更新日:2022/05/15
解約返戻金があるがん保険の注意点|解約のタイミングや方法も解説
がん保険は掛け捨てだけではありません。解約返戻金のあるがん保険もあります。この記事では解約返戻金のあるがん保険の特徴や注意点について詳しく解説します。また、解約や見直しのタイミングを見逃さないように、解約の方法やタイミング、注意点も解説していきます。
内容をまとめると
- 解約返戻金のあるがん保険は保険料が高い。
- がん保険の解約返戻金は他の保険と比べて少ない。
- 老後を考えた貯蓄としてはがん保険はあまり適していない部分もある。
- 解約返戻金が必要かどうか迷っている人はマネーキャリアに相談しよう!
- マネーキャリアなら老後の貯蓄を踏まえたライフプランの相談も無料!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- がん保険の解約返戻金とは?解約返戻金に関わる3つのタイプ
- ①一般タイプ
- ②低解約返戻金タイプ
- ③無解約返戻金タイプ
- 解約返戻金のあるがん保険について押さえておくべきこと
- ①返戻率が低い
- ②保険料が高い
- ③契約者貸付・自動振替貸付の制度がある
- ④解約返戻金の決まり方は2パターン
- がん保険の解約・解約返戻金に関する知っておくべき7つの注意点
- ①解約返戻金で利益があれば課税される
- ②別のがん保険に加入できない可能性
- ③解約したがん保険より新しいがん保険の方が保険料が高くなる可能性
- ④保障の空白期間ができる!免責期間に注意!
- ⑤特約だけを残すことは不可能
- ⑥特約の中途解約・減額で対応できないか検討する
- ⑦中途解約だと解約返戻金が元本割れする可能性
- がん保険の解約を損をしないように正しく行うならまずはマネーキャリアで無料相談!
- 現在加入しているがん保険の解約返戻金の有無を調べる方法
- がん保険の解約手続きの流れ
- ①がん保険に加入した際の担当者に連絡する
- ②解約に必要な書類の記入・提出と解約返戻金の振込
- がん保険を解約・見直すべきタイミングとポイント
- がん保険を解約・見直すべきタイミング
- がん保険見直しのポイント
- がん保険の解約・解約返戻金に関するまとめ
目次
がん保険の解約返戻金とは?解約返戻金に関わる3つのタイプ
医療保険やがん保険には契約を途中で解約した際にお金が戻ってくる仕組みががあります。
その時に戻ってくるお金のことを解約返戻金と呼びます。
保険に加入することを考えている方は、この解約返戻金についても気にしておいた方が安心です。
ただ、すべての保険に解約返戻金があるわけではなく、保険商品の種類、加入期間、契約内容によって戻ってくる金額が変わります。
場合によっては支払った金額以上の返戻金を受け取れることもありますので、あらかじめ知識をつけておくに越したことはありません。
この章ではどのような解約返戻金の種類があるかを見ていきます。
- 一般タイプ
- 低解約返戻金タイプ
- 無解約返戻金タイプ
①一般タイプ
「従来型」とも呼ばれる一般タイプは、支払う保険料が増えれば増えるほど解約返戻金も増えていくというものです。
満期がある保険の場合、満期が近づくほど解約返戻金の金額も増加していきます。
基本的に保険料の支払いが終わる頃には、支払った金額と解約返戻金の金額が同じくらいになるケースが多いです。
ですが、保険料の支払いが満期を迎えた後も契約を継続していれば、解約返戻金の金額が緩やかにですが増加していくものもあります。
そういった保険商品であれば、支払った金額以上の解約返戻金の受け取りが可能でしょう。
解約返戻金が支払金額を下回らないようにするには、途中解約をしないことが必要になってきます。
お金が戻ってくる想定でライフプランも考えながら契約を続けられる点がメリットですが、近年の保険商品は解約返戻金の返戻率が低くなりつつあります。
3つのタイプの中で唯一解約返戻金が支払金額を上回る可能性のあるのがこの一般タイプですが、その分保険料が高い傾向がありますので、他の2タイプと比べてどれが自分に合っているかを考えてみることが大切です。
②低解約返戻金タイプ
保険の契約期間中の解約返戻金を、一般タイプの70%程度に設定しているのがこのタイプです。
そのため、早期に解約をしてしまうと解約返戻金が少なくなってしまうことが多いです。
「それなら解約返戻金の多い一般タイプの方がいいんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、低解約返戻金タイプは一般タイプの保険に比べ保険料が割安に設定されています。
