更新日:2024/04/23
営業員の言葉をうのみにするな!学資保険は選ぶ目と知識をもって。
営業マンに学資保険の相談をすると、学資保険以外の保険をおすすめされることもあります。安い掛け金の生命保険や利率の高い終身保険で、子どもの教育資金を貯めることはできるのでしょうか?営業マンの言葉通りに契約せず、自分にあった保険を選びましょう。
目次を使って気になるところから読みましょう!
保険会社の営業にとって学資保険は「おいしくない」商品?
子供が産まれたら学資保険を検討するために、身近にいる保険の営業マンに相談することもあるでしょう。
しかし、学資保険を契約しようと相談しているのに、いつの間にか営業マンから他の商品ををすすめられていたというのは、よく耳にする話です。
では、どうして保険の営業マンは学資保険ではなく別の保険を勧めてくるのでしょうか。
保険会社や営業マンにとって、学資保険は「おいしくない」商品なのでしょうか。
そこで、この記事では「保険会社や営業マンにとっての学資保険」の観点で、
- 保険会社や営業マンにとって学資保険とは
- 営業マンが本当に契約させたい保険とは
- 信頼して相談できる営業マンとは
以上のことを中心に解説していきます。
保険会社や営業マンにとっての学資保険とはどのような商品なのか、についてご説明していきますので、最後までご覧いただければ、学資保険に加入する際気をつけるべきことが、わかるはずです。
ぜひ、最後までご覧ください。
学資保険は保険会社が受け取る手数料が少ない
保険会社が別の保険をすすめるのは、学資保険の手数料(保険会社が受け取る手数料)が少ないからです。
学資保険は、貯蓄型の保険です。貯蓄性の高い学資保険は、保険会社にとって収益が少なく、販売しても利益に繋がりにくいのです。
保険の各契約には、保険会社が受け取る販売手数料が決められており、収益が高い保険なら手数料が高く、収益の低い保険なら手数料も低くなっています。
貯蓄性の高い学資保険は後者に当たり、保険会社としては収益に結びつけにくいのです。
販売手数料が高い保険をたくさん売れば営業マンの業績が上がり、保険会社の収益もアップするというわけです。
営業マンは業績を上げるために、販売手数料の高い保険を選ぶでしょうから、必然的に利益率の高い学資保険以外の保険がおすすめされる、というわけです。
営業マンは学資保険を本当に売りたいわけじゃない
学資保険は、保険会社にとっても営業マンにとっても利益が低い、と説明してきました。
では、保険会社や営業マンが本当に売りたい保険は、どのような保険なのでしょうか。
- 「終身型保険」
- 「掛け捨て型」の生命保険
営業マンが契約させたい「終身型保険」
保険会社や営業マンが売りたいと考える保険は、「終身型保険」が挙げられます。
終身型保険とは、一生涯を通じて死亡保障が続く保険です。
その中でも、低解約終身型保険は、学資保険の代わりにできる保険として営業マンがおすすめしてくるでしょう。
低解約終身型保険は、払込を終える時期(払込満了時期)を任意で決めることができ、その時期を過ぎると学資保険のように利率を含めた解約金が返ってきます。
この利率(返戻率)が学資保険よりも高く、営業マンがおすすめしてくる理由です。
一方で、その時期の前に解約するとお金が大幅に減ってしまうので注意が必要です。
途中で解約するとお金が大幅に元本を下回ってしまうリスクがあるのです。
また、払い込み時期以降はどんどん利率が増えますが、子どもの大学費用が必要になる時期は決まっていますから、解約時期を伸ばしてさらなる利率を期待することは難しいでしょう。
あれこれ提案をしてくる営業マンがいますが、全ての言葉をうのみにせず自分で選ぶ目を持つことが必要です。
営業マンが契約させたい「掛け捨て型」の生命保険
もう一つ、営業マンが契約させたい保険は、「掛け捨て型」の生命保険です。
学資保険が貯蓄性が高いと言われるのは、「積み立て型」の保険だからです。
積み立てた保険金を一定の期間預けておけば、解約すると利益とともに払い込んだ保険料が返ってきます。
しかし、保険の中には「掛け捨て型」の保険もあります。
「掛け捨て型」は、安い掛け金で保険に加入することができるものの、解約しても払い込んだ保険料は、ほとんどまたは全く返ってきません。
「掛け捨て型」の生命保険は定期保険とも呼ばれており、保険期間が決まっている死亡保険です。
このような「掛け捨て型」の保険は、保険が解約されても保険会社は解約金を払う必要がありませんから、利益率が高くなるのは必然的でしょう。
安い掛け金で大きな保障が得られるからと、掛け捨て型の生命保険をおすすめしてくる営業マンもいるかもしれません。
掛け捨て型の生命保険で、子どもの教育資金を貯めることができるのか、加入前によく考えましょう。
学資保険を決めるとき信頼できる営業マンの特徴
