がん保険に入ってない人ががんになると「入っておけばよかった」と後悔する?

がん保険に入ってない場合、治療費がいくらになるかご存知ですか?がん治療には治療費以外のお金も必要です。この記事では、「がん保険に入っておけばよかった」と後悔しないために、がん保険に入ってない場合の負担額を具体的に比較し、がん保険の必要性について解説します。

▼この記事を読んで欲しい人
  • がん保険に入ってないと治療費がどのくらいになるか知りたい方
  • がん保険のメリットと必要性を知りたい方
  • 医療費が高額になった時の公的補助があるか知りたい方

▼この記事を読んでわかること
  • がんの治療にかかる平均費用
  • がん保険の保障内容と給付金額
  • がんになった時に使える公的保障内容
  • がん保険に入ってないと起こる問題
がん保険って公的保障があるからいらなくないですか?
一部は公的医療制度でカバーできますが、治療が長引くと数十万円を超える出費になることもあります。

そうなの!?がん保険未加入のままがんになったら大変ね。

でも具体的にどんながん保険に入ればいいのかしら?

自分に合うがん保険を見つけるために、保険のプロに相談するのがおすすめです!

内容をまとめると

  • 日本人の2人に1人が、生涯のうちにがんだと診断される
  • がんの治療には何十万・何百万円という高額な医療費がかかる
  • 診断保障を受けておけば、がんと診断されただけでまとまったお金が手に入る公的保障は健康保険の適用範囲でしか利用できない
  • 先進医療を受けると保険適用外のため300万円など高額なお金が必要になる保険に加入しておけば先進医療費として最大2000万円までなど給付が受けられる
  • しかし、保険料もただではない!自身の収入に合った保険を選びたいところ
  • どの保険が良いか迷った方はマネーキャリアでプロに相談するのがおすすめ!
  • 今ならスマホ1つで無料オンライン相談ができるので、この機会に保険の悩みを解決しましょう!
監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

目次を使って気になるところから読みましょう!

がん保険に入ってない人ががんになると「入っておけばよかった」と後悔してしまう?

先日、仕事の関係で知り合った男性から、このような相談を受けました。


「一般的な医療保険だけで万が一に備えられるか心配。がん保険に入っておいた方が良いのでしょうか?」


国立研究開発法人国立がん研究センターが運営する情報サイトがん情報サービス「最新がん統計」によると、日本人の2人に1人が、生きているうちに一度はがんだと診断を受けるとされています。


わたしの知人にもがんになった人が数名いますし、がんとはそう珍しい病気ではないのかもしれません。


しかし、誰でも発症する可能性があるといえど、命にかかわる病気のためにその治療費は高額になりがちで、費用の心配をしてしまうのは当然の事です。


そこで今回は

  • がんの治療にはどのくらいの費用がかかるのか
  • がん保険でもらえるお金はどのくらいなのか
  • がん保険に入っておけばよかったと後悔してしまうケース
  • がんになった時に受けられる助成制度
  • がん保険の必要性と入ってない場合の費用例

について解説していきます。


がん保険への加入を悩んでいる方の手助けになれば幸いです。 

がんにかかった場合、どのくらいの費用が必要か

現在がん保険に入ってない人は、がんにかかった場合どのくらい費用がかかるのか気になると思います。


がん保険に入ろうか迷っている場合、なおさら知りたいのではないでしょうか?


そこで、次の4つのポイント

  • がんの治療にかかる費用
  • 治療費が高額になった場合、高額療養費制度が活用できる
  • 公的医療保険が適用されない費用
  • がんの療養による収入の減少も考慮に入れる

