分子標的薬は治療費が高額！がん保険適用で治療費を安く抑えよう

先日、40代の女性の友人からこんな相談がありました。

「分子標的薬ってどんな薬？抗がん剤より副作用が少ないようだけど…保険適用外って本当？」

あなたがもし、今まで大きな病気をしたことがなければ、がんと聞いてもピンと来ないかもしれません。

しかし、国立研究開発法人国立がん研究センターが運営しているがん情報サービス「最新がん統計」によると男性の4人に1人が、女性の6人に1人ががんで死亡するとされています。

がんは一部の人だけがかかる病気ではありません。

まず初めに分子標的薬がどんな薬なのかを説明しましょう。

分子標的薬とは以下のような特徴の薬です。

• 正常な細胞を傷つけず、がん細胞を狙い撃ちする
• がんを攻撃するのではなく、がんの増殖を抑える

詳しく見ていきましょう！ 

分子標的治療に使用する薬を分子標的薬といいます。 

分子標的治療とは、異常な遺伝子やタンパク質をターゲットに狙い撃ちする治療です。

癌の治療方法で有名なものに「抗がん剤治療（化学療法）」がありますが、抗がん剤には正常な細胞の増殖も抑制してしまうというデメリットがあります。

以前と比べて副作用は減っているものの、脱毛などの症状に苦しめられる人も存在します。

このような、抗がん剤のデメリットを回避すべく、近年注目されているのが分子標的薬です。

がん細胞含まれる「異常な遺伝子やタンパク質」にのみ作用するため、従来よりも患者負担を減らすことが可能となりました。

分子標的薬を利用したがん治療には、抗がん剤治療などには無い、下記のような2つのメリットが存在します。

1. 抗がん剤治療と比較して副作用が少ない
2. 薬が効くか事前に確認する事が可能

なぜ、このようなメリットが生じるのでしょうか？

こちらの項目では、その理由を、分子標的薬の特徴をまじえながら簡単に説明していくので、ぜひ参考にしてください。

従来の抗がん剤治療では、正常な細胞まで傷つけてしまうため

• 脱毛
• 口内炎
• 下痢

などの症状がありましたが、がん細胞だけを狙い撃ちする分子標的薬では、そのような副反応はなくなりました。

分子標的薬のアプローチ方法は、大きく分けて2つあり、以下のような部分に作用します。

• シグナル伝達…細胞増殖させるのに必要不可欠な存在
• 血管新生…がん細胞が栄養を取り入れるために血管をつくること

患者さんの病状に合わせ、これらを阻害するのが、分子標的薬です。

分子標的薬を利用したがん治療のもう一つのメリットは、実際に薬剤を使用しなくても効果が予測可能だということです。

手術や生体検査で採取した体の組織から、がん遺伝子をピックアップし、薬の有効性を事前に確認できるため、患者さんへの負担が軽減されました。

このように、遺伝子情報レベルで治療を進めていくことをゲノム医療と言い、日本では下記のような医療機関で治療を受けることが可能です。 

令和3年10月1日現在で、厚生労働省よりゲノム医療を提供する指定病院に認定されているのは228カ所です。

特に、連携病院は年々増えてきており、全国どこにいても質の高い治療を受けられるようになってきました。

参照：厚生労働省「がんゲノム医療中核拠点病院等の一覧表」 

分子標的額において、患者さんの負担になる点は2つあります。

• 抗がん剤治療と比較すると医療費が高くなる
• 抗がん剤治療と比較すると治療期間が長い

何事にもメリットがあれば、デメリットが存在します。

大切なのはそのデメリットが自分にとって許容範囲内なのか、デメリットを軽減・回避する方法はないのかということです。

こちらの項目では、分子標的薬のデメリットについて解説していくのでぜひ参考にしてください。

分子標的薬は、抗がん剤と比較すると副作用も少なく、個々にあった治療が可能です。

しかし、一部を除く薬剤や検査以外は全額自己負担で、保険適用の対象となりません。

保険適用外というのは、単純に健康保険証が使えないだけではなく、高額療養費などの保険診療に基づく助成制度も利用できないことを示します。

簡単に言ってしまえば、患者さんは、高い医療費を際限なく支払う必要があるということです。

保険適用となる分子標的薬の例

保険適用となる薬を紹介しましたが、病状などの条件によっては保険適用とならない場合もあります。 

治療を受ける際には、治療内容だけでなく、費用についても詳細まで説明を受け、疑問があれば必ず質問するようにしましょう。

これまでの抗がん剤治療では、ある程度の治療を継続すると、体に耐性ができてしまうため、長期利用できませんでした。

