がん保険で膀胱癌は保障される?アフラックを例に解説します

がん保険とはがん治療にかかる費用や入院などの経済的負担を補うために加入する保険です。近年のがん保険では、一生涯保障の終身型が主流です。また悪性度が高い膀胱がんに関しては、痛みを伴わないので要注意です。それでは、今回は膀胱がんについて見ていきましょう。

膀胱がんについてはがん保険の内容を見直す必要がある



膀胱(ぼうこう)がんは膀胱の粘膜より発生する厄介な病気です。全国で年間約2万人の発症が確認されています。「自分は大丈夫。」と思う方々ほど注意が必要です。


なぜなら、男性の発生率は女性の約3倍と言われており、膀胱がんが男性に多い理由はいまだ解明されていないからです。


そのため、膀胱がんは男性でも女性でも、かかるリスクのあるがんとして認識しておくべきでしょう。


そこで今回は「膀胱がんの特徴と、がん保険の有用性」について、

  • 膀胱がんとはどんな病気か
  • がん保険の給付金が支払われない可能性
  • 保険会社の対応の違い

以上のことを中心に説明します。


この記事を読んでいただけたら、膀胱がんへ備える際のがん保険の選び方が分かります。ぜひ最後までご覧ください。

膀胱がんには要注意!がん保険の給付金が支払われない可能性がある

0期と診断されたがんに対して支払いが行われない場合もあります。


0期とは上皮内新生物、つまり「ステージ0のがん」のことで、がんが上皮細胞内にとどまって、基底膜以降の細胞組織などに到達していないものをいいます。


この0期というのは、ほとんどが初期であることから再発の可能性もなく、他の臓器への転移もまずあり得ません。


転移しやすい膀胱がんでも、初期の場合は粘膜内にある上皮内新生物と診断を受けるケースが多いので、診断内容を医師から詳しく聞くべきです。


がん保険の給付に際しては、がんの状態に合わせて支給額が決まるので、がん保険の契約時は給付条件が上皮内新生物と診断されても支払いが行われるか、をしっかり確かめなければなりません。



上皮内新生物と悪性新生物とは

がんの中でも大きく分けると「上皮内新生物」と「悪性新生物」に分かれます。


上皮内新生物とは、がんが上皮内に留まっており、基底膜以降の組織に浸潤していない状態のがんのことです。


治療を行えば転移や再発の可能性はほとんどなくなり、完治に近づけます。一般的な病名は、

  • 大腸の粘膜内がん
  • 乳腺の非浸潤性乳管がん
  • 膀胱や尿管などの乳頭状非浸潤がん
  • 子宮頚がん等の上皮内がん
  • 子宮頚部高度異形成

などがあります。


上皮内新生物は放置すると進行してしまい、悪性がんになる可能性はあります。しかし、手術などきちんとした治療を行えば、3年間の生存率はほぼ100%と報告され、ステージ診断では「0期」と言われています。


一方で悪性新生物とは、がんが進化し、基底膜をさらに進んで他の組織に浸潤している悪性腫瘍のことです。


リンパ液や血液にのってがん細胞が運ばれ、多臓器へ転移している可能性も考えられます。一般的な病名は

  • 肝臓がん
  • すい臓がん
  • 甲状腺がん
  • 悪性リンパ腫
  • 白血病

などの病名が多いです。


明らかに悪性新生物の方が、治療のためのまとまった費用が必要となります。がん保険では「0期のがん」と区別して考えるケースが多くなっています。

膀胱がん以外の上皮内新生物ができやすい部位は?

上皮内新生物は「上皮内がん」「上皮内腫瘍」とも呼ばれており、治療を行えば転移や再発の可能性はほとんどないと言われています。


上皮がんのできやすい部分は、主には大腸の粘膜や子宮頚部です。また、初期状態のがんで多いのが、肺・食道・すい臓・肝臓です。


全て内臓の上皮組織内に発生する可能があり、がんの種類によっては上皮内新生物の罹患率も違っています。


最も上皮内新生物罹患率が高いのは「子宮がん」で、割合は約44%ほどです。また日本人に多い「大腸がん」では約18%、「膀胱がん」は33%、「乳がん」で10%ほどになっています。

上皮内新生物では給付金が支払われないがん保険がある

がん治療へ備えるために加入する保険商品が「がん保険」です。がんに特化した商品なので、医療保険より保険料が安い(中には月払保険料が500円程度の商品もある)という特徴はあります。


ただし、がん保険といえど、どんな種類のがんでもサポートの対象になるわけではありません。この保障対象外となるおそれのあるがんが、前述した上皮内新生物なのです。


最近、上皮内新生物を保障対象とするがん保険は多くなりましたが、主に次のような商品の場合は注意も必要です。

  • かなり以前(例えば20年以上前等)に加入したがん保険
  • 保険料が非常に安いがん保険
契約しているがん保険がこの2つに該当する場合、一度約款等をチェックして、上皮内新生物も保障対象か確認してみましょう。