について解説します。


がんの治療費公的制度公的制度が利用出来ない場合などについて理解し、がん保険の必要性を考えてみましょう。

がんの治療にかかる費用

がんと一口に言ってもステージ0の超初期状態~ステージ4の末期状態まであり治療方法も違います。


そこで、公益社団法人全日本病院協会で調査したがんの治療にかかった「1回の入院費用」を部位別に見てみましょう。

がんの部位平均医療費
953,595円
結腸924,594円
直腸1,022,965円
気管支および肺855,040円 

参考:公益社団法人全日本病院協会2019年度「医療費」(重症度月)【年間】  


部位別に医療費は異なりますが、約85万円~102万円ほどかかっています。


公的医療保険が適用された場合の自己負担額は3割なので(6歳~70歳未満の場合)約25万円~34万円がとなります。


この金額を全て払わなければならないわけではなく、「高額療養費制度」を利用すればかかった医療費の一部が戻ってきます。


それについては次の章で説明します。


また次の表は、がんのステージ(重症度)による、医療費の最高額と最低額を示したものです。

がんの種類医療費
最高額
医療費
最低額
胃がんステージⅡ
1,555,209円
ステージ0
 687,532円
結腸がんステージⅡ
1,493,024円
ステージ0
625,611円
直腸がんステージⅡ
1,587,964円
ステージ0
729,366円
気管支および肺がんステージ0
1,308,727円
ステージⅢ
839,730円

参考:公益社団法人全日本病院協会2019年度「医療費」(重症度月)【年間】  


ステージによって、医療費がかなり違うことがわかります。


一番治療費がかかっているステージは、胃がん、結腸がん、直腸がんはステージⅡ、気管支および肺がんはステージ0のときです。


ですから、がんにかかったばかりの場合でも治療費が余りかからないという訳ではないということも念頭においておきましょう。 

治療費が高額になった場合、高額療養費制度が活用できる

高額療養費制度とは、がんに限らず、病気やケガの治療に多くのお金がかかった場合、支払った医療費の一部を返金してもらえる制度です。

以下の表より、自身が該当する額を超え保険者に申請を行うと、払い戻しを受けることが可能です。

<0歳から69歳までの方の場合> 
区分所得1ヶ月の上限額(世帯ごと)
標準報酬月額83万円以上

(年収約1160万円超過) 
25万2600円+(医療費-84万2000円)×1%
標準報酬月額53万円~79万円

(年収約770万~1160万円) 
16万7400円+(医療費-55万8000円)×1%
標準報酬月額28万円~50万円

(年収約370万~770万円) 
8万100円+(医療費-26万7000円)×1%
標準報酬月額26万円以下

(年収約370万円未満) 
5万7600円
住民税非課税者3万5400円

<70歳からの方の場合>
区分所得1ヶ月の上限額(個人ごと)
(世帯ごと)
現役並み標準報酬月額83万円以上

(年収約1160万円超過) 
25万2600円+(医療費-84万2000円)×1%左記に同じ
現役並み標準報酬月額53万円以上
 (年収約770万円~1160万円) 
16万7400円+(医療費ー55万8000円)×1%左記に同じ
現役並み標準報酬月額28万円以上
 (年収約370万円~770万円) 
8万100円+(医療費ー26万7000円)×1%左記に同じ
一般標準報酬月額26万円以下
 (年収約156万~370万)
1万8000円
(年間14万4000円) 
5万7600円
住民税非課税等Ⅱ住民税非課税世帯8000円2万4600円
住民税非課税等Ⅰ住民税非課税世帯

(年金収入80万円以下など)
8000円1万5000円

標準報酬月額は、厚生年金や健康保険などの保険料を計算しやすくするために決められた区分のことで、給与明細に記載されている健康保険料の金額をもとに加入している保険者で確認ができます。 

保険者によっては、ホームページで保険料と対応する標準報酬月額を表にして公開している場合もあるので気になる方は「保険者名 標準報酬月額」「保険者名 保険料」などで検索してみると良いでしょう。

また、上記の表の「医療費」とは窓口で支払った金額ではないので間違えないようにしましょう。
  • 例)3割負担で12万円を病院に支払った場合の医療費→40万円
お金が戻ってくるのは申請から3ヶ月程後になるのが一般的です。そのため、事前に保険証に記載ある全国健康保険協会の各都道府県支部へ申請して「限度額適用認定証」を保険証と一緒に医療機関の窓口に提出することをおすすめします。そうすることによって、自己負担限度額以上は請求されないため貯蓄が少ない方でも負担を軽減できるでしょう。

高額療養費制度は、医療費の自己負担金額が一定額を超えれば誰でも受けられる制度ではあるものの、公的医療保険をもとにした決まりなので、保険適用外の医療費に関しては保障を受けられないというデメリットがあるので注意しましょう。 

