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小規模企業共済等掛金控除とは?iDeCoなどの掛金も対象になる?

小規模企業共済等掛金控除はどの掛金が対象かご存知ですか?小規模企業共済等掛金控除の対象掛金は共済契約の掛金など3つが対象です。他にも対象者や掛金の上限、手続き方法、法人にとって小規模企業共済と確定拠出年金はどちらがいいのかについて解説します。

小規模企業共済等掛金控除とは?

個人事業主や自営業の方の場合、退職後の生活資金となる退職金の準備方法に関して調べていると思います。


小規模企業共済や確定拠出年金は、公的年金に上乗せすることで、退職後の生活資金をさらに豊かにすることができます。


しかし、小規模企業共済や確定拠出年金は税金を多く払い過ぎている可能性があり、小規模企業共済等掛金控除について知らないと、大きく損をしている可能性があります。


「小規模企業共済等掛金控除」を利用すれば掛け金が全額所得控除されるため、より効果的な節税を行うことができ、キャッシュフローの圧迫を避けることができます。


そこで今回は、小規模企業共済等掛金控除について 

  • 小規模企業共済等掛金控除の特徴・対象・上限 
  • 小規模企業共済等掛金控除の手続き方法 
  • 法人は小規模企業共済と確定拠出年金のどちらがおすすめか 

以上を中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、小規模企業共済や確定拠出年金などに加入する上で節税対策を考えるのに役立つと思います。


ぜひ、最後までご覧ください。 



小規模企業共済等掛金控除の特徴と控除対象の掛金3つ

小規模企業共済等掛金控除とは、そもそもどのような控除のことで、どのような特徴があるのでしょうか。


また、小規模企業共済等掛金控除の対象となるのはどのような掛金や個人事業主なのでしょうか。


小規模企業共済等掛金控除では、掛金の種類や個人事業主の業種に制限があるので、加入前に確認しておく必要があります。


また、小規模企業共済等掛金控除には上限額があるのかどうかを確認することも重要です。


そこで、ここからは小規模企業共済等掛金控除について以下の4つのポイントについて解説していきます。


  • 小規模企業共済等掛金控除の特徴 
  • 小規模企業共済等掛金控除の3つの掛金 
  • 小規模企業共済等掛金控除の対象となる個人事業主 
  • 小規模企業共済等掛金控除に上限はないこと

小規模企業共済等掛金控除の特徴

小規模企業共済等掛金控除について説明する前に、まずは小規模企業共済とはどのようなものなのか解説します。


小規模企業共済等とはなに?

小規模企業共済等とは、自営業や個人事業主の方が退職した時に備えて、公的年金に上乗せすることができる共済のことです。


小規模企業共済は経営者や役員、個人事業主を対象とした共済のことで、保険とは異なるので区別しましょう。


保険が営利目的であるのに対して、共済は非営利相互扶助を目的としているため、保険に比べて掛け金が安いというメリットがあります。


小規模企業共済等掛金控除の特徴

「毎年の総所得金額・退職所得金額・山林所得金額」から掛金を控除することで、住民税や所得税を安くすることができます。


小規模企業共済等掛金控除は源泉徴収票の社会保険料の「内」の欄に記載されます。

小規模企業共済等掛金控除対象の掛金3つ

小規模企業共済等掛金控除の対象となる掛金は、以下の3つです。


  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金 
  • 企業型年金加入者掛金・個人型年金加入者掛金 
  • 心身障害者扶養共済制度の掛金  


独立行政法人中小企業基盤整備機構

小規模企業共済とは、独立行政法人中小企業基盤整備機構の共済制度の1つで国の機関です。


そのため、民間の保険とは違い掛け金が安く、低金利の貸付が受けられるなどのメリットがあります。


企業型年金加入者掛金・個人型年金加入者掛金

企業型年金加入者掛金・個人型年金加入者掛金も控除の対象です。


確定拠出年金は、公的年金に上乗せして給付を受けられる年金のことで、この点では小規模企業共済と同じですが、違う点としては、確定拠出年金では企業型と個人型に分かれていることと、自分で掛金を運用するということです。


