確率は年齢と共に上がる!若いうちからの備えを!
今回は男女別のがんになる確率などをお伝えしてきましたが、年齢ごとの生涯がんになる確率もご紹介していきます。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
~39歳 | 1.1% | 2.0% |
~49歳 | 2.6% | 5.8% |
~59歳 | 7.7% | 11.7% |
~69歳 | 20.9% | 19.9% |
~79歳 | 41.5% | 30.9% |
男性のがんになる確率は定年を過ぎたころの60歳以上に跳ね上がっていることがわかります。
また女性のがんになる確率は50歳以上になると年々5%10%と増加していっています。
一方で40歳未満の方では男性1.1%と女性2.0%など大変低い確率になっている状況です。
若い方ではご自身も周りのお友達もがんとはかかわりがなく全く関係のない話であると感じている方は少なくはないと思います。
ですが年を重ねていくごとにがんだけに限らず様々な病気になる可能性があがっていきますので、健康な若いうちに保険の見直しをしておくことが大切です。
保険は若いうちに加入しておくと病気の可能性が低いことから月々の掛け金を抑えて加入することもできます。
また若いころに加入した保険の保障内容が今の医療の現状に合ったものになっているのかの確認もしていただきたいです。
少し前の医療保険では入院日数に応じて保険金が支払われていたのですが、最近ではだんだんと入院期間が短縮してきている傾向があり、最近の医療保険では入院日数に関係なく初日から5日分の保険金を受け取れるプランもでてきています。
現在加入している保険で今後も安心して過ごせるのかわからない方は、1度無料相談を行っているマネーキャリアにご相談されてみてはいかがでしょうか。
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