公的医療保険が適用されない費用

がんの治療費は、公的医療保険で3割負担になったり、高額療養費制度により実際の自己負担額が少なくなるので、がん保険は入ってないけれど大丈夫と思うかもしれません。


しかし、公的医療保険が適用されない以下の費用もあるのでポイントを1つずつ解説していきます。


先進医療

がんの3大治療と言われる「手術・抗がん剤・放射線」は公的医療費の範囲内になりますが、高度な最新治療法「先進医療」を行った場合は全額自己負担となります。


ちなみに、がん治療で使われる重粒子治療は約315万円、陽子線治療は約276万円と大変高額な費用がかかります。


これらの治療は、前立腺がんや小児がんなど現在一部のがんでは公的保険適用となっていますが、ほとんどのがんが未だ適用外となっています。

 

差額ベッド代

入院時にベッドに空きがない、または病状によって個室や少人数部屋を利用する場合、差額ベッド代がかかり、これも全額自己負担です。


【差額ベッド代】の一覧表です。(令和元年7月1日現在)

部屋の人数金額
 1人室8,018円
2人室3,044円
3人室2,812円
4人室2,562円
平均6,354円

参考:主な選定療養に係る報告状況(令和2年9月)/厚生労働省・中央社会保険医療協議会


1日あたり平均6,354円となっています。


厚生労働省によると、がんによる1回の平均入院日数は17.1日です。 

参考:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」 


1回の入院にかかる差額ベッド代を平均値で計算すると

6,354円×17日=108,018円 

約10万円かかります。


入院時食事代 

一般の人は、1食あたり460円です。

参考:入院時食事療養費/全国健康保険協会  


1回の入院にかかる食事代を計算すると

460円×3食×17日=23,460円

約2万4千円ほどかかります。


その他雑費やQOL向上のための支出

入院時の生活雑費(パジャマや下着、洗面具など)通院時の交通費、家族の外食費などもかかります。


また、医療技術の進歩によりがんにかかっても生存率が上がっているので、その後の暮らしをどう快適に過ごしていくかQOL(生活の質)の向上をすることがとても大切になり、その費用も必要になってきます。


漢方やサプリメント、健康食品の購入をしたり、体力維持やリラックス効果のあるフィットネスやヨガに通って精神的な効果を図るのも大切です。


また、風通しの良い素材でおしゃれなヘアスタイルを楽しめるウィッグは数十万円と高額ですが、快適でいきいきとした生活ができるので、そのような商品を利用するのも良い効果が得られます。


このように 医療費だけでなく、これらを準備する費用も必要になってきますので、がん保険に未加入では不安だと言えるでしょう。

がんの療養による収入の減少も考慮に入れる

がんになった場合、治療期間は働けなくなることが多いため、減収や収入が途絶える可能性も考慮に入れることが大切です。


自営業やフリーランスの方の場合、働かないと本当に収入が0となってしまいます。

※自治体によっては導入している地域もあり


会社員などの場合、傷病手当金という公的医療保険が使えます。傷病手当金による保障と貯蓄に対してがんにかかったときにかかる費用がどのくらいかということを考慮してがん保険が必要かどうか見極めるようにしましょう。


傷病手当金について


傷病手当金とはがんだけでなく、あらゆる病気やケガの治療のために仕事ができず、収入が下がった人の生活を支えるものです。

  • 病気やけがの治療による休業である
  • 3日以上連続して仕事を休んだとき
  • 休業期間中に給与支払いがないor傷病手当金額より少ない

上記3つの条件を全て満たすと最長1年6か月の間手当を受けることができます。


仕事中や通勤途中など労災保険の給付対象となるものは傷病金手当に含まれないので注意しましょう。


連続3日の休業とは、土日などの公休日も含み、この待機期間が明けた4日目よりお金をもらうことが可能です。


手当額は以下の計算式で求めます。

支給開始前12ヶ月間の標準月額報酬を平均した額÷30日×3分の2

傷病手当金は、自営業の方などが加入している「国民健康保険」では支給対象外なので注意しましょう。 

がん保障の平均費用は?がんになったらもらえるお金について解説

高額ながんの治療費を支払うためには、がん保険の利用が有効です。


しかし


「がん保険って具体的にどんな保険?普通の医療保険と違うの?」


と思う方も多いのではないでしょうか?


