更新日:2020/09/24
家財保険の保険金額はいくらにすればいいの?保険金設定を徹底解説!
家財保険の保険金額はいくらにすればいいのでしょうか。保険金額によって保険料も変わってくるので、設定金額も考えてしまいますよね。そこで今回の記事では、家財保険の基本的な仕組みと補償内容、そして家財保険の保険金額を設定する際に気を付けることを解説していきます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 家財保険の保険金額設定はいくらにすればいい?
- 家財保険についておさらい!
- 家財保険とは
- 家財保険の基本的な補償内容
- 家財保険の補償対象
- 参考:賃貸の場合の家財保険は3つの補償がセットになっている
- 家財保険の保険金設定と保険金相場の目安について
- 家財評価額は再調達価格(新価)を基準にする
- 家財評価額の目安として簡易評価法が用いられる
- 家財保険の保険料が大きく左右する建物構造
- H構造
- T構造
- M構造
- 参考①:家財保険の保険料を安く抑える方法
- 不要な補償を外す
- 適切に保険金を設定する
- 参考②高額な家財は明記物件として保険会社に申請しよう
- まとめ:家財保険の保険金額は適切に設定しよう
目次
家財保険の保険金額設定はいくらにすればいい?
災害によって、お家の家具が損傷したときに補償されるのが家財保険です。
保険を契約する際に、保険金額をいくらに設定すれば十分な補償を持てるのか気になりますよね。
保険金額を重視する理由としては、保険料の相場が変わってくることが最も大きいです。
家計の負担を左右しかねないので、無理なく支払いができる保険料を定める必要があります。
家財保険の保険金額は、いくらぐらいが目安なのでしょうか。
この記事では、「家財保険の基本的な補償内容と保険金額設定の決め方」について
- 家財保険の補償内容
- 保険金設定と相場
- 家財保険の建物構造
- 保険料を安く抑える方法
- 高額な家財は明記物件とする
家財保険についておさらい!
家財保険と聞いても、どのようなものなのかあまりピンときていない人がいるでしょう。
まず、家財保険とはどのような内容なのかおさらいをしていきたいと思います。
「火災保険」と語呂が似ているので、間違えがちな部分でもありますが、両者は似て異なるものです。
以下では、家財保険について
- 家財保険とは
- 基本的な補償内容
- 補償の対象
- 賃貸の場合の家財保険の補償
家財保険とは
家財保険とは、火災保険のなかの「家財」を対象とする保険です。
災害で損傷するのは建物のイメージがありますが、災害の程度によっては家の中にある家財も壊れてしまう可能性があるのです。
その際、家財に対する補償は家財保険が支払われます。
なお、家財保険は建物に対する補償とは別個で契約をすることが定められています。
火災保険は、
- 建物のみ
- 家財のみ
- 建物+家財
家財保険の基本的な補償内容
家財保険の基本的な補償内容は、下記のとおりです。
- 火災、落雷、破裂、爆発
- 風災、雹災、雪災
- 水濡れ
- 盗難
- 水災
- 破損、汚損
家財保険の補償対象
- 電化製品(冷蔵庫、洗濯機、テレビなど)
- 家具(洋服ダンス、ベッドなど)
- 服飾品(洋服、アクセサリー、バッグなど)
- 文具品
- 洗面道具
- 食料品
- 書籍、CD、DVD、レジャー用品など
- 仏壇、ひな人形
- 自転車(敷地内に停めているものに限る)
参考:賃貸の場合の家財保険は3つの補償がセットになっている
賃貸の場合は、取り扱いが少し異なります。
建物の火災保険自体は大家さんが加入をするものの、家財についてはご自身で加入をしなければなりません。
なお、賃貸の家財保険は下記の3つの補償がセットになっています。
- 家財の補償
- 借家人賠償責任補償
- 個人賠償責任補償
家財保険の保険金設定と保険金相場の目安について
ここまでは、家財保険の内容と補償範囲を中心に解説してきました。
これを踏まえると、保険金の目安を想像しやすくなると思いますが、そもそも保険金額の相場はどのぐらいなのか気になりますよね。
家財保険の保険金は、評価額を基準に相場を決めていきます。
この評価額とは、
- 再調達価格(新価)
- 時価
- 積算評価
- 簡易評価
家財評価額は再調達価格(新価)を基準にする
家財評価額は、再調達価格(新価)を基準とします。
再調達価格(新価)とは、家の中の家財を現在の価格で新調すると考えた際に、必要になる金額のことです。
すでに使用している家財のなかには、購入当時と現在の金額が異なるものもあるでしょう。
これを現在の価格で考えると、家財の修理、購入時に必要な損害賠償額を得られることとなります。
再調達価格(新価)の対義語として、時価があります。
