介護保険で利用できる3つのサービス!『居宅』『施設』『地域密着』

介護保険で利用できる数多くの介護サービスは、『居宅サービス』『施設サービス』『地域密着型サービス』に分類することができます。今回は介護保険で利用できる『居宅サービス』を中心に、『施設サービス』『地域密着型サービス』について、理解できるように説明しています。

介護保険で利用できる居宅サービスについて解説

介護保険の保険給付として、その費用が支払われる「居宅サービス」は下記の通りです。


  • 訪問介護(ホームヘルプサービス)
  • 訪問入浴介護
  • 訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • 居宅療養管理指導
  • 通所介護(デイサービス)
  • 通所リハビリテーション(デイケア)
  • 短期入所生活介護  (特養ショートステイ)
  • 短期入所療養介護  (老健ショートステイ)
  • 特定施設入所者生活介護
  • 福祉用具貸与
  • 特定福祉用具販売(福祉用具購入)
  • 住宅改修(リフォーム)

  • 居宅介護支援事業(ケアマネージャー)


以上の14種類があります。


詳しくは後の章にて説明いたします。 



介護保険には3種類の利用できるサービスがある

市区町村より介護認定を受けた方々が、利用できる介護サービスには、大きく分けて3つの種類があります。


  • 居宅サービス
  • 施設サービス
  • 地域密着型サービス

要支援者の方々の施設サービス利用については、限定的になりますので、すべての施設を利用できるわけではありません。



介護保険の居宅サービスの具体的内容

3種類のサービスのうち介護保険の「居宅サービス」について、説明させていただきます。


介護保険の居宅サービスとは・・・


簡単にいうと、要介護の認定をうけた居宅生活の介護保険被保険者が、居宅のまま利用可能な介護保険での介護サービスのことです。


尚、要介護の認定をうけた被保険者の生活場所が、自宅以外であっても軽費老人ホームや有料老人ホームの居室など、介護保険で居宅とみなされる場合は、そこでのサービスは「居宅サービス」と位置づけられています。 


介護保険の居宅サービスを大別すると・・・


  • 訪問サービス(居宅に訪問して提供するサービス)
  • 通所サービス(居宅から施設へ通って提供するサービス)
  • 短期入所サービス(短期間の施設に入所するサービス)
  • その他のサービス(上記以外の居宅サービス)

となります。




訪問介護(ホームヘルプサービス)

介護保険での訪問介護の定義


介護福祉士や訪問介護員が、居宅場所に訪問して提供される入浴、排泄、食事、掃除、洗濯、買い物、外出援助等の日常生活を送るうえで必要となる介護サービスをいいます。


ただし、「夜間対応型訪問介護」にあたるものを除きます。

訪問入浴介護

介護保険での訪問介護の定義


看護師と介護職員が巡回入浴車で居宅場所を訪問して、持参した浴槽によって行われる入浴サービスをいいます。


自宅や通所介護などで、介助があっても入浴することができない重度な介護認定者が、看護師が血圧や体温、脈拍などの体調確認を行い、寝た状態であっても浴槽に運び込まれて、体を洗ってもらうことができます。

訪問介護

介護保険での訪問看護の定義


看護師、准看護師、保健師、理学療法士及び作業療法士が、居宅を訪問して療養にかかわる世話、または必要な医療処置の補助、援助を行う介護サービスをいいます。


看護の内容としては、病状観察、脈拍や血圧測定、食事の援助、排泄の援助、入浴の援助などです。 

また、医療処置としては、注射、点滴、褥瘡処置の実施や服薬管理、検査補助などが行われます。


介護保険では、主治医が、利用者の病状が安定しており、訪問看護が必要だと認めた場合に限ります。

訪問リハビリテーション

介護保険での訪問リハビリテーションの定義


理学療法士、作業療法士、言語聴覚士という専門職が、居宅場所を訪問して行われる心身の機能の維持回復、日常生活の自立を助けることを目的とするリハビリテーションを提供することをいいます。


介護保険では、主治医が利用者の病状が安定しており、訪問リハビリの利用が必要だと認めた場合に限ります。

居宅療養管理指導

介護保険での居宅療養管理指導の定義


医師、歯科医師、薬剤師、歯科衛生士などの医療に従事する人が、介護認定者の居宅を訪問して、直接療養上の管理及び指導などの提供をおこなうことをいいます。 


通所介護(デイサービス)