そんなあなたのためにがん保険でサポートされる以下5つの保障について徹底解説します。

  • がん診断給付金
  • がん入院給付金
  • がん通院給付金
  • がん手術給付金
  • がん先進医療給付金

保障内容はもちろん、どのくらいの金額を受給が可能なのかもお話するので、ぜひ参考にしてください。 

がん診断給付金

がん診断給付金とは、病院で医師にがんと診断されると受給が可能なお金を示します。


保険会社によっては「診断一時金」「がん診断保険金」などとも呼ばれており、受取金額は100万円から300万円程度が一般です。


こちらの給付金は、上皮内新生物の診断では受け取れない場合があるので注意が必要です。


遺伝子が傷ついた細胞のことを上皮内新生物と言い、これが体の奥に侵入しているかいないかで「がん」や「上皮内新生物」と診断されます。


保険商品によって支給対象は違うので、保険に加入する前には給付要件の確認を忘れずに行うようにしましょう。


診断給付金は、実際の治療が始まる前の早い段階から受け取れるうえ、使い道を自由に決めることが可能です。


病気になると、病状だけでなく仕事やお金のことなどが心配で心が落ち着かないものです。


「がんになったらどうしよう…」


と不安感が強い方は、診断に対する保障も充実させ、余計な心配を少しでも減らせるように準備しておくと良いでしょう。

がん入院給付金

がん入院給付金とは、がんの治療をするために医療機関に入院すると受給可能なお金を示します。


がん保険はがんに特化した保険商品なので、原則として、がん以外の治療のための入院は支給対象外です。


「1日あたり〇〇円」などというように1日単位で給付金額が決められています。


通常の医療保険の場合は、支払い対象となる入院日数に上限があるのに対し、がん保険は無制限です。


厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」によると、1日あたりの差額ベッド代は以下の通りです。 

部屋平均金額
1人部屋8018円
2人部屋3044円
3人部屋2812円
4人部屋2562円

差額ベッド代とは、厚生労働省の定めた一定基準を満たした部屋に、患者が同意のものに入院した際に発生する料金のことを指します。


入院すると、治療費はもちろん、差額ベッド代、食事代などの費用がかかります。


入院給付金は、5000円から設定できるケースが多いですが、5000円の補助では心もとないので1万円以上の給付を受けられる商品を選ぶと良いでしょう。 

がん通院給付金

がん通院給付金とは、がんの治療をするために通院したときに受給可能なお金を示します。


医療技術の進歩により、入院から通院へシフトしている傾向があります。


特に、一昔前は入院で対応していた抗がん剤や放射線治療を通院で対応することが多く、これらの治療にかかる日数や費用を考えると通院給付金に重点を置いて加入することは大切になります。


抗がん剤や放射線治療を通院で受けた場合、特に十分な保障のある商品もあります。


入院給付金同様、通院した日数分が支払われます。


1回あたりの限度が決められているものと、無制限のものがあります。


また入院後の通院が条件であったり、入院の有無は関係なく支払われるもの、入院前の通院も支払われるものなど商品によってさまざまな特徴があるので確認が必要です。 

がん手術給付金

がん手術給付金とは、がんの治療をするために手術したときに受給可能なお金を示します。


一般的に、
最初から主契約に組み込まれているケースが多く 特約として選択してつけられることは少ないです。


手術を受けたとき、入院給付金日額の10倍~40倍の金額が支払われます。


ですから、例えば入院給付金日額1万円で倍率10倍のときは10万円支払われます。


また、倍率が決まっている保険もあります。(一例:20倍)


回数に決まりはないのですが、手術の種類によって60日に1回限度など一定の限度期間が
ある保険もあります。


どの内容が良いのかは、ほかの保障と兼ね合わせて考えるとよいでしょう。 

がん先進医療給付金

先進医療給付金とは、がんの治療のために先進医療を受けた時にもらえるお金を示します。


先進医療とは、高い技術と将来性を厚生労働省に認められているが、現時点では保険適用外のもののことです。


がん治療にかかる先進医療には以下のようなものがあります。

  • 陽子線治療
  • 重粒子線治療
  • マルチプレックス遺伝子パネル検査
  • 分子標的薬の投与

粒子線治療とは、放射線の一種である粒子線を利用した治療方法です


 X腺と比較して体への影響も小さく済むため、世界各国で注目されています。


一般社団法人粒子線治療推進研究会が運営する情報サイト重粒子線治療ガイド「治療のながれ・治療費用」によると、重粒子線を利用した治療には約300万円(+通常の診療費用)が必要とされています。


万が一、あなたががんになった時、300万円+αのお金を簡単に払うことは可能ですか?


