法人保険の保険金限度額の3つの基準!保険金額を上限までに使う方法

法人保険にかけられる保険金に限度額があるのはご存知ですよね。限度額は3つの基準で決定されています。複数の法人保険加入時には他社通算があり、上手に使えば保険金限度額の上限まで契約できます。また、名義変更で一生保障する方法や上限を増やす方法についても解説します。

法人保険の保険金限度額はどのように決定されるの?

「税負担の軽減になる」「万が一の備えになる」といったメリットを期待して法人保険に加入している方が多いのではないでしょうか。


しかし法人保険に加入しても受け取る保険金には限度額があるのをご存知でしたか?


保険金限度額について知識がないと想定していた保険金が受け取れないなど問題が発生する可能性があります。

  

そこでこの記事では、

  1. 法人保険の保険金限度額が決まる3つの基準 
  2. 法人保険の保険金についてのより詳しい説明

について解説していきます。


後半では、法人保険の保険金について、保険金の上限を増やす方法や、名義変更を用いて一生涯の保障を受ける方法に関しても触れています。


この記事を読んでいただければ、ご自身の会社がいくらまで法人保険に入れるのか、正しくイメージしていただけると思います。

 

是非最後までご覧ください。





法人保険の保険金限度額が決まる3つの基準

法人保険の保険金限度額は保険会社によって異なりますが、その基準は大きく3つのポイントに分けられます。 


そのポイントをしっかりと理解することで、 「自分の会社がどれだけの金額の法人保険に加入できるのか」が見えてくると思います。 


ただ基準は保険会社によって少しずつ異なりますので、加入前には保険会社に直接問い合わせる等して、明確なルールを確認するようにしてください。


 では実際に、3つの基準を一つずつ確認していきましょう。


1.年齢・役職によって保険金額が変わる

法人保険の保険金限度額の目安を知る上で、重要になってくるのが、年齢と役職です。


法人保険の目的は「予期せぬリスクに対する保障を提供すること」ですので、一般的に事業に対して負うリスクの大きい役職・年齢の方ほど保険金限度額は大きくなります。 


実際の金額は保険会社によって異なります。


同じ長期定期保険で比較した場合でも、A社の場合では「20歳〜26歳は1億円、26歳〜65歳までは2億円」だったものが、B社の場合は「20歳〜30歳までは1億円、30歳〜60歳までは1億5千万円」になったりします。


また、同じ役職に就いていても年齢によって保険金限度額が異なる場合もあります


各保険会社に見積もりを出すことで、自分の年齢・役職から大まかにどの程度まで保険金に加入できるのかを把握することができます。 




2.年収の20倍または年商までの保険金額

法人保険の保険金限度額は年商・年収によっても異なります。 


ここでいう年商とは「法人保険に加入する法人の年間の売上高」、年収とは「法人保険に加入する法人の経営者の年間の報酬」のことを言います。 


年商・年収による保険金限度額の算定基準も保険会社によって異なります。 


加入前に、直接保険会社に問い合わせてみましょう。



3.複数加入する場合は「他社通算」に気を付ける

複数の法人保険に加入する場合、「他社通算での保険金額」にも留意しなければなりません。


法人保険の本来の目的は「事業活動に伴う予期せぬリスクに備えること」ですので、複数の保険に加入して必要以上の保険金を受け取ることは本来の意義に反します。 


そのため、保険会社では「他社通算での保険金額」に上限を定めているのですが、その基準は保険会社によって異なります。 


例えば、A社の場合、「単独5億円で通算7億円」だったものが、 B社の場合、「単独3億円で通算9億円」 となったりします。 


この際に注意していただきたいのが、「加入する順番」です。

 

例を見ていただければ分かるように、 A社→B社の順で限度額まで加入した場合には合計8億円まで加入できるのに対し、 B社→A社の順で加入した場合には合計7億円までしか加入できません。 


そのため、なるべく大きな金額で法人保険に加入したい方は、保険会社のルールを正しく理解し、加入する順番を間違えないようにしましょう。





法人保険の保険金についてのより詳しい説明

ここまで、法人保険の限度額を決める3つのポイントを説明してきましたが、ここではさらに一歩踏み込んだ内容に関して解説していきたいと思います。 


ここで説明するのは、 


  • 長期平準定期保険はかなり高額な死亡保険金額を設定できる 
  • 法人保険に複数加入していても一定額以上の保険金は支給されない 
  • 名義変更で個人の一生涯の保障を準備する方法 
  • 死亡保険以外でのオプションをつけて、限度額を大きくする 


といった内容に関してです。 


それでは一つずつ見ていきましょう。


長期平準定期保険はかなり高額な死亡保険金額を設定できる   

保険の種類によっても、設定できる保険金額の上限は異なります。


一般的に、逓増定期保険に比べて、長期平準定期保険はかなり高額な死亡保険金を設定できる場合が多いです。 


逓増定期保険は会社の成長に合わせて保険金額が増えていくのに対して、長期平準定期保険は契約当初から一定の保険金額が受け取れるためです。


これも保険会社によって異なるのですが、一般的に、逓増定期保険の5〜8倍程の保険金額の設定が可能です。


契約当初から大きな保険金額を設定したい方にとって、長期平準定期保険は有力な選択肢の一つになるでしょう。

法人保険に複数加入していても一定額以上の保険金は支給されない

法人保険に複数加入されていて、保険金額の合計がかなりの額になっている方もいらっしゃるかもしれません。


しかし、万が一の場合に、法人が受け取る死亡保険金の全てを遺族などの個人に支給できるとは限りません。


保険金額の合計が、保険会社の定める個人の受取保険金額の合計を超えるような場合には、一定額以上の保険金は支給されません。


そのため、万が一の場合に、遺族に対して十分な死亡保険金を用意しておきたい方は、個人名義の生命保険に加入するなどして備えるようにしましょう。


名義変更で個人の一生涯の保障を準備する方法

法人保険を上手く活用することで、個人の一生涯の保障を準備することもできます。


法人名義で医療保険を一生涯分払い込んだ後に、個人名義に名義変更する方法です。


医療保険は一般的に、解約返戻金が無い場合が多いので、月々の払込金で利益を圧縮しながら、将来の健康リスクに備えることができます。


死亡保険以外でのオプションを付けて、限度額を大きくする

同じ保険金額でも、死亡保険以外のオプションをつけることで、支払い保険料を多くすることは可能です。 


例えば、特定疾病保障特約などの一定の特約を付加することで、死亡保険の支払い保険料に上乗せして特約分の保険料を支払うことになりますので、保険金限度額はそのままに、支払い保険料額は大きくなります。 


税負担の軽減のために出来るだけ支払い保険料を大きくしたいという方にとっては有効な手段かもしれません。


まとめ:保険金の限度額決定には3つの基準がある

「法人保険の限度額」について、解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


今回のこの記事のポイントは、 法人保険の保険金限度額は3つの基準によって決まっており、 


  1.  年齢・役職によって保険金額が変わる 
  2.  年収の20倍または年商までの保険金額 
  3.  複数加入する場合は「他社通算」に気をつける 


という点です。 


法人保険は適切に使えば、将来のリスクに備えられる上に、税負担の軽減にもなります。


想定していた保険金額を受け取ることができないといった状況にならないよう法人保険の保険金限度額について正しく理解した上で、経営に伴うリスクに備えましょう。


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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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