がん保険は離婚時の財産分与対象になるか具体的な事例で解説!

離婚時に夫婦で協力して得た財産を分ける「財産分与」があります。これは生命保険だけでなく、がん保険も含まれます。がん保険に加入し、保険金を受け取っていた場合、離婚時の財産分与はどのように分けられるのか具体的な事例を元にお伝えします。





▼この記事を読んでほしい人

  • がん保険で財産分与の悩んでる方
  • 財産分与について気になる方
  • がん保険を加入している方
▼この記事を読んでわかること

  • がん保険が財産分与の対象になるか
  • 財産分与について知りたい
  • いつからが財産分与の対象なのか

内容をまとめると

  • がん保険の財産分与についてわかる
  • 共有財産か特有財産が鍵
  • がん保険は保険会社によって違う
  • 結婚前と結婚後と時期により財産分与の対象が変わる
  • がん保険の財産分与の相談ならまずはマネーキャリアで無料相談!
監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

がん保険も解約返戻金が発生する場合は財産分与の対象となる

がん保険が財産分与の対象になることもあります。


それは解約返戻金がある場合です。


解約返戻金は保険をやめた時に、返ってくるお金のことを言います。


つまりは解約返戻金があるということは、その保険は財産的価値があるということなります。


するとがん保険が夫婦生活で積み上げてきたものとみなされれば、財産分与の対象となります。


そのためあなたが利用しているがん保険が、解約返戻金があるかどうかで財産分与の対象になるかわかります。


次にがん保険が財産分与の対象となるか確認する方法を見ていきましょう。

がん保険が財産分与の対象となるか確認する方法

あなたのがん保険が財産分与の対象となるか確認する方法をお伝えします。


あなたが利用しているがん保険の保険証券を確認しましょう。


会社によっては保険証券に解約返戻金の額が書かれています。


保険証券に解約返戻金が記載されている場合は、どのくらいのお金が返ってくるか大体わかります。 


年数ごとに書かれている事が多いので確認してみてください。


仮に保険証券に解約返戻金が書かれていない場合は、保険会社に連絡して証明書をもらいましょう。


別居した時期を伝え、解約返戻金の見込額の証明書を発行してもらいましょう。


そうすれば財産分与の対象となるか、大体の額の確認がとれます。


財産分与に関わる部分ですので、解約返戻金の見込額は調べておくといいですね。

がん保険の財産分与事例:結婚前からがん保険に加入していたケース

あなたが結婚前からがん保険に加入していた場合の財産分与はどうなるのか。


全て財産分与になるのかそれとも違うのか。


それには主に以下のようなケースから考えられます。


  • 結婚後もがん保険の保険料は自分で支払っていた場合
  • 結婚後はがん保険の保険料を配偶者と協力して支払っていた場合

この2つによって財産分与の内容が変わってきます。


大事なことは「結婚前」と「結婚後」の保険料が財産分与に大きく関わってきます。


では一つずつ確認していきましょう。

ケース①:結婚後もがん保険の保険料は自分で支払っていた場合

結婚後もがん保険を自分で払っていた場合は財産分与となるのでしょうか。


この場合は婚姻後も保険料を支払っているどうかが問題となります。 


独身の時に支払った保険料は、あなたの特有財産となります。 


特有財産はあなたが独身時代に1人で稼いだお金や財産ってことです。


つまり保険証券で契約日や保険料が確認できるため、独身時代に支払っていた保険料は計算できますね。 


すると結婚後も保険料を払っていると、その分は財産分与の対象となります。


例の一つですが結婚した時から財産分与の基準日の解約返戻金にする方法があります。 


 解約返戻金 ー 独身時の返戻金 = 財産分与の対象 


例えば解約返戻金が800万、独身時の返戻金が300万とすると財産分与の対象は500万となります。

ケース②:結婚後はがん保険の保険料を配偶者と協力して支払っていた場合

結婚後はがん保険の保険料を配偶者と協力して支払っていた場合はどうなるでしょう。


この場合は財産分与の対象となります。


なぜなら夫婦で協力して得た財産とみなされることが多く、保険金受取後に離婚される場合は財産分与の対象となる可能性が高いです。


がん保険といえども解約返戻金がある場合は、お金と同じ扱いになります。


そのため結婚後に配偶者と協力して、保険料を支払っていれば財産分与の対象となります。


これはがん保険だけではなく、貯蓄性のある保険だと当てはまります。


このケースで財産分与にならない場合は、掛け捨てのがん保険の時くらいだと思ってください。


あなたのがん保険が解約返戻金があり、結婚後に協力して支払ったものは全て財産分与になると思って計算をしましょう。

がん保険の財産分与事例:結婚後にがん保険に加入したケース

では次に結婚後にがん保険に加入した場合を見ていきましょう。


以下のケースが考えられますね。


  • がん保険の保険料は自分で支払っていた場合
  • がん保険の保険料を配偶者と協力して支払っていた場合
どちらのケースも結婚後にがん保険に加入していることに変わりはありません。