生きるために必要だと分かっていても、二つ返事で支払える額ではないでしょう。


その点、先進医療保障を受けていれば、支払った先進医療費を通算2000万円まで負担など、大きな給付を受けることが可能です。


予期せぬ病気になった際に、経済的な不安を軽くするために必要なのが先進医療給付金なのです。  

がん保険に入っておけばよかったと後悔してしまう場合とは?

がん保険の保障内容がわかったと思いますが、保険なしの状態から運悪くがんにかかってしまうことがないとも限りません。


その時、ほかにカバーしきれずがん保険に入っておけばよかったと思わず後悔してしまう場合があります。


次の3つのケースが考えられます。

  • ①がんの治療に予想以上にお金がかかった場合
  • ②がんにより働けなくなり収入が途絶えた場合
  • ③高齢になってがん保険に加入しにくくなった場合

ではひとつずつ見ていきましょう。

①がんの治療に予想以上にお金がかかった場合

1つ目は、がんの治療に思った以上にお金がかかった場合です。


標準的な治療のほかに先進医療を受けなくてはならなくなった場合、数百万円の費用負担がかかると知って驚いてしまったケースがあります。


また、がんは平均して17日の入院と聞いていたので、医療保険で対応できると思っていたけれど、いざ治療を受けてみたら抗がん剤や放射線治療での通院期間が長く、かなり負担が大きくて家計が苦しくなってしまったケースもあります。


ほかにも、がんの直接的な治療費以外にサプリメントや健康食品を使って免疫力をあげている人の情報を聞いて利用したいと思ったら、月に何万円もかかってしまいとても続けられなくて、保険に入っていたらなと後悔したケースもあります。


このように意外なところで出費がかさみ負担が大きくなる場合が往々にして起こります。こうした状況にも対応できるようがん保険に加入しておくことが無難なのではないでしょうか。

②がんにより働けなくなり収入が途絶えた場合

がんになったときには、ともすると医療費にだけ目がいきそうですが、仕事を休まざるを得なくなり収入が途絶えて生活に困る場合があります。


公務員や会社員の場合は1年6か月を限度に給料の約2/3の金額(傷病手当金)をもらうことができるので、直ちに生活がキツくなることはないでしょう。


しかし長期間休むことになると、手当が不支給になります。


そしてこの手当も普段の給料と比べると1/3少ないため、不足分を貯蓄でまかなうのもどんどん厳しい状態になるでしょう。


ましてや自営業やフリーランスの場合は、
残念ながらその手当がないので働けなくなった場合、
すぐにでも生活に大きく影響が出てしまいます。 

③高齢になってがん保険に加入しにくくなった場合

加入するときは、年齢が若いと保険料が安くすみ、入りやすくなっています。


払込方法を終身にすると、保険料は生涯変わらず安いままで保障も終身続けられて良いのですが、高齢になってから加入しようとすると、保険料が2倍以上とかなり高額になるケースがあります。


年金生活で生活を切り詰めて行かなければと思っているときに、保険料が高額なのは生活が苦しくなるので加入しにくいです。


また、保険に加入の際は健康告知が必要ですが、高齢になると健康状態が良くない場合も増えてきます。いざ加入したいと思っても告知内容で引き受けしてもらえない場合もでてきます。また、契約内容に条件がついて思っていた内容で加入できないなど、何かと不都合がおきやすくなるのです。


