【中小企業必見!】役員報酬を適切に設定して最大限の節税をしよう!

中小企業の経営者にとって悩ましいのが節税ですよね。役員報酬は適切に設定されていますか?実は役員報酬は適切に設定しないと節税の効果を最大限に享受できないのです。本記事では、役員報酬の適切な設定の仕方に加えて、その他の節税方法についても解説しております。

役員報酬は適切に設定して、法人税負担を減らそう

役員報酬をどのように設定するかは、中小企業の経営者にとって悩ましい問題です。


役員報酬が低ければ法人税の負担が大きくなり、役員報酬が多すぎると税務調査で指摘されるなど、適切な方法は判断しきれませんよね。


また、会計上のルールを逸脱すると支払った役員報酬を経費にできないこともあります。


ここでは、


  • 経費にできる役員報酬の3つの条件
  • 適切な役員報酬の設定の仕方
  • 役員報酬にかかる税金と社会保険料の仕組み
  • 役員報酬を変更する場合の注意点
  • 役員報酬以外に法人でできる節税方法

の5つのポイントについて解説します。


この記事を読み終わる頃には、役員報酬で節税できる仕組みや注意点が理解でき、経営判断に活かせるようになるでしょう。


役員報酬で賢く節税したい方、税務調査にリスクを残さず根拠に基づいた節税をしたい方はぜひ最後までご覧ください。

役員報酬の適切な決め方は?

会社から役員に対して役員報酬を支払い、経費に算入することで法人税を節税できます。


しかし、役員報酬を支払うことで所得税や社会保険料の負担も発生します。


また、役員報酬を経費にするには一定の条件があり、もし税務調査で否認されてしまえば法人税の負担が増えることにもなりかねません。


税務調査で指摘を受けて修正申告をすると、申告日までさかのぼって延滞税が課税されることもあるため、設定根拠をきちんと残しておくことが大切です。


まず、役員報酬を経費にする条件や役員報酬の金額の決め方、所得税・社会保険料について解説します。


一つずつ確認していきましょう。

役員報酬は経費に算入できる?

役員報酬は、役員に支払う報酬のことで、一般の従業員に対する給与とは区別されます。


役員は経営の意思決定を担うため責任が重く、重要な立場にあることから、役員報酬を経費に算入するには一定の条件を満たさなければなりません。


現在、下記の3つの要件のうちいずれかを満たせば、役員報酬を経費に算入できます。

  • 定期同額給与…毎月同じ金額で支払われていること。
  • 事前確定届出給与…事前に税務署に届出をした内容に従って支払われていること。
  • 利益連動給与…一定の要件を満たし利益に連動して支払われていること。

基本的には、決算期ごとに役員報酬の金額を定め、毎月一定の金額を支払っていれば経費に算入することが認められています。

役員報酬額の設定の目安は?

定期同額給与なら経費への算入が認められている役員報酬ですが、業務内容と比べて高すぎる場合は経費として認められません。


経費として申告しても税務調査で否認されれば修正申告をすることになるため、役員報酬の金額は慎重に決めるようにしましょう。


役員報酬を決めるうえで大前提となるのは、事業を圧迫しない金額であることです。


利益や資金繰りを考慮してまず役員報酬の総額を決め、業務内容や利益への貢献度に応じて個別に役員報酬を決めます。

役員報酬に課税される税金はどのくらい?

役員報酬に対しては所得税が課税されます。


所得税では、所得金額が高くなるほど高い税率が課されるという累進課税制度が適用されています。


所得税の税率は5%から45%まで7段階あり、最高税率の45%は4000万円超の所得に対して課税されます。


このことから、社長一人に高額な役員報酬を支払うと、所得税の負担が大きくなってしまうことがあります。


役員報酬を支払うことで法人税が節税できても、所得税の負担が大きくなってしまっては意味がありません。


法人税と所得税のバランスを考えたうえで役員報酬を設定することが大切です。

社会保険料はどのようになる?