また一般タイプと同じく、低解約返戻金タイプの保険商品の中にも契約満期後の返戻率が100%以上になるものもあり、老後の資産形成や子供の養育費などにあてることもできるため、こちらもライフプランを考えやすい保険と言えるでしょう。
契約中は支払う保険料を少なめにして、満期まで契約を継続するという見込みの方にはうってつけのタイプです。
反対に、契約した保険をすぐ解約する可能性がある方の場合は、次に紹介する「無解約返戻金タイプ」の方がオススメできる仕組みになっています。
③無解約返戻金タイプ
よく言われる「掛け捨て」タイプの保険です。
定期保険や医療保険、がん保険などに多く見られるタイプで、解約返戻金がまったくない、もしくはあっても少額という仕組みになっています。
解約返戻金がない分、一般タイプや低解約返戻金タイプに比べて保険料が安い点が特徴です。
保険料をなるべく抑えて保障を受けたい方には最適ですが、どのタイミングで解約してもお金は戻ってこない点には注意が必要です。
一方、どのタイミングで解約しても変わらないということは、保険の見直しがしやすいというメリットでもあります。
他のタイプであれば解約返戻金が少ししか貯まっていないので解約しにくいというパターンも考えられますが、無解約返戻金タイプにはそれがありません。
他に魅力的な保険があった場合は気兼ねなく乗り換えることができます。
低コストで万が一のリスクに備えることができるので、一般タイプや低解約返戻金タイプだと高いと感じる方はこの無解約返戻金タイプも選択肢に入れてみましょう。
解約返戻金のあるがん保険について押さえておくべきこと
がん保険とは、がんで入院・通院をしたり、手術を受けることになったりした際に発生する費用を保障してもらえる保険のことです。
医療保険とは異なりがんだけに限定したものですので、がん以外の病気やケガは保障されない点には注意してください。
がん保険は無解約返戻金タイプのものが一般的ですが、中には解約返戻金があるものもあります。
この章では解約返戻金のあるがん保険について触れていきたいと思います。
がん保険と他の保険と加入時のルールの違いはあるのか、解約返戻金の返戻率に差があるのかなど、がん保険の加入を検討する際に役立つ内容となっております。
- 返戻率が低い
- 保険料が高い
- 契約者貸付・自動振替貸付の制度がある
- 解約返戻金の決まり方は2パターン
①返戻率が低い
解約返戻金があるがん保険もあるとご紹介しましたが、他の保険と比べてもあまり高い返戻率にならないことが多いです。
そのため、他の保険のようにお金を満期まで積み立てて支払った分以上の解約返戻金を受け取るということは難しい場合が多いです。
下記に、あるがん保険の5年経過ごとの解約返戻金の返戻率の推移をまとめています。
支払い保険料 | 解約返戻金 | 返戻率 |
---|---|---|
366,000円 | 216,000円 | 59.0% |
1,833,000円 | 1,305,000円 | 71.1% |
3,667,000円 | 2,663,000円 | 72.6% |
5,501,000円 | 3,962,000円 | 72.0% |
7,334,000円 | 5,197,000円 | 70.8% |
9,168,000円 | 6,332,000円 | 69.0% |
そのため返戻率が100%近くになる他の保険と比べると、貯蓄の代わりとしてはあまり適さないということがわかります。
②保険料が高い
無解約返戻金タイプのがん保険と比べて、解約返戻金があるがん保険はより保険料が高めに設定されていることが一般的です。
ですが、がん保険自体にそもそも解約返戻金のあるタイプが少なく、商品についてしっかりと調べる必要があります。
無解約返戻金タイプのがん保険と同じくらいの保険料のものもありますが、保障内容があまり手厚くない場合がほとんどです。
解約返戻金のあるがん保険は、がんになった時のために備えつつ、契約中は高めの保険料を払ってでもお金を積み立てておきたいという方におすすめできます。
がん保険の加入を検討する際に保険料を安さを重視するのであれば、無解約返戻金タイプのがん保険を選択するのが賢明かと思います。
また、がん保険は健康な時に加入し、高齢になった際のもしものときに備える性質の保険ですので、長期的な契約が必要になることからも保険料が安いという点は重要です。
どちらのタイプを選ぶにしても、保険本来の目的を見失わないように検討しましょう。
③契約者貸付・自動振替貸付の制度がある
解約返戻金があるがん保険の場合、契約者貸付制度と自動振替貸付制度を利用することができます。
契約者貸付制度とは、解約返戻金の金額の範囲内で保険会社から貸付を受けられる制度のことを指します。
