中小企業は法人保険か共済どっちに加入すべき?メリット・注意点は?

中小企業は法人保険か共済どちらに加入すべきかお悩みではないですか?中小企業が法人保険に加入するメリットは3つありますが、注意点もあります。また、中小企業が共済に加入すべき2つのメリットと注意点に関してもご説明します。他にも3種類の共済に関してご紹介します。

中小企業は法人保険か共済どっちに加入すべき?

中小企業を経営されている方にとって、法人保険や共済は万が一の事態に備える上でとても大切なものです。


しかし、法人保険と共済のどちらに加入すればいいのかわからず困っている方も少なくないと思います。


法人保険より共済の方が掛け金が安いとされていますが、共済には元本割れしてしまうリスクがあるなどの注意点があることをご存知ですか?


法人保険や共済で損をしないためには、メリットだけでなくデメリットや注意点について知るおくことが重要です。


そこで今回は、中小企業は法人保険と共済のどちらに加入すべきなのかということについて 

  • 中小企業が法人保険に加入する3つのメリット 
  • 法人保険に加入するときに注意すべきこと 
  • 中小企業が共済に加入すべき2つのメリット
  • 共済に加入するときに注意すべきこと 
  • 中小企業向けの3つの共済の紹介 

以上を中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、ご自身で経営されている会社にとって法人保険と共済のどちらが適しているのか判断する上で役立つと思います。


ぜひ、最後までご覧ください。 



中小企業が法人保険に加入する3つのメリット

法人保険に加入している中小企業は多いですが、法人保険への加入にはどのようなメリットがあるのでしょうか?


