がん保険の夫婦型・家族型はお得なの?離婚した場合どうなる?

がんになる確率が高くなっている現在、がんに備えておくことは大切です。ですからがん保険は必要ですが、加入する際の契約の仕方が問題です。がん保険には夫婦型や本人型など契約の仕方に幾つか種類がありますが、夫婦型・本人型などそれぞれの特徴を理解しておくことは重要です。

本人型とは異なる夫婦型・家族型のがん保険とは


日本人の実に2人に1人が診断されるといわれている病気が「がん」です。


2人に1人ということであれば、夫婦のどちらかががんにかかってもおかしくないということになります(あくまで統計上ですが)。


そうなると、気になってくるのがご自身や、パートナーが加入しているがん保険の保障内容ではないでしょうか?


がん保険を考えるにあたって、「うちのがん保険は夫婦型となっているけど、どういった仕組みだっただろう?」「がん保険に改めて入るとしたら、個人型と夫婦方のどちらがいいの?」といった疑問をお持ちになる方も多いはず。


そこで、この記事では

  • 夫婦型・家族型のがん保険のメリットはどんなところ?
  • 夫婦型・家族型のがん保険のデメリットはどんなところ?
  • 夫婦型・家族型のがん保険に加入するときの注意点
について解説していきます。

この記事を最後まで読んでいただくと、「がん保険において、夫婦型(家族型)を選ぶか、個人型にするか」という疑問の解決につなげていただけると思います。

ぜひ最後までお付き合いください。 

家族型・夫婦型・個人型のがん保険とは?

がん保険に入るときに、保障がカバーされる範囲を配偶者や子供に広げることができます。


1つの保険に契約することで、被保険者以外にも複数人が保障されるということです。


がん保険は

  • 家族型
  • 夫婦型
  • 個人型(本人型)
の3つのタイプに分けられます。

結婚や出産、離婚といった家族構成の変化によって、個人型から家族型へ、夫婦型から個人型へというように保険を見直すことになります。

それぞれのタイプによって、配偶者や子供が被保険者といっしょに保障の対象となるための条件があります。

被保険者が男性の場合、「妻」と「子供」が保障の対象になるのはどのタイプでしょうか。


それぞれのタイプについて説明していきます。

がん保険の家族型とは?

がん保険の家族型は、被保険者本人だけでなく対象が配偶者や子供にも広がります。


被保険者が男性の場合、

  • 本人
  • 子供
です。

なかには配偶者が保障の対象外となるものもあります。

被保険者と同じ戸籍であることが加入の条件であるため、子どもが結婚している、養子縁組をしている場合は入ることができません

また保険会社によって子どもの年齢制限が決められており、多くの場合は20~22歳となっています。

年齢制限を超えると子供は保障の対象から外れます。

がん保険の夫婦型とは?

がん保険の夫婦型は、夫婦で保険を1つにしたもので、被保険者本人と配偶者が保障の対象になります。


被保険者が男性の場合、

  • 本人
です。

夫婦型では子供は保障の対象ではありません。

ほとんどの場合、戸籍上の夫婦であることが配偶者の条件ですが、一部で事実婚(内縁)を承認している保険会社もあります。

夫婦いっしょで管理が簡単などのメリットがありますが、デメリットもあるため、取り扱っている保険会社が少なくなっているようです。

がん保険の個人型(本人型)とは?