がん保険の契約中に金銭面で困った場合に、解約せず貸付という形でお金を引き出すことができます。この制度の場合、自分が積み立てたお金の中から借りることになるので、審査にも通りやすいことが特徴としてあげられます。
一方、自動振替貸付制度とは、保険料が払えない状況になった際に解約返戻金の金額の範囲内で自動的に立て替えて支払えるという制度となっています。
病気やケガなど、何らかの理由で保険料を支払えなくなっても、解約返戻金として積み立てている金額分は保険契約を継続できる制度です。
いずれも便利な制度ですので、利用を考えている方は解約返戻金がある保険を選択するようにしましょう。あくまで解約返戻金の範囲内でというところには注意が必要です。保険の契約をして間もない時期にはあまり利用できない点には気を付けましょう。
④解約返戻金の決まり方は2パターン
保険会社ごとに金額設定は異なりますが、がん保険の解約返戻金の決まり方には以下の2種類があります。
- がん入院給付金によって解約返戻金が決まるタイプ
- 支払った保険料と受け取った給付金の差額を受け取れるタイプ
例えば、入院給付金を1日1万円と設定した場合、保険料支払い満期後に解約することで10万円を受け取れるということになります。
2のタイプについては、がん保険契約中に診断給付金を受け取ったかどうかによって金額が決まります。
保険料支払い満期までに払い込む金額に関して、診断給付金もしくは健康還付給付金として受け取れます。
診断給付金を受け取っていない場合、支払った保険料全額を健康還付給付金として受け取ることができます。
一方、診断給付金を受け取っていた場合、支払った保険料から診断給付金の受取額を引いた金額を受け取ることができます。
がん保険の解約・解約返戻金に関する知っておくべき7つの注意点
がん保険を解約しようと思ったときにあらかじめ知っておいた方が良いポイントがいくつかあります。
この章では、
- 解約返戻金で利益があれば課税される
- 別のがん保険に加入できない可能性
- 解約したがん保険より新しいがん保険の方が保険料が高くなる可能性
- 保障の空白期間ができる!免責期間に注意!
- 特約だけを残すことは不可能
- 特約の中途解約・減額で対応できないか検討する
- 中途解約だと解約返戻金が元本割れする可能性
①解約返戻金で利益があれば課税される
もし解約返戻金の受取額が支払った保険料よりも多い場合、その余剰分については所得税の課税対象になります。
また、解約返戻金を一時金として受け取った場合については一時所得として課税対象になります。
一時所得の計算式は下記のとおりです。
一時所時 = 総収入額 - 収入を得るまでに支出した金額 - 特別控除額
特別控除額は最高で50万円ですので、解約返戻金と支払った保険料の差額が50万円に満たない場合は課税されない計算になります。ただ、解約返戻金のほかに一時所得があった場合は計算時に合算される点には注意しましょう。
ただ、前の章で確認した通りがん保険は一般的に返戻率が低いため、課税対象にならない場合が多いです。
がん保険の場合はあまり課税されるケースが多くはないとはいえ、知っていて損はない仕組みですので、解約返戻金のあるがん保険に加入した際にはぜひ解約返戻金が保険料の支払額を超えるか超えないかを確認してみてください。
②別のがん保険に加入できない可能性
がん保険を解約した際に、別のがん保険に加入できなくなる可能性があるのですが、なぜでしょうか。
がん保険は通常、過去にがんに罹ったことがある人は加入できない可能性が高くなります。
そのためいったんがん保険を解約し、別のがん保険に加入するまでの間にがんに罹ってしまった場合は、がん保険に加入するのが難しくなります。
がん保険に加入する際はそういった健康状態や就労状況といった情報を告知する必要があるので、別のがん保険に加入しようと思った際に、がんに罹った経歴があると希望の保険に加入できない可能性があるということです。
また、告知する際に事実とことなる情報を伝えてしまうと告知義務違反となり保険契約を解除されてしまうこともあるので注意してください。
今契約しているがん保険を解約したら、すぐに別のがん保険に加入するから大丈夫という方もいらっしゃるとは思いますが、いざという時のために覚えておきましょう。
③解約したがん保険より新しいがん保険の方が保険料が高くなる可能性
元々加入していたがん保険を解約し新しいがん保険の契約をする場合、保険料が高くなる可能性があります。
なぜなら、別のがん保険に再加入する場合、再加入する時点の年齢で保険料が計算し直されてしまうからです。
