更新日:2018/07/20
知って納得!養老保険の解約返戻金の受け取り方法と税金の関係
貯蓄型の保険として人気の高い養老保険ですが、保険期間の途中、何らかの事情で解約が必要となるケースもあります。養老保険の解約では、解約返戻金の受取時にかかってくる税金の問題など、注意が必要な場合があります。養老保険と税金についての基本的知識について解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
養老保険を解約した場合の税金ってどうなるの?
子供の学資や老後の生活資金準備として、養老保険を活用しているという人は非常に多いもの。
しかし、毎月の掛け金の払い込みが難しくなったり、貯まっているお金を使う必要が生じた等の理由から、養老保険の解約を考えているというケースは多くあります。
その際に気になるのが受け取った解約返戻金に対する税金のことではないでしょうか?
この記事では、
- 養老保険を解約した時に、税金はかかるの?
- 養老保険の解約返戻金は受け取り方によって税金が変わってくる
- 一時払い養老保険と税金の関係
について解説していきます。
この記事を読めば、養老保険の解約返戻金受け取りで悩むことはなくなるでしょう。
是非、最後までお読みください。
養老保険の解約返戻金の受け取り方によって税金に変動が!
養老保険は生命保険の一種で、一定期間の死亡保障があり、その間保険料を払っていく保険です。
この養老保険の保険料は、掛け捨てではなく、保険の中に貯蓄されていき、保険期間が終了すると、満期保険金として契約者が受け取る事ができます。
しかも、養老保険の満期保険金については、それまで支払った保険料の累計とほぼ同じ金額です。
つまり、死亡保障を持ちながら、しっかり貯蓄もできる保険という事で、人気の高い商品です。
しかし、何らかの事情で、保障期間の途中で養老保険を解約しなければならないケースもあります。
養老保険を解約した時はそれまでに貯まっている分が戻ってくるのですが、これを解約返戻金と呼びます。
養老保険の解約返戻金は税金の対象になります。しかも、受け取り方法によって税金の種類が変わってくるのです。
一括受け取りの場合は、一時所得扱い
養老保険の解約返戻金の受け取りと言われた場合、一括での受け取りをイメージされる方が多いと思いますし、ほとんどのケースがこの受け取り方法です。
養老保険の解約返戻金を一括で受け取った場合、一般的な契約形態(契約者、保険金受取人が同一)では、一時所得という所得税の扱いとして税金がかかります。
一時所得扱いの場合、受け取った解約返戻金全てに税金がかかるわけではなく、決められた計算式に照らしあわせて税金の金額が算出されます。
その計算式は、
【(解約返戻金の総額−払い込んだ保険料の合計−50万円)×1/2×税率 】
となります。
言い換えると、受け取った養老保険の解約返戻金が、それまでに払い込んだ保険料より50万円以上増えていなければ税金はかからないということになります。
年金受け取りの場合は、雑所得扱い
保険会社によっては、養老保険の満期金だけでなく、解約返戻金も年金として分割して受け取れる場合があります。
この場合の税金は、一時所得ではなく、雑所得として扱われますので注意が必要です。
雑所得の場合は、一時所得の税金計算とは違い、50万円の所得控除はありません。また、税金の計算も、年金として受け取る間は、毎年計算することになります。
ちなみにその税金の計算式は、
【(その年に受け取る年金額−払込保険料のうちその年の年金額に相当する金額)×税率】
となります。
一時払い養老保険で、金融類似商品とされたときの税金
養老保険には、その保険料を毎月・毎年のように定期的に払い込むものの他に、一括で払い込むタイプのものがあり、これを一時払い養老保険と呼びます。
この一時払い養老保険の場合、一般の養老保険とは違い、金融類似商品として扱われる場合があり、その時は税金計算も違ってきます。
もし、金融類似位商品とみなされた場合、その満期金や、解約返戻金は払い込んだ保険料の総額との差に対して20.315%の税金がかかることになっています。
この税金分に関しては、あらかじめ生命保険会社がその税金分を差し引いて支払うことになっているため、改めて確定申告をする必要はありません。
まとめ
今回、養老保険の解約返戻金と税金との関係についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
この記事のポイントは
- 養老保険の解約返戻金には税金がかかる
- 養老保険んの解約返戻金は受け取り方によって税金が変動する
- 一時払い養老保険は、金融類似商品とみなされる場合があり、税金面でも取り扱いが変わる
子供の学資準備や、老後の生活資金準備のために活用されることの多い養老保険ですが、解約が必要となる場合も出てくる事があります。
その際かかってくる税金等の知識を持ち、その時に慌てないようにしておきましょう。