和歌山県では自転車保険への加入を推進!加入すべき理由と保険の種類

和歌山県では2016年から県民に自転車保険への加入を促していることをご存知でしたか。しかしながら、自転車保険の必要性やその種類まではご存知ない方も多いのではないでしょうか?本記事では、和歌山県が加入を推進している理由や、自転車保険の種類を説明します。

和歌山県では自転車保険加入を推進している

全国の自治体で、自転車保険を義務化する動きが盛んになっています。


和歌山県は条例で義務や努力義務をはっきり決めているわけではありませんが、自転車保険への加入を推進しています。


推進だけなら、別に加入しなくたっていいんじゃないかとも思えますよね。


自動車じゃあるまいし、もし人にぶつかったとしても大した被害は与えないんじゃないかと感じるかもしれませんが…。


なんと、大人が乗る時速20kmの自転車が歩行者にぶつかったときの衝撃は300kg以上。


打ち所が悪ければ命にも関わりかねない危険な乗り物であるからこそ、和歌山県は根気よく自転車保険加入をおし進めているのです。


そこで、この記事では和歌山県における自転車保険加入の推進について


  • 和歌山県が自転車保険への加入を推進する理由
  • 自転車事故の加害者になるとどうなるのか
  • 和歌山県が普及に努める自転車保険「TS保険」について


以上のことを中心にお伝えしていきます。


この記事を読めば、和歌山県が強く自転車保険を推進する理由がお分かりいただけます。


また記事の後半部分では、和歌山県一押しのお得な保険「TS保険」についても詳しくご説明しますので、ぜひ最後までご覧になってくださいね。

和歌山県が自転車保険加入の喚起をしている理由

和歌山県のホームページには、以下のように記載されています。


  • 自転車は車両です。
  • ルールやマナーを守って安全運転に努めましょう。
  • 交通事故を起こした場合、被害者への賠償責任等が生じます。


和歌山県が自転車保険加入を促しているのには理由があります。 


推進すべき理由を、全国の自転車事故のデータと実際の事例からご説明します。

自転車は気軽に乗れるが、死亡事故のリスクもある

自転車は運転免許も必要ない気軽な移動手段ですが、その危険性を甘く見てはいけません。


警察庁交通局のデータより、平成29年の自転車が加害者となった事故の件数を見てみましょう。


全件数90,407件
対自動車76,036件
対二輪車4,587件
対自転車2,749件
対歩行者2,550件


対歩行者事故のうち299件で歩行者が死亡または重傷を負い、その加害者の中で少なくとも83人が自転車保険をはじめとした損害賠償責任保険に未加入でした。 


なお、和歌山県では2017年に自転車が加害者となる事故は110件発生しています。

多額の賠償請求に備えて自転車保険へ加入することは大切

自転車事故による自分の危険もさることながら、加害者となったときには高額の賠償金となる可能性もあります。 


具体的な高額賠償事例をご覧ください。


  • 11歳の男子小学生(11歳)が夜間自転車で走行中に歩行中の女性(62歳)と正面衝突し、女性は頭蓋骨骨折等により意識が戻らない状態となった。(賠償額  9,521万円 )
  • 男性がペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行し、横断歩道を渡っていた女性(38歳)と衝突し、女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。(賠償額  6,779万円)
  • 男性が信号無視して高速度で交差点に進入し、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した。(賠償額 5,438万円)


とても一般の人に払える金額ではありませんね。 


自分自身のケガだけではなく、万が一の賠償の支払いのためにも自転車保険への加入は大切なことといえます。 

自転車保険に加入しているか確認しよう

意外にも、自分自身が自転車保険をはじめとした個人賠償責任保険に加入しているかどうかを分かっていない人は多いものです。


まずは、加入している火災保険や自動車保険に個人賠償責任補償特約がついていないか確認してみましょう。


個人賠償責任補償がどこにも付いていないなら、自転車保険への加入を検討してください。

個人賠償責任特約付きの保険・TS保険に入っていれば大丈夫

リーズナブルで手軽な自転車保険を選びたいなら、TS保険への加入をおすすめします。


TS保険とは、傷害保険と賠償責任保険がついた自転車専用の保険で、公益財団法人日本交通管理技術協会に認められた「自転車安全整備店」で点検した普通自転車は自動的に加入します。 


保険料は整備費に含まれ、追加で徴収されることはありません。 


普通自転車のTSマークには青と赤があり、補償内容は以下のように異なります。


青色TSマーク
傷害補償本人の入院(15日以上)1万円(定額)
本人の死亡/重度後遺障害(1~4級)30万円(定額)
死亡/重度後遺障害(1~7級)の賠償1,000万円(上限)


赤色TSマーク
本人の入院(15日以上)10万円(定額)
本人の死亡/重度後遺障害(1~4級)100万円(定額)
死亡/重度後遺障害(1~7級)の賠償上限5,000万円 
被害者への見舞金(入院15日以上)10万円(定額)


赤か青かは整備店によって異なるため、店頭で選ぶことはできません。


また、電動自転車には緑色のTSマークがつけられます。


TS保険の期間は1年ですから、TSマーク制度は自転車の年1回の定期点検を促すとともに、被害者救済にも大きく役立っています。

和歌山県交通安全協会は「TS保険」の普及を図る

一般財団法人和歌山県交通安全協会は「やすらぎのわかやま」を築くことを目指して、和歌山県内で交通安全の輪を広げる活動をしています。


活動の一貫として、2016年からはホームページやポスターで和歌山県民に向けてTS保険の普及活動も行っています。


その活動が効を奏し、和歌山県民の自転車についての安全意識向上によって、和歌山県内の自転車事故件数は2013年の587件から2018年には326件まで大きく減少しています。

まとめ:自転車保険の加入を検討しましょう

和歌山県における自転車保険加入の推進についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。


この記事のポイントは、


  • 和歌山県は自転車保険の加入を義務付けていないが、自転車保険への加入を推進している
  • 自転車事故の加害者となれば、数千万円の賠償義務を負う可能性もある
  • 自転車安全整備店で点検を受けることで、自動的にTS保険に加入することができる


以上の3つでした。 


2017年の和歌山県の「自動車」事故の発生率は、1ドライバー当たり1/258.5と全都道府県で11番目の好成績です。


おおらかでのんびりした気質の和歌山県民ですから、車の運転マナーも良いのでしょう。 


とはいえ「やすらぎのわかやま」を実現するため、ぜひ自転車の運転にも車と同じように心を配り、自転車保険への加入を検討していただきたいと思います。


保険ROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧になってください。

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