役員保険とは?節税メリットや加入の際の注意点について解説します!

役員保険についてご存知でしょうか?節税などのメリットはあるのでしょうか。本記事では役員保険とはどんな保険なのか、加入することで節税や退職金準備などが有利になるのかや、役員保険に加入する際に知っておくべきことについて解説します。

役員保険とは?加入するとどんな利点があるの?節税はできる?

経営者であれば、役員保険を活用した節税対策について耳にした経験があるのではないでしょうか。


とはいえ、役員保険で本当に節税ができるのか、営業マンの言葉をうのみにしていいのか、迷いますよね。


役員保険には、節税以外に事業保障・赤字対策などさまざまな意味合いがあるため、包括的な視点で役員保険を選ぶことが大切です。


また、全額損金の法人保険の一部が販売停止になるなど、2019年に役員保険の節税は大きく動いています。


役員保険に関しては、常に最新情報を仕入れておかなければなりません。


ここでは、

  • 役員保険に加入するメリット
  • 全額損金の法人保険が販売停止になった理由
  • 経営が赤字になったときの役員保険の活用方法
  • 役員賠償責任保険とは

の4つのポイントについて解説します。


この記事を読み終わる頃には、役員保険のメリットや加入するときの注意点がわかるでしょう。


役員保険を活用した節税を検討している方はぜひ最後までご覧ください。


役員保険とは?どんな保険のことを役員保険と呼ぶの?

役員保険とは、経営者や役員を被保険者として法人が加入する保険のことをいいます。


経営者や役員に万一のことがあると、経営や業績は大きく影響を受けます。


そのリスクを低減するために、法人が保険料を支払い、万一の場合は法人が保険料を受け取ります。


こういった加入の仕方をする保険を、一般に役員保険と呼んでいます。


役員保険はあくまで通称であり、正式名称ではないので注意しましょう。


役員保険の多くは、途中解約すると解約返戻金を受け取ることができます。


解約返戻金はいざというときの資金として活用できるため、役員保険は経営者や役員にとっても大きなメリットがあります。


逓増定期保険長期平準定期保険がこれまで役員保険として一般的に活用されてきました。

役員保険に加入する利点とは?本当に節税はできるのか

さて、ここまで役員保険の意味や概要について解説しました。


続いては、役員保険の目的や加入することによって得られるメリットについて詳しく解説していきます。


役員保険に加入することで、経営者や法人は事業保障・法人税の節税・退職金の資金準備など数多くのメリットを享受することができます。


一方、経営者であればリスクも理解して加入しなければなりません。


全額定期の役員保険の節税に対して2019年2月に規制が入ったことについても解説するので、一つずつ確認していきましょう。

もしもの時のための事業保障になる!

役員保険への加入は、事業を継続するうえでのリスクヘッジになります。


経営者や役員に万一のことがあった場合、法人契約で役員保険に加入していれば、法人は多額の保険金を受け取ることができます。


そのため、経営者や役員に万一のことがあった場合も、事業を継続したり現場の混乱を収めたりするのに必要な資金を確保することができるのです。


低コストで事業保障をしたいなら、解約返戻金がないタイプの定期保険が最も優れています。

保険料を損金算入して法人税の負担を軽減できる

解約返戻金がないタイプの定期保険であれば、全額損金算入することができます。


そのため、万一の場合の事業保障としてリスクヘッジをしつつ、法人税の節税ができるのです。


ただし、保険料については法人からの持ち出しになります。


節税になるからと、資金繰りを考慮せずにむやみに高額な役員保険に加入するのは危険です。


事業保障として必要な金額や、資金繰り上無理のない保険料の範囲で役員保険に加入し、節税するようにしましょう。

退職金の準備ができる!

