学資保険は生命保険!?第一分野にあたる保険とは何かを解説します

保険は第一分野、第二分野、第三分野の3つに分けられるということと各分野についての紹介、また子どもの教育資金として関心が髙い学資保険がどの分野にあたるのか、について解説しています。また学資保険がなぜ第一分野にあたる生命保険なのかについても説明していきます。

保険の3つの分野のうち学資保険はどこになるのか

子どもの将来の教育資金として、子育て世代の人の6割が学資保険に加入しているという調査結果があります。加入を検討中の人も含めるともう少し多くなるようで、それだけ教育資金に対する関心は大きいということですね。


ところで、保険には第一分野、第二分野、第三分野の3つの分野があることはご存知でしょうか?


この記事では保険の第一分野、第二分野、第三分野のそれぞれの違いや、気になる学資保険がどの分野に入っているのかについて説明していきます。


保険は第一分野、第二分野、第三分野の三つに分けられる

日本の民間保険には多くの種類のものがありますが、それらは第一分野、第二分野、第三分野の3つに分けられています。


おおまかに違いを説明すると、

  • 第一分野・・・人の生命や人生に関わる保険
  • 第二分野・・・物に対する損害を補てんする保険
  • 第三分野・・・病気やケガの治療費用などを補うための保険

ということになります。


教育資金準備の目的で利用される学資保険は、貯蓄のための保険と考えられることが多いのではないでしょうか。なので、これを見る限りでは、学資保険がどの分野に属するか分かりにくいかもしれませんね。

学資保険は第一分野、第二分野、第三分野のどの分野にあたるのか

ではここからは、学資保険がどのような保険で、第一分野、第二分野、第三分野のどこにあたるのかについて見ていきましょう。






第一分野は生命保険

第一分野は「生命保険」とよばれるもので、病気やケガなどによる万一のときの保障や、退職・進学など人生の節目のための貯蓄を目的とする保険です。「生命保険会社」によって取り扱われる保険です。


例として、死亡時に遺された家族などが保険金を受けとれる「定期保険」や「終身保険」、死亡保障と貯蓄を兼ねた「養老保険」、老後の生活資金のための「個人年金保険」、進学など子どもの教育資金準備に重点をおく「学資保険」などがあります。


個人年金保険や学資保険などは、一見生命保険と関係ないように思えるかもしれませんが、保険期間内に死亡や高度障害など万一のことがおきた場合に給付金が支払われる保険商品が数多くあります。

学資保険は生命保険なので第一分野にあたる

では学資保険とは、どのような保険なのでしょうか。


基本は「教育資金を準備するための保険」であり、保険期間満了時や、中学・高校・大学の進学時などに学資金が支払われるというものです。


一般的に学資保険には、保険料を払い込む契約者(たとえば父親)が死亡したり高度障害などの状態となった場合は、以降の保険料払い込みが免除になったり、給付金が受け取れたりするしくみがあります。


また被保険者である子どもが亡くなった場合も、死亡給付金が支払われます。


このように万一の時の保障がついている学資保険は、生命保険であり第一分野に分類されるのです。

第一分野以外の保険を紹介

それでは、第一分野以外の第二・第三分野の保険にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。


第二分野は損害保険

第二分野の保険は「損害保険」とよばれるもので、建物や家財など財産が損害を受けたときに、補てんを受けるための保険です。「損害保険会社」によって取り扱われます。


例として、火災や落雷・風水害・盗難・破損など(保険商品により異なります)により住宅や家財が受けた損害を補償する「火災保険」、地震や噴火を原因とする損害に対する「地震保険」、自動車事故の損害を補償する「自動車保険」などがあります。


ほかにも、国内や海外での旅行中にケガや病気になったときのための「旅行傷害保険」、ペットの治療費用などを補償する「ペット保険」などもあります。


他人にケガをさせたり、他人のものを壊してしまったときの「個人賠償責任保険」なども第二分野にふくまれます。

第三分野は医療保険

第三分野は、第一分野と第二分野のどちらにも属さない保険です。生命保険会社と損害保険会社のどちらでも取り扱うことができます。


例として、病気やケガの治療や入院の費用を保障する「医療保険」、がんと診断されたときに給付金が出る「がん保険」、介護が必用な状態になったときに備える「介護保険(民間)」、女性特有の疾患に対する保障が手厚い「女性保険」などがあります。


第三分野の医療保険ができるまでは、第一分野の生命保険に医療保障特約をつけた保険商品が多くありましたが、最近は単独のものが増える傾向にあります。

まとめ:学資保険は第一分野(生命保険分野)です

学資保険は将来の教育資金に備えようとする人が、利用する手段としては1、2を争うものとなっています。日本で初めての学資保険が誕生してから25年以上、返戻率の関係で加入率が減少した時期があるものの一定の人気は続いているようです。


現在では各保険会社から、学資金給付のタイミングや特約など、異なる特徴をもった学資保険が販売されています。返戻率の違いなどもあり、どれを選んだら良いか迷うことも多いでしょう。


保険は、第一分野、第二分野、第三分野に分けられ、その中で学資保険が第一分野である生命保険の性質をもつことを理解することで、よりご家庭に適した保険商品を選ぶ判断材料としていただければと思います。


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