3タイプある法人がん保険の活用方法!保障内容とメリットを解説!

日本では2人に1人が、がんにかかる時代です。そのため法人でがん保険加入を考えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では法人のがん保険3タイプについて、それぞれのメリットや個人のがん保険との違い、さらに保障内容や経理処理も確認します。

3つの法人向けがん保険の保障内容は?加入するメリットは何?

この記事をご覧の皆さんの中には、法人向けがん保険への加入を検討している方もいると思います。


確かに、キーパーソンである経営者や役員の方ががんを発症して長期離脱をしてしまうと、会社の業績に影響を与える可能性が高く、不安要素が大きいのではないかと思います。


しかし、法人向けがん保険といっても3つのタイプがあるため、それぞれの特徴や活用方法まで詳しく理解されていないのが現状です。


実は、3つの法人向けがん保険の特徴を理解することで、がんの保障のみではなく福利厚生の充実や退職金の準備などといったように、最大限に活用することが可能になるのです。


そこで、この記事では「法人向けがん保険」について

  • がん保険の給付金の種類を確認
  • 法人向けがん保険のタイプについて
  • 法人向けがん保険をおすすめの理由
  • 法人向けがん保険の経理処理について

これらを通して説明してしていきます。


この記事を読んでいただければ、がん保険についての基本的知識を得ることに役立つと思います。


ぜひ最後までご覧ください。



法人がん保険の保障内容を確認!

法人がん保険の具体的な保障内容については、以下のようになります。


  • 診断給付金・・・がんと診断結果を受けったときに給付されるお金
  • 入院給付金・・・診断後入院したときに給付されるお金
  • 手術給付金・・・がんに関する手術を行ったときその手術の種類に応じて給付されるお金
  • 通院給付金・・・抗がん剤治療などを受かるときに給付されるお金
  • 死亡保険金・・・がんを原因として死亡したときに受け取れるお金

法人向けがん保険が節税商品として活用される場合、「診断給付金などの給付金がすべて付いているもの」を活用することになります。

法人向けがん保険の3つのタイプを比較!

がん保険の契約形態には以下の2つがあります。


  • 個人契約
  • 法人契約


両者は支払い主体と受取人の2点に関して違いがあります。


支払い主体に関して、法人契約は法人が保険料を負担し、個人契約の場合は契約者個人が負担することになります。


受取人に関して、法人契約の場合は基本的に法人が受取人になり、個人契約の場合は契約者自身かその親族になります。


以下の文章で、法人向けがん保険の3つのタイプについて


  • がんであると診断された時に、一時金が支払われるもの
  • 特定の治療を受けた時に、一定額が支払われるもの
  • 診断給付金などの給付金がすべて付いているもの

詳しく説明していきます。

【解約返戻金のあるがん保険】退職金積み立てができる

解約返戻金とは、保険契約を途中で解約した場合に、払い戻される保険金のことです。


ここでは、解約返戻金のある法人向けがん保険の具体的活用方法について説明していきます。


メリット

1/2を損金算入することにより、節税をしつつ、半分が資産計上されるので貯蓄性があり、退職金の積み立てに役に立ちます。


また、生命保険と比較して加入が容易です。


デメリット

1/2を損金算入することができる保険として、「長期平準定期保険」「逓増定期保険」という保険があります。

これら2つの法人保険はがん保険と同様に1/2を損金算入することができるうえ、解約返戻金の返戻率が90~100%なので、がん保険よりも貯蓄性に優れています。

【解約返戻金のないがん保険】福利厚生に活用できる

解約返戻金のあるがん保険には退職金積み立てができるなどのメリットがありますが、解約返戻金のないがん保険には福利厚生に活用できるなどメリットがあります。


しかし、福利厚生目的で加入する場合には、普遍的加入と福利厚生規定に注意が必要です。


普遍的加入とは、原則的に全従業員を加入させることが必要で、福利厚生規定とは万が一税務調査が入ってしまった場合に、福利厚生目的で加入したことを証明し、損金算入が認めてもらうために重要になります。


ちなみに、がん保険には期間によって以下のような2種類のタイプのものに分かれます。


  • 定期タイプ(一定期間ごとに更新されるもの)
  • 終身タイプ(保障が一生涯継続するもの)

