地震保険での見舞金とは?詐欺の事例や実際にもらえるケースとは?

「地震保険の見舞金って何?」と気になっている方もいると思います。しかし、自治体が「見舞金」を出しているケースもある一方で、民間の地震保険には「保険金」以外に「見舞金」は存在しません。詐欺の可能性もあるので、見舞金とは何かについて学んでいきましょう。

地震保険の保険金(見舞金)請求の注意点とは?

地震保険はどんな保険会社で加入しても、同じ補償内容で地震への備えを行うことになります。


もしも、地震保険で見舞金というサービスがあるのなら、被災した場合に生活再建へ役立ちますよね。


しかし、地震保険に「見舞金」という名称の保険金が存在しないことはご存知でしょうか。


地震に関する見舞金は、火災保険や火災共済で設定されているオプションとして存在する保険金です。


また、地方自治体が特例として給付する見舞金も存在します。


そこで今回は、「地震保険の見舞金詐欺の事例と、地震に関する見舞金制度」について

  • 卑劣な地震保険の見舞金請求詐欺とは
  • 地方自治体が行う見舞金
  • 火災保険で補償される地震見舞金
以上のことを中心に解説していきます。
 

この記事を読んでいただければ、地震保険の見舞金詐欺の実態と、保険会社・自治体が行う地震見舞金について知ることができるはずです。                                       
 

ぜひ、最後までご覧ください。


地震保険の見舞金請求代行の詐欺には要注意!

財務省の公式ページにも書いてありますが、地震保険はあくまで保険契約に基づき、保険会社が損害の査定します。


その結果によって保険金としてを支払いするものです。


見舞金のようなものをお支払いすることはありません。


しかしながら、地震損害調査コンサルタントを名乗る業者がしきりに、「見舞金請求代行ができる。」と被災者へもちかける詐欺事件が横行しています。


こちらでは、地震保険の見舞金請求代行詐欺のケースを解説していきます。

火災保険や地震保険の悪質な営業が増加している

火災保険や地震保険に関連し、保険金を騙し取る悪質な営業が増加しています。


そのやり口としては、損害保険会社との交渉や書類作成の代行などを持ち掛け、保険金の何割かを受け取るという手法が上げられます。


不審に思った被災者から、国民生活センターへ複数の相談が寄せられたことで、この詐欺行為は発覚しました。


各損害保険会社は「このような代行業者が関与することはない。」と注意を喚起しています。

見舞金の請求詐欺の例

悪質な業者が被災者へ言葉巧みに持ちかける詐欺行為へ気を付ける必要があります。


こちらでは請求詐欺の手法の一例をとりあげます。


請求詐欺の例


2016年4月の熊本地震で被災した家主が、自宅の木造2階建て家屋の基礎部分に複数のひびが入っていたのを確認しました。


この場合、契約家屋の一部が損壊したと認定されれば保険金額の5%が受け取れます。


しかし、家主は大きな損害とは言えず対象でないと思い込んで、保険金の請求手続きを放置していました。


知人から紹介で問題の業者の訪問を受け、地震保険金の約3割を報酬として渡す契約を締結しました。

その上で保険金の請求手続きは業者の指示に従い被災者自身で行ったようです。

保険会社より受け取った保険金は約60万円でしたが、うち約20万円をその業者に渡したようです。

しかし、保険金を支払った保険会社から「そんな業者と交渉などしていない。」と伝えられ、騙さたことに気づきました。 

保険金は自分で請求が基本


「建物にひびが入っているくらいで保険金は下りない。」と、最初から加入者本人が決めつけることは早計です。

保険金請求は加入者本人が行うものなので、被害等に関して疑問や質問があれば必ず保険会社に直接問い合わせましょう。

その上で保険金請求手続きを進めることが賢明です。

代行業者と名乗る不審者が訪問しても「自分で保険会社へ相談する。」と、断固
拒否しましょう。

北海道での地震で札幌市から見舞金がでたケースもある

2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震では、札幌市より地震による被害を受けられた方々へ本当に見舞金が出ています


各地方自治体の支援で見舞金等が下りる情報は、必ず市役所窓口やホームページ等で掲載されます


それらを参考に、見舞金の有無を確認しましょう。


現在でも申請可能な見舞金(弔慰金)は次の2つです。


災害弔慰金とは北海道胆振東部地震で亡くなった遺族がいる場合に受け取れるお金です。


支給額は次の通りです。

  • 生計維持者が亡くなった:500万円
  • 生計維持者以外の人が亡くなった:250万円
次の申請書類を準備し、札幌市保健福祉局総務課へ提出します。
  • 災害弔慰金支給調書
  • 死亡診断書(写し)
  • 口座振込申出書

災害障害見舞金とは北海道胆振東部地震により、重度の障がいを負った方々を対象に受け取れるお金です。

支給額は次の通りです。
  • 生計維持者が重度の障がいを負った:250万円
  • 生計維持者以外の人が重度の障がいを負った:125万円
次の申請書類を準備し、札幌市保健福祉局総務課へ提出します。
  • 災害障害見舞金支給調書
  • 診断書
  • 口座振込申出書

地震保険の保険金が支払われるケース・補償の範囲

地震保険の保険金が下りるケースは、契約建物・家財の損害の程度で次のように判定されます。


損害の程度下りる保険金(時価)
全損地震保険金額全額
大半損地震保険金額の60%
小半損地震保険金額の30%
一部損地震保険金額の5%


こちらでは、震度4の地震でもらえる可能性のある保険金と、どの位の損害割合に達したら保険が下りるかを解説します。


震度4の地震でもらえる可能性のある保険金とは?