ですからがん保険に加入するなら若いうちから考えて加入しておかないと後で後悔する元にもなるでしょう。

がん保険に入っておけばよかったと後悔しないために!がん保険の必要性の高い人

がん保険に入ってなくて後悔する場合について、治療費が多額だったり収入が途絶えたり高齢になってしまった場合などがあることがわかりました。


そのように入ってなかったばかりに後悔しないために、どんな人が特にがん保険の必要性が高いのかということも確認しておきましょう。


次の3つに該当する人が対象になります。

  • ①十分な貯蓄がない人 
  • ②日々の出費が多い人 
  • ③世帯で最も収入が多い人

ひとつずつ確認をして該当している場合は、がん保険への加入を考えていただけたらと思います。

①十分な貯蓄がない人

1つ目は貯蓄が余りない人です。


がんになったときには公的医療保険制度である傷病手当金や高額療養があるので、 通常の医療費だけを考えるとそれでまかなえて大丈夫のように思えるかもしれません。


しかし、がんという病気は治療が長期に渡る場合が多く、再発や転移がおきて繰り返し治療する可能性の高い病気です。


治療には先進医療や自由診療など、全額自己負担になるケースがおきて多額の費用が必要になることもあります。


このような高度な治療を受けたくても、がん保険に入ってなければ諦めざるを得なくなります。


また、働けなくなった期間の収入を補う貯蓄があれば当面の生活は困らないと思いますが、ほとんど貯蓄がなければすぐに生活に支障をきたしてしまうことでしょう。

②日々の出費が多い人

2つ目は日々の出費が多い人です。


子供がいる家庭では出費の中で「教育費」がとても大きなウエイトを占めています。


がんになって働けなくなったときに、子供の教育費が捻出できなくなると生活が苦しくなるだけでなく、子供の将来までかかってきてしまいます。


教育費は、私立と公立の場合では金額に差がでますが、幼稚園~大学まで私立のときは約2,600万円、全て公立のときでも約1,000万円もかかります。

参考:平成30年度子供の学習費調査の結果について/文部科学省 

参考:教育費負担の実態調査結果/日本政策金融公庫 


これは子供一人あたりの費用なので、二人、三人となると大変な負担となります。


さらに浪人したり海外留学をするとなるともっと費用がかさみますのでがん保険は必須と言えるでしょう。

③世帯で最も収入が多い人

3つ目は世帯で一番収入が多い人です。


家庭生活を支えている人ががんになって収入が途絶えると、途端に生活が立ち行かなくなるケースが出てきてしまいます。


例えばお父さんが大黒柱として家族を養い、お母さんが専業主婦の場合は全てお父さんの収入で生活しています。また、お母さんがパートやアルバイトの場合は、家計を助ける程度の収入しかありません。


こういった場合、数か月で生活が苦しくなってしまうでしょう。


独身の場合も自分が世帯主になるのでがんで働けなくなった場合、助けてくれる人がいません。がん保険の必要性が大きいと考えられます。

がん保険に入ってない状態でがんを罹患した人の体験談


ここからは、がん保険に入ってない方ががんに罹患してしまったエピソードをご紹介します。

がん保険に入ってない状態でがんに罹患してしまった場合どのようなことになるのでしょうか。

がん保険は必要ないと思い未加入のままだった

40代男性

がん保険は必要ないと思っていました...

がん保険は必要かどうかでいえばあまり必要ない、という評価をネットで見つけ、「確かに医療保険に入っていればそれでいい」 と思っていたので、一家の大黒柱でありながらもがん保険には未加入でした。実際、高額療養費も適用となったため自己負担額は抑えられましたが、がんで入院・手術をするには医療費以外の部分も必要になるということは全く頭にありませんでした。がん保険に入ってないために一番困ったのが、「長期間働けないこと」。この時初めて、一時金のあるがん保険に入っていれば…と後悔したのです。

がんが転移して長期の入院になってしまった

50代男性

高額療養費が出るのに時間がかかるのは盲点でした...

がんになっても高額療養費があるから大丈夫、その言葉を信じてがん保険に未加入でここまで来ましたが、がんを発見したときにはすでに転移が確認され、長期の入院が必要になりました。高額療養費が出るのは申請から3か月後、そしてその間ずっと入院・治療をしていたため生活費が危うくなってきました。がんの治療には抗がん剤が使われますが、抗がん剤には保険適用外のものもあり、治療を行うたびに治療費が万単位で加算されていきます。一か所のがんで早期発見であれば20日前後で済む入院期間も、長期の入院治療では治療費の負担はとても大きいものでした。

がん保険に入ってない場合と入っている場合の自己負担金額例

がん保険に入っている時と入ってない時では、どのくらい費用に差が出てくるのでしょうか?


具体的な金額を利用して負担金額をシミュレーション比較してみましょう!


がん保険未加入の32歳の男性、年収380万円、入院15日、病院での支払い21万円の場合>

  • 高額療養費制度を利用した時の実質窓口負担額は約9万円
  • 差額ベッド代:約3000円×15日=4万5000円
  • 入院中の食事代:1食460円×3食×15日=2万700円