2つの違いは「自分」か「配偶者と協力」かでのがん保険の保険料支払いかが要点となってきます。

この場合も財産分与がどうなるのかを一つずつお伝えしていきます。

ケース①:がん保険の保険料は自分で支払っていた場合

まずがん保険の保険料は自分で支払っていた場合、財産分与の対象になるのか。


これは財産分与の対象になります。


「自分で保険料払ってるのになんで?」と思うかもしれません。


なぜなら結婚後にがん保険に加入し自身で支払っていたとしても、夫婦で協力したと考えられ実質共有財産となる可能性があるからです。 


実質的共有財産とは夫婦の片方の名義ですが、夫婦の協力により得た財産であると評価できるような財産のことをいいます。


例えばですが結婚後に購入した家の名義が、夫婦の一方になっている場合はこれも実質的共有財産ですね。


このように結婚後に得た財産は協力して入手したものとされます。


そのためがん保険も結婚後に加入して保険料をあなたが支払っていても財産分与の対象になる可能性が高いです。

ケース②:がん保険の保険料を配偶者と協力して支払っていた場合

次にがん保険の保険料を配偶者と協力して支払っていた場合を見ていきましょう。


この場合は財産分与の対象となるのか?


これも財産分与の対象となります。


  • がん保険に加入したのが結婚後であること
  • 保険料を配偶者と協力して支払っていること
この2つから結婚後の共有財産の対象となりますね。

先ほどの結婚後にがん保険に加入し、保険料は自分で支払っていた場合でも実質的共有財産になります。

そのため協力して支払っている場合は言うまでもなく共有財産にあたりますね。

まとめると結婚後にがん保険に加入した場合は、あなたが保険料を支払う場合と配偶者と協力して支払う場合とありますがどちらも財産分与の対象となります。

結婚後に得た財産などは基本的に財産分与の対象となると思っていいでしょう。

がん保険の財産分与事例:がんに罹患したケース

がんに罹患してしまい、がん保険の保険金を受け取った場合は財産分与はどうなるのでしょうか。


保険金となると解約返戻金とはまた違う扱いになります。


ここでは次の2つのケースを確認していきます。

  • 結婚前からがんに罹患していた場合
  • 結婚後にがんに罹患した場合
ポイントとしては「結婚前にがんになっていた」のか、それとも「結婚後にがんになってしまった」のかが大事ですね。