介護保険での通所介護(デイサービス)の定義


老人通所介護事業所(デイサービスセンター)などに通い、入浴、排泄、食事などの介護、生活相談やそれに関する助言、健康状態の確認など、日常生活を送るうえで必要となるサービス及び機能訓練をおこなう介護サービスを提供することをいいます。


閉じこもりがちな高齢者へ外出機会を提供することで、身体的及び精神的な安定が図られるだけでなく、家族を介護から解放できるという効果もあります。


通所リハビリテーション(デイケア)

介護保険での通所リハビリテーション(デイケア)の定義


介護老人保健施設、病院や診療所へ通い、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士という専門職が医療的なケアを中心に、心身機能の維持回復など日常生活の自立を助けることを目的として、りハビリを提供する介護サービスをいいます。


ただし、主治医が、利用者の病状が安定しており、サービスの利用が必要だと認めた場合に限ります。

短期入所生活介護(ショートステイ)

介護保険での短期入所生活介護(ショートステイ)の定義


介護をする家族などが、なんらかの理由で介護を行なえない場合、特別養護老人ホームなどの施設で短期間(1日~30日間)入所させて、入浴、排泄、食事などの介護のほか、日常生活を送るうえで必要となるサービスや機能訓練を提供する介護サービスをいいます。


病気で体調を崩した時や冠婚葬祭、出張などで何日か家を空ける必要がある時、心身の休養を取りたい時などに利用されるケースが多いようです。

短期入所療養介護(ショートステイ)

介護保険での短期入所療養介護(ショートステイ)の定義


介護老人保健施設などの施設で短期間(1日~30日間)の入所により、看護、医学的な管理の必要となる介護や機能訓練、そのほかに必要となる医療、日常生活上のサービスを提供する介護サービスをいいます。


短期入所生活介護と似ていますが、 医療としての側面が強くリハビリなどが行われます。

特定施設入所者生活介護

介護保険での特定施設入所者生活介護の定義


有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホームに入居している介護認定を受けた入居者に対して、その施設が提供する入浴、排泄、食事等の介護、洗濯、掃除等の家事、生活等に関する相談及び助言、日常生活を送るうえで必要となる介護サービスをいいます。


外部サービス利用型は、利用者の安否の確認、利用者の生活相談等といった基本サービスは、特定施設の職員により行われ、入浴、排せつ、食事等の介護その他日常生活上の世話は外部の指定居宅サービス事業者に委託して行われます。

福祉用具貸与

介護保険での福祉用具貸与の定義


介護認定をうけた居宅者の身体の状況や希望、環境をふまえたうえで、適切な福祉用具を選定するための援助、その取付けや調整などを行い、福祉用具を貸与する介護サービスをいいます。


福祉用具貸与には下記のようなものがあります。


(1).  車いす

(2).  車いす付属品

(3).  特殊寝台

(4).  特殊寝台付属品

(5).  床ずれ予防用具

(6).  体位変換器

(7).  手すり

(8).  スロープ

(9).  歩行器

(10).  歩行補助つえ

(11).  認知症老人徘徊感知機器

(12).  移動用リフト(つり具の部分を除く)

(13).  自動排泄処理装置


介護保険での特定福祉用具販売の定義 


福祉用具のうち入浴や排泄の際に用いられるなど、貸与にはなじまないものを販売することをいいます。


具体的には下記の5品目です。


(1). 腰掛便座

(2). 自動排泄処理装置の交換可能部品

(3). 入浴補助用具

(4). 簡易浴槽

(5). 移動用リフトのつり具の部分


住宅改修(リフォーム)

介護保険での住宅改修(リフォーム)の定義 


要介護認定者の居宅において、自立した日常生活が送れるように、介護保険で認められた部分の住宅改修(リフォーム)工事のことです。


下記の住宅改修工事と認められているもので、介護保険から住宅改修費が支給されます。


(1).  手すりの取り付け

(2).  段差の解消

(3).  床材の変更

(4).  引き戸などの取替え

(5).  洋式便器などへ取替え


これ以外の改修を行う場合は、介護保険外のサービスとなります。

居宅介護支援事業(ケアマネージャー)

介護保険での居宅介護支援事業(ケアマネージャー)の定義

 

居宅で生活する要介護認定者が「居宅サービス」を利用する際、依頼を受けて心身の状況、おかれている環境、本人や家族の希望などを考慮したうえで、利用するサービスの種類や内容などの計画を立案し、その計画に基づいてサービスが提供されるように、事業者などと連絡・調整を行うサービスのことをいいます。 


