介護保険で防水シーツは購入できる?防水シーツの有用性とは

2000年に施行された介護保険法により、高齢者は様々な介護保険サービスを受けることができます。
その中にある「特定福祉用具販売」という制度を利用して、介護に必要な防水シーツを購入することができるのか、また、防水シーツはどのように役立つのかまとめました。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

介護保険の特定福祉用具販売で防水シーツを購入することはできるのか

介護保険制度には「福祉用具貸与」という福祉用具をレンタルできる制度と、「特定福祉用具販売」という、特定の福祉用品を購入することができる制度があります。


 この、特定福祉用具販売制度は、介護保険制度により指定された、衛生面や心理的にレンタルしにくい特定の福祉用品を、購入することができる制度です。

介護保険の特定福祉用具とは何か

介護保険の特定福祉用具販売の制度に指定された特定の福祉用具とは、貸与に衛生面などの理由から貸与になじまない福祉用具です。


 具体的には、腰掛け便座や尿器などの、排泄に使用される用具や、入浴補助用品や簡易浴槽など、入浴に使用される用具を、介護保険を利用して購入することができます。

防水シーツは介護保険の特定福祉用品なのか

防水シーツは介護保険制度に定められた特定福祉用品ではありません。よって利用者が防水シーツを購入、使用する場合は、介護保険制度の適用外となり、全額自己負担となってしまいます。


 主に失禁などによる寝具の汚れを防ぐ防水シーツは一見排泄にかかわっていそうなので、介護保険に適応されていてもおかしくないと思うのですが…。



介護保険適応外でも防水シーツは準備しておいたほうがいい

残念ながら介護保険制度に適応されない防水シーツですが、それでもなるべく用意しておいたほうが良いのではないでしょうか。介護には結構お金がかかります。


それゆえなるべく、少しでも費用を抑えたいというのが人情ではありますが、やはり防水シーツは介護には欠かせない用品だといえると考えます。

介護者の負担を減らせます

介護保険適用外だからといって、防水シーツを使用しないで寝床などを汚してしまった場合の介護者の負担はとても大きなものです。 


多くの布団やマットレスなどの寝具は、濡らしてしまっても洗うことができないからです。その負担を軽減するためにも防水シーツを使用したほうが良いでしょう。

食事の食べこぼしにも

体の不自由な利用者は、寝床の上で食事を取ることも少なくないでしょう。そして、つい食べ物や飲み物をこぼしてしまうということも多いのではないでしょうか。 


そんなときも、寝床に防水シーツが敷いてあれば、慌てることはありません。下の寝具を汚すことはなく、防水シーツのみを処理すればよいのです。

介護保険でレンタルした用具を防水シーツで保護しましょう

介護保険制度には「福祉用具貸与」という制度があり、日常生活の補助に必要な福祉用品を介護保険を利用してレンタルすることができます。


この制度を利用して、車椅子や歩行補助用のつえなどを借りることができます。布団に横になった状態から起き上がるのが困難な場合など、ベッドや、床ずれ防止用具をレンタルすることも多くあるでしょう。

介護保険で借りた寝具を汚してしまった!

介護に使用する電動ベッドの場合、専用のマットレスを使うことになり、これも一緒にレンタルすることが多いのではないでしょうか。ベッドに使用するマットレスは、汚してしまっても洗うことができません。


 万が一防水シーツを使用せずに、介護保険でレンタルしたこれらの寝具を汚してしまった場合、利用者に負担金が発生する場合があります。

防水シーツを敷いておけば安心です

もしも利用者が寝具を濡らしてしまうことがあっても、防水シーツを敷いておけば、直接マットレスなどの介護用品を汚すことはありません。


 介護保険が適応されないのは残念ですが、介護保険でレンタルした用具を汚してしまって負担金を支払わなければならなくなるよりは、はるかに負担は軽くなるのではないでしょうか。

防水シーツのにはどんなものがあるのか

防水シーツには、使い捨てのものと、洗って繰り返し使えるものがあります。使い捨てタイプの防水シーツは、手軽に使用でき、汚れても捨てるだけなので介護の負担が軽くなります。


欠点は、ランニングコストがかさむことです。繰り返し使えるタイプの防水シーツは、経済的ですが洗濯の手間がかかります。

防水タイプか、撥水タイプか

繰り返し洗って使う防水シーツには、様々な素材や特徴があります。防水タイプと呼ばれるものはシーツの裏面がフィルム加工されており、まさに防水機能に重点を置いています。


撥水タイプは、シーツの表面が撥水加工されており、通気性が良いのが特徴ですが、圧力などによって水分が浸透してしまうため、水分量が多い場合には向きません。

どんな形状の防水シーツを選ぶか

繰り返し洗って使う防水シーツには、大きく分けて3つの形状があり、それぞれ用途によって使い分けます。一部分だけを覆うタイプは、小さいので洗濯がしやすいです。


水分量が少ないときに使います。表面全面を覆うタイプは、部分タイプよりカバー範囲が広いため、水分量が多いときに使用します。側面まですっぽり覆うタイプは、防水機能はもっとも優れていますが、洗濯がしにくいです。

まとめ

介護保険制度の、特定福祉用具には適応されていない、購入は全額負担の防水シーツですが、備えておくと安心、便利です。寝具を汚さない、ということは介護者の負担を減らし、心の余裕を生みます。介護を受ける人の心理的な負担も減らしてくれることでしょう。


 また、レンタルした寝具を汚して負担金を支払わなければならなくなるという事態も予防してくれます。ぜひ、それぞれの目的にあった防水シーツを選んでいただきたいと思います。

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