がん保険の個人型は、被保険者本人だけが保障されます。


被保険者が男性の場合、妻と子供は保障の対象にはなりません。


妻と子供もがん保険が必要なときは、それぞれが個人型の保険に加入することになります。


近年は保険会社がさまざまなプランを用意しており、保障内容や保険料などの選択肢が増えています。


そのため夫婦それぞれが個人型に加入することが多くなっているようです。

夫婦型・家族型のがん保険のメリット

がん保険に関わらず、保険というものは加入するきっかけがいくつもあります。


昔からの販売形式として、会社に保険の営業職員が販売に来ることもありますし、会社の団体保険で加入することもあります。


その際はがん保険として別枠で加入することもありますし、生命保険などの特約として加入することもあります。 

このように加入する方法はいろいろありますが、本人型と夫婦型・家族型の保障には共通していることもあれば、全く違った特長を持つ場合もあります。


それらの違いのうちメリットとデメリットを理解して加入することが大切です。

個人型よりも1人分の保険料が安い

夫婦型・家族型のがん保険のメリットの一番にあげられることは、なんと言っても個人型よりも保険料が安いことです。


普通の商品でも保険料が高くなると割引されることがあります。


それと同じで夫婦型・家族型のがん保険は人数が増えることになり、一つの保険としてくくった場合、保険料が安くなることがあります。 


あくまで一例ですが、終身がん保険の夫婦型における妻分の保険料と、本人型における女性の保険料の目安で比べてみたデータをご紹介します。


例えば、30歳で見てみると、夫婦型の妻の保険料が約2,800円であるのに対し、本人型の女性では約3,000円となっています。


月々で見ると200円の違いですが、保険は基本的に長くかけ続けるものです。


80歳までかけ続けたと考えると、200円×12ヶ月×50年間=120,000円ということになり、大きな差となってきます。


費用の点から考えると、夫婦だけでなく家族全員分となれば、さらに差額は大きくなるといえます。

1つの契約で夫婦・家族の保障がされ管理がしやすい

夫婦型・家族型のがん保険のもう一つのメリットは管理を行いやすいということがあります。


例えば、夫婦が本人型にそれぞれ別々に加入する場合は保険の数は2つになってしまいますが、夫婦型もしくは家族型でがん保険に加入するなら保険の数は1つで済みます。


保障内容も、基本的にはメインの被保険者に順ずるか、その保障に近いものとなりますので、理解しやすいという点もメリットの一つです。

家族型の場合、子供が多いほどお得

これまでは夫婦型・家族型のがん保険のメリットを紹介しましたが、家族型だけに絞ったがん保険のメリットを紹介するなら、それは「子供が多いほど得をする」ということがあげられます。


つまり、家族型の場合、特約としての保険料は一くくりになっていますので、子供の人数が多ければ多いほど割安になるのです。


実際問題として家族型のがん保険ではなく、お子さんの人数分だけがん保険に加入するとなると、合計するとかなりの保険料になります。


そのため、家族型で割安になることは家計が助かることになります。

夫婦型・家族型のがん保険のデメリット

これまでは夫婦型・家族型のがん保険のメリットを説明してきましたが、反対にデメリットもあります。


どんなことでもそうですが、メリットを裏側からみますとデメリットになることがあります。


それは仕方のないことですので、そのことをしっかりと理解していることがとても大切です。


夫婦型・家族型のがん保険のデメリットをきちんと理解して加入すると、デメリットが大した損にならないこともあります。


ここからは、夫婦型・家族型のがん保険のデメリットについて解説していきます。

離婚や主契約者の死亡で、保障が継続できない可能性あり

夫婦型・家族型のがん保険で一番のデメリットと考えられることは、主となる被保険者(保険がかかっている人)が死亡したり、離婚に至ってしまったときに保障の継続が困難になる可能性があることです。