上記の業務にあたるのが、居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員(ケアマネージャー)です。


介護保険の施設サービスの種類と内容

介護保険の給付として、その費用が支払われる「施設サービス」とは、次の3つのサービスをいいます。


○ 介護老人福祉施設

別名、特別養護老人ホームとも言われ、略して「特養」ともよばれる場合もあります。


○ 介護老人保健施設

略して「老健」とよばれる場合もあります。


○ 介護療養型医療施設

略して「療養型」とよばれる場合もあります。


特別養護老人ホームでは主に食事・排泄・入浴などの介護が提供されるのに対して、介護老人保健施設や介護療養型医療施設では、医学管理下における介護やリハビリ、療養上の管理や看護などのサービスも提供されています。




では、それぞれに次の章で内容を説明していこうと思います。



介護老人福祉施設

介護保険での介護老人福祉施設の定義


特別養護老人ホーム(入所定員が30人以上であるものに限ります)であって、要介護3以上の介護認定者を長期間受け入れ、計画に基づいて施設が提供する入浴、排泄、食事、清掃などの介護、日常生活上のサービス、機能訓練、健康管理及び療養上のサービスを提供することを目的としている施設です。


介護老人保険施設

介護保険での介護老人保健施設の定義

症状が安定期にあって、要介護1以上の介護認定者が必要とする場合に限り、一定期間受け入れ、計画に基づいて施設が提供する医学的な管理のもとで、看護、介護、機能訓練、日常生活上のサービスを提供することを目的している施設です。


介護老人福祉施設と違い、医療的なケアの側面が強く、在宅復帰を目指す施設となっており、一定期間(3ヵ月~6ヵ月程度を目安に)入所の受け入れがされているようです。

もちろん、状況等を考慮して長期間入所される場合もあります。



介護療養型医療施設

介護保険での介護療養型医療施設の定義

症状が安定期にあって、要介護1以上の介護認定者が、引き続き療養を必要とする場合に限り、療養病床などのある病院または診療所で、計画に基づいて療養上の管理、医学的な管理の必要となる看護や介護、機能訓練、そのほかの必要な医療を提供することを目的とした施設です。



介護保険の地域密着型サービス

介護保険での地域密着型サービスとは・・・


厚生労働省では介護保険給付として、その費用が支払われる「地域密着型サービス」とは、次の10のサービスとしています。


  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 地域密着型通所介護
  • 療養通所介護 
  • 認知症対応型通所介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型共同生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)


「地域密着型サービス」を利用できるのは、原則としてサービスを提供する事業者のある市町村に住む人に限られます(つまり、隣の市町村にある事業所のサービスは利用できないのです)。




種類が多いので、ここでは下記の3つに分類しておきます。


○ 訪問・通所型サービス 

○ 認知症対応型サービス 

○ 施設・特定施設型サービス 



訪問・通所型サービス

地域密着型の訪問・通所型サービスとは・・・


地域密着型の訪問型

介護認定者の居宅を訪問し、買い物や掃除などの生活支援、食事や排泄などの介護、健康管理や衛生管理指導などの看護を提供しています。


地域密着型の通所型

通所施設に通い、可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、居宅にこもりきりの介護認定者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを提供しています。


なお複数の居宅サービスや地域密着型サービスを組み合わせて提供するサービスは、「複合型サービス」と呼ばれています。


認知症対応型サービス

地域密着型の認知症対応型サービスとは・・・


居宅へ訪問したり、施設へ通ったり、グループホーム内に入居している、認知症の介護認定者に対して、入浴、食事、排泄などの日常生活上の支援、買い物や掃除などの生活支援、認知症ケアなどを提供するサービスです。

施設・特定施設型サービス

地域密着型の認知症対応型サービスとは・・・


特別養護老人ホームや有料老人ホームに入居する介護認定者に、買い物や掃除などの生活支援、食事や排泄などの介護、リハビリ・看護・入浴などを提供するサービスです。

まとめ

介護保険で利用できるサービスが、これほど多く用意してあることをご存知でしたか?


特に『居宅サービス』に分類されるサービスが多いのは、介護保険制度に費やす金額が上昇しており、今後2025年の高齢者増加も含めて国、都道府県、市区町村が協力して住み慣れた地域で、在宅生活が可能となるような施策を実施しているからです。


介護保険で利用できるサービスをしっかりと理解した上で、介護支援専門員と話し合い、必要に応じて色々な種類のサービスを上手に使って下さい。


この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

ランキング