緩和ケアを保障するがん保険のガン緩和療養特約とは?アフラックにもある?

緩和ケアは以前、末期ガンなど終末期のがん患者に対するケアでしたが、本人や家族のQOLのためにも、がん治療と同時に緩和ケアを行うことが増えてきました。この記事では緩和ケアががん保険で保障される条件とがん保険の緩和療養特約について解説します。

がん保険で緩和ケアが保障対象になるのはどんな時か

がんに罹患すると肉体的にも精神的にも非常につらいものです。


ここ数年でがん患者の方が少しでもいい状態で治療に取り組めるようにと、治療と合わせて緩和ケアを行うクリニックが増えています。


その一方で、がんの根本的な治療費用の他に、緩和ケア費用が患者様やご家族に重くのしかかってくるため、経済的な不安を感じる方が多いでしょう。


10万円を超過した分は高額療養費制度によって返金されますが、治療と緩和ケアが数ヶ月単位で長引けば長引くほど、家計の出費は積み重なっていきます。


ただし、現在がん保険に加入している方は、

  • 保険会社指定の施設で緩和ケアをしている
  • 治療に積極的に痛み止めを使用している
以上の2つの条件をクリアしていれば、緩和ケアの費用を加入しているがん保険にて請求できます。

そこで、この記事では
  • 緩和ケアにどのくらいの費用がかかるのか
  • 緩和ケアががん保険の対象となる条件とは
  • がん保険加入者以外が保険請求する方法
  • 緩和療養給付金つきのがん保険
について詳しくお話しさせていただきます。

こちらを読むことで、がん患者様やご家族の方が緩和ケアの費用対策に必要な知識をしっかりと学べますので、参考なれば幸いです。

がん治療と緩和ケア・ホスピスの関係は?


がんと診断されると、いままでの生活が一変します。家族がいる方であれば、家族全員の生活が変わります。


肉体的にはもちろんですが、精神的にも非常に厳しい状況に陥ります。その本人と家族のQOL(生活の質)を支えるのが、緩和ケアです。


以前は、このようなケアは、がんの終末期に行うものとされていました。これをターミナルケアと言います。(ターミナルケアは緩和ケアの一種です。)最近では治療と同時並行で、緩和ケアもなされるようになってきました。


緩和ケアが専門となる医療機関を、ホスピス(緩和ケア病棟)と呼びます。


厚生労働省から認可を受けたホスピスは毎年10~30施設ずつ新規に増えていますが、全国で2017年に394施設(病床数は8068床)と、数が限られています。(参考:日本ホスピス緩和ケア協会)全国のホスピス(緩和ケア病棟)の施設の検索は、こちらを利用してください。


では、このホスピスでの緩和ケアの治療費はどのくらいで、それらに対してがん保険はどのような保障があるのか、説明していきます。

緩和ケア・ホスピス(緩和ケア病棟)にかかる費用

厚生労働省から認可を受けた緩和ケアチームによる診療を受ける場合は、かかる費用は定額制となります。


費用は、入院日数によって異なり、健康保険3割負担だった場合、

  • 入院日数30日以内:14790円
  • 入院日数31日以上60日以内:13200円
  • 入院日数61日以上:9900円

また、在宅の緩和ケアもあります。


緩和ケアネットのページにのっていた料金表が下の画像です。


なお、高額療養費制度を利用できるので、高額な支払いにおわれることなく、自己負担限度額を超えた部分は払い戻しを受けることができます。


例えば、20日の入院でも、20日*14790円=295800円という高額な支払いをしても、高額療養費制度を申請すれば、10万円を超えることは少ないです。(年齢や年収によって自己負担限度額が変わります。)


なお、その他に食事代やお見舞いの交通費などがかかることも知っておきましょう。


しかし、高額療養費制度の適用可能といっても、それでも負担が大きいと感じられる方も多いでしょう。そこで、緩和ケアにかかった治療費ですが、ある条件を満たせば、がん保険の入院給付金などが支給されます。


