上皮内新生物とは?悪性新生物との違いや治療費、がん保険での注意点

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がん治療やがん保険でよく聞く上皮内新生物とは何かご存知ですか?今回、上皮内新生物と悪性新生物の違い、かかる治療費や、がん保険加入時に気を付けたい上皮内新生物への保障を解説します。また、上皮内新生物でも悪性新生物(がん)と同様に保障されるがん保険も紹介します。

上皮内新生物とは?悪性新生物との違いや治療費、がん保険加入時の注意点



人の命を脅かす「がん」という恐ろしい病気。テレビやニュース、人との会話の中でよく耳にする病名ですよね。


がんには「悪性新生物」と「上皮内新生物」の2種類のタイプがあります。


一般的に知られているがんは悪性新生物に該当しますが、もう一方の上皮内新生物がどのようなものか理解している人は少ないのではないでしょうか。


がんは誰でも罹る可能性のある病気なので、しっかり理解しておきたいですよね。


そこでこの記事では、「上皮内新生物の概要・治療費・がん保険、悪性新生物との違いについて」

  • 上皮内新生物の概要と悪性新生物との違い
  • 悪性新生物と比較した上皮内新生物の治療費
  • がん保険加入時のポイント
  • 女性におすすめの上皮内新生物の保障が手厚いがん保険
  • その他上皮内新生物の保障が手厚いがん保険
  • がん保険で上皮内新生物の保障がされなかった人の体験談
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、上皮内新生物や悪性新生物について理解できるかと思います。

ぜひ、最後までご覧ください。

上皮内新生物(上皮内癌)とは?悪性新生物(がん)との違いは?


人間の細胞は1番上の層「上皮細胞」から、1番下の「粘膜下層」まで5つの層で形成されています。

上皮内新生物とは、がん細胞がその5つの層のうち「上皮細胞」にある状態で、言わば「がんの芽」のようなものです。

一方、悪性新生物はがん細胞が基底膜を越えて、粘膜固有層、粘膜筋版、粘膜下層へさらに広がっているものをいいます。

つまり上皮内新生物と悪性新生物の違いは、がん細胞が基底膜より上層にあるか、下層にまで広がっているかということです。

悪性新生物(がん)やポリープとの違いは?

上皮内新生物と悪性新生物の違いは、血液やリンパ液によって運ばれたがん細胞が別の臓器で増える「転移」があるかどうかです。


上皮内新生物は、転移の可能性がなく手術で取ることができますが、悪性新生物は浸潤が進んでいるため転移の可能性があります。


一方、上皮内新生物とポリープの違いは、上皮新生物が上皮細胞にがん細胞がある状態のことで、ポリープは粘膜から発生するイボ状のできものであるということです。


ポリープは腫瘍性と非腫瘍性に分類され、上皮内新生物と違い、非腫瘍性に関してはがん化することはほとんどありません。


また、がんは進行度に応じてステージ0~ステージ4までの5段階に分類されています。 


ステージ0は、がんが上皮細胞にありリンパ節には転移していない状態で、上皮内新生物はステージ0に該当します。

上皮内新生物と診断される確率は?