学資保険を検討するなら、保険のメリットやデメリットをきちんと理解し、自ら比較検討できれば一番です。
しかし、全ての保険や金融商品を調べて吟味することは、なかなかできることではありません。
そんなとき、親身になって対応してくれる営業マンが身近にいれば、相談もでき安心です。
たくさんいる営業マンの中で、信頼できる営業マンを見つけるのは難しいかもしれませんが、その特徴を知ることで、よい営業マンに出会えるかもしれません。
信頼できる営業マンの特徴を、下記のように見ていきましょう。
- こまめに連絡ができて対応が早い人
- 顧客の話をきちんと聞いてくれる人
- デメリットも隠さず丁寧に説明してくれる人
こまめに連絡ができて対応が早い人
信頼できる営業マンの特徴として、こまめに連絡ができて対応が早い人が挙げられます。
最近はホームページなどで資料請求や見積もりを行うことも多いですが、郵送で書類が送られてくるまでに2~3日かかることもあります。
保険会社の中には、書類が着くまえに書類をメールで送ってくれたり、営業マンが詳細の電話をしてくれる場合もあります。
ただ書類を郵送してくるだけの保険会社と比較すると、丁寧で信頼できると感じる方も多いでしょう。
些細な問い合わせに対して、こまめに連絡して素早い対応をしてくれる人は、気持ちがよいですし安心して取引できると感じます。
身近にそのような営業マンがいる方は、その方に相談してみるとよいでしょう。
顧客の話をきちんと聞いてくれる人
また、信頼できる営業マンの特徴として、顧客の話をきちんと聞いてくれる人も大事です。
学資保険に加入するなら、いつ(満期時機)いくら(満期金)受け取りたいのか、月々にいくら(月々の掛け金)どのくらいの期間(払込時期)払うのかなど、様々な項目を検討する必要があります。
このような検討する項目に対し、一方的に話を進めるような営業マンでは、信頼できる営業マンとは言えません。
各家庭によってお財布事情も異なりますから、それぞれ希望や要望も違ってきます。
その希望や要望をきちんと聞き取り、契約に反映してくれるような営業マンが望ましいでしょう。
デメリットも隠さず丁寧に説明してくれる人
そして、デメリットも隠さず丁寧に説明してくれる人も、信頼できる営業マンの特徴です。
どのような保険でも金融商品でも、メリットもデメリットも必ずあります。
顧客が知らない保険を、メリットだけ並べ立てて勧誘するような営業マンは、信頼できるとは言えないでしょう。
営業マンが保険のデメリットを話してしまえば、顧客が契約するチャンスを逃してしまうことになりかねません。
しかし、それでも顧客が理解するまで丁寧にデメリットを説明してくれる営業マンは、信頼できるに足るでしょう。
不明な点はこのような営業員に質問して、納得できたうえで契約しましょう。
学資保険に入ったから安心、というわけではない
一方で、学資保険に加入したからと言って、安心できるわけではありません。
子ども1人育てるのに1,000万円はかかるといわれている時代ですが、これは子どもが全て公立の学校に通った場合ですので、私立の学校に通うとなると親の負担は増すばかりです。
また、晩婚化による高齢出産で、親の年齢も上がってきていますから、学資保険の契約には不利と言えるでしょう。
一括りに学資保険と言っても、保険会社によって利率(返戻率)が違い、加入する保険によっては損をすることになります。
学資保険は、条件が合えば高い利率(返戻率)で運用できますが、利率(返戻率)が悪く満期まで貯めても元本割れとなってしまうものもあります。
同じ学資保険でも利率(返戻率)が違いますから、契約の際には利率(返戻率)確認し損をしないようにしましょう。
特約(オプション)によっては元本割れの可能性も
また、学資保険を契約する際、特約をおすすめされることもあるでしょう。
学資保険に付けることのできる特約として、医療保障特約がありますが、学資保険の契約に上乗せする医療面の保障です。
子どもや親が病気になった時の保障は一見魅力的ですが、安い掛け金につられて特約を付けると損をすることもあるので、注意しましょう。
特約の掛け金部分は「掛け捨て」になっており、解約しても戻ってきません。
むしろコストが高く、特約を付けることで学資保険が元本割れする可能性があるのです。
まとめ:信頼できる営業マンに学資保険を相談を
学資保険とその営業マンについて見てきましたが、いかがでしたか。
- 学資保険は、手数料が少なく保険会社の利益が少ない。
- 営業マンが契約させたいのは「終身型保険」や「掛け捨て型」の生命保険である。
- 信頼できる営業マンは、連絡・対応が早く、聞き上手で、デメリットも説明してくれる人である。
銀行で貯金をしても利息はわずかですから、貯蓄性の高い保険商品を上手に利用して、子どもの教育資金を貯めていきたいものですね。