更新日:2020/02/22
介護破産で地獄の親子共倒れに!家族崩壊を防ぐ介護保険の費用や施設の相談を!
親子の介護では、介護費用が払えずに親子共倒れの介護破産になりがちです。破産で介護地獄にならないために、介護保険の保険料・費用や施設の相談が必要です。高齢者や認知症の方に、親のお金がない場合も利用可の介護保険制度や介護福祉士について実例を用いながらまとめました。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 介護費用が足りず親子共倒れ!家族崩壊になる「介護破産」とは?
- 介護費用はどのくらいかかるのか
- 介護地獄にならないために!親子で介護破産の相談を!
- 介護破産に陥りやすい親子の特徴・実例とは?
- 介護保険の相談の速さの違いで親子共倒れの確率が変動!
- 子や親の仕事関係なく誰でも受けられる介護保険!
- 介護破産を防ぐ方法を紹介!
- 親のお金がない人でも破産しない!介護保険料の費用の実例は?
- 混乱状態にならないように!介護保険料を正しく計算しよう!
- 自己破産しても介護保険料免責にならない「非免責債権」とは?
- 高齢者の親子・認知症の方の介護施設の選ぶポイントは?
- 介護施設も多種多様!親子で介護施設の相談を!
- 介護施設も介護福祉士不足?親子で介護施設のご予約は早めに!
- まとめ:地獄の介護破産にならないために、早めの相談をすべき!
目次
介護費用が足りず親子共倒れ!家族崩壊になる「介護破産」とは?
少子高齢化が進む中、いつかは自分も親の介護をしなくてはいけないのかと不安を感じる人もいると思います。
24時間付きっきりで介護をしなくてはいけなくなった場合、会社を辞めなくてはいけないのか、介護費用は十分にまかなえるのかなど不安はたくさんありますよね。
日本では、国民の4人に1人が65歳以上の高齢者であり、要介護者の増加も2025年には667万人になると予想されています。
核家族化が進む中、もし親の介護が必要となった場合、働き盛りの40~50代男女の3割が主な介護者になる可能性があることから、介護破産になる可能性が大いに考えられるのです。
今回、この記事では、
- 介護地獄にならないためにはどうすれば良い?
- 介護破産を防ぐ方法
- 介護保険料の費用の実例について
- 介護施設の選ぶポイント
介護費用はどのくらいかかるのか
介護費用は、認知症や要介護度がどれくらいかによっても変わってきます。
在宅介護の場合
介護度 | 月にかかる費用平均 |
---|---|
要介護度1 | 3.3万円/月 |
要介護度2 | 4.4万円/月 |
要介護度3 | 5.9万円/月 |
要介護度4 | 5.9万円/月 |
要介護度5 | 7.5万円/月 |
全体(要介護度1~5)の平均費用は、1ヶ月あたり5万円程度になります。
介護施設の場合
介護施設は大きく分けると2つあり、
- 公的施設…約5~15万円
- 民間施設…約15~30万円
介護地獄にならないために!親子で介護破産の相談を!
介護地獄にならないために、最も大切だと言われているのが親子間で事前に話し合いをしておくことです。
介護が必要になってからでは遅いので、日頃からしっかりとコミュニケーションを取っておきましょう。
ここでは、
- 介護破産に陥りやすい親子の特徴・実例
- 介護保険の相談の速さの違いで親子共倒れの確率が変動する
- 子や親の仕事関係なく誰でも受けられる介護保険とは?
介護破産に陥りやすい親子の特徴・実例とは?
介護破産しやすい親子には特徴があると言われています。
その特徴とは、
- 入居直前まで、施設の見学(情報収集)をしていない
- どういった介護を希望しているのか、親と話し合っていない
介護保険の相談の速さの違いで親子共倒れの確率が変動!
介護保険は、主に、
- 居宅サービス
- 施設サービス
- 地域密着型サービス
段階 | 支給限度額 |
---|---|
要支援1 | 50,320円 |
要支援2 | 105,310円 |
要介護1 | 167,650円 |
要介護2 | 197,050円 |
要介護3 | 270,480円 |
要介護4 | 309,380円 |
要介護5 | 362,170円 |
親の介護が必要となったときに、早く相談するかしないかで親子・老老共倒れの確率も大きく変わることがわかります。
なお、要介護認定については、厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」に詳しく書かれています。
子や親の仕事関係なく誰でも受けられる介護保険!
