ペット保険で先天性疾患は補償対象?補償される・されない場合とは

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ペット保険で先天性疾患・持病は補償されるでしょうか?すでに病気で通院中のペットの場合、治療費負担が大変ですよね。病気でも入れる・治療中でも入れる保険は安心でしょう。今回はペット保険で先天性疾患は補償されるのか、既往症・病気持ちのペットも加入できるか解説します。

病気になってから・先天性疾患持ちもペット保険に加入できる?

家族としていつも傍にいてくれる犬や猫たち。いつまでも元気でいてほしいですが、やはり生涯のうちで病気や怪我はつきもの。


愛するペットがつらい思いをしないよう、もしもの時には最適な治療を施してあげたいですよね。しかし、ペットが病気になったときの治療費は健康保険に加入している人間と違って高額になりがちです。


そんな時に頼りになるのが、動物病院の費用の一部・もしくは全額を補償してもらえるペット保険です。


今回「ほけんROOM」では

  • 先天性の疾患はペット保険の補償対象になるか
  • 先天性疾患がペット保険で補償される・されない場合
  • 先天性疾患にかかったことがある場合の告知の必要性
  • ペット保険に加入する際の注意点

について解説します。


例えばペットが病院に通い始めた後持病がありこれからの治療費が不安な場合など、困ったタイミングで加入することはできるのでしょうか?健康な時にはなかなか踏み切れず、病気になってから検討することが多くなってしまうペット保険。


先天性疾患持ちのペットと、ペット保険の加入の関係について詳しくご紹介していきます。

ペット保険で先天性疾患は補償される?補償される場合とは


生まれつき発症確立の高い先天性疾患は、犬や猫でも多くの疾病例があります。加齢と共に起きやすくなるそのほかの病気とは違い、若くして発症することもしばしば。


そんな先天性疾患は、治療期間も長くなるので治療費についても不安が大きいですよね。果たして、先天性疾患はペット保険の補償対象になるのでしょうか?


こちらでは

  • 先天性疾患はペット保険で補償対象になる?加入後の発症なら可能な場合も
  • 先天性疾患はすべて対象外になっている保険もあるので注意
  • ペットショップで購入したペットが先天性疾患と判明したら?
  • 補足1:ペット保険ではその他にも対象外になる疾患がある?
  • 補足2:犬・猫の代表的な先天性疾患とは
をご紹介していきます。

先天性疾患については基本的に補償対象外になることが多いですが、取り扱いは保険によって様々。色々な条件のパターンを知って加入に備えましょう。

ペット保険の補償内容については以下の記事でも詳しく解説しておりますので、参考にしてみてください。

加入後に発症した先天性疾患ならばペット保険で補償されることも

基本的にペット保険では、病気で通院中やすでに発症している先天性疾患は補償対象になりません。しかし、先天性疾患はもともと体のどこかに病原があったとしてもいつ症状が現れるかはわかりませんよね。


では、ペット保険に加入した後に先天性疾患を発症した場合はどうなるのでしょうか?実は、加入後に先天性疾患と診断されるケースに限り補償対象として認めてもらえることもあるのです。


飼い主さんにとって朗報ですが、いくつか注意点もありますので気を付けましょう。一つ目は、発症した年は対象になっても次の年からは補償対象外に代わるパターンがほとんどであること。


これには、ペット保険が1年契約であることが関係しています。次年の契約でたとえ継続にしたとしても、毎年審査があり病気持ちとして条件が追加されてしまうためです。


また2つ目は、保険によっては先天性疾患を無条件で対象外に設定している会社があることです。2つ目については、次の項で解説していきます。

先天性疾患が一律で補償対象外の会社もあるので注意

飼い主さんはまず、先天性疾患に対する対応は保険会社によっていくつかのパターンがあるということを知っておく必要があります。契約時の規約に詳細が記載されていますので必ず事前にチェックしておきましょう。


先天性疾患については、規約の‟保険金をお支払いできない場合”などと書かれた項目に注目してください。規約の書き方に注目して違いを見ていきます。


先ほどのように、保険開始後の発症であれば1年間は補償対象になるタイプの場合は「保険期間が開始される前に診断された先天性疾患」というような記載があります。


しかし、項目に「遺伝子疾患及び先天性異常」と書かれているような場合は先天性疾患に関してはすべて対象外になる可能性が高いので注意しましょう。

ただしペットショップで購入の場合、治療費が店舗負担のことも

現在日本では、ペットショップで犬や猫を購入する方も多いですよね。そこで良く起こるのが、ペットショップから連れてきた動物が早い段階で先天性疾患を発症してしまったというトラブル。


ペット保険では補償対象になることの少ない先天性疾患ですが、この場合はペットショップで治療金額を店舗で補償してもらえる可能性があります。しかし、大半の場合補償期間一生涯ではなく、購入からの期間が決められており治療費の負担割合も様々です。


購入するペットショップによって条件は全く違うので、購入前に確認しておくと安心でしょう。また、ペットショップで加入をすすめられるペット保険では先天性疾患の補償も含まれていることがあるので他の条件と比較してよく検討しましょう。

補足1:先天性疾患以外にペット保険で補償対象外となるのは?