これは、家財の保険金請求時の価値を意味するので、現在の状態がそのまま保険金額の参考となる方法です。
時価で評価額を決めてしまうと、必要とされる損害賠償額で補てんすることが難しいので、火災保険を有効に活用することができなくなってしまいます。
家財評価額の目安として簡易評価法が用いられる
家財評価額の目安として用いられるのは、簡易評価法です。
これは、
- 世帯主の年齢
- 家族構成(人数)
- 敷地面積
2名 大人のみ | 3名 大人2名 子ども1名 | 4名 大人2名 子ども2名 | 5名 大人2名 子ども3名 | 独身世帯 | |
---|---|---|---|---|---|
25歳前後 | 490万円 | 580万円 | 670万円 | 760万円 | 300万円 |
30歳前後 | 700万円 | 790万円 | 880万円 | 970万円 | 300万円 |
35歳前後 | 920万円 | 1,000万円 | 1,090万円 | 1,180万円 | 300万円 |
40歳前後 | 1,130万円 | 1,220万円 | 1,310万円 | 1,390万円 | 300万円 |
45歳前後 | 1,340万円 | 1,430万円 | 1,520万円 | 1,610万円 | 300万円 |
50歳前後 | 1,550万円 | 1,640万円 | 1,730万円 | 1,820万円 | 300万円 |
家財保険の保険料が大きく左右する建物構造
家財保険の保険料は、建物構造によって大きく異なります。
建物構造は、構造級別によって3つに区分されており、建物の柱に使われている材料によって種別が決まります。
つまり、どの建築方法で造られているかによって、保険料が変化するのです。
一般的には、燃焼しやすい材料が用いられていれば保険金を支払うリスクが高いため、保険料が高いことが予想されますよね。
下記では、保険料を左右する建物構造について詳しく説明していきます。
H構造
H構造に該当するものは、
- 一般的な木造住宅
- 耐火構造、マンション構造に該当しないもの
T構造
T構造に該当するものは、
- 一戸建て(コンクリート造、鉄骨造)
- 準耐火建築物
- 省令準耐火構造
M構造
M構造に該当するものは、
- マンション、共同住宅(鉄筋コンクリート造)
- 耐火建築物の共同住宅
参考①:家財保険の保険料を安く抑える方法
ここまで、建物構造によって保険料が異なることを説明させていただきました。
保険料を安く抑えるのであれば、鉄骨、コンクリートで造られた建築物に住むことが効果的であるとご理解いただけたでしょう。
これを踏まえて、ご参考までに家財保険の保険料については、どのように安く抑えるのかをご紹介します。
以下では、
- 不要な補償を外す
- 保険金を適切な金額で設定する
不要な補償を外す
家財保険は補償内容をカスタマイズできるため、不要な補償を外すと保険料を安く抑えることが可能です。
不動産会社に相談に行くと、家財保険商品に多くの補償を付けたプランを提案されることが多いと思います。
しかし、実際には居住地によって不要となる補償も含まれているため、必要なもののみを組み合わせた方がより適した内容となります。
たとえば、河川の近くに住んでいなければ水災のリスクが少ないため、補償も必要なくなりますよね。
このように、不要な補償を外すことで保険料を最低限に抑えられます。
適切に保険金を設定する
また、支払われる保険金額を適切に設定することも大切です。
保険金額を決める際に、補てんされる金額よりも上回って設定をする人がいると思います。
万が一のことを考えると、金額が不足してしまって十分な補償を受けられなくなったら嫌ですよね。
しかし、家財額を大幅に上回る設定をした場合でも、保険金が支払われるのは家財額までとされます。
そのため、上回った分は損をすることになりますし、保険料も多く払いすぎていることになるのでお金が無駄になってしまいます。
参考②高額な家財は明記物件として保険会社に申請しよう
家財保険の契約をしていても、高額な家財は「明記物件」として保険会社に申請をする必要があります。
これをしないことで、補償内容を制限されるか、補償の対象外となってしまうのです。
「明記物件」に該当するものは、下記のとおりです。
- 貴金属、美術品、宝石、骨董品(いずれも30万円以上のもの)
- 本などの原稿、設計書、図案、証書、帳簿など
まとめ:家財保険の保険金額は適切に設定しよう
家財保険の基本的な補償内容と保険金額設定の決め方について解説してきましたが、いかがでしたか。
今回の記事のポイントは、
- 家財保険は、火災や水災、風災などで対象の家財が損傷を負った場合に補償を受けられる
- 家財保険の保険金額は、簡易評価表をもとにした再調達価格(新価)で算出される
- 保険料を安く抑えるには、不要な補償を外したり、保険金額の設定を適切にする方法がある