介護破産で地獄の親子共倒れに!家族崩壊を防ぐ介護保険の費用や施設の相談を!

親子の介護では、介護費用が払えずに親子共倒れの介護破産になりがちです。破産で介護地獄にならないために、介護保険の保険料・費用や施設の相談が必要です。高齢者や認知症の方に、親のお金がない場合も利用可の介護保険制度や介護福祉士について実例を用いながらまとめました。

介護費用が足りず親子共倒れ!家族崩壊になる「介護破産」とは?

少子高齢化が進む中、いつかは自分も親の介護をしなくてはいけないのかと不安を感じる人もいると思います。


24時間付きっきりで介護をしなくてはいけなくなった場合、会社を辞めなくてはいけないのか、介護費用は十分にまかなえるのかなど不安はたくさんありますよね。


日本では、国民の4人に1人が65歳以上の高齢者であり、要介護者の増加も2025年には667万人になると予想されています。


核家族化が進む中、もし親の介護が必要となった場合、働き盛りの40~50代男女の3割が主な介護者になる可能性があることから、介護破産になる可能性が大いに考えられるのです。


今回、この記事では、

  • 介護地獄にならないためにはどうすれば良い?
  • 介護破産を防ぐ方法
  • 介護保険料の費用の実例について
  • 介護施設の選ぶポイント
以上のことを解説します。

今は大丈夫だとしても、近い将来ご自身が親の介護をしなくてはいけなくなる可能性があります。

この記事を読めば、介護地獄にならないためのポイントを理解することができるでしょう。ぜひ、最後までご覧ください。

介護費用はどのくらいかかるのか

介護費用は、認知症や要介護度がどれくらいかによっても変わってきます。


在宅介護の場合

介護度月にかかる費用平均
要介護度13.3万円/月
要介護度24.4万円/月
要介護度35.9万円/月
要介護度45.9万円/月
要介護度57.5万円/月

全体(要介護度1~5)の平均費用は、1ヶ月あたり5万円程度になります。


介護施設の場合

介護施設は大きく分けると2つあり、

  • 公的施設…約5~15万円
  • 民間施設…約15~30万円
民間施設は、月々の利用料以外に入居のときに支払う一時金を支払わなくてはいけません。その金額は数十万~数千万円にもなるケースがほとんどです。

施設が遠い場合、付き添いに必要な交通費なども掛かるため、単に施設費用だけではなく、それ以外にかかる費用も計算しておく必要があるでしょう。

親の介護が必要となった時に、まず考えなくてはいけないのがご自身で介護をするのか施設に預けるのかということです。

それぞれに掛かる費用も違ってくるため、きちんと考えないと介護破産する恐れがあるでしょう。

介護地獄にならないために!親子で介護破産の相談を!

介護地獄にならないために、最も大切だと言われているのが親子間で事前に話し合いをしておくことです。


介護が必要になってからでは遅いので、日頃からしっかりとコミュニケーションを取っておきましょう。


ここでは、

  • 介護破産に陥りやすい親子の特徴・実例
  • 介護保険の相談の速さの違いで親子共倒れの確率が変動する
  • 子や親の仕事関係なく誰でも受けられる介護保険とは?
以上のことを解説します。

介護保険の仕組みや受けられるサービス内容などを事前に知っておくことで、介護が必要になったときに慌てなくて済むでしょう。

介護破産に陥りやすい親子の特徴・実例とは?

介護破産しやすい親子には特徴があると言われています。


その特徴とは、

  1. 入居直前まで、施設の見学(情報収集)をしていない
  2. どういった介護を希望しているのか、親と話し合っていない
「とりあえず介護が必要になったら施設に入れよう」という考えでは、実際に入居したあとに親子間・施設間でのトラブルになる可能性が高く、介護破産になる恐れがあります。

介護施設を希望しているのであれば、親が元気なうちに一緒に施設見学や情報を集めておくべきです。

また、事前に親と話し合いをしておかないと、親の望まない介護を強いることになります。

本当は施設に入りたくない、子どもに費用負担を掛けたくないなど、親の気持ちをきちんと聞いて、双方が納得できる介護を考えていくべきです。

介護保険の相談の速さの違いで親子共倒れの確率が変動!