次にがん保険で緩和ケアが保障される条件について説明します。

緩和ケアががん保険の保障対象となるための二つの条件


次の二つの条件を満たせば、緩和ケアにかかった費用をがん保険で保障されます。

  1. 入院治療の場合に、入院施設が保険会社の所定の施設かどうか
  2. 痛み止めを用いるなど、治療を行なっているかどうか

条件1:入院治療の場合に、入院施設が保険会社の所定の施設かどうか

入院治療の場合、医療法で認可を受けている施設かどうか、まず確認しましょう。先ほど説明したように、専門のホスピスは全国に394施設(2017年)しかありません。


さらに保険会社ごとに所定の施設はさらに限定される場合もあるので、約款などを読むか、保険会社に連絡してみると良いでしょう。


なお、在宅緩和ケアの場合は、保険会社ごとに扱いが異なるので注意しましょう。

条件2:痛み止めを用いるなど、治療行為を行なっているかどうか

がん保険とは、「がんの治療にかかった費用」を保障するものです。

緩和ケアの場合は、がんそのものの治療をするためのものではありませんが、痛み止めを用いるなどの治療行為を行なっている場合は、がん保険の保障対象となります。


逆に治療行為を行わずに、居心地の良い環境を提供するだけの行為では、がん保険の保障の対象とならず、入院給付金などを受け取ることはできません。

緩和ケア終末期の保険金請求は、指定代理請求人を利用する方法もある

緩和ケアはさきほども説明したように、がん治療と同時並行で始める場合も増えてきていますので、終末期とは限りませんが、終末期に緩和ケアを受ける場合にがん保険の入院給付金を請求できる状態ではない可能性がありますよね。


その場合は、指定代理請求人の手続きを取ることで、本人ではない人(配偶者、直系血族、3親等内の親族(同居または生計を一にしている))が代理として保険金を請求できます。


保険会社によっては、もう少し指定代理請求人の範囲が広い場合もありますので、保険会社に連絡して確認してみましょう。



参考:緩和療養給付金がついたがん保険もある

がんは今や2人に1人は掛る可能性が高い病気ですし、万が一発見された時の進み具合によっては、長らく治療と同時進行で緩和ケアを受けるかもしれません。


なによりも今大切なのは、がんが発見された時のためにより良い医療とサービスを受けるために、充実した保障内容のがん保険に加入することです。


特におすすめなのが、緩和療養給付金付きのがん保険です。


そこで、具体的にどのような緩和療養給付金つきのがん保険が販売されているのかご紹介します。


  • アクサ生命「マイ・セラピー」・・・メインの保障内容として緩和ケアをサポート
  • アフラック「生きるためのがん保険Days1プラス」・・・メイン保障に特約として付加OK
  • チューリッヒ生命「終身がん保険プレミアムDX」・・・契約者が自由に設計できる
  • 住友生命保険「がん薬物治療特約」・・・抗がん剤治療の痛みなどを緩和する特約保障
主契約のがん保険に「緩和療養給付金」が含まれているタイプと、特約としてご自身で自由にオーダー可能な2つの商品が販売されています。

がんとしっかり向き合って行く上で「緩和療養給付金」付きのがん保険に加入していると安心して前向きに治療に取り組めますね。


まとめ

復習としてこちらの記事では、

  • がん保険で緩和ケアが保障対象となる条件
  • 指定代理人請求を立てる方法
  • 緩和療養給付金付きのがん保険
の3つをメインにお話しさせていただきました。


保険会社の所定の条件をクリアすれば、在宅や施設で緩和ケアを受ける際の費用を、加入しているがん保険に請求できることが分かりましたね。 


また、現在のニーズに合わせて緩和療養給付金付きのがん保険が、各保険会社から販売されていますので、興味がある方はアドバイザーに相談してみましょう。 


万が一、がんになってしまうといつまで闘病生活が続くか分からず、治療や状態によっては介護スタッフのサポートが必要です。


そのような時に備えて、現在ご加入のがん保険の保障を見直すことが大切ですし、将来に備えて緩和療養給付金付きのがん保険に加入することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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