がんは40歳から罹患率が上がってくる病気です。若い人の方ががんになるリスクが低いことから、
一般的にがん保険の保険料は年齢を重ねるにつれ上昇していく傾向があります。
20歳から加入していたがん保険を30歳で解約し、別のがん保険に乗り換える場合、10歳分の金額差が発生するという訳です。
「保険料が上がってでも別のがん保険に加入したい!」という強い意志がある場合は別ですが、よほど大きなメリットがない限りは思い付きでがん保険を変更するのはやめておいた方が良いかもしれません。
がん保険への加入を検討する際には、いろいろな保険会社のがん保険をよく比較し、契約後に別の保険が良かったと後悔しないようにしましょう。
④保障の空白期間ができる!免責期間に注意!
がん保険は加入したらすぐに保障を受けられるというものではありません。加入後の一定期間は保障が受けられない免責期間があります。
がん保険の免責期間は90日~3か月のものが一般的です。
免責期間中はがんであると診断されたとしても保険金や給付金を受け取ることができません。
つまりがん保険は、がんになる直前に加入しても意味がなく、がんになった時のために備える保険という意味合いが強いことがわかります。
この免責期間は当然がん保険を変更した場合も適応されます。
もともと加入していたがん保険を解約し、別のがん保険に加入する場合も再度免責期間が設けられます。そのため、がん保険を変更する場合も契約してから90日~3か月保障を受けられないということは覚えておきましょう。
なぜがん保険に免責期間が設けられているのでしょうか。
それはがんという病気の特性として、身体の中にがん細胞ができていたとしても、診断で見つかるまでに数年かかるというケースは珍しくないためです。契約の公平性を担保するためにも免責期間は必要と考えられています。
⑤特約だけを残すことは不可能
がん保険には、主契約であるがん保険の保障内容を充実させるための特約というオプションがあります。
特約は主契約であるがん保険に付属するものなので、特約単体で契約することはできませんし、がん保険を解約した際にはこの特約も消滅してしまいます。
がん保険を解約する際には、特約が付いているかどうかを確認し、その特約が無くなっても問題ないか、特約が消滅しでてもがん保険を見直す必要があるかをよく考えましょう。
また、たとえ同じ保険会社のがん保険に変更するという場合でも、特約を残すことはできません。
特約を付ける際には、解約する場合のことも考慮しつつ検討してみてください。
⑥特約の中途解約・減額で対応できないか検討する
がん保険に特約を付けており、見直したい理由が保険料の高さである場合、特約の中途解約や減額をすることで契約を継続できないかを考えてみましょう。
特約の中途解約とは、主契約であるがん保険に付随している特約を契約の途中で解約することで、特約の支払い分を月々の保険料の支払額から減額することを指します。
一方、特約の減額は一部解約とも呼ばれ、特約によって得られる保障を減らすことで月々の保険料の支払額を減額することを指します。
例えば、がんと診断された際に200万円給付される特約に加入していた場合、給付される金額を100万円に下げることで、保険料を減額するという手段のことです。
ただ、特約によっては途中解約や減額ができないものもありますので、その点には注意が必要です。
がんになった場合の保障の内容は少なくなってしまいますが、主契約を継続し、引き続きがんに備えられるという点では、中途解約や減額を検討してみてもいいかもしれません。
⑦中途解約だと解約返戻金が元本割れする可能性
解約返戻金があるタイプのがん保険を中途解約してしまうと、解約返戻金がそれまでに支払ってきた保険料を下回る可能性が高いです。
そもそもがん保険の解約返戻金は他の保険商品と比べても高いものではなく、そのがん保険の契約を途中で解約する訳ですから元本割れするケースが多いことは念頭に置いておきましょう。
特に、解約返戻金は契約年数が長くなれば長くなるほどその返戻率が大きくなる性質がありますので、がん保険に加入してから短期間での解約となると、より解約返戻金が元本割れする可能性が高くなります。
⑥で解説した特約の中途解約の場合も同じことが言えます。
例えば特約を5年間の契約後に中途解約した場合、特約に支払った5年間分の保険料は戻ってきませんし、その支払い分は主契約であるがん保険の解約返戻金には含まれませんのでさらに返戻率が低くなることが予想されます。
がん保険の中途解約を考えている方は、こういった点も踏まえながら解約が必要かどうかを検討してみてください。
がん保険の解約を損をしないように正しく行うならまずはマネーキャリアで無料相談!
