共済の医療保障は生命保険会社の医療保険とどう違うの?詳細解説!

共済の商品の一つである医療共済は、保険会社の医療保険とは異なり毎月支払う掛金が安い上に、およそ18歳~60歳までは年齢が上がっても掛金は一定です。また、保障内容自体は医療保険とあまり変わりがありません。ただし、医療共済は高齢になると保障額が減少していきます。

一般の医療保険より共済に加入する方がいいの?

共済の商品は掛金が一定で安く、コスパが良いと世間では言われています。人気が高いからか共済のCMはテレビでよく流れるし、共済についてのチラシも新聞の折り込みに入っています。

しかし、共済とはそもそも何なのか?いまいち良くわからないという方が多いと思います。


また、医療保険に関心のある方は、共済の医療保障(医療共済)と生命保険会社の医療保険との違いにも興味があることでしょう。 


そこで今回は、共済とその医療保障(医療共済)について説明していきます。


この記事を読めば、共済とその医療保障について基本的な知識を得ることができ、ご自分に合う共済商品を見つける良い参考資料になることでしょう。




共済に加入するメリット!一般の医療保険と比較してみよう

共済とは、ある事業に賛同した方が組合員として、互いにお金を出し合い事業を行うことを意味します。

この共済事業を行う組織が、都道府県民共済、全国労働者共済生活協同組合、生活協同組合(CO-OP)、農業協同組合(JA)等と呼ばれる団体です。共済の各保障は、組合員が集まった組織である共済団体が取り扱う「商品」です。


共済の医療保障(医療共済)は告知審査の基準がさほど厳しくなく、加入しやすいといわれています。一方、保険会社が扱う医療保険には引受基準緩和型という持病があっても加入できる医療保険もありますが、保険料が高くなってしまうデメリットもあります。


こちらでは医療保険と比較しながら共済に加入するメリットを取り上げます。

共済は安い掛け金で保障が受けられる

医療共済の掛金は毎月2,000円前後、一方、医療保険の保険料はかなり幅があり毎月900円~10,000円前後となります。

ただし、医療共済は年齢が高くなると掛け金は変わりませんが、保障額が次第に減少していきます。医療共済と生命保険会社の医療保険について、その保険料(掛金)や保障内容を比較すると下表のとおりです。


商品基本的な保障毎月の費用特約
医療共済入院保障(日額):5,000円~10,000円前後基本的に年齢関係なく2,000円前後少ない
医療保険入院給付金(日額):5,000円~10,000円前後
加入年齢によって900円~10,000円前後 

※終身医療保険なら加入時の支払保険料のまま一生涯保障
豊富

共済の掛け金は年齢に関係なく一律・保障も一律である

共済は営利を目的としていないため、毎月支払う共済掛金(保険料)は安い上に、およそ18歳~60歳までは年齢が上がっても掛金は一定です。保障内容も広く、趣向を凝らしたコースやプランを用意している共済団体もあります。

コースやプランについて、四大共済と言われる「都道府県民共済」、「こくみん共済」、「コープ共済」、「JA共済」を比較してみます。下表をご覧ください。


共済団体掛金(毎月) 保障期間割戻率割戻金
(年間) 
入院保障
(日額)
通院保障
(日額)
手術
都道府県民共済入院保障2型2,000円
18~65歳31.92%
(2016年度全国平均値)
7,660円(2016年度全国平均値) 10,000円 
病気:124日まで保障 
事故:184日まで保障 
※60~65歳:7,500円 
事故:1,500円90日まで保障(事故日から180日以内) 2.5万円・5万円・10万円※60~65歳:1万円・2万円・4万円 
こくみん共済(全労済)医療安心タイプ
 2,300円
0~60歳21.7%(2016年度) 
6,000円(2016年度) 6,000円 
180日まで保障 
事故:2,000円(90日まで保障) 6万円
コープ共済たすけあい医療コース
 2,000円
0~65歳20.1%(2016年度) 
4,829円(2016年度)  5,000円 
184日まで保障 
事故:1,500円90日まで保障(事故日から180日以内) 2万円・4万円・8万円
JA共済1,457円
(20歳男生)
0~75歳
(プランにより異なる)
割戻金あり3,000円 
60日まで保障 
  —入院手術:6万円 
外来手術:1.5万円 

共済には剰余金が出た場合に割戻金が支給される

共済が扱う商品には「割戻金」制度があることが魅力です。この割戻金とは、保険を扱う共済団体の決算時において、剰余金が発生すると加入者へ戻されるお金のことです。

ただし、必ず剰余金が発生し加入者が受け取れるというわけではありません。割戻金については「受け取れたらお得だな。」程度の感覚で待つようにしましょう。

共済に加入する際の注意点とデメリットとは

加入者の掛金の負担が少なく、手厚い保障が受けられる共済の商品にもデメリットは存在します。

こちらでは、医療保険と比較しながら共済に加入するデメリットを取り上げます。

万が一破綻した場合、一般の医療保険には公的な保護があるが共済にはない

万が一、共済団体が破綻した場合には、残念ながら加入者を保護する制度がありません。一方、生命保険会社の場合は、加入者を破綻の影響から保護する仕組みを整備しており、それが「生命保険契約者保護機構」と呼ばれる法人組織で、国内で事業を行う生命保険会社の全てが当該法人に加入しています。

共済とは、掛金はそのままで保障のみが先細りしていき貯蓄が十分ではない人には向かない

医療共済は掛金が一定であることは強みといえますが、65歳以上になると医療共済では概ね「熟年入院型」と言われるプランに移行します。


こちらに移行した場合、掛金は変わりませんが、入院や手術の際に下りる共済金が一定の年齢を重ねるごとに、急激に減少し始めます。貯蓄が十分ではない高齢者の場合には向かない仕組みと言えます。

共済は若者の方が多く保険料を負担していることになり、それなら医療保険の方がいいことになる

医療共済は掛金が一定であることはメリットといえます。しかし、若い方からみれば、健康で病気をするリスクが少ない20代・30代と、病気のリスクが徐々に増してくる40代・50代以上と掛金が変わらないのは、「若い自分たちに余計な金銭的負担となっている。」というような不公平を感じることにもつながります。


そうであるならば、若い内に加入すれば毎月の支払う保険料がかなり安い定期医療保険や、20代・30代で加入すれば毎月の支払う保険料が比較的安い状態のまま、一生変更されることなく保障される終身医療保険に加入した方が良いということになります。

参考:老後が心配で終身型を選びたい場合、若いうちから共済を積極的に選ぶ理由はない

共済の医療保障はオーソドックスな保障内容は約束されています。医療保険のように保障内容を自分からあれこれ決めて、契約を締結するのが面倒と感じる方は共済で十分といえます。


また、深刻な持病もなければ傷病歴もない方が、万が一の病気やケガを考慮し、手ごろな医療保障を備えておきたい場合には、一応、共済だけに加入しておくことも良い方法と言えます。


しかし、医療共済の場合、前述したように高齢になると保障額が減少していきます。高齢になれば病気やケガのリスクも増しますので、若い方でも老後がどうなるかわからず終身型の医療保険を選びたい場合には、共済を積極的に選ぶ理由はありません。

まとめ

医療共済は、オーソドックスな保障内容でわかりやすく、掛金も年齢にかかわらず基本的に一定ですが、病気やケガのリスクが増す高齢者になった時の保障に不安があります。


この医療共済の特徴を十分に考慮して加入を判断しましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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