保険金受け取ったパターンを、一つずつ確認しながらお伝えします。

ケース①:結婚前からがんに罹患していた場合

結婚前からがんに罹患していた場合は財産分与の対象となるのでしょうか。


これは財産分与の対象にならない可能性が高いです。


なぜなら結婚前にがんにかかっていた場合、本人もしくはご両親が保険料を支払っていることが多く、結婚前に保険金を受け取っている可能性があります。


そのため本人が独身時代に保険料を支払っていたり、ご両親が保険料を支払っている場合では、夫婦の財産とは関係ないと言えます。


それにより結婚後に築いた共有財産とは基本みなされません。


つまりはがんに結婚前から罹患している場合は、保険金は財産分与の対象にならない特有財産となります。


仮に配偶者ががん保険の保険金に関して共有財産と述べてきた場合は、結婚前に本人やご両親が保険料の支払いをしていたことを証明する必要があります。

ケース②:結婚後にがんに罹患した場合

では次に結婚後にがんに罹患した場合は財産分与の対象になるのか見ていきましょう。


結婚後にがんに罹患した場合は、財産分与の対象となる場合とならない場合があります。


まず財産分与の対象とならない場合。


  • がんに罹患した配偶者が1人で保険料を支払っている
  • がん保険の支払いを終えている
このような条件だと財産分与の対象とはなりません。

なぜならがんに罹患した配偶者が一人で保険料を支払い、また支払いを終えている場合は配偶者の特有財産となるため、保険金を財産分与の対象とすることができません。

では結婚後にがんに罹患しても財産分与の対象となる場合はどうでしょうか。

それは結婚後に夫婦で保険料を支払っていた場合は財産分与の対象となります。

結婚後に協力して得たモノになるため、共有財産とみなされます。

そのため財産分与の対象となります。

がん保険の財産分与割合は半分ずつが一般的

がん保険の財産分与の割合ってどうなるのでしょうか。


財産分与は半分ずつが一般的といわれます。


これはがん保険や他の財産でも言えますね。


なぜなら財産分与は基本的に、夫婦で協力して得た財産なら平等に分けましょうという考えが大きいです。


この財産はこのくらい貢献したから多く分けてもらうや、反対にそんなに貢献出来てないからあまり貰えないのかもと考える方もいます。


しかし夫婦で助け合いながら生活しているので、お互いに支えあっているという面で財産分与も平等にと言えます。


そのことからがん保険も財産分与割合は半分が妥当と言えますね。


また特殊な事案によっては半分ずつにならない場合もあります。


夫婦の片方が特殊な努力で得た財産などは、平等に分けられない可能性もあります。

財産分与を考える際には離婚時ではなく別居時が基準になる

財産分与の判定となる時期はいつからなのか、離婚した時からではないのかと思いますよね。


しかし実際に財産分与の判定がされる時期は、離婚時ではなく別居時が基準となります。


そのためまだ離婚していない場合でも、別居しているとその後に取得された財産は財産分与の対象とならないと考えられています。


たとえ婚姻関係が続いていても、別居している時点で夫婦が協力して得た財産とはいえません。


そのことから離婚した時ではなく、別居した時までが財産分与の対象となります。


それと気をつけていただきたいのが、長期の旅行や単身赴任などは別居の対象にはなりません。


周りからみて夫婦生活を解消したといえるものが別居です。


また別居していない場合は離婚時までが財産分与の対象基準になります。

がん保険の財産分与に関する不安は保険のプロに相談しよう

がん保険の財産分与といっても家庭によって条件が違います。


また法律が絡んでくることなので、個人的な解釈で早合点して大きく損をしてしまうかもしれません。


そのような心配がある方はプロに相談するのが一番です。


マネーキャリアではがん保険の財産分与についてはもちろん、以下のようなことも相談できます。

  • お金の不安ならなんでも相談できる
  • 納得いくまで何度でも無料相談
  • LINEで予約からオンライン面談までできる
このようにマネーキャリアではお金の不安をいろんな形で相談できます。

もちろん相談を受ける人はしっかりとしたプロです。

何度でも相談でき、忙しい人ならオンラインで手軽に利用もできます。

がん保険の財産分与のことについてもしっかり対応して貰えます。

またマネーキャリアではLINEで24時間予約受付ができるのも便利な点です。

またあなたが他のお金の疑問や悩みがあればぜひ利用するのも手ですね。

がん保険の財産分与に関するまとめ

がん保険の財産分与についての悩みは解決できたでしょうか。


ポイントをわかりやすくまとめますと

  • 解約返戻金があるがん保険は財産分与の対象になる
  • 保険証券や保険会社に聞いて、財産分与の対象になるか確認する
  • 結婚前と結婚後の保険料の支払いで財産分与の対象がかわる
  • 結婚後にがん保険に加入した場合は基本的に財産分与の対象
  • がんに罹患した場合の保険金は条件によれば財産分与の対象となる
  • がん保険の財産分与は半分ずつが一般的である
  • 財産分与の基準日は別居までが対象となる
がん保険の財産分与では、これらの点を押さえておくといいですね。

がん保険にもたくさん種類がありますので、まずは保険会社に聞くなり保険証券を確認するなりしてみるのがいいですね。

それにより解約返戻金があるのなら財産としてみなされますので、条件が当てはまれば財産分与の対象となります。

また結婚後にがん保険に加入したり、保険料を払ったりしていると共有財産となることも大事なポイントです。

そのため結婚後に築いた財産は、基本的に財産分与の対象となると覚えておきましょう。

これらの点を確認してみるといいですね。

それでもがん保険の財産分与が、いまいち不安な方や細かい点が分からない方はマネーキャリアを利用しましょう。

すんなりとあなたのほしい答えが手に入るかもしれません。

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