店舗休業保険とは?特徴と経営者には必要な理由を紹介します

経営者のみなさんは経営する施設や店舗が自然災害によって営業困難となった場合を常に想定されているかと思います。そんな万が一のときのために備えられる「店舗休業保険」について今回は紹介します。公共施設のトラブルでも利益を補償してくれるので、経営者必読となっています。

店舗経営者が必須の店舗経営者店舗休業保険とは?補償内容を確認!

近年の災害発生の多さを受け、災害などに備えた保険を検討している店舗経営者も多くいらっしゃることと思います。


しかし、火災保険などは知っていても、店舗の休業リスクをカバーしてくれる店舗休業保険については詳しく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。


店舗経営者にとって、災害や事故などが発生した場合の心配は、店舗や設備などへの損害だけではないはずです。


もし休業となってしまっても、従業員へお給料を支払い続けなければなりませんよね。


そのような店舗の休業リスクをカバーしてくれる保険が店舗休業保険です。


この記事では、店舗休業保険を中心に

  • 店舗休業保険の補償内容
  • 店舗休業保険と利益保険の違い
  • 店舗経営者として他にも検討しておきたい保険
についてご説明いたします。


この記事を読むことで、店舗休業保険に加入すべきかどうか、他に入るべき保険はないか判断できるようになることでしょう。


ぜひ最後までご覧下さい。

店舗休業保険では店舗の休業時に粗利益が補償される

店舗休業保険とは店舗が休業となってしまった場合に、休業前の粗利益が補償される保険です。


店舗が休業となってしまうと、当然収益を得ることはできなくなってしまいますよね。


それでも従業員へお給料を支払わなければなりませんし、他にも広告費など店舗として支払い続けなければいけない費用はあるものです。


もし店舗休業保険に加入していれば、そのような事態でも大幅に負担を軽減することができるでしょう。


ここでは、店舗休業保険の基本的な補償内容について、以下の3点を中心にご説明します。


  • 粗利益とは
  • 保険金の決め方
  • 補償対象となる範囲
重要なところですので、是非加入を検討している方はおさえておきましょう。

休業する前の粗利益が補償される

店舗休業保険では、休業する前の粗利益が補償されます。


粗利益とは、売上から原価を差し引いた利益のことを言います。


粗利益=売上ー原価


例えば、売上が50万円のお店で、仕入にかかった商品などの原価が10万円だった場合、粗利益は40万円になります。


店舗を経営する場合、この粗利益から人件費やテナントの賃料を支払うことになりますが、店舗休業保険の場合はそういった人件費などの一般管理費・販売費も補償されていることになります。

店舗休業保険の保険金額の決め方

保険金額は1日当たりの粗利益以内の額で設定することになります。


1日当たりの粗利益は、以下の式で求められます。


1日当たりの粗利益=年間粗利益額÷年間営業日数


保険金額は、保険会社によって200万円など上限が定められていますので、事前に確認した上で、粗利益をもとに設定しましょう。


この設定した1日当たりの保険金額に、休業日数を掛けた額が休業保険金として支払われることになります。


休業保険金=保険金額×休業日数


この休業日数の上限ですが、店舗休業保険では契約時に約定復旧期間として復旧するまでに最長でかかると思われる期間を想定して1か月、3か月、6か月、12か月などの中から定めることになります


復旧に想定以上の期間がかかってしまった場合でも、約定復旧期間を超えた日数については補償対象とはならないので注意しましょう。

店舗休業保険が適用される範囲は広い

店舗休業保険は、以下の原因によって保険対象店舗が損害を受け休業に追い込まれた場合に補償を受けられます。

  • 火災
  • 破裂・爆発
  • 風災・雹災・雪災
  • 水災
  • 落雷
  • 盗難
  • 給排水設備に生じた事故などによる水漏れ
  • 建物外部からの落下・飛来・衝突・倒壊
  • デモなどの暴行・破壊