これからがん保険へ加入したい方々でも、上皮内新生物の治療サポートを受けたいなら、保障範囲を十分確認してから申し込みましょう。

膀胱がん(膀胱上皮内がん)は悪性度の高いがんである

「膀胱がん」は、尿路上皮ががん化することによって引き起こされ、大部分(90%以上)は尿路上皮がんという種類になります。


もっとも多くみられる症状は無症候性肉眼的血尿です。痛みが伴わないので、早期発見が難しいと言われています。


膀胱がんは、がんの根の深さをもとに、「表在性膀胱がん」と「浸潤性膀胱がん」の2つに分けることができます。


内視鏡検査で膀胱がんが発見されたら、概ね尿道から手術用内視鏡を挿入し、病巣部を電気メスで切除する方法がとられます。


しかし、内視鏡手術の特性上、膀胱壁の外側まで切除することは不可能です。またリンパ節の摘出もできません。


このように治療が難しく、放置すると浸潤がんに進行しやすいため、どうしても膀胱がんは悪性度の高くなる傾向があります。

表在性膀胱がんは完治できる

筋層非浸潤性がんともいいます。がんの根の深さは、粘膜からその下の粘膜下結合組織までです。


基本的には内視鏡によって腫瘍を切除(内視鏡治療:経尿道的膀胱腫瘍切除術、TURBT)することで十分に治療が可能です。


表面上で細胞に影響を及ぼしている表在性膀胱がんなら、この方法で十分に取り去ることができます。


進行度は比較的緩やかで、膀胱がんの約70%がこのタイプになります。ただし、再発を繰り返しやすいという特徴があります。

浸潤性膀胱がんは進行が早く、完治が困難

筋層浸潤性がんともいいます。がんの根が深い場所にある筋層まで達している場合のことをいいます。

ここには、血管やリンパ管が多くあり、転移の危険性が高まります。最悪、膀胱全摘出のリスクもあります。

膀胱がんが転移しやすい臓器としては、リンパ節、肺、骨、肝臓などがあります。


基本的には、画像診断やTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)による確定診断により、治療をしていきます。


浸潤性膀胱がんは内視鏡では完全に切除できませんので、膀胱全摘除術の適応になります。また、術前に抗がん剤治療などを行って、腫瘍を小さくした後に手術を行うことがあります。


膀胱がんは、基本的には内視鏡による手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術、TURBT)を行って診断します。


見た目だけでは膀胱がんかどうかを確実に判断しにくいため、切除した腫瘍を顕微鏡によって観察を行い、診断を進めていきます。


他にも治療方法として、化学療法膀胱内注入療法放射線療法があります。


初期状態の発見だと進行度も少なく、より完治に近い治療が行えます。ただし、少しでも遅れると悪性腫瘍の可能性も高くなり、各臓器への転移も進んできます。


表題でも述べたように、痛みのサインがない分、病気に気付き難いところがありますので、悪性度が高いがんであるといえます。

保険会社により、膀胱がんへの支払い対応が異なる場合も

がん保険の主な対象となるがんとは、厚生労働省大臣官房統計情報部編において、悪性新生物に分類されている疾病をいいます。悪性新生物以外の疾病は、支払い対象とはなっておりません。


しかし、契約内容に特約を付加していれば、その特約で保障対象になります。がん保険の中でも、保険会社がよく給付金内容を変動させるポイントは下記のようになります。

  • 上皮内がんは、治療を行えば3年生存率はほぼ100%

上皮内がんは転移も再発も可能性が低いため、保険会社は治りやすい病気ということを理由に、がん保険の対象外としたり、給付金を10%にしたりすることがあります。


では、上皮内がんについての給付はどうなっているのでしょうか?ある会社では、上皮内がんの給付金は10%です。


ある外資系では、上皮内がんは対象外ですが、悪性のときの給付金は5倍というのもあります。


がん保険に関しては、「上皮内がん」の扱いがどうなっているかを各保険会社の約款でチェックしましょう。

アフラックの商品別の保障内容はどう?

こちらではアフラックのがん治療サポートに関する商品で、悪性新生物の他に上皮内新生物も保障対象なのかどうかを見てみましょう。

商品名悪性新生物上皮内新生物
がん保険Days1(ALL-in含)・がん保険Days1プラス
新がん保険Days・新がん保険Daysプラス
がん保険Days・がん保険Daysプラス
がん保険寄りそうDays
がん保険f(フォルテ)・ご契約者のためのがん保険f
21世紀がん保険
スーパーがん保険・新がん保険・がん定期保険(いずれも上皮内新生物特約あり)
スーパーがん保険・新がん保険・がん定期保険(いずれも上皮内新生物特約なし)×
がん保険・優しいがん保険×

新しく販売されたがん保険(がん保険Days1・寄りそうDays等)の場合は、上皮内新生物の保障対象です。


しかし、以前に販売されていたがん保険・優しいがん保険や、スーパーがん保険・新がん保険・がん定期保険で上皮内新生物特約を付加していない商品では、残念ながら保障対象外となっています。

まとめ:膀胱がんについて、上皮内がんにも対応するのかチェックしよう!

膀胱がんの特徴と、がん保険の有用性について解説してきましたが、いかがでしたか。


この記事のポイントは、

  • 膀胱がんの治療をして、がん保険の給付金が支払われない可能性もある
  • 膀胱がんが上皮内新生物の場合、保障外となるがん保険もある
  • 膀胱がんは悪性度の高くなる傾向がある病気
  • 浸潤性膀胱がんは進行が早く、完治が困難
  • 保険会社により、膀胱がんへの支払い対応が異なる場合もある
  • 最近販売されているがん商品では、上皮内新生物が保障される商品が多い
でした。

膀胱がんをはじめがんの発症は、誰にでも起こり得るリスクです。定期検査を行い、早期発見に心がけることが大切です。

もし、がんが確認されたら、上皮内新生物でも治療サポートが受けられるよう、健康な内に保険の見直しを行っておきましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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