介護保険は、主に、

  • 居宅サービス
  • 施設サービス
  • 地域密着型サービス
上記で挙げた3つのサービスを受けることができます。

介護サービスは受ける際に、利用者がどのくらいの介護を必要としているのか7段階で分類されます。

段階支給限度額
要支援150,320円
要支援2105,310円
要介護1167,650円
要介護2197,050円
要介護3270,480円
要介護4309,380円
要介護5362,170円
この表を見ればわかる通り、要介護5と認定された場合の支給限度額は362,170円です。

このことを知らずに、ご自身の貯蓄やお給料などで介護費用をまかなっていたら介護破産するかもしれません。


親の介護が必要となったときに、早く相談するかしないかで親子・老老共倒れの確率も大きく変わることがわかります。


なお、要介護認定については、厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」に詳しく書かれています。

子や親の仕事関係なく誰でも受けられる介護保険!

在宅介護を経験した人の5割以上が、精神的な負担や時間の拘束に対する負担、肉体的な負担を感じています。


介護保険は、子や親の仕事関係なく40歳になると加入が義務付けられています。要介護認定により支給限度額は異なりますが、介護が必要な人であれば誰でも受けられるものですので、積極的に活用したいものです。


在宅介護は介護をしている人の負担が大きく、追い詰められていくケースが多いため、介護保険が必要であれば早期に決断したほうが良いでしょう。


老々介護や肉体的、精神的疲労で老老共倒れになる前に、早めに相談することをおすすめします。

介護破産を防ぐ方法を紹介!

親の介護が原因で破産してしまう介護破産は、社会問題の1つとして大きく取り上げられています。


介護に掛かる支出を抑えるには、

  • 高額療養費制度
  • 高額介護サービス費制度
などの公的サービスを活用することをおすすめします。

高額療養費制度は、掛かった医療費が上限を超えた場合、その分のお金が戻ってくる制度です。

高額介護サービス費制度はあまり知られていない制度ですが、介護保険を利用して支払った自己負担額が一定金額(要介護認定により異なる)を超えた場合、申請すればお金が戻ってくる制度です。

親の介護が必要となった時に、何も考えずに民間施設に入れてしまいますと介護破産になる可能性が高いでしょう。

介護破産を防ぐには、働ける人は働き続けて収入を確保しつつ、必要な介護費用は最小限に抑えることに限ります。

高額療養費制度や高額介護サービス費制度などの公的サービスは、ご自身が請求をしないと適用されないものが多いため、積極的に情報を集めることも大切です。

親のお金がない人でも破産しない!介護保険料の費用の実例は?

介護保険は、40歳以上の人に加入義務があります。


主に2種類の区分があり、

第1号被保険者第2号被保険者
65歳以上
40~65歳未満
(公的医療保険加入者)
65歳以上の第1号被保険者の場合ですと、要介護状態になった理由問わず介護サービスを受けられます。

しかし、第2号被保険者の場合は、厚生労働省が定める特定疾病(16種類)が原因で要介護状態にならないとサービスは受けられません。

介護保険料は、第1号被保険者と第2号被保険者で計算・支払い方法も大きく変わってきます。
  • 第1号被保険者は自治体ごとに異なる
  • 第2号被保険者で働いている場合、標準報酬月額を使ってお給料から天引き
  • 第2号被保険者で国民健康保険の場合、上乗せして納付する
また、65歳以上の場合ですと年金から介護保険料が天引きされるため、ご自身で納付するということはないようです。

このように、介護保険料は天引きされることが多いので納付忘れになることは少ないですが、国民健康保険の人は注意が必要です。

混乱状態にならないように!介護保険料を正しく計算しよう!

介護保険料は、第1号被保険者第2号被保険者で計算方法が変わってきます。


第1号被保険者の場合は、世帯状況や本人の所得によって金額が変わるので混乱しないようにしてください。


また、住んでいる自治体により金額が変わるため、引越しをすると介護保険料が変わる可能性があります。


第2号被保険者の場合は、働いているかどうかで保険料の計算方法が異なります。現役で働いている人は、お給料から天引きされますので給与明細を確認しましょう。


国民健康保険に加入している人は、第1号被保険者と同様に世帯状況や本人の所得で金額が変わります。

自己破産しても介護保険料免責にならない「非免責債権」とは?