運用する場合、投資信託などから投資商品を選ぶことになるので、運用で失敗した時の責任も自分で負うことになります。


心身障害者扶養共済制度

心身障害者が終身年金を確保するため、相互扶助をすることを目的とした共済のことです。

小規模企業共済等掛金控除の対象になる個人事業主

小規模企業共済等掛金控除の対象となる個人事業主は、業種と常時雇用している従業員の数によって異なります。


以下の業種に属する個人事業主であれば、常時雇用している従業員が20人以下の場合に小規模企業共済等掛金控除の対象となります。


  • 建設業 
  • 製造業 
  • 運輸業 
  • 宿泊業 
  • 娯楽業 
  • 不動産業 
  • 農業  


以下の業種に属する個人事業主であれば、常時雇用する従業員が5人以下の場合に小規模企業共済等掛金控除の対象となります。


  • 卸売業 
  • 小売業 
  • 宿泊業・娯楽業を除くサービス業 

小規模企業共済等掛金控除の上限はない

小規模企業共済等掛金控除の控除額には上限はありません。


そのため、掛金全額について控除を受けることができるのです。


ただし、小規模企業共済の掛金には上限があるので、実質的にこれが控除の上限額となっています。


小規模企業共済の場合、月額掛金の上限額は7万円となっているので、年間84万円の掛金の控除を受けられることになります。


また、確定拠出年金の掛金の月額上限は68,000円なので、年間81万6,000円の控除を受けられます。

小規模企業共済等掛金控除の手続き方法を確認

小規模企業共済等掛金控除の手続きには、自分で確定申告を行うか、会社の経理で年末調整を行うかのいずれかになります。


小規模企業共済等掛金控除の手続きの流れは以下の通りです。


  1.  「小規模企業共済等掛金払込証明書」を用意する。
  2. 確定申告または年末調整の書類に必要事項を記入する。
  3. 書類を税務署または経理に提出する。


小規模企業共済に加入者は、「小規模企業共済等掛金払込証明書」は、毎年10月から11月頃に独立行政法人中小企業基盤整備機構から送られてきます。


確定拠出年金に加入者は、毎年10月から11月頃に国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が送られてきます。


ただし、加入した時期が10月以降の場合は、「小規模企業共済等掛金払込証明書」が送られてくるのが翌年2月です。


2月からだと年末調整に間に合わないので、その際は自分で確定申告を行う必要があります。

法人は小規模企業共済と確定拠出年金はどちらがおすすめ?

小規模企業共済等掛金控除の対象となる掛金は、以下の3つあることを解説してきました。


  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金 
  • 企業型年金加入者掛金・個人型年金加入者掛金 
  • 心身障害者扶養共済制度の掛金 


これらのうち、「心身障害者扶養共済制度」は、心身障害者の方の制度なので基本的には法人に関係ありません。


法人名義で加入できるのは、小規模企業共済と企業型年金加入者掛金の2つです。


企業型年金加入者掛金は企業型確定拠出年金(企業型DC、401k)とも呼ばれておりますが、小規模企業共済と比較すると、法人にとってはどちらの方がおすすめなのでしょうか?


そこで、ここからは小規模企業共済と確定拠出年金のメリットとデメリットについてそれぞれ解説していきます。 

小規模企業共済のメリットとデメリットを解説

小規模企業共済は、会社が廃業したり、経営者が引退したりしたときに解約すると、共済金を受け取ることができます。


小規模企業共済のメリット

  • 経営者の退職金を準備できる 
  • 掛け金が全額所得控除となり節税できる 
  • 共済金受け取り時も退職所得扱いで節税できる 
  • 事業貸付を受けることができる 