地震保険へ加入後、震度4の地震に遭った場合、壁等にひび割れがないか建物等をしっかりチェックしましょう。


震度4の地震が発生したからといって、必ず保険金が下りるわけではありません。


しかし、少し建物の外観を観ただけではわからない箇所に、損害が発生している場合もあります。


小半損または一部損へ該当することがあるので、破損を見つけたら保険会社へ連絡しましょう。

建物・家財の損害の認定基準とは?時価額との関係性

建物・家財の損害の内容が次のように判定された場合に、地震保険の補償対象となります。


建物では時価額3%以上家財では時価額10%以上の損害から保険金が下ります。


なお、時価額とは被害対象物の再調達価額から、使用期間や経過年数等の消耗分を差し引いた金額です。


全損の場合


全損と判定されれば、地震保険で設定した保険金額の全額(時価)が下ります。


(1)建物の損害判定(以下のいずれかの損害に該当した場合)

  • 主要構造部:時価額50%以上
  • 床面積:建物延床面積70%以上
(2)家財の損害判定
  • 時価額80%以上

大半損の場合


大半損と判定されれば、地震保険で設定した保険金額の60%(時価)が下ります。

(1)建物の損害判定(以下のいずれかの損害に該当した場合)
  • 主要構造部:時価額40%~50%未満
  • 床面積:建物延床面積50%~70%未満
(2)家財の損害判定
  • 時価額60%~80%未満

小半損の場合


小半損と判定されれば、地震保険で設定した保険金額の30%(時価)が下ります。


(1)建物の損害判定(以下のいずれかの損害に該当した場合)

  • 主要構造部:時価額20%~40%未満
  • 床面積:建物延床面積20%~50%未満
(2)家財の損害判定
  • 時価額30%~60%未満

一部損の場合


一部損と判定されれば、地震保険で設定した保険金額の5%(時価)が下ります。

(1)建物の損害判定(以下のいずれかの損害に該当した場合)
  • 主要構造部:時価額3%~20%未満
  • 床上浸水または地盤面から45cmを超えた浸水
(2)家財の損害判定
  • 時価額10%~30%未満

地震保険に契約していない場合でも火災保険で補償されるケースも

火災保険だけに加入している場合でも、見舞金等が下りる地震火災特約」を設定すれば地震被害が補償されます。


地震火災特約を付加した場合、地震や噴火、津波を原因とした火災による損害補償を30%~50%上乗せすることが可能です。


また、「地震火災費用保険金」という補償もあります。


こちらは、地震等が原因の火災で、建物が半焼以上、または家財が全焼したとき保険金額の5%が受け取れます。

地震保険の保険金請求の流れと確定申告について

地震被害が発生し、保険金を請求の流れ手順は次のようになります。

  1. 建物や家財に地震被害発生
  2. 保険会社または代理店へ被害報告
  3. 保険担当者または損害鑑定人が現場を確認
  4. 損害が認定されれば保険金が支払われる

請求のとき必要な書類は主に次の通りです。
  • 保険金請求書
  • 事故状況説明書
  • 修理見積もり書
  • 被害状態の写真
保険金請求書と事故状況説明書は、保険会社所定の用紙に必要事項を記載します。

一方、修理見積もり書と被害状態の写真は修理業者に作成・撮影してもらいましょう。

なお、保険金を受け取った場合、確定申告が必要なのか気にする方々もいます。

地震保険で下りる保険金は実損害を補償するためのお金ですので、受け取る金額の多少にかかわらず非課税となります。

まとめ:保険金を装った見舞金請求詐欺には要注意!

地震保険の見舞金詐欺の事例と、地震に関する見舞金制度について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。                                 


今回の記事のポイントは

  • 地震保険には見舞金という名称の保険金は存在しない
  • 地震保険の見舞金請求代行詐欺が横行しているので、不審に思ったら国民生活センターへ連絡する
  • 地方自治体では独自に見舞金を支給するケースがある
  • 地震保険は建物の時価額3%の損害、家財は時価額10%以上だと補償の対象となる
でした。

地震保険の見舞金請求詐欺に気を付け、保険金請求は必ずご自分で保険会社に連絡し手続きを進めましょう。

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この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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