役員報酬からは、社会保険料として健康保険料厚生年金保険料が天引きされます。


健康保険料や厚生年金保険料は役員報酬の金額をもとにした等級によって保険料が決まる仕組みです。


つまり、役員報酬が高くなるほど健康保険料と厚生年金保険料の負担も増えるということです。


ただし、等級には上限があります。


健康保険料は月額135万5000円以上、厚生年金保険料は月額60万5000円以上が等級の上限になるため、それ以降は役員報酬が増えても保険料は変わりません。


いずれにせよ、役員報酬の金額を決める場合は所得税だけでなく社会保険料の負担についても考慮しておく必要があります。

役員報酬の変更は注意が必要!

役員報酬は、事業年度開始の日から3カ月以内に変更します。


この期間を過ぎて変更すると、定期同額給与とみなされないため注意しましょう。


役員報酬は、株主総会取締役会の決議で決定します。


株主総会で役員報酬を決定する場合、議事録に役員の氏名と役員報酬の金額を記録として残しておくことが大切です。


この他に、株主総会では役員報酬の総額を決め、その後の取締役会で役員ごとの役員報酬を個別に定める場合もあります。


取締役会も株主総会と同様、議事録は必ず作成しましょう。


株主総会や取締役会の議事録は、税務調査の重要な根拠資料となるため、株主や取締役に署名押印してもらい保存しておくことが重要です。


また、役員報酬の変更によって社会保険が2等級以上変わる場合は、役員報酬変更後3カ月以降に日本年金機構に月額変更届を提出しなければなりません。


年度の途中で役員報酬を変更する場合は、臨時株主総会を開きます。


ただし、金額を変更することで定期同額給与の要件を満たさなくなれば、役員報酬の一部は経費に算入することができなくなるため、注意が必要です。

節税のテクニック:親族を役員にして、納税額を軽減しよう

親族を役員にして役員報酬を支払うことで、法人税を節税することができます。


所得税は一人あたりの所得金額が高くなるほど高い税率が適用されます。


そのため、社長一人が高額な役員報酬を受け取るより、親族に役員報酬を支払った方が、グループ全体の所得税の合計額は少なくなります。


ただし、親族に役員報酬を支払う場合は、親族が役員としての責務をまっとうしている必要があります。


税務調査で否認されることがないよう、業務内容を明確にし、根拠を残しておくことが大切です。

【参考】役員報酬以外の節税方法

法人税を節税する方法は、役員報酬の設定以外にもたくさんあります。


たとえば、リスクに備えて法人保険に加入することで、保険料を経費にして法人税を節税することができます。


ただし、現在は節税保険の販売が中止されるなど法人保険の業界はめまぐるしく動いているため、最新情報を常にチェックして意思決定するようにしましょう。


また、福利厚生を充実させることや出張手当を支給することは、節税と同時に従業員のモチベーションが上がるため、一石二鳥といえるでしょう。


設備投資や新たな人材の採用など、事業にとって必要なリソースに投資するのも1つの節税対策です。


ただし、これらの節税方法では資金が法人の外に流出することになるため、資金繰りが悪化しないよう注意しましょう。


この他に、個人で所有している車両を法人に売却することで、法人としては車両を中古取得したことになるため、減価償却費を多く計上でき、法人税を節税できることがあります。

まとめ:役員報酬の設定をしっかりすることで節税を

役員報酬を活用した節税対策のメリットと注意点について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 役員報酬を経費にするためには3つの条件と金額設定に注意する
  • 所得税や社会保険料の負担を加味して役員報酬を設定する
  • 親族を役員にして役員報酬を支払うことで法人税を節税できる

です。


役員報酬を決めるときは、法人・個人のバランスを考えながら、節税することが大切です。


また、役員報酬にとどまらずさまざまな節税を検討することで、自分の会社に合った方法で経営を存続させていくことができるでしょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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