共済金受け取り時に退職所得扱いになると、税制上優遇されるので節税効果があります。


ただし、ここで注意していただきたいのは、共済金が退職所得扱いとなるのは法人を解散したり事業を廃業した場合に限るということです。


事業貸付に関しては、10万円以上2,000万円以下の範囲で、5万円単位で貸付を受けることができます。


急に事業資金が必要になった場合に便利な制度で、金利は0.9%~1.5%と他の金融機関に比べて低く設定されています。


小規模企業共済のデメリット

  • 掛け捨てになってしまうリスクがある 
  • 元本割れのリスクがある  


小規模企業共済は掛金を納付した期間が12ヶ月未満だと掛け捨てになってしまい、共済金を受け取ることはできません。


また、掛金を脳した期間が240ヶ月未満だと元本割れしてしまうので、一度加入したら可能な限り継続した方が有利です。

確定拠出年金のメリットとデメリットを解説

確定拠出年金とは、毎月、企業や加入者が一定額の掛金を拠出し、自分で運用するのが特徴です。


確定拠出年金のメリット

  • 税制優遇措置がある 
  • 運用コストの低い投資信託商品を利用できる 
  • 会社が倒産しても従業員の年金資産を確保できる  


確定拠出年金の税制優遇措置には、以下の2つがあります。


  • 掛け金が全額所得控除される 
  • 運用益が非課税となる


確定拠出年金では、掛金の全額が非課税となることで所得税と住民税を低く抑えることができます。


それだけでなく、運用によって得られた利息配当金売却益もすべて非課税となり、それらのお金も運用資金として使うことができます。


また、投資信託商品を自分で選ぶことができるので、運用コストの引き投資商品を利用できることもメリットです。


確定拠出年金のデメリット

60歳まで掛け金を受け取ることができないことです。


共済では途中解約が可能でしたが、確定拠出年金は途中で解約すると掛金を受け取れないので、継続しないと大きな損になってしまいます。

【参考】個人事業主の場合はiDeCo(イデコ)でも掛金の控除を!

ここまでは、法人にとって企業型確定拠出年金と小規模企業共済のどちらがおすすめかについて見てきました。


個人事業主の場合は、iDeCoに加入することで掛金を全額所得控除とすることができます。


では、iDeCoとはどのような制度なのかについて見ていきましょう。


iDeCoとは個人型確定拠出年金の略称で、掛金を自身で積立・運用することで資産形成を行うものです。


iDeCoには大きく3つのメリットがあります。


基本的には企業型確定拠出年金(企業型DC、401k)と同様です。

  • 掛金が全額所得控除の対象となる。
  • 運用益が非課税になるため効率よく資産を増やすことができる。
  • 年金もしくは一時金として受け取る際にも控除が受けられる。

このように、掛金を所得控除の対象とすることで節税ができる上に、運用益に課せられる20%ほどの税金も非課税となるため、効率よく資産形成をすることができます。

個人事業主の場合は掛金を月額5,000円から68,000円の間で設定することができますので、年間で最大81万6,000円の控除を受けられます。

しかし、iDeCoにはデメリットも存在します。

具体的には以下の3つです。
  • 原則、60歳までは資産を引き出すことができない。
  • 自身で運用を行う必要がある。
  • 口座開設や口座管理に手数料がかかる。

自身で運用を行う必要がある点や口座開設・管理に手数料がかかる点はそれほど大きなデメリットではないと感じられる方もおられるかもしれません。

しかし、もっとも大きなデメリットである60歳まで資産を引き出すことができない点には注意が必要です。

もし急に資金が必要になった場合にもiDeCoで形成している資産から用立てることはできません。

このように、iDeCoにはメリットやデメリットも存在しますので、それらを吟味した上で加入するようにしましょう。

なお、iDeCoには、個人事業主だけでなくサラリーマンや公務員、主婦、学生も加入することができますので、このこともメリットと言えるかもしれません。

iDeCoのメリットについて
iDeCoのデメリットについて

小規模企業共済等掛金控除以外の所得控除は?

さて、小規模企業共済等掛金控除以外の所得控除にはなにがあるのでしょうか。


小規模企業共済等掛金控除以外に所得を控除してくれるものは13個あります。

  1. 医療費控除
  2. 社会保険料控除
  3. 雑損控除
  4. 生命保険料控除
  5. 寡婦・寡夫控除
  6. 勤労学生控除
  7. 地震保険料控除
  8. 寄付金控除
  9. 障害者控除
  10. 配偶者控除
  11. 扶養控除
  12. 青色申告控除
  13. 基礎控除

これらの控除を活用することで節税に繋がりますので、上手に資産形成を行いましょう。

まとめ:小規模企業共済等掛金控除は3つの対象掛金がある

小規模企業共済等掛金控除の特徴について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは 


  • 小規模企業共済等掛金控除の対象掛金は3つある
  • 小規模企業共済等掛金控除の対象となる個人事業主は一定の条件がある
  • 控除額に上限はないが、掛金の上限額が実施的に控除の上限額となっている
  • 小規模企業共済等掛金控除の手続きには「小規模企業共済等払込証明書」が必要 
  • 確定拠出年金とメリットとデメリットを比較して選ぶのがおすすめ 

でした。 


退職金を自分で用意しなければならない経営者の方にとって、小規模企業共済等掛金は経営者の引退後の生活資金を力強くサポートしてくれます。


小規模企業共済等掛金控除があれば、掛金全額が所得控除の対象となるので、この控除を利用することでスムーズに引退後の退職金を準備することができるのでおすすめです。 


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