福利厚生目的でがん保険に加入する場合には、定期タイプのものがおすすめです。


福利厚生目的の場合、その期間は従業員が当該会社に在籍する期間に限られるので、終身よりも期間が短い定期の方が、保険料が安く済むからです。


【終身タイプのがん保険】従業員の退職金代わりに

上記では、定期タイプのがん保険の方がコストが安く節税目的に適していると説明しましたが、終身タイプのがん保険にも有効的な活用方法があります。


それは、終身タイプのがん保険を従業員の退職金代わりに使うことです。


具体的な方法としては、まず保険料の支払いを従業員の定年退職の時期までに設定しておき、定年後に契約者を定年退職した従業員に設定し直します。


このタイプの保険は、保険料支払いが終わった場合その保険に金銭的価値は無いとみなされるので、従業員に経済的負担は発生しません。


結果として、その従業員は一度も保険料を自身で支払うことなく一生涯がん保険による保障を享受することができます。

法人向けがん保険をおすすめする3つの理由

これまで、法人保険の3つの種類を紹介する中で、がん保険の具体的活用方法について説明してきました。


その中で、がん保険に比べ解約返捩率が高く、「長期平準定期保険」「逓増定期保険」の方が貯蓄性に優れているという結論に至ったと思います。


ではなぜ、「長期平準定期保険」「逓増定期保険」があるのにも関わらず、法人向けがん保険がおすすめされるのでしょうか。 


 その具体的な理由を以下で説明していきます。

【理由1】告知のみの審査なので検討しやすい

まず第一に解約返戻金が高い「逓増定期保険」「長期平準定期保険」では、健康診査が要求される事があります。


一方で、法人向けがん保険の場合には、健康診査は要求されることがなく、単に告知のみで済みます。


このような点から、法人向けがん保険は、「逓増定期保険」「長期平準定期保険」と比べ、貯蓄性には劣るものの、加入の検討はしやすい保険商品であると言えます。

【理由2】1週間程度で契約成立できる

契約成立がとても早く、1週間ほどあればがん保険に加入することができます。


もし当該決算時に大幅黒字になった場合にでも、銀行に保険料を支払ったタイミングで損金算入できるので、利益圧縮をすぐに図ることができます。


よって、節税をタイムリーに行うことができ、効果的な決算対策ができます。

【理由3】2人に1人ががんになる時代のリスクに備える

現在2人に1人ががんになる時代と言われており、がんに対するリスクヘッジは重要であると思われます。


日本の最新がん統計を見てみると、例えば、現在40歳の男性が20年後にがんを発症する確率は、7%です。


また、女性の場合でも現在40歳の場合に20年後にがんを発症する確率は9%でした。


では、具体的にがんで亡くなる確率が50%近くなるのはいつなのかというと、生涯ベースで統計を取った場合です。


すべての年代の人に当てはまる数字ではなく、年代によって発症率が大きく異なります。


男性、女性共にがんの発症率が高くなってくるのが、50歳以降であり、30年後にがんを発症する確率が男性で41%、女性で25%でした。


よって、2人に1人ががんになる時代というのは、生涯ベースで考えると、近い数字になりますが、年代別で考えると必ずしも当てはまらないことに注意してください。


がん保険に加入を検討の皆さんは、この点についてしっかり考えて、がんに対するリスクヘッジを考えるのが効果的であると思われます。


参照:国立がん研究センター「最新がん統計

法人向けがん保険の経理処理は?

法人向けがん保険の経理処理は、「保険期間・保険料払込期間・受取人」により経理処理方法が変わります。


具体的には、「損金算入割合・算入時期・勘定項目」が異なってきます。


その内容について、説明していきます。

受取人が「法人」の場合の経理処理

受取人が法人の場合の経理処理について解説します。


【受取人=法人、保険期間=終身、保険料払込期間=終身】の場合


(具体例、契約年齢=50歳、保険期間=終身、保険料払い込み期間=終身、年間保険料支払い額=8万円)


期間の前半は、払込保険料を1/2損金算入1/2資産計上するので、4万円を損金算入、残りの4万円を資産計上することになります。 


この前半の期間は、終身保険ですが計算上の保険期間を105歳として保険料を計算しています。


 そして、後半の期間は、支払保険料の4万円を全額損金算入します。


さらに、それまで資産計上した前払い保険料12万円(前半の各4万円を貸方に現金勘定として8万円計上、そして、後半の支払保険料として、貸方に4万円を計上)を残存期間に応じて配分して損金算入処理を行います。  

受取人が「役員・従業員」の場合の経理処理

次に受取人が「役員・従業員」の場合の経理処理について解説します。


【受取人=役員・従業員、保険期間=終身、保険料払込期間=終身】の場合


今回も基本的に受取人が「法人」の場合と同じように処理されます。 

 

しかし、受取人が「法人」と「役員・従業員」の経理処理で違う点は、福利厚生費名目で損金算入の処理が行われることになります。

国税庁の通達により「全損」から「1/2損金」に変更された

近年、様々な保険商品が発売される、多様な契約形態をとる商品が増えています。


このような現状において、基本通達をそのまま適用し個別的対応を続けていけば、課税上の問題が生じる可能性が高いと言える場合があります。


このような背景から、基本的通達によって取り扱いが明らかになっている新商品であっても、見直す必要性があります。


その結果、国税庁の通達により保険料処理を、「全損」から「1/2損金」に変更されるような場合が発生すると思われます。

まとめ:法人向けがん保険はタイプ別で役割が変わる

法人向けがん保険について説明してきましたが、いかがでしたか。


今回の記事のポイントは、

  • 法人向けがん保険のタイプの確認し、診断給付金などの給付金がすべて付いているものを選択すること
  • 解約返戻金の有無によって活用目的が変化すること
  • 法人向けがん保険は、加入が容易で、2人に1人ががんになる時代に備えることができる
  • 2人に1人ががんになる時代の意味は、生涯ベースでの計算

です。


キーパーソンである経営者や役員の方が、がんになって経営から長期離脱、現場に復帰が不可能になってしまった場合には、経営に悪影響を与えてしまうリスクが上がります。


そのリスクに備えてがん保険に加入することを検討するのは、とても合理的判断であると思われます。


しかし、法人向けがん保険の保険料は、基本的に他の保険と比べても高く設定されており、被保険者の年齢段階と自社の財務状況をしっかり把握した上で、加入を検討することが重要です。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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