これまで解約返戻金があるタイプのがん保険について触れてきましたが、解約返戻金を重視する理由はなんでしょうか。
それは、保険の解約時にまとまったお金を受け取り、その後のライフプランをより良いものにしたいということではないかと思います。
あなたが解約返戻金があるタイプのがん保険に加入しており、解約を考えている場合、解約をすべきかどうかを相談できるプロが身近にいたら心強いのではないでしょうか。
また、無解約返戻金タイプのがん保険に加入しているのならば、将来のために貯蓄や積み立てをしたいと思っている方もいると思います。
そんな悩みに、マネーキャリアであれば親身に相談に乗ってくれます。
保険の悩みもお金の悩みも無料で相談できるマネーキャリアであれば、プロが専門的な視点で解決策を見つけてくれます。
オンラインでも手軽に相談できますので、自分だけで悩むよりもまずは保険・お金の専門家であるマネーキャリアと一緒にライフプランを考えてみましょう。
現在加入しているがん保険の解約返戻金の有無を調べる方法
ここまで記事を読んで、解約返戻金について詳しく理解できたのではないでしょうか。
もしかすると内容を良く考えず、今のがん保険に加入してしまった人もいるかもしれません。この記事を読んで、自分が今加入しているがん保険に解約返戻金がついているのか知りたくなった人もいるのではないでしょうか。
ここでは、現在加入しているがん保険の解約返戻金の有無を調べる方法について解説します。
がん保険の解約返戻金の有無については、設計書と呼ばれる保険の詳細な内容が書かれた書類を見ればわかります。
返戻率についても設計書を見ればわかるので、自分がどのくらい金額を受け取れるのかということも確認しておきましょう。
設計書には、自分が加入している保険に関する保険の種類や保険の期間、保障の内容、保険料など解約返戻金以外にも多くのことが記載されています。
自分が加入している保険についてよくわかっていない人は一度確認してみることをおすすめします。
がん保険の解約手続きの流れ
がん保険を解約しようと思ってもまずはどうすればいいのか分からないと困りますよね。
これまでに触れてきた通りがん保険には免責期間もあり、解約は可能な限りスムーズに進めたいものです。
この章ではがん保険を解約する場合の流れについて説明します。
- がん保険に加入した際の担当者に連絡する
- 解約に必要な書類の記入・提出
①がん保険に加入した際の担当者に連絡する
がん保険を解約する際は、まずがん保険を契約した生命保険会社や保険代理店担当者に解約したいことを伝えましょう。
「インターネットで解約できれば楽なのに」と考える方もいるかと思いますが、実際インターネットで解約できるがん保険はあります。
ですが、保険の解約を安易に進めてしまうと、後でやっぱり解約したくないと思った際に保険会社側での手続きに混乱が生じてしまうということもあり、インターネットでの解約手続きができないものが多いです。
保険会社や加入時の担当者に電話で連絡する場合、解約の条件について質問されることがあります。
場合によっては電話での質疑応答で解約が成立する場合もありますが、そうならなかった場合は解約に必要な書類が送られてきますので、そちらに必要事項を記入していくことになります。
がん保険の解約手続きは、契約をした本人であれば基本的にいつでも行えますが、解約をした時点から保障は無くなってしまうので、解約時の注意点を確認しつつ手続きを進めていきましょう。
②解約に必要な書類の記入・提出と解約返戻金の振込
がん保険を契約した保険会社や加入時の担当者に連絡をし、解約用の書類が送られてきたら必要事項を記入していきましょう。
捺印が必要な書類もありますので、印鑑の準備もしておきましょう。
必要事項の記入が完了したら、完成した解約書類を保険会社に提出します。
提出資料として解約書類以外の添付を求められる場合がありますので、そちらも忘れずに同封するようにしてください。