2016年の国立がん研究センター「がん登録・統計」のデータによると、上皮内新生物と診断されたのは男性で8.8%、女性で12.7%です。


男女別にがんの代表的な部位を詳しくみていきましょう。



男性で上皮内新生物と診断される割合は、肺が0.2%、膀胱が47.2%大腸の23.6%、食道が9.3%です。


膀胱と大腸の割合が高くなっているのが分かります。




また、女性で上皮内新生物と診断される割合は、乳房が11.3%、子宮が44.9%子宮頚部が67.0%、大腸が18.6%です。


全体的に男性より女性のほうが割合が高く、特に子宮頚部は67.0%で非常に高い割合となっています。


上皮内新生物のうちは、転移のリスクがなく取り除けば再発することもないので、早期発見と治療で取り除くことをおすすめします。

上皮内新生物の治療費は?悪性新生物(がん)の場合と比較

では、上皮内新生物と悪性新生物では治療費にどれくらいの差があるのでしょうか。


上皮内新生物の治療は基本的に腫瘍の切除のみで、手術後の抗がん剤治療も基本的に必要ありません。 


治療費は、大腸の粘膜内がんの場合は日帰りで約2〜3万円、入院で約15〜17万円です。


また子宮頚部の上皮内がん、高度異形性等は約5万円、乳腺の非浸潤性乳管がんは、約20~30万円となっています。


一方、悪性新生物の場合の費用はどれくらいなのでしょうか。


いずれも健康保険が適用されると、以下の費用から3割が自己負担となります。


胃がんの場合は、内視鏡での胃粘膜の手術で約30万円、胃の一部切除で約130万円です。


そのほか、抗がん剤やホルモン剤を使用する化学療法は約100万円、放射線を照射しがん細胞を破壊する放射線治療は約60万円です。


さらに、先進医療に関しては保険適用外となってしまうため非常に高額で、数百万~1千万円以上になることがあります。


以上のことから、上皮内新生物より悪性新生物の方が治療費が高くなることが分かります。

がん保険加入の際に気を付けたいポイント

上皮内新生物は転移や再発のリスクが低いとはいえ、身体のことを考えるとどうしても心配になってしまいますよね。


万が一のために保険に加入をしたいという人も多いと思いますが、実は上皮内新生物に関する保険選びは慎重に行う必要があるのです。


理由は全てのがん保険で上皮内新生物が保障の対象ではないためです。


一度でも上皮内新生物と診断された場合には加入ができないがん保険もあるので注意しましょう。


以下では上皮内新生物のがん保険の対象について詳しく解説していきます。

上皮内新生物が保障されるかががん保険によって異なる

上皮内新生物ががん保険によって保障の内容に違いがある理由は、上皮内新生物が良性の腫瘍の治療と同等であると判断されるためです。


つまり上皮内新生物は、がんのように治療の長期化や再発、転移を考慮する必要がない、とされるのです。


保険会社によっては保障があったり、低めの保障額で保障する会社もあるので、よく調べて保険内容を見極めるようにしましょう。


上皮内新生物に対する保障は、以下の3つの区分に分かれています。


保障対象外 


上皮内新生物は保障の対象外とするがん保険です。あとから、知らなかったということのないようにしっかり確認してから加入することが大切です。


一部保障


上皮内新生物への保障もあるが、悪性新生物と比べ保障金額が少なく、支払い条件が厳しいという保険です。 


特に診断給付金の保障は保険によって様々なので気をつけましょう。


同等保障


悪性新生物と同等の保障が受けられるがん保険です。


女性は特に上皮内新生物の罹患リスクが高いため、同等保障を選んでおいた方が安心です。

一度上皮内新生物と診断されたら加入できないがん保険も

アフラック「生きるためのがん保険Days1」では、以下の5つの質問項目が全て「いいえ」だった場合に保険に加入できることになっています。


  1. 今までにがん(悪性新生物)にかかったことがありますか?
  2. 現在入院中ですか? または最近3ヵ月以内に入院・手術をすすめられたことがありますか?
  3. 過去5年以内に表Aの病状や病気あるいはその疑いで、医師の診察・検査・治療・投薬をうけたことがありますか?
  4. 現在表Bの病状や病気あるいはその疑いで、治療中・検査中・経過観察中ですか? または最近3ヵ月以内に
    表Bの病状や病気あるいはその疑いの指摘をうけたことがありますか?
  5. 現在表Cの病状や病気あるいはその疑いで、治療中・検査中・経過観察中ですか? または最近3ヵ月以内に
    表Cの病状や病気あるいはその疑いの指摘をうけたことがありますか? 
これらの項目の中で、4つ目の項目で上皮内新生物に罹ったことがあるかどうかの確認がされています。

この場合は、3ヶ月以内に該当する場合は加入することはできません。

女性は上皮内新生物の保障が手厚いがん保険がおすすめ!