夫婦型・家族型のがん保険の契約の仕方で最も多いパターンは、夫が主な被保険者となりその契約に付随する形(特約という形)でがん保険に加入するパターンです。


ですので、なんらかの理由で主となる被保険者との関係が途切れたときに保障がなくなってしまうことがあります。


そのことを理解しておくことはとても重要です。 

付随する者の保障額が主契約者より少ない

がん保険に限ったことではないのですが、基本的に夫婦型・家族型の保険の特徴として、主となる被保険者と比べると付随する人の保障額は同じか、少なく設定されています。

あくまで主となる被保険者の保障に重きをおいていますのでそのようになります。


例えば妻の保障額を夫の保障額よりも高くできないことが場合によってはデメリットになります。

夫婦の年齢差に制限がある

夫婦型・家族型のがん保険のデメリットのうち、特に注意が必要なのは夫婦の年齢差に制限があることです。


生命保険というのは死亡率が関係する保険ですが、生命保険の一種であるがん保険も死亡する確率が大きく影響します。 


一般的に、夫婦に年齢差があるということは、それだけ年齢が高い方が死亡の確率が高くなるということになります。


そういった意味から、がん保険の夫婦型に加入する際は二人の年齢差に制限が設けられています。

生命保険料控除の対象者はどちらか片方のみ

生命保険の保険料は、年末調整や確定申告の際に生命保険料控除として税額控除を受けることができます。

ですから、夫婦型・家族型のがん保険に加入する場合も、税金を安くすることができます。


しかし夫婦型・家族型のがん保険の場合、契約者1人しか生命保険料控除を受けることができなくなってしまいます。 


生命保険料控除を受けられるかどうかは実は決して侮れないことで生命保険料控除を受けられないばかりに税金が徴収されることさえあります。


この差はとても大きなものであり、税金を納める対象になってしまいますと、住民税も納めることになり、一気に税金が高くなります。


なにしろ住民税は10%もありますので、このデメリットについてはしっかりと確認することが大切です。

夫婦型・家族型のがん保険に加入するときの注意点

夫婦型・家族型のがん保険は本人型よりも保険料が安くなるのは確かですが、場合によってはそのメリットを上回るデメリットが生じることがあります。


例えば、健康状態などに問題がある場合、なんらかの理由であとから別々の保険にわかれて加入しようとしても、加入することができないケースなども起きかねません。


そうした状況になることも想定しながら夫婦型・家族型のがん保険を選ぶことが大切です。 

がん保険には通常90日間の免責期間がある

夫婦型・家族型のがん保険で注意が必要なのは免責期間に関するものです。


免責期間とは「その期間は保険の対象期間ではない」という意味のものですが、夫婦型・家族型に限らず、がん保険は90日間の免責期間が設けられているのが一般的です。


つまり、契約後90日間はその期間は保険に入ってても、保険としての効力は発生していないことになりますのでその認識を持っておくことはとても重要です。 


免責期間の仕組みに関しては以下の図を参考にしましょう。


免責期間仕組み

免責期間仕組み

契約者が死亡すると保険料払込免除も消滅する

夫婦型・家族型のがん保険に加入する際に見落とされがちなのは、契約者が夫のときに、夫が死亡したら保険料払込免除も消滅することです。


つまり、夫が先に亡くなってしまいますと保障が終了することになりますので、妻の保障だけを継続することができないことを意味します。


これについてはしつこく説明を聞くくらいの慎重さが必要です。 


今入っているがん保険やがんの保障に不安がある方は、まずは保険のプロに相談するのがおすすめです。 


今の自分に必要な保障は何か、今の保険料より安くする方法はないかなど納得できるまで無料で何度も相談できるので、大変おすすめです。


 >保険のプロに無料相談はこちら

参考:離婚してしまったら夫婦型のがん保険はどうなるの

近年、日本においても夫婦の3組に1組が離婚するという統計が出ています。


もし、離婚した場合、夫婦型で入っているがん保険はどのようになるのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?


結論から言うと、主となる被保険者については、その保障は継続します。


しかし、そこに付加されている被保険者(一般的には奥さま)についてはその保障から外れることなり、保険がなくなることになります。


もちろん、離婚後に奥様であった方が、新しくがん保険に入りなおせばよいのですが、そこにはいくつかの問題点があります。


最も大きな問題となるのは、離婚する前に奥様であった方が「がん」にかかっていた場合です。


基本的に、がんにかかったことのある方は、がん保険に入ることはできません。


しかし保険会社によっては、がんが完治してとみなされてからある一定の年数再発がなかった場合に加入できることもあります。


また、最近では引受基準緩和型保険のように、がんにかかったことがある人でも加入できる保険が発売されています。


ただし保険料が高めに設定されているなど、不利な点もあります。


そのほか年齢と保険料の関係も問題となってくることがあり、高齢での離婚の場合は入りなおすための保険料が高くなることも考えられます。

保険会社の具体的な家族型・夫婦型のがん保険について

社会状況の変化によって、家族型・夫婦型のデメリットが目立つようになり、夫婦あるいは家族がそれぞれ個人型に加入することが多くなりました。


そのため家族型・夫婦型といったプランを取り扱う保険会社は少なくなっています。


ここでは実際の保険会社のがん保険の保障内容とともに、家族型・夫婦型の取り扱い状況について紹介していきます。

チューリッヒの家族型・夫婦型のがん保険について

チューリッヒのがん保険は基本的な保障とオプション契約に分かれています。


チューリッヒは、最近は通院でのがん治療が主流になり入院日数が短くなってきていることを考慮し、基本的な保障は治療に関する費用にしぼっています。


そして入院や手術などの保障をオプションにすることで、医療現場の変化に対応しています。


基本的な保障は、

  • 放射線治療
  • 抗がん剤治療
  • ホルモン剤治療
に対し給付金が支払われます。

オプション契約は、
  • がんと診断された
  • がんの入院
  • がんの通院
  • はじめてがんと診断された
  • 先進医療を受けた
  • がんの手術
  • がんの緩和治療
  • がんと診断されたあとのストレス性疾患
のときに給付金が支払われます。

チューリッヒのがん保険には以前はプランとして夫婦型もありました。


しかし現在は夫婦型・家族型ともに取り扱われておらず、個人型のみとなっています。

アフラックの夫婦型・家族型のがん保険について

アフラックのがん保険は基本保障とオプションに分かれています。


アフラックでは近年多様化するがん治療に対し、基本保障の幅を広げ、治療費と治療関連費をまとめて保障しています。


基本保障の治療費は、

  • がん手術
  • 放射線治療
  • 抗がん剤・ホルモン剤
  • 緩和ケア療養
  • 先進医療

に対し給付金が支払われます。


また治療に関連する費用は、

  • がん診断
  • 特定診断
  • 複数回の診断
  • がんで入院
  • がんで通院
に対し給付金が支払われます。

オプションとして外見ケア給付金を付けることができます。


外見ケア給付金は、

  • 頭部や顔の手術
  • 手や足の切断手術
  • 頭髪の脱毛症状
に対する費用が保障されます。


アフラックのがん保険は、以前は家族型の契約プランがありました。


しかし現在は夫婦型・家族型ともに取り扱われておらず、個人型のみとなっています。

まとめ:夫婦型・家族型のがん保険について

ここまで、「夫婦型・家族型のがん保険について」その特徴等を解説してきましたが、いかがでしたか?


この記事のポイントは、

  • 夫婦型・家族型のがん保険のメリットは、保険料の割安感と、管理のしやすさにある
  • 夫婦型・家族型のがん保険のデメリットは、見直しの難しさと、死別・離婚といった場合に保険継続ができないことにある
  • 夫婦型・家族型のがん保険に加入するときには、保険料だけでなく、夫婦や家族の将来像を考えて保険設計する必要がある
でした。

がん保険を検討する際、「夫婦で同じ形の保険に入ったほうが管理がしやすい」「夫婦型や家族型の保険は保険料が割安」といった点から、夫婦型・家族型のがん保険を選ぶケースも多いと思われます。

そのようなメリット・デメリット、注意点などを理解した上で、後悔のない保険選びにつなげたいものですね。

がん保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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