中小企業が法人保険に加入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。


  • 保険料を損金算入できるので節税できる
  • 受け取れる保険金を退職金の資金にできる
  • 後継者の事業承継に役立つ


それぞれのメリットについてより詳しく見ていきましょう。 

【メリット1】損金算入で節税できる

法人保険に加入すると、支払った保険料を損金算入することができるので、法人税を節税することができます。


なぜなら、法人税は益金から損金を差し引いた額に課税されるからです。


つまり、損金が大きければ大きいほど、益金と相殺できる額も大きくなるので、課税対象額が小さくなり、節税効果が高くなるのです。


ただし、注意点としては支払った保険料が損金算入される割合は、保険商品の種類契約タイプによって異なるということです。


例えば、法人保険には損金算入される割合に応じて、以下のような契約タイプがあります。


  • 全額損金算入タイプ 
  • 1/2損金算入タイプ 
  • 1/3損金算入タイプ 
  • 1/4損金算入タイプ 

【メリット2】退職金の資金準備に役に立つ

中小企業にとって、従業員や役員の退職金を準備することは大きな負担になります。


特に従業員や役員が退職したときになって準備しようとしても、会社の経営状況によっては資金が足りないという場合もありえます。


中小企業が法人保険に加入しておくと、退職金を現金で積み立てて準備するよりも、確実に退職金の準備をすることができます。


ただし、退職金の準備をするときは、受け取ることができる保険金が保険料総額の何割なのか確認しておくことは重要になります。


法人保険の中には、最終的に受け取れる保険金の額が、支払った保険料総額を下回ってしまう場合もあれば、上回る場合もあります。


せっかく保険料を支払ってきたのに、受け取れる保険金が少ないのであれば、退職金目的で加入する意義は薄くなってしまいます。


退職金の準備目的で法人保険に加入する場合、できるだけ受け取れる保険金の額が大きくなる保険商品を選ぶようにしましょう。 

【メリット3】事業承継に役に立つ

経営者が死亡したり、高度障害を負ってしまったり、高齢化したりなど、いつかは事業承継しなければならない時が訪れます。


事業承継をするときに考えなければならないのは、後継者の税負担です。


会社を事業承継すると、後継者は会社の自社株を相続または贈与を受けることになるので、相続税や贈与税を負担しなければなりません。


後継者の税負担を軽減するには、自社株の評価額を下げることが必要です。


自社株の評価額を下げる方法として、会社の保有する資産を減らし、資産価値を下げるというものがあります。


法人保険に加入して保険料を支払うと、会社が保有する現金が少なくなるので、資産価値を減らすことができます。


つまり、法人保険に加入することで、事業承継の際の後継者の税負担を軽減することができるのです。


中小企業が法人保険加入時に注意すること

中小企業が法人保険に加入するときは、以下の2点について注意してください。


  1. キャッシュフローが悪化してしまうこと 
  2. 課税の繰り延べになる可能性があること  


法人保険の保険料は、保険商品によっては高額なものもあり、キャッシュフローが悪化してしまうので注意しましょう。


また、保険料を損金算入して節税できても、保険金受け取り時に課税されれば課税の繰り延べになってしまいます。


節税のために加入したのに、結局保険金受け取り時に課税されてしまうなら本末転倒です。


課税の繰り延べを避けるには、受け取った保険金が課税されないように出口戦略を考えておくことが重要です。


出口戦略とは、保険金が課税されないような使い道を考えることで、例えば以下のような方法が挙げられます。


  • 従業員や役員の退職金にする 
  • 設備投資に使う 
  • 広告宣伝費にする 
  • 従業員の福利厚生費にする 

中小企業が共済に加入すべき2つのメリット

共済は保険と似ていますが、保険が営利目的なのに対して、共済は非営利です。


保険は民間の保険会社の商品ですが、共済は農業共同組合や消費生活協同組合など、各種組合の相互扶助制度であるという違いがあります。


中小企業が共済に加入すべきメリットとして、以下の2つが挙げられます。 


  • 掛け金が安い
  • 退職金を渡す際に税金を安くできる


ここからは、これら2つのメリットについて詳しく見ていきます。

【メリット1】共済は掛金が安いのが特徴

共済のメリットは、掛け金が安いということです。


保険は営利目的の商品なので、共済に比べると月々の保険料は高くなりますが、共済の掛け金は、あくまでも相互扶助を目的とした非営利事業だから安いのです。


そのため、キャッシュフローに不安がある中小企業にとっては共済の方がおすすめです。 

【メリット2】共済は退職金を渡す際に税金を安くできる

退職金の準備目的で法人保険に加入している場合、解約返戻金を退職金に充てると一時所得扱いになってしまいます。


 一時所得扱いになると、受け取った解約返戻金に課税されてしまいます。


共済では分割で受け取ると公的年金扱いとなり、一括で受け取ると退職所得扱いになります。


公的年金扱いや退職所得扱いになると、一時所得扱いに比べて課税対象額を小さくすることができます。

中小企業が共済に加入する時の注意点

共済のメリットについて解説してきましたが、中小企業が共済に加入するときにはメリットだけでなく注意点もあります。

注意点としては、以下の4点が挙げられます。

  • 240ヶ月以内に解約すると元本割れしてしまう可能性がある。 
  • 掛金を減額した場合、減額部分は運用されない。 
  • 貸付を受けた場合の返済条件が厳しい。 
  • 法人保険と比べて事業保障が薄い。  

共済は解約をすると「解約手当金」が支払われますが、240ヶ月(2年)以内に解約すると、元本割れしてしまいます。

元本割れとは、解約手当金が支払った掛け金総額を下回ってしまうということです。

次に、共済は自由に掛金を増減できますが、減額する場合には注意しましょう。

共済は支払われた掛金を運用することで将来の共済金支払いの原資としています。

予定利率は1%なので、銀行預金よりもはるかに高い数字ですが、掛金を減額すると、その分は運用されずに放置されてしまうことになります。

また、共済は事業資金などを貸付してくれる制度があるのですが、貸付期間は12ヶ月(1年)で、さらに一括返済が条件と大変厳しいです。

最後の注意点として、法人保険と比べると事業補償が薄いことが挙げられます。

法人保険では経営者や役員が死亡したり、病気や高度障害を負ったりすると保障を受けることができます。

しかし、共済はあくまでも退職金などの準備のためにあり、保険とは異なるので、死亡や病気・怪我の場合の保障はありません。 

中小企業向け3つの共済をご紹介

共済はキャッシュフローが不安定になりがちな中小企業にとって強い味方になってくれますが、どの共済に加入すればいいのかわからないという方も多いと思います。


そこで、ここからは中小企業向けの共済として以下の3つをご紹介していきます。


  • 中小企業倒産防止共済 
  • 中小企業退職金共済 
  • 小規模企業共済

中小企業倒産防止共済

中小企業倒産防止共済に加入すると、取引先の事業者が倒産したときに、すぐに借入することができます。


中小企業倒産防止共済の大きなメリットは、無担保・無保証人で借り入れすることができることです。


また、掛金金額が5,000円から20万円まで自由に設定できるので、自社の経営状況に合わせてキャッシュフローの悪化を防ぐことができます。

中小企業退職金共済

中小企業退職金共済では、中小企業が従業員の退職金を準備する際のサポートをしてくれます。


中小企業退職金共済に新規加入すると、加入後4ヶ月から9ヶ月の間は掛金の1/2の助成金を受けることができます。


それだけでなく、掛金を増額すると、1年間にわたって掛金の1/3の助成金を受けることができます。 

小規模企業共済

小規模企業共済とは、小規模な法人の役員や個人事業主を対象として、退職や廃業をした際に共済金を受けることができるものです。


小規模な会社では経営者の退職金を十分に準備することができないことが多いので、小規模企業共済は経営者を大きくサポートしてくれます。


小規模企業共済では掛け金が全額損金となるので、節税効果が高いのも大きなメリットです。 

まとめ:中小企業は法人保険と共済を比較して加入を決めよう

中小企業が法人保険と共済のどちらに加入するべきなのかについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは 

  • 法人保険は節税効果、退職金の準備、事業承継に役立てることができる。
  • 法人保険はキャッシュフローの悪化や課税の繰り延べになる可能性がある。 
  • 共済は掛け金が安く、退職金を渡す際に税金を安くできる。 
  • 共済には元本割れのリスクや貸付の返済条件が厳しいなどの注意点がある。 

でした。 


共済は非営利事業なので掛け金が安く、助成金も受けられるので、経営状況に不安がある中小企業にはおすすめです。


しかし、長期的な運用をするなら法人保険の方がおすすめな場合もあるので、目的や会社の規模に応じて選択するといいでしょう。


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