ペット保険は、動物病院での費用に使う目的で加入されることがほとんどですよね。しかし、先天性疾患と同じように補償の対象外となる受診内容は他にもあります。


どんな内容が補償対象外になってしまうのか、理解していないと加入後のトラブルになりかねません。保険会社によって対象外の設定は違いますが、どの保険にも当てはまる代表的な例をご紹介します。


まずは治療目的ではないと判断されるものではこちら。

  • 去勢・避妊手術
  • 健康診断
  • トリミング
  • 動物病院で購入するフード
  • 予防接種(予防接種で防げる病気も同様)

その他特定の理由で対象外と判断されるもの。
  • 飼い主の過失による怪我
  • 自然災害時の怪我
以上のような例で通院する際には、たとえペット保険に加入していても保険金は請求できません。

また、歯科治療に関しては補償対象外になっている保険も多いですが一部対象にしている保険もあるので気になる方は重点的に探してみてください。

補足2:犬猫の先天性疾患にはどんな病気がある?

そもそも、先天性疾患とはどのような病気のことを言うのでしょうか?先天性疾患は、犬や猫が生まれる前の遺伝子の部分から病原が引き継がれる病気です。


そのため、先天性遺伝子疾患や遺伝子疾患と呼ばれることも。先天性の疾患は骨格系の病気や内臓系の病気まで様々あり、種類によって発症のしやすさも違います。


骨格系では、「股関節形成不全」や「膝蓋骨脱臼」などがあり若くして発症すると一生涯の付き合いになってしまいます。また内臓系では先天性心疾患が多く、「大動脈狭窄症」「肺動脈狭窄症」「心室中隔欠損症」など。


そのほかにも「腎不全」「水頭症」「臓器の形成不全」など体の様々な臓器に影響を与えます。


このほかにも、遺伝が原因であるとされる病気はたくさんあります。まずは、ペットがどんな病気にかかりやすい品種なのかを調べてみるとペット保険検討時の参考にもなりますよ。

先天性疾患がある場合、ペット保険の加入時には正直に告知しよう


持病
既往歴があると補償の対象外になる病気が増えてしまい飼い主さんにとってはデメリットですよね。しかし、ペット保険に加入する際にはそういった項目を必ず事前に申請することが必須です。


こちらでは

  • ペット保険の加入には審査がある!告知次項は正確に
  • ペット保険の告知事項に虚偽を申告することは告知義務違反!正確な情報開示を

について解説していきます。


契約時には告知事項という名目での病気の申告があり、保険会社がそれらを審査した上での加入になります。告知事項の提出時に注意すべきことや虚偽申請についてなど気になるポイントを確認していきましょう。

ペット保険加入時の審査は正確に告知することが大切!

まず認識しておきたいのは、全てのペット保険ではペットが健康体であることが基本されているということ。すでに病気でも入れることはありますが、まずは保険会社の審査を受けてみないことには加入の可否はわかりません。


そのため飼い主さんには、ペット保険加入時の告知事項で病気などの既往症をきちんと申請する義務があるのです。告知次項の内容は主に、年齢、品種、体重などの基本情報と過去3か月程度の通院歴に加え今までの疾病の確認です。


もともとペット保険は、周りとの保険金の公平性を保つため健康状態の良いペットを積極的に受け入れています。ここでの告知内容が、その後の契約や保険会社からの信用にもつながるので、間違いのないように正確に申請しましょう


ペット保険の告知については以下の記事でも詳しく解説しておりますので、参考にしてみてください。

虚偽の申告でもバレない?告知義務違反を防ぐため正確に告知!

ペット保険の加入には、どんな場合でも例外なく告知事項を提出する必要があります。それは、たとえペットに持病があり加入の条件が厳しくなったとしても同様です。


しかし、ペット保険の告知事項は飼い主さんの自己申告のようなものですよね。もし、バレないかもと思って虚偽の申告をするとどうなるのでしょうか?