女性は上皮内新生物の罹患率が高いことから、保障の手厚いがん保険を選ぶことをおすすめします。


男性の場合は上皮内新生物を切除すれば治療が完了しますが、女性の場合は乳がんなどでは悪性新生物の時と同様の治療が必要となる場合があるためです。


抗がん剤やホルモン剤による治療は経済的な負担が大きくなるため、保障の充実したがん保険に入っておいて万が一に備えましょう。


以下では、女性の上皮内新生物の罹患率や、女性向けがん保険についての概要、保険商品例を解説していきます。

女性は高度異形成・子宮筋腫や子宮頸がんのリスクがある

女性の上皮内新生物の罹患率は12.7%となっており、男性の8.8%よりも非常に高い数値となっています。


乳房が11.3%、大腸が18.6%で特に子宮や子宮頚部は割合が高く、子宮で44.9%、子宮頚部で67.0%となっています。


高度異形成・子宮筋腫や子宮頸がんのリスクも高くなるため心配ですよね。


また、腫瘍が乳房にあった場合は乳房の全摘出をしなければならない場合もあり、乳房再建術などを受ければさらに治療費は高くなります。


つまり女性は子宮や乳房などのリスクを考えると、がん保険は慎重に丁寧に選ぶ必要があるのです。


保険を選ぶ際には、上皮内新生物に対しても悪性新生物と同様の保障を受けられる「同等保障」のものを選ぶようにしましょう。

上皮内新生物に備えるなら女性保険もおすすめ

女性特有の病気に備えるためには、手厚い保障がある女性向けがん保険への加入がおすすめです。


がん保険の保障内容には様々な給付金があり、女性向けがん保険の場合はさらに上乗せされる場合が多くなっています。


がん診断給付金は、がんと診断された時点で支払われる一時金で約100万円~200万円です。


また、がん入院給付金・がん通院給付金は1日あたり5,000円~15,000円です。


がん手術給付金は、手術を受けた時に支払われます。


女性向けのがん保険においては「乳房再建術」「乳房観血切除術」「子宮全摘出術」「卵巣全摘出術」などで手厚く保障されます。


オリックス生命保険「女性向け医療保険 新キュア・レディ」


女性特有の病気に手厚い保険で、入院した場合には女性入院給付金が5,000円上乗せされます。


先進医療は、通算2,000万円まで保障され、医療機関への交通費、宿泊費の一時金も支払われます。


保険料は女性30歳で1,928円とお手頃です。

上皮内新生物の保障が手厚いがん保険を紹介

上皮内新生物は転移や再発などがないため、必ずがん保険で備えなければならないというようなことはありません。


しかし上皮内新生物は、将来的にがんに進行してしまう可能性がある腫瘍です。


そう考えると、万が一のために保障の充実したがん保険を選びたいと考える人も多いかと思います。


以下では、上皮内新生物の保障が手厚い2社のがん保険を詳しく解説していきます。


保障内容を吟味して、自分にあった保険を選ぶようにしましょう。

アフラック「生きるためのがん保険よりそうDays」

アフラック「生きるためのがん保険よりそうDays」はがんの治療に幅広く対応しがんを経験した人のためのがん保険です。


保険の概要は以下の通りです。


概要
特長がんの再発・転移に備えられる

がん・上皮内新生物・三大治療(手術・放射線・抗がん剤)による
通院や入院の保障は日数無制限

がんや上皮内新生物の治療による
手術や放射線治療は回数無制限

特約付加で
がん剤治療・先進医療の保障がより充実

がんに対する相談が無料
保険料30歳男性2,465円〜
30歳女性2,240円〜
加入時の注意点がんを経験した人向けのため保険料が割高
過去にがんの経験がない人は加入できない
過去5年以内にがんの診断・治療を受けていると加入できない


がんに対する無料相談も充実していて以下のようなものが無料で受けられます。


  • 専門カウンセラーによる訪問サービス
  • 専門医紹介サービス
  • セカンドオピニオンサービス
  • Webセカンドオピニオンサービス
  • 生活情報サービスの提供

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」は長期間の治療費や、抗がん剤治療やホルモン剤治療などの自由診療への保障が手厚いがん保険です。


保険の概要は以下の通りです。


概要
特長放射線、抗がん剤・ホルモン剤治療等を
受けた月ごとに一定額保障

健康保険のきかない自由診療もサポート

必要な保障だけを選択可能
保険料35歳男性1,820円
35歳女性1,500円
加入時の注意点がんに対する保障が開始されるのは
1回目保険料相当の支払いと告知が完了した日を含め91日目から


自由診療は、2倍の基準給付月額を受け取ることができ、「悪性新生物保険料払込免除特約」以外の保障はすべて、上皮内新生物も対象となっています。


特に「ガン診断特約」では悪性新生物と同額の給付金を受け取ることができるので安心です。

加入中のがん保険で上皮内新生物が保障されなかった人の体験談

ここでは、がん保険に加入していたものの上皮内新生物ということで保険金が下りなかったという方の体験談を紹介します。

今回紹介するのは、埼玉県のY・Tさん(40代男性)の体験談です。

「先日医師に上皮内新生物と診断され、手術した上で入院しました。そこで以前からがん保険に加入してたことを思い出し、退院後に保険金請求の手続きを行いました。しかし、保険会社からは「自分が加入しているがん保険では上皮内新生物は対象外」と言われてしまい、保険金が下りませんでした。なぜ加入時に保障範囲をよく確認しなかったのだろうと後悔しています。」

このように、がん保険加入時には約款を必ず確認し、「何が保障対象で何が保障対象外なのか」を確認することが大切です。

とはいえ、ご自分で約款を読み込むのも大変ですよね。そこで保険のプロへの無料相談がおすすめです。

マネーキャリア相談ならLINEですぐに相談予約ができますので、ぜひ無料相談に申し込んでみてください!

まとめ:上皮内新生物とは?がん保険加入時には保障対象か確認

「上皮内新生物の概要・治療費・がん保険、悪性新生物との違いについて」解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは


  • 上皮内新生物はがん細胞が上皮にあるもので悪性新生物との違いは転移があるかどうか
  • 上皮内新生物の治療費は高い非浸潤性乳管がんで20〜30万円、悪性新生物は高い先進医療で1千万円以上
  • がん保険加入時のポイントは上皮内新生物の保障の有無
  • 女性におすすめの上皮内新生物の保障が手厚いがん保険はオリックス生命保険「女性向け医療保険 新キュア・レディ」
  • その他上皮内新生物の保障が手厚いがん保険はアフラック「生きるためのがん保険よりそうDays」・チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアムDX」
  • がん保険加入時は上皮内新生物の保障がされているか必ず確認が必要
でした。

一般的にはあまり多くの人には知られていない上皮内新生物。

しかし、いざ自分ががんになってしまった時に知らなかったでは遅いですよね。

がん保険でも保障されないものも存在することから、上皮内新生物についてしっかり理解を深めて、保険加入時にも迷わないようにしたいところです。

ほけんROOMではこのほかにも、がん保険についての記事がたくさん掲載されています。

ぜひ、ご覧ください。
この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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