ペット保険の起源・歴史を徹底解説!日本のペット保険のこれからとは

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ペット保険の起源・歴史をご存知ですか?犬猫等動物向けのペット保険はヨーロッパのスウェーデンで生まれ、イギリスでも広がった保険ですが、いつ日本で誕生したのか気になりますよね。今回はペット保険の起源と歴史、日本での歴史や加入率、今後の業界の動向について解説します。

ペット保険の起源と歴史とは?日本での業界の動向も徹底解説!

今やペット保険は、幅広い選択肢があります。しかし、ほんの少し前まではペットに保険をかけるのは一般的なことではありませんでした。


外で飼われていたペットも多かったですし、ペット医療もあまり一般的では無かったためかもしれません。


最近では、ペットと暮らす上で動物病院やペットサロンなどへ行くことはもちろん、ペット保険に加入することがスタンダードになってきています。


今回ほけんROOMでは、

  • 世界におけるペット保険の起源・歴史
  • 日本におけるペット保険の歴史
  • ペット保険の加入率
  • 今後のペット保険業界の動向
  • ペット保険の必要性
について解説します!

犬や猫だけでなく小動物や爬虫類までかけられるペット保険の歴史を紐解いていきましょう。

また、ペット保険に入るべきかどうか悩んでいる人も、この記事をぜひ参考にしてください。

ペット保険の起源はスウェーデン!ヨーロッパでの歴史を解説!

もともと犬や猫などのペットは、人間が生活する上でサポートをしてくれていた存在です。


現在では日本でも「ペットも家族の一員」だという認識が高まっており、ペットのために保険に加入する人も増えています。


ペット保険には100年以上の歴史があるとされていますが、日本でペット保険がスタンダードになってきたのはまだまだ最近でしょう。


海外に比べると、ペット保険の認知度や加入率は少ないのが実態です。


国による動物愛護に関しても、諸外国と比べると日本はまだまだ遅れていると言わざるを得ません。


ここからは、

  • ペット保険の起源はスウェーデン
  • その後イギリスで広まる
ペット保険の起源・歴史について解説します。

ペット保険はスウェーデンで誕生した!

世界初のペット保険は、動物愛護先進国であるスウェーデンで誕生しました。


1890年に馬・家畜を対象とした保険が作られたのが現在のペット保険の起源となっています。


その後、1924年に世界初の「犬」を対象とした保険が作られました。この保険が現在のペット保険の原型となっています。


ペット保険の原型が作られてから100年以上の歴史がある訳ですね。


現在スウェーデンでは、法律で犬の飼い方が決められているなど、動物福祉の先進国でもあります。


お留守番の時間や社会的な接触など細かく犬との暮らし方が決められているのです。


犬のペット保険の加入率は世界一だと言われています。


ちなみにスウェーデンには4つの大きなペット保険会社があり、そのうち「アグリア」という保険会社が一番大きな会社です。


この「アグリア」という保険会社が、歴史上初の犬の保険を作った会社なのだそう。


アグリアはスウェーデンだけでなくヨーロッパ諸国でメジャーな保険会社となっています。

ペット保険はスウェーデンの後、イギリスでも広がった

アグリアが1924年に世界初の「犬」を対象としたペット保険を作ってから23年後の1947年に、イギリスでペット保険が広まりました。


イギリスでは、王室が代々犬を飼う習慣がある国です。そのため、国自体が高い動物愛護の精神を持っています。


1947年にペット保険が販売されてから現在まで、加入率が高い国でもあります。


イギリスでは、動物保護法の施行を担当する動物保護団体が存在するなど、ペットも社会の一員として認められています。


この辺りが動物愛護先進国と言えますね。


また、ヨーロッパでは「ペット動物の保護に関する欧州協定」が1987年に結ばれ、ユーロ諸国ではほとんどの国で保険会社がペット保険を扱っているそうです。


ドイツでは法律の中に「動物はモノでは無い」という文面があるほど、動物の持つ権利を明白にしています。


現在でもペット先進国と言われている国々から、ペット保険が広まっているのが分かりますね。

ペット保険では日本でいつ誕生した?日本での歴史を解説!