虚偽の告知については、「告知義務違反」とされ保険金支払いがされないのはもちろんのこと、保険の解約を求められることがほとんどです。最悪の場合、その後ペット保険自体に加入できなくなることも。


そもそも保険会社は、審査のタイミングや保険金請求のタイミングなどでその都度今までの経歴を調べています。絶対に虚偽申請は行わず、治療中でも入れる保険を探してみましょう。

ペット保険に加入する際の注意点は?3つのポイントを徹底解説


これから先の病気や先天性疾患が心配だけど、本当にペット保険に入るべきなのか考えているという方。確かに、加入するからには負担の内容に上手くやりくりしたいですよね。


そこで今一度、ペット保険に加入するときの注意すべきポイントを確認してみましょう。


ここからは

  • ①:先天性疾患を含め治療中の持病などがあると保険には入りにくい
  • ②:ペット保険には待機期間がある!加入後すぐに請求できるわけではないので注意
  • ③:ペット保険加入時期はいつがいい?早めの加入が安心

についてご紹介します。


3つのポイントからみえてくるのは、やはり健康なペットであればあるほどペット保険へのハードルは低いということ。気を付けるべきことをしっかり理解して、改めてペット保険の必要性を検討してみましょう。

①:先天性疾患等、持病持ちのペットは加入可能な保険が少ない

先天性疾患やそのほかの病気で持病持ちの場合、ペット保険に入りづらくなることについてはこれまでもご紹介してきました。現在完治している場合は既往症として認められることもありますが、先天性疾患に該当するような病気は完治が難しいのが現実です。


では、なぜそのような加入条件が課せられているのでしょうか?これには、ペット保険の仕組みが深く関わっています。


健康なペットと持病持ちのペットで、保険金請求の頻度を比較して考えてみましょう。予防接種や健康診断などには保険は使えないので、当然持病持ちのペットのほうが回数が多くなりますよね。


そうなったとき、同じ保険料を払っている加入者にとって公平性を欠いてしまいます。そのため、加入はできても明らかに受診回数の多くなってしまう持病を持っているペットは加入が難しくなるということになるのです。


とはいえ病気になってからでも条件付きで加入できることもありますので、前向きに検討してみてくださいね。

②:待機期間があるペット保険は、加入後もすぐ使える訳ではない

ペット保険の案内に、待機期間という言葉を見かけたことがありませんか?あまり聞きなれない言葉なので、よくわからず契約を進めてしまう人も多いのではないでしょうか。


しかし、待機期間については把握しておくことがとても大切ですよ。待機期間をわかりやすく説明すると、保険を契約してから一定期間保険金を受け取れない期間のことです。


待機期間は、保険の契約から保険開始日までに潜伏している病気がないか、告知事項に虚偽はないかなどを保険会社が確認するために設けられています。


その期間中病気になった場合は補償制度を使うことはできませんし、その病気については持病と同じ扱いになりその後も補償されません。また、待機期間のない保険もありますが保険開始の期間までには時間がかかることがあります。


飼い主さんは、ペット保険の加入後すぐ使えるわけではないということを覚えておきましょう。


ペット保険の待機期間については以下の記事でも解説しておりますので、参考にしてみて下さい。

③:ペット保険にはいつ入るべき?出来るだけ早めがおすすめ

飼い主さんがペット保険の検討をするタイミングとして多いのは、高齢になったときや病気に気づいたとき。しかし、ペット保険には加入時にいろいろな条件があります。


先ほども解説した通り持病があると加入が難しくなりますし、高齢になってからでは年齢制限で新規加入ができなくなっている可能性もあります。そのため、意外かもしれませんがペット保険に加入するのに一番適した時期はペットがまだ若い時期なのです。


また、先天性疾患を発症した場合でもすでに加入を済ませていればその年は補償が受けられる保険があります。病気がわかったばかりで不安な時、少しでも補償を受けられると安心して治療を始めることができますよね。


若いうちは保険料の負担も少なく手軽に加入することができますので、ペット保険の検討はぜひ早めがおすすめです。


ペット保険の必要性については以下の記事でも解説しておりますので、参考にしてみて下さい。

ペット保険の一括比較サービスを利用するのもおすすめ

近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較を行っております。


ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!

まとめ:ペット保険で先天性疾患が補償されることもある!

先天性疾患は補償の対象外」とされることの多いペット保険。しかし、それでも加入しておくメリットはたくさんありました。


例えば早めの加入で初期治療はカバーできますし、その他の病気や怪我で2重に治療費がかかることもなくなります。ただし加入には告知事項による審査が必須で、すでに病気になっていたり通院中の時では保険に入りづらくなることも確かな事実です。


今回の記事では

  • 加入後に発症した先天性疾患はペット保険で補償されることが多い
  • ただし加入前に発症した先天性疾患は一律で補償されず、また加入後に発症した場合でも先天性疾患は全て補償されないペット保険もある
  • 先天性疾患を発症した状態でペット保険に加入する際は、嘘をつかずに正確に告知することが大切
  • ペット保険に加入する際は、待機期間や審査の存在、加入するタイミングに注意

について解説してきました。


後の飼い主さんの負担を減らすためにも、ペットを家族として迎え入れることが決定したら一緒にペット保険の検討も始めましょう。


またほけんROOMでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!

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