学資保険で上手に教育資金を蓄えるための返戻金を上げる方法は?

学資保険は高い貯蓄性が魅力の一つ。払い込んだ金額よりも多くお金が戻ってくる満期返戻金ですが、契約を間違うと返戻金が元本割れを起こしたり、上手に契約すれば返戻金が上がることもあります。学資保険の返戻金を上手に上げる方法を学んでいきましょう。

学資保険を選ぶ上で重要な返戻金とは

学資保険は長い年月、保険料を支払い続けて教育資金を蓄える貯蓄性の高い保険になります。

学資保険を満期まで支払いを終えて、満期の年を迎えますと満期返戻金として、保険金を受け取ることができます。

学資保険に加入する方は、高い返戻金を目的として加入する方がほとんどといえます。

学資保険の返戻金は返戻率で決まる


お金を貯蓄するだけなら銀行で良いのではないかという意見も聞かれますが、教育資金確保のために学資保険に加入するのは返戻率の高さが魅力の一つといえます。

返戻率とは、保険料の総額をいくら支払い、いくら返戻金として戻ってくるかの割合をパーセンテージ表した数字になります。

パーセンテージが高いほど、返戻金が多くなります。

返戻金の額を決める返戻率の計算方法

返戻率は以下の計算方法で求められます。

  • 返戻率=満期返戻金÷支払い総額保険料×100

となります。

実際に計算をしてみましょう。

満期返戻金が110万円、支払い総額保険料が100万円としたときの返戻率は

110万円÷100万円×100=110%

となります。

支払い総額保険料が200万円だと、返戻金は220万円。

支払い総額保険料が300万円だと、返戻金は330万円になります。

このように返戻率は返戻金に大きな影響をあたえます。

学資保険の返戻金を多く貰える方法

返戻金を上げる方法は、返戻率を上げることです。

ではどのようにしたら返戻率を上げることができるのでしょうか。

具体的な方法をみていきましょう。

保険料の支払期間を短くすると返戻率を高くできる

学資保険の保険料の支払期間を短くすることで返戻率を上げることができます。

実際に、5年払い、10年払い、子どもが18歳払いの保険料がどのように変わってくるか、見てみましょう。

条件

契約者:30歳男性

被保険者:0歳(子ども)

満期返戻金300万円

支払期間月々の保険料保険料支払い総額返戻率
5年払い46,060円2,763,600円108.5%
10年払い23,320円2,798,400円107.2%
18歳13,350円2,883,600円104.0%
以上のように保険料の支払期間を短くすることにより返戻率を上げることができます。

また上記は保険料は月払いですが、これを年払いにすることでさらに返戻率を上げることができます。

支払期間年払い保険料保険料支払い総額返戻率
5年払い550,570円2,752,850円108.9%
10年払い278,740円27,847,40円107.6%
18歳159,560円2,872,080円104.4%
上の図と比べてみればわかりますが、年払いの方が返戻率が上がっています。