役員保険の中には、積み立てができるタイプの保険があります。


積み立てができる保険とは、保険の契約期間の途中で解約した場合、解約返戻金を受け取れる保険のことです。


万一の場合の保障として活用しながらも、何も起きなかったときは、解約して解約返戻金を受け取り、資金を有効活用することができます。


資金繰りにある程度余裕がある場合は、積み立て部分のある役員保険を検討しましょう。


解約返戻率のピークを退職時期に設定すれば、受け取った解約返戻金を退職金の原資とすることもできます。


ただし、解約返戻金がないタイプの保険に比べて保険料が割高になるので注意が必要です。


また、積み立てができるタイプの役員保険の場合、保険料の全額を損金にすることはできません。


2分の1,3分の1などあらかじめ決められた割合に基づいて保険料の一部を損金算入することになります。


それでも法人税の節税になることには変わりないため、事業保障の必要性や資金繰りを考慮して、解約返戻金の有無を検討しましょう。

全額損金の法人保険が販売停止になり節税対策としてはグレーに

2019年2月、国税庁から法人保険の税務について重大な発表があり、保険業界は大きく動きました。


日本生命の「プラチナフェニックス」に代表される、解約返戻金がありなおかつ保険料の全額を損金にできるタイプの節税保険が、一斉に販売停止されたのです。


解約返戻金ありの全額損金タイプの保険は、金融庁の認可なしに設定できる付加保険料によって損金算入できる部分を増やし、中小企業向けの節税商品として販売されました。


しかし、数千億円規模の市場にふくれ上がったことから、金融庁や国税庁はこの商品を問題視しました。


事業保障など万一の場合の対策として役員保険を活用することは、間違ったことではありません。


しかし、課税逃れのために本来必要のない高額な保険に加入して節税することは、本来の保険の目的からは逸脱しているともいえます。


今後、国税庁は役員保険の節税に関して大幅に見直し、方針を発表するとしています。


今後も保険業界の動向からは目が離せません。

他にもこんな利点が!経営が赤字になった時に有効活用できる!

ここまで、役員保険を活用する目的やメリット、全額損金タイプ法人保険の販売停止について解説しました。


保険の節税に関する取扱いはこれまでも度々見直されてきた経緯があるため、最新情報をチェックして意思決定することが大切です。


続いては、赤字経営に陥った場合の補てんとして役員保険を活用する方法やメリットについて解説します。


一つずつ確認していきましょう。

どうして役員保険で赤字経営を救うことができる?

突然の業績の悪化、大規模な修繕、役員の退職と退職金の支払いなど、ときには経営が赤字に陥ることがあります。

しかし、金融機関への決算書の提出や、株主総会での発表を考慮すると、どうしても決算書を赤字にしたくないこともあるでしょう。

そんなときの備えとして、役員保険は活用できます。

役員保険を解約して解約返戻金を受け取ると、解約返戻金は収益に計上されます。

つまり、赤字になりそうな年に役員保険を解約することで、赤字と相殺することができるのです。

役員保険の解約返戻金を受け取る際に知っておくべきポイントとは

解約金の返戻率は、保険商品ごとに設定されています。


また、被保険者の年齢や性別によっても変わります。


役員保険を万一の場合の赤字の補てんとして活用する場合は、数年で解約返戻率が高くなるタイプの保険がおすすめです。


そして解約返戻率が下がる前に解約して解約返戻金を受け取り、加入し直すようにしましょう。

会社役員を賠償問題から守る役員賠償責任保険は加入するべき

役員賠償責任保険とは、役員が第三者から損害賠償を求められた場合のリスクを補償する保険です。


役員賠償責任保険に法人が加入していれば、訴訟を起こされた場合も損害賠償金はもちろん、争訟費用も保険金によってまかなわれます。


現在、日本ではインターネットなどを通じて情報を得やすくなったことから、損害賠償請求が増加しており、賠償金の金額も高額になる傾向があります。


大切な会社役員を守るためにも、役員賠償責任保険への加入を前向きに検討しましょう。


また、役員賠償責任保険は全額損金算入することができるため、法人税の負担を軽減することもできます。

【参考】役員は労災に加入できない?傷害保険が必要?

業務中や通勤途中にけがをしたとき、従業員であれば労災保険の対象になります。


しかし、法人の代表者や役員は通常労災保険の対象外とされています。


ただし、中小事業主で、従業員と同じ業務を行っている場合は労災保険特別加入制度を活用することで、特別に労災に加入することができます。


傷害保険だと補償に上限があり保険料も割高になるため、まずは労災保険特別加入制度の活用を検討しましょう。

役員保険のメリットや知っておくべきポイントのまとめ

役員保険のメリットやリスク、活用方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 役員保険には事業保障、法人税の節税、退職金準備などさまざまなメリットがある
  • 役員保険の税務上の取り扱いについては最新情報のチェックが必須
  • 役員保険は赤字経営に陥ったときのリスクヘッジとしても活用できる

です。


役員保険の加入を検討するときは、節税効果ももちろん大切ですが、事業保障や資金繰り、赤字対策など、さまざまな観点から意思決定することが何より大切です。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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