日本はペット保険後進国とされています。諸外国の法律や動物愛護法などを見ても、動物愛護後進国でもあると言えるでしょう。


ペット保険の歴史が浅く、海外に比べて加入率も低い水準です。


海外では、ペット保険に加入していないと、飼い主としての責任が無いと白い目で見られることも。


日本におけるペット保険の歴史を、

  • 日本でペット保険が誕生したのは1995年
  • 保険業法改定により商品が増加!
上記の2つに分けて解説します。

日本でのペット保険は1995年に誕生!

日本でペット保険が誕生したのは1995年と、まだ27年ほどの歴史しかありません。


諸外国で100年以上の歴史があることと比べてみても、ペットに対する意識変化が遅かったことが伺えます。


日本初のペット保険を作ったのは、日本ペットオーナーズクラブの社長です。


イギリスなど海外のペット事情や保険について調べ、日本のペット事情についても調べたところ、動物の医療技術が先進国に比べて遅れていることに気付いたそう。


当時はペット保険という商品は認められておらず、「ペット共済制度」を販売したのが、日本初のペット保険となっています。


販売が開始されると、すぐに反響があり、契約者数も増えていったのだそうです。


それまでは、ペットにかかる医療は全額自己負担であったため、保険が出来ることを待っていた飼い主さんは多かったのではないでしょうか。


そこから「ペット共済」という形で次々にペット保険を取り扱う会社が増えていきます。


ただ、最初はペット保険という制度が認められていなかったため、悪質な保険を販売する会社などもあったそうです。


そういったことが原因で、日本ではペット共済は信用できないといった人が増え、保険業法が改定されるまでは姿を消していたこともあります。

2005年の保険業法改定により、ペット保険会社・商品は増加!

ペット保険は、2005年の保険業法改定によって、保険会社または、少額短期保険会社のみが扱える保険として認められます。


それまでの「ペット共済」制度は廃止されました。


そして2006年に日本初「ペット&ファミリー少額短期保険会社」が誕生します。


保険業法が改定されたことによって、利用者は安心してペット保険に加入できるようになったのです。


それまでは無許可の共済であったことを考えると、現在のペット保険が誕生・定着するまでは不安も多かったのではないでしょうか。


日本で初めてペット保険ができたのは1995年ですが、現在のように安心して加入できるペット保険が誕生したのは2005年からでしょう。


保険として認められたことで、ペット保険会社や保険商品は現在までにかなり増加しています。


日本のペット保険の歴史は浅いですが、現在までに様々な取り組みがあったことが分かりますね。

ペット保険は今後どうなる?日本・世界の加入率、業界動向とは

ペット保険の起源と、日本における保険の歴史を解説しました。


日本はペット保険が導入されたのが諸外国に比べて遅く、加入率も低めの水準となっています。


しかし、少し前に比べて保険への加入を検討する飼い主さんは増えており、ペットのお迎え時に、保険の加入を勧める団体やショップも増加中です。


今後ペット保険は日本でもっと拡大していくと考えられます。


続いては、

  • ペット保険の加入率の変遷(日本・世界別)
  • ペット保険業界の市場成長率について
  • ペット保険は必要ない?入るべき理由
についてそれぞれ解説していきます。

ペット保険の加入率の変遷は?日本・世界別に徹底解説!