在宅介護を経験した人の5割以上が、精神的な負担や時間の拘束に対する負担、肉体的な負担を感じています。
介護保険は、子や親の仕事関係なく40歳になると加入が義務付けられています。要介護認定により支給限度額は異なりますが、介護が必要な人であれば誰でも受けられるものですので、積極的に活用したいものです。
在宅介護は介護をしている人の負担が大きく、追い詰められていくケースが多いため、介護保険が必要であれば早期に決断したほうが良いでしょう。
老々介護や肉体的、精神的疲労で老老共倒れになる前に、早めに相談することをおすすめします。
介護破産を防ぐ方法を紹介!
親の介護が原因で破産してしまう介護破産は、社会問題の1つとして大きく取り上げられています。
介護に掛かる支出を抑えるには、
- 高額療養費制度
- 高額介護サービス費制度
親のお金がない人でも破産しない!介護保険料の費用の実例は?
介護保険は、40歳以上の人に加入義務があります。
第1号被保険者 | 第2号被保険者 |
---|---|
65歳以上 | 40~65歳未満 (公的医療保険加入者) |
- 第1号被保険者は自治体ごとに異なる
- 第2号被保険者で働いている場合、標準報酬月額を使ってお給料から天引き
- 第2号被保険者で国民健康保険の場合、上乗せして納付する
混乱状態にならないように!介護保険料を正しく計算しよう!
介護保険料は、第1号被保険者と第2号被保険者で計算方法が変わってきます。
第1号被保険者の場合は、世帯状況や本人の所得によって金額が変わるので混乱しないようにしてください。
また、住んでいる自治体により金額が変わるため、引越しをすると介護保険料が変わる可能性があります。
第2号被保険者の場合は、働いているかどうかで保険料の計算方法が異なります。現役で働いている人は、お給料から天引きされますので給与明細を確認しましょう。
国民健康保険に加入している人は、第1号被保険者と同様に世帯状況や本人の所得で金額が変わります。
自己破産しても介護保険料免責にならない「非免責債権」とは?
介護にかかる費用を払いきれず、介護破産をしなくてはいけない人もいると思います。
自己破産をすると、免責許可決定を受けますが、
- 税金(住民税など)
- 社会保険料(国民健康保険や年金・介護保険など)
- 養育費
- 損害賠償責務(詐欺や暴力など)
- その他、債権者一覧書に記載し忘れた責務
高齢者の親子・認知症の方の介護施設の選ぶポイントは?
高齢者や認知症の親の介護が難しく、介護施設を選ぶという人もいるでしょう。
ですが、介護施設にもいろんな種類があるので、何を基準にして選べばよいのか難しいですよね。
介護施設を検討するときに、やはりメインとなるのが有料老人ホームと特養なのではないでしょうか。
この2つの施設には、主にこのような違いがあります。
介護付 有料老人ホーム | 特別養護老人ホーム (特養) | |
---|---|---|
運営母体 | 民間 | 地方公共団体 社会福祉法人 |
費用 | 施設により異なる | 有料老人ホーム よりは安い |
入居対象者 | 自立・要支援 要介護 | 要介護3以上 |
介護施設を選ぶときは、入りたい施設の条件に合っているかどうかを確認することが大切です。
介護施設も多種多様!親子で介護施設の相談を!
介護施設と一言で言いましても、
- 介護付有料老人ホーム
- 特別養護老人ホーム
(特養) - サービス付き高齢者向け住宅
- ケアハウス
介護施設も介護福祉士不足?親子で介護施設のご予約は早めに!
介護難民という言葉を知っていますか。介護難民とは、介護が必要な状況であるにもかかわらず、介護施設や病院・自宅でも介護が受けられない人のことを言います。
介護を必要としている人に対して、施設の数や介護福祉士の人数が足りていないというわけです。
つまり、入りたいと思った施設を見つけても、タイミングを逃すと入居できなくなる可能性があるため、早めの行動が大切です。
特に費用が安い特養などは、待機者も多いと言われていますので、入れなかった場合の打開策も考えておくべきです。
また、新設の施設であれば入居者を新しく募集するため、入居申請の審査も通りやすいというメリットがあります。
お住まいの市区町村のホームページなどを細かくチェックして、情報収集を怠らないようにしましょう。
まとめ:地獄の介護破産にならないために、早めの相談をすべき!
介護破産にならないにはどうすれば良いのか、介護保険料や介護施設を選ぶときのポイントについてなどを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 将来介護が必要になるかもしれないことを考えて、親子であらかじめ話し合いをするべき
- 介護保険は要介護認定により支給限度額が異なる
- 介護保険は40歳になると強制加入となる
- 介護保険は第1号被保険者と第2号被保険者の2つの区分がある
- 自己破産しても、介護保険料は免責にならない
- 介護施設は早めに決めないと、介護難民になる恐れがある