さらに、保険対象店舗に直接生じた損害ではなくても、以下の原因によって保険対象店舗が休業に追い込まれた場合、その損失についても補償を受けられます。

  • 同じ建物のうち他人が所有する部分における事故
  • 隣接する建物における事故
  • 電気・ガス・水道など公共施設の設備における事故

店舗を経営する上で、想定しうるリスクに幅広く対応していると言えるでしょう。

店舗休業保険では補償外のケースもあるので注意しよう

しかし、以下のケースは補償対象外となるのでご注意ください。


  • 故意・重大な過失による休業
  • 法令違反による休業
  • 経営者・従業員の運転する車の自損事故による休業
  • 万引きによる休業
  • 冷蔵庫や冷凍庫の破壊・機能停止による休業
  • 地震や噴火、津波による休業

店長が違法行為をして捕まってしまったような場合はもちろんですが、地震などによる災害は対象外となっていることに注意が必要です。


また、盗難による休業では補償を受けられますが、単なる万引きでは補償対象外となります。


窃盗と万引きの違いは「不法侵入性」があるかどうかです。


例えば、閉店後に不法侵入された上で盗みがあった場合は窃盗となり補償対象ですが、営業中に入店した上で盗みがあった場合は万引きとなり補償を受けられません。



店舗休業保険と利益保険の違いは?

ここまで店舗休業保険について説明してきましたが、似たような保険として利益保険が挙げられます。


利益保険は店舗に限らず、様々な法人の休業に対応した幅広い損害保険と言えます。


その分、補償内容にも違いがあります。


店舗休業保険も利益保険も、補償対象となる損害発生原因は変わりません。


店舗休業保険と利益保険で一番違うのは、補償額の規模です。


店舗休業保険は1日当たりの保険金額に上限が定められている通り、規模としては小さめの保険となりますが、利益保険は一般企業など幅広く対象としているため、より多くの利益を補償することができます。


また、利益保険は、営業を継続するにあたって支出した費用などについても幅広く補償しています。


店舗休業保険では十分に人件費など経常費をカバーできないような場合や、補償をより充実させたい場合は、利益保険を検討することをおすすめします。

店舗経営者が加入を検討しておきたい保険は他にもある

ここまで店舗休業保険を中心に説明してきましたが、他にも店舗経営者として検討しておきたい保険があります。


店舗に損害を受けた際に発生し得るリスクとして、損害賠償責任を負うことが考えられます。


店舗経営者として、損害賠償責任に備えた保険も検討しておきたいところですよね。


そこで、ここでは以下の1つの特約と3つの保険についてご説明します。

  • 店舗賠償責任補償特約
  • 生産物賠償責任保険
  • 受託者賠償責任保険
  • 施設賠償責任保険
店舗の特徴や、補償しておきたいリスクなどから併せてご検討ください。



店舗賠償責任補償特約

店舗賠償責任補償特約とは、店舗に起こった偶然の事故などによって、お客様などの第三者に怪我などを負わせてしまったり財物を壊してしまった結果、賠償責任を負うことになった場合に補償を受けられる特約です。

生産物賠償責任保険

生産物賠償責任保険とは、店舗で製造した物によって、お客様などの第三者に怪我などを負わせてしまったり財物を壊してしまった結果、賠償責任を負うことになった場合に補償を受けられる保険です。

受託者賠償保険

受託者賠償責任保険とは、お客様など第三者から預かった物を壊してしまったり紛失してしまった結果、賠償責任を負うことになった場合に補償を受けられる保険です。

施設賠償責任保険

施設賠償責任保険とは、施設の使用または管理に起因する偶然の事故などによって、お客様などの第三者に怪我を負わせてしまったり財物を壊してしまった結果、賠償責任を負うことになった場合に補償を受けられる保険です。

まとめ:店舗経営者は店舗休業保険に加入しておこう

ここまで店舗休業保険を中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは

  • 休業前の粗利益について補償される
  • 補償外となってしまう休業原因もある
  • 店舗によっては利益保険も検討した方がいい
  • 賠償責任をカバーする保険もある

です。


従業員を雇っている店舗経営者にとって、店舗休業保険は大変心強い補償内容と言えるでしょう。


他にも店舗経営者は業種などによって様々なリスクに備える必要があります。


ぜひ店舗経営者の方は今回の記事を参考に、休業や賠償責任に備えた保険を検討してみてくださいね。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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