1日生まれと2日生まれ。1日違いで天引き時期が異なる介護保険料

介護保険は高齢化社会を支える保険制度です。サラリーマンの場合は、対象の年齢になると介護保険料が給与から天引きされます。しかし、一般的な年齢計算と法律による年齢計算とでは考え方が違い、1日生まれと2日生まれの1日違いで対象月が異なってくるので注意が必要です。

1日生まれの人が介護保険料を給与天引きされる時期とは

介護保険の被保険者となるのは「満40歳に達したとき」となっています。ただし、ここで注意したいのはいつの時点で満40歳になるのかということです。社会保険では誕生日の前日がそれに当たります。


ですから、誕生日が1日生まれの人は前月の最終日をもって満40際に達したときと見なされます。

1日生まれの介護保険料給与天引き開始時期

例えば1月1日が誕生日の人は「年齢計算に関する法律」によって12月31日が介護保険の被保険者となるために、12月から介護保険料が発生します。


ただし、毎月の保険料は翌月控除されることになります。つまり、1月1日生まれの人は1月に支給される給与から介護保険料が天引きされる事になります。

1日生まれの介護保険料給与天引き中止時期

では、介護保険料はいつまで支払わなければならないのでしょうか。介護保険料は「満65歳に達したとき」から徴収が無くなります。


年齢計算は変わらないので、介護保険料給与天引き開始と同じく1月1日生まれの人は1月に支給される給与から介護保険料の天引きが無くなります。

1日生まれの人は2日生まれの人よりも1ヶ月早く天引きが始まり、1ヶ月早く天引きが終わるということです。

賞与は給与と違う、1日生まれの人の介護保険料の天引き

給与と賞与では介護保険料の控除日が異なるということをご存じでしょうか。賞与の場合も給与と同じように支払われる賞与から介護保険料が天引きされます。


しかし、注意したいのは給与と賞与では介護保険料の徴収日が異なるということです。給与の場合は原則として翌月支給の給与から介護保険料が天引きされますが、賞与の場合は支払い当月が介護保険料天引きの対象となります。

1月1日生まれ人の賞与からの天引きの例

例えば、12月が賞与の支給月で1月1日に40歳になる人の場合、「年齢計算に関する法律」では生まれ月の1月の前月である12月で満40歳と計算されるために12月の賞与から介護保険料が天引きされます。


同じく1月1日に65歳になる人の場合は、12月で満65歳と計算されるために12月の賞与から介護保険料が天引きされません。

1月2日生まれ人の賞与からの天引きの例

一方、12月が賞与の支給月で1月2日に満40歳になる人は、1月1日生まれの人とはたった1日違いですが「年齢計算に関する法律」では12月31日はまだ39歳ですから12月の賞与から介護保険料が天引きされません。

また、1月2日に65歳になる人は12月はまだ64歳なので12月の賞与から介護保険料が天引きされます。

1日生まれの人が退職する時に複雑になる介護保険料の天引き

サラリーマンが退職する時はほとんどの場合月末付で退職します。賞与をもらってから退職する人も多いでしょう。


1日生まれの人が満40歳になる前月に退職する時は介護保険料の天引きが複雑になるので注意が必要です。どれが天引きになりどれが天引きにならないかしっかりと把握することが大切です。



1日生まれの人が40歳の誕生日前日に退職

例えば8月1日に生まれた人が7月の賞与をもらって満40歳になる前日の7月31日に退職した場合は介護保険料の天引きはあるのでしょうか。この場合は7月に介護保険の被保険者になりますが、介護保険料の天引きは翌月になるので7月の給与からは天引きされません。

しかし、賞与は当月が天引きの対象になるので、賞与からは介護保険料が天引きされます。

介護保険料が天引きできないケースもある

上記のような例では介護保険料を天引きできないケースもあります。例えば休日出勤や時間外勤務の手当を月末で締めて翌月に支払う場合です。


1日生まれの人は8月の給与から介護保険料が天引きされます。7月の残業代は退職後の8月に給与として支払われますが、その金額が介護保険料を下回ると回収できなくなくなるケースが発生します。

65歳以上も支払い続ける介護保険料

65歳以上になると、今度は自分が介護認定を受ける「介護保険の第1号被保険者」となります。だからといって介護保険料を支払わなくても良いというわけではありません。


介護保険料は一生払い続けます。ただし、介護保険料の金額は住んでいる場所によって異なり、市区町村によって介護保険料の額が異なります。

65歳以上は年金から介護保険料が天引き

年金を年間18万円以上受給している場合は年金から介護保険料が天引きされます。ただし、年金からの天引きが始まるのは65歳になった年度の翌年度からになります。


また、生まれ月によって開始月はことなります。もしも年金からの天引きがない場合は納付書や口座振替などで納付しなければなりません。

介護保険料が免除される場合とは

介護保険料は原則として免除されることはありませんが、例外があります。外国へ転居した場合、身体障害者療養施設などの介護保険適用除外施設に入所した場合、在留資格1年未満の短期滞在の外国人は介護保険適用除外の届出を行えば介護保険料が免除されます。また、市町村によって基準は異なりますが保険料の徴収猶予や減免措置があります。

まとめ

本格的な高齢化社会を迎えお互いに支え合い助け合っていかなければならない時代になってきました。介護保険はそんな日本にとって無くてはならない制度です。


日本に生まれて日本で生活する人なら誰でも40歳以上になれば保険料を納付する義務があり、65歳以上で受ける権利があります。安心して生活するためにも介護保険についてよく理解して活用していくことが大切です。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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