日本での保険加入率は、全体の7.7%と言われています。


MOFFMEが独自に調査した結果では、

ペット加入率
52.3%
28.0%

と、一般的に言われている加入率よりも高いことが分かりました。


※参考「【2022年】ペット保険の加入率は実は50%超え?MOFFME独自アンケート結果を公開


2021年の調査(※)では、加入率が12.2%とされていたことを見ても、以前と比べて加入率が上昇していることが分かります。


※参考:https://www.fuji-keizai.co.jp/market/detail.html?cid=21062&view_type=2


日本でペット保険の認知度が高くなっていることも原因の一つでしょう。


CMや広告などでペット保険を目にすることも増えており、今後も加入率は上がると予測されています。


ちなみにスウェーデンでのペット保険加入率(2012年時点)は、

ペット加入率
76.5%
35.6%

と、世界的に見てもかなり高い加入率を誇っています。


ちなみに全体の加入率は約65%と、現在でも世界で最もペット保険加入率が高い国です。


同じく動物愛護の意識が高い国であるイギリスは約30%であることを考えても、かなり高い加入率だと言えますね。


世界的に見ると、日本の全体の加入率は低いですが、年々増加傾向にあるため、今後さらに加入率は高くなっていくでしょう。


ペット保険の加入率については以下の記事でも詳しく解説しておりますので、参考にしてみてください。

ペット保険業界は今後どうなる?市場成長率等の業界動向を解説

ペット保険市場規模について表にしてみました。

年度収入保険料(億円)
2014年369
2015年445
2016年521
2017年605
2018年706
2019年824

※参考「株式会社富士経済「2020年ペット関連市場マーケティング総覧」」


表を見ても分かるように、ペット保険の市場規模は2014年からずっと拡大を続けています。


その理由として考えられるのが、

  • ペットの増加
  • ペットの高齢化
などが挙げられるでしょう。

近年、ペットとして犬や猫だけでなく小動物や爬虫類、鳥などをお迎えする人は増えています。

コロナ禍で自宅に居ることが増え、特にペットをお迎えする踏ん切りがついた人も多いのではないでしょうか。

ペットは家族の一員であるという意識が一般的になり、大切な家族のために保険をかける人も増えています。

また、ペットにかかる医療費は全額自己負担です。さらに、最近は医療が進歩しており、高度医療など、治療の選択肢も増えました。

万が一の際の負担を減らす、そして治療の選択肢を増やすためにも保険に加入しておく飼い主さんは多いでしょう。

フードやおやつ、グッズなどもペットそれぞれに合ったものが多く販売され、徐々にペットの寿命も伸びてきています。

できるだけ長くペット(家族)と健康に楽しく暮らすためにも、保険は欠かせないものになってきているのです。

補足:ペット保険は必要ない?加入をおすすめする理由とは

ペット保険は市場規模が年々拡大傾向にあり、これから先もどんどん大きくなることが見込まれていますが、ペット保険に加入しない人もまだ多いのが日本の現状です。


ペット保険はいらない、必要ないと考えている人もいるかもしれません。


しかし、現在ペット医療はどんどん発達しており、それに伴って高額になる治療も増えています


また、現在はペットも家族の一員だという考えがスタンダード化しています。


ちょっとしたことでも病院に連れて行ったり、定期的に健康診断を受けさせたりする飼い主さんも増えているのではないでしょうか。


万が一の時に安心して医療を受けさせるためにも、ペット保険には入るべきでしょう。


ペット保険に加入することで、

  • 医療費の自己負担が減る
  • 治療の選択肢が増える
  • 病気や怪我の早期治療・発見に役立つ
  • 様々なサービス(ペット相談など)が利用できる
など、大きなメリットがあります。

ペット保険の必要性については以下の記事でも解説しておりますので、参考にしてみて下さい。

ペット保険の一括比較サービスを利用するのもおすすめ

近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較を行っております。


ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!

まとめ:ペット保険には100年以上の歴史がある

この記事では、ペット保険の歴史について紹介・解説しました。


今回お伝えしたことは、

  • ペット保険の原型は1980年にスウェーデンで作られた
  • 日本でペット保険が誕生したのは1995年
  • ペット保険の加入率は年々増加している
  • ペット保険市場規模も年々拡大している
  • 日本のペット保険加入率はまだ低いが増加が見込まれている
といったことです。

世界的には100年以上の歴史があるペット保険。日本ではまだ歴史が浅く、加入率も低いです。

しかし、保険の必要性や認知度が上がっていることを考えても、今後、ペットとペット保険はセットであるということが当たり前になる日が来るかもしれません。

日本には様々なペット保険の選択肢があり、シニア向けや手術・入院特化など、ニーズに応じて選べるので自分にぴったりな保険も見つかりやすいはずです。

ほけんROOMでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!

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