介護にかかる費用を払いきれず、介護破産をしなくてはいけない人もいると思います。


自己破産をすると、免責許可決定を受けますが、

  • 税金(住民税など)
  • 社会保険料(国民健康保険や年金・介護保険など)
  • 養育費
  • 損害賠償責務(詐欺や暴力など)
  • その他、債権者一覧書に記載し忘れた責務
これら一部の債務は自己破産後も支払い義務が残るため、全てのお金が免責になるわけではありません。このことを非免責債権といいます。

つまり、自己破産をしても介護保険料は免責されないため、支払いをする義務があります。

自己破産は責務をなかったことにするものではなく、生活を新しく立て直すための手段であることを忘れないでください。

高齢者の親子・認知症の方の介護施設の選ぶポイントは?

高齢者や認知症の親の介護が難しく、介護施設を選ぶという人もいるでしょう。


ですが、介護施設にもいろんな種類があるので、何を基準にして選べばよいのか難しいですよね。


介護施設を検討するときに、やはりメインとなるのが有料老人ホームと特養なのではないでしょうか。


この2つの施設には、主にこのような違いがあります。


介護付
有料老人ホーム
特別養護老人ホーム
(特養)
運営母体民間地方公共団体
社会福祉法人
費用施設により異なる有料老人ホーム
よりは安い
入居対象者自立・要支援
要介護
要介護3以上

介護施設を選ぶときは、入りたい施設の条件に合っているかどうかを確認することが大切です。

介護施設も多種多様!親子で介護施設の相談を!

介護施設と一言で言いましても、

  • 介護付有料老人ホーム
  • 特別養護老人ホーム
    (特養)
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • ケアハウス
様々な施設があるため、親子でよく話し合って決めるべきです。

なかでもケアハウスは、比較的費用も少ない負担で利用できる福祉施設であり、要支援の高齢者が比較的少ないという特長があります。

初めから1つに絞るのではなく、いろんな情報を集めて見学や体験入居が出来れば積極的に活用しましょう。

入居をするのは子どもではなく親のため、親自身が入りたいと思える施設を見つけてあげることが大切です。

介護施設も介護福祉士不足?親子で介護施設のご予約は早めに!

介護難民という言葉を知っていますか。介護難民とは、介護が必要な状況であるにもかかわらず、介護施設や病院・自宅でも介護が受けられない人のことを言います。


介護を必要としている人に対して、施設の数や介護福祉士の人数が足りていないというわけです。


つまり、入りたいと思った施設を見つけても、タイミングを逃すと入居できなくなる可能性があるため、早めの行動が大切です。


特に費用が安い特養などは、待機者も多いと言われていますので、入れなかった場合の打開策も考えておくべきです。


また、新設の施設であれば入居者を新しく募集するため、入居申請の審査も通りやすいというメリットがあります。


お住まいの市区町村のホームページなどを細かくチェックして、情報収集を怠らないようにしましょう。

まとめ:地獄の介護破産にならないために、早めの相談をすべき!

介護破産にならないにはどうすれば良いのか、介護保険料や介護施設を選ぶときのポイントについてなどを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 将来介護が必要になるかもしれないことを考えて、親子であらかじめ話し合いをするべき
  • 介護保険は要介護認定により支給限度額が異なる
  • 介護保険は40歳になると強制加入となる
  • 介護保険は第1号被保険者と第2号被保険者の2つの区分がある
  • 自己破産しても、介護保険料は免責にならない
  • 介護施設は早めに決めないと、介護難民になる恐れがある
以上となります。

親の介護がいつ必要になるかわかりません。また、将来もしかしたらご自身も介護が必要になるかもしれません。

少子高齢化により、これから先多くの人が介護難民になる恐れがあるため、いまのうちに親子できちんと介護について話をしておきましょう。

また、介護保険のサービスは最大限活用して、介護に掛かる費用をできる限り抑えることが介護破産にならないための重要なポイントのため、よく理解しておきましょう。

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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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