がん保険に入ってないと15万5700円の出費が生じました。


<同じ条件で診断保障100万円、入院保障1万円(1日)、がん保険加入者の場合>

  • かかる医療費は未加入と同等
  • がんと診断を受けたら100万円給付
  • 入院保障:1万円×15日=15万円

がん保険に加入していても、出費そのものは変わりませんが、115万円分の給付金が入るため99万4300円お金が増えることになります。


このお金は、長期化した治療への費用にあてるのはもちろん、貯蓄して老後や別の万が一に備えることが可能です。


先進医療を受けるとなれば、さらに出費に差が出てきます。


もしも、あなたが保険に入ってないのであれば別の形でも良いので、いざという時のためにお金を用意しておくと良いでしょう。

がん保険に入ってない人こそ知りたいがん保険の必要性

がんの治療は風邪などと比べると高額な医療費が発生します。

場合によっては仕事を休む必要も出てくるため収入も減るため、いざという時のためにお金を備えておくと安心でしょう。

しかし、がん保険への加入はただではありません。

「保険料を支払ってまでがん保険に加入する意味はあるのか?」

と思う方も多いはずです。

そこで、続いては以下3つのポイントをもとに、保険の必要性についてお話していきます。
  • 診断給付金
  • 先進医療にかかる費用
  • 生活費
現状はがん保険に入ってないが、加入を検討中という方の参考になれば幸いです。 

①がんと診断されただけで給付金が受け取れる

ほとんどのがん保険が、がんと診断を受けると給付金が支払われます。


診断給付金はお金の使い方を自身で選べるので、医療費はもちろん、当面の生活費にあてることも可能です。


治療期間中は、思うように仕事ができず、収入が下がることもあるでしょう。


近年、がんと診断された後の生存率は上昇傾向にありますが、治療期間が長引くケースも多く見られるため、まとまったお金が最初にもらえるのは有がたい話です。


日本では2人に1人が生涯のうちにがんを患(わずら)うとされているので、こちらの給付金の存在は大きなメリットと言えます。 

②先進医療を受けることが容易になる

すでにお話させて頂きましたが、がん保険には先進医療に対する保障が存在します。


先進医療とは、高度な医療技術でありながら、現時点では保険適用ではないもののことです。


がん治療の中には、近年注目されている「重粒子線治療」という治療方法があります。


重粒子線治療は、これまでの放射線治療と比較すると副作用が少ないが、莫大(ばくだい)な治療費がかかるというデメリットが存在します。


重粒子線は照射回数にかかわらず300万円程度の費用が必要とされているため、患者さんはこの全額を負担しなければなりません、


300万円という金額を、あなたは安いと感じるでしょうか?


命は何事にも代えられないとはいえ、二つ返事で支払える額では無いでしょう。


そんな時、こちらの保障を受けていれば、最大2000万円などの医療費補助を受けることができるので安心です。 

③治療中の生活費を気にせず治療に専念できる

総務省統計局「家計調査 2020(令和2年)平均」によると、1ヶ月あたりの生活費は2人以上の世帯で約28万円程度とされています。


がんは医療費が高額になるだけでなく、軽い風邪などと比較すると治療期間も長くなりがちです。


場合によっては仕事を休んだり、辞めなければならなりません。


収入が減る中、何とかして医療費を支払えたとしても、生活費はどうでしょう?


治療費+28万円をあなたは支払い続けられますか?


自営業の方は特に傷病手当金などの公的補助が受けられないので、いざという時のために備える必要があります。


がん保険への加入は、生活費などお金のことは気にせず、治療に専念することもできるのです。 

まとめ:がん保険に入ってない・未加入の人は考え直そう

この記事では、がん保険の必要性や保障内容中心に、がんの治療費などについて解説してきました。

保険に入りすぎて、生活が苦しくなってしまっては本末転倒です。

しかし、2人に1人ががんと診断されるうえ、治療にかかる費用は高額とあれば、がん保険に不要とは言い切れません。

現在、がん保険に入ってない人や特約を付けていない人は、一度保険について考え直すと良いでしょう。

今回のポイントは以下の通りです。
  • がんの治療には何十万・何百万とお金がかかる
  • がんの治療費はもちろん、収入減などを想定した保険加入や貯金が必要
  • がん保険には「診断時」「入院時」「先進医療を受ける時」などの保障がある
  • がん治療時に使える公的保障に「高額療養費」「傷病手当金」などがある
  • 先進医療を受ける際に公的保障は使えない
自分や大切な人が病気になった時のことを考えるのは、楽しいことではありません。

しかし、つらいことだからこそ、万が一に備えておく必要があります。

がんに対して少しでも不安感があるのであれば、がん保険加入を検討してみましょう! 

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