さらに、学資保険の支払方法は一括で支払いう方法もあり、一括払いの方が返戻率が高くなります。

貯蓄も余分にあり、学資保険の支払いを一括でおこなっても家計を圧迫しない場合は一括払いを選択しても良いかもしれません。

学資保険の受け取り時期を後にすると返戻率を高くできる

学資保険の祝い金とは、学資保険の満期返戻金を先に受け取る方法になります。

例えば、子どもの進学時期に合わせて分割で受け取る方法です。

高校や大学の進学に合わせて受け取ることもできますし、さらに細かく受け取り方を指定できる場合もあります。

しかし、祝い金で保険金を受け取った場合、返戻率は下がってしまいます。

仮に、満期返戻金で一括で保険金を受け取ると104%あった返戻率が小学校、中学校、高校の進学時期に祝い金を設定した場合、102.2%に減少してしまいました。

返戻率にこだわれば、満期返戻金の一括で保険金を受け取ることをお勧めします。

特約をつけないようにする

学資保険の特約には5つあります。まずは特約から理解していきましょう。

払込免除特約

契約者が死亡したり所定の高度障害(保険会社が定める傷害)になった場合は、その後の保険料が免除されるという特約になります。

保険料は免除になりますが契約通り満期返戻金や祝い金などは契約通り受け取ることができます。

育英年金特約

契約者が死亡したり所定の高度障害(保険会社が定める傷害)になった場合は、年金という形で契約通り年金を受け取ることができます。

医療保険特約

子どもが入院または手術を行っ場合、入院給付金と手術給付金を受け取ることができます。

傷害特約

不慮の事故または保険会社が指定した伝染病で死亡した場合に保険金を受け取ることができます。

このような、特約を付けると返戻率は下がっていきます。

子どもの保障を求めて学資保険に加入する方は、特約を付けても良いですが、高い返戻率を求める方は、特約をつけ過ぎないように注意が必要です。


配当金が貰える学資保険の中で一番返戻金が多く貰える保険

学資保険の返戻率でお勧めの一つが「ニッセイ学資保険」です。

どのあたりがお勧めなのかを見ていきましょう。

ニッセイ学資保険

これまで例として具体的に数字で説明をしてきたのが、このニッセイ学資保険になります。

見ていただいた通り、5年払いを選ぶと返戻率は108.5%もあり、さらに年払いを選ぶと108.9%まで上がります。

このような数字の返戻率はあまり見かけません。

さらに、一般的な支払い方法である、子どもが18歳までの支払い方法を選んだとしても返戻率は104.0%となり、さらに年払いを選ぶと104.4%まで上がります。

特徴的なのは子どもが18歳までの支払い期間だと、祝い金型も選択することができます。

返戻率は102.2%まで落ち込んでしまいますが、それでも元本割れはしていませんので、一般的な学資保険と比べると返戻率は高い方に入ります。

返戻率は下がるが小学校・中学校・高校入学にまとまったお金が欲しいと思われる方には、良い選択肢になるでしょう。

返戻率を求める方にも、祝い金を求める方にもどちらにもメリットのある学資保険といえます

子どもの教育資金を低解約返戻金型保険で準備するという選択肢も

低解約返戻金型保険とは、学資保険と同じく貯蓄性の高い保険になります。

低解約返戻金型というだけあって、途中で解約をしてしまうと解約して戻ってくる解約返戻金が低くなります。

しかし、払込期間が過ぎたところからがメリットとなります。

詳しく見ていきましょう。

学資保険より多くの返戻金を貰える

学資保険は18年から20年の支払い期間が多いのですが、その支払い期間の中で見ると、学資保険と低解約返戻金型保険の返戻率はさほど変わりません。

しかし、低解約返戻金型保険のメリットはそのあとです。

低解約返戻金型保険の特徴は保険料の払込が終わると解約返戻金が返戻率が100%を超えていきますが、そこで終わりではありません。

その後、そのまま放置しておくと、返戻率が上がっていきます。

つまり、放置しておくと解約返戻金が多くなるということです。

学資保険は放置してもお金が増えることはありませんが、低解約返戻金型保険は放置しておくとお金が増えていき、結果、返戻金が多く貰えるということになります。

学資保険より受け取り方が自由

学資保険の受け取りは契約時に決まってしまいますが、低解約返戻金型保険は保険料の払い込みが終われば、受け取るタイミングは自由です。

子どもの教育資金に必要がなかった場合は、そのままお金を放置し、子どもの結婚、出産など必要になった時に解約し、利用することができます。

もちろん上記に述べたように、お金は増えていますので、低解約返戻金型保険の恩恵も受けることができます。

ただし、途中解約すると大きく損をする

お金を貯めるという目的で低解約返戻金型保険に加入するならば、一番やってはいけないことが保険料の払込が終わる前の解約です。

この場合、大きく元本割れを起こし、返戻率では70%台もあり得ます。

低解約返戻金型保険に加入するならば、保険料の払い込み完了を見越して加入しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

学資保険の魅力の一つ、返戻金についてまとめてみました。

子どもの教育資金を目的として加入することの多い学資保険。

せっかくお金を蓄えるならば貯蓄性の高い学資保険が良いですよね。

返戻金に大きくかかわる返戻率もわかりましたし、返戻率を上げる方法もわかりました。

さらに、学資保険の変わりにもなる低解約返戻金型保険という方法もあります。

あなたにあった方法を見つけて、上手に教育資金を蓄えましょう。

学資保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

ランキング