提出した書類に不備があった場合は差し戻しされ、再提出が必要になりますので、記入漏れや添付漏れが無いように内容をよく確認してから提出するのが良いでしょう。
提出物に不備がなければ保険会社側の解約手続きに進みます。
その後、解約処理が問題なく完了すれば、解約手続き完了の通知連絡があります。これで解約が完了したことになります。
解約返戻金があるタイプのがん保険を解約した場合は、後日解約返戻金を受け取ることができます。解約返戻金については解約日よりおよそ1週間で振り込まれる場合がほとんどです。正確な日数については保険会社に相談すると良いでしょう。
がん保険を解約・見直すべきタイミングとポイント
いつがん保険の見直しや解約を行えばいいのか悩んでいる人も多いと思います。
そこで、この章では、
- がん保険を解約・見直すべきタイミング
- より具体的ながん保険見直しのポイント
がん保険を解約・見直すべきタイミング
がん保険を解約するタイミングは慎重に決めなければなりません。
出費を減らそうとがん保険を解約した直後にがんに罹ってしまった場合、給付金を受け取れず、さらに出費が増加してしまうこともあり得ます。
ではどういったタイミングが良いのでしょうか。
一番にあげられるのはライフステージが変化したときです。
例えば、結婚し子供を持つことになった場合、共働きであればパートナーの収入をあてにすることができますが、働き手が自分一人である場合はがんに罹り働けなくなった際に非常に困ってしまいます。
そんなときに保障内容が手厚くないがん保険に加入していても、働けていれば稼げていた額をカバーできないことがあります。
この例のように、給付金額がより多く必要になるライフステージに変化した場合は、現在のがん保険を解約し、より保障が手厚いがん保険を契約する、もしくは保障内容が充実している医療保険に加入するなどといった検討が必要になってくるでしょう。
がん保険見直しのポイント
「がん保険を解約するべきタイミング」で解説したように、がん保険の見直しを考える時期はライフステージが変化したときです。
結婚をし子供ができ、家族を養う立場になると、独身時よりもいざというときのための備えが必要になってきます。
そんなライフステージの変化の中でも、最もがん保険の見直しを検討すべきタイミングは定年後と言えます。
70歳になると2割、75歳になると1割に医療費の自己負担額が軽減されるため、手厚い保障が不要になる場合があります。
そのため、それまで加入していたがん保険を解約し、より保険料の安いがん保険に加入するという選択もできるようになります。
ただ、当然年齢を重ねるごとにがんになるリスクは上がっていきますので、解約すべきかどうかはそれまでに加入していたがん保険の契約内容によるところが大きいです。
自分に今どれほどの保障が必要か、がん保険にかけられるお金はどれくらいあるかを考え、ベストながん保険を選ぶようにしましょう。
がん保険の解約・解約返戻金に関するまとめ
ここまで述べてきたがん保険の解約や解約返戻金についてまとめていきます。
がん保険の解約返戻金には一般タイプ、低解約返戻金タイプ、無解約返戻金タイプがあり、それぞれの種類ごとにメリット、デメリットがあります。
自分に合ったタイプを選び、より長くがんへ備えられるようにしましょう。
がん保険の解約返戻金は他の保険と比べても多いものではなく、貯蓄として検討している場合は返戻率をよく確認しておくことが大切です。
また、がん保険を解約すると、再度同じがん保険に加入することはできず、付属していた特約も消滅してしまいます。
解約をする際は、解約をした後に後悔をしないよう本記事で紹介した注意点を踏まえたうえで検討することをおすすめします。
いざというときの備えであるがん保険をうまく活用し、より良い人生にしていきましょう。
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