対する分子標的薬の場合は、重い副作用なども少なく、年単位での長期投与も可能です。

※副作用が全く無いわけではありません

しかし、分子標的薬は投与すれば即座にがんが治る魔法の薬ではありません。

生存期間を延長させるというメリットはあるものの、効果を持続させるために絶えず利用し続けなければなりません。

継続使用の必要があるということは、それだけ医療費もかかるということです。

命のために必要とはいえ、1月あたり何万円、何十万円という支払いが長期に渡って発生することは容易なことではありません。

国立研究開発法人国立がん研究センターが運営しているがん情報サービス「最新がん統計」によると、日本人が生きている間にがんと診断される確率は男性で65％、女性で50.2％と言われています。

「2人に1人ががん」と聞くと、万が一に備えたくなる方も多いのではないでしょうか？

そんなあなたにおすすめなのががん保険です。

続いては

• がん保険の保障内容
• 先進医療特約

について解説していくので、ぜひ参考にしてください。

一般的な医療保険でも、医療費の支払いをカバーすることは可能です。

しかし、がんに対する保障のない商品では支払日数に制限があったり、先進医療には対応してもらえません。

そんな時こそがんに特化した保険が重要となります。

がん保険の主な保障内容は以下の通りです。

その他にも、手術に対する保障や、一度がんになった事のある人向けの保障など、保険会社によってさまざまな保険が存在します。

自身がどんなことに対して不安を抱いているかを明確にし、最適な商品を選べるようにしましょう。 

がん保険について調べていると、必ずと言っていいほど登場するのが先進医療という単語です。

先進医療とは、厚生労働省によって認定された高度な医療を示します。

高い技術と効果を証明されている反面、医療費負担も増加傾向にあるのが特徴です。

通常の保険商品では、先進医療に対応していないことも多く、高額な支払いに悩まされる人も少なくありません。

もしもあなたが、万が一がんになった際に、一般より進んだ医療提供を希望するのであれば、先進医療特約は欠かせないものとなるでしょう。 

先進医療特約についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

分子標的薬は保険適用外ではあるものの、先進医療に位置づけられています。

先進医療とは、保険適用はしないが、高い医療技術や効果を厚生労働省によって認められている医療です。

通常、公的保険の利用できる治療法と、保険の利用できない治療法を同時に受けることは禁じられており、併用する場合は全て自費での診療（自由診療）となります。

しかし、先進医療の場合は、保険診療と保険外診療の同時利用が公的に認められているため、診察料など本来保険適用となる部分はそのまま一部負担金を支払うことが可能です。

• 医療費の総額が150万円で、そのうち先進医療費が50万だった場合
• 先進医療費50万円は全額自己負担
• その他保険診療の部分（100万円）は患者の年齢や所得により1～3割負担

先進医療でない場合、150万円の支払いが生じるところ、先進医療の場合60万～80万円の負担で済むという訳です。

このように、分子標的薬を含めた先進医療は、特殊な位置づけであることを覚えておきましょう。

参照：厚生労働省「先進医療の概要について」

ここでは、分子標的薬による治療を行いましたが、無事加入していたがん保険で保障された方の体験談を紹介します。

今回紹介するのは、東京都のA・Tさん（50代男性）の体験談です。

• 1年ほど前にがんがみつかり、様々な治療を試していく中で分子標的薬による治療をすることになりました。先進医療ということで高額な治療費がかかるところ、がん保険に加入していたので保険金がおりました。やはり保険適用だと安心して治療に専念できますね。そもそも妻に言われてがん保険に加入したのですが、先進医療特約を付けるべきか迷ったあの時につけておいてよかったなと思っています。

「できるだけ費用を抑えて先進医療を受けたい」

「最適ながん保険に入りたいが、一人では決められない」

そんな悩みを持っている方には、マネーキャリアの保険相談がおすすめです。

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オンライン相談に対応しているので子育て中の方も、平日忙しくお仕事をしている人も気軽にご利用頂けます。

また、相談員（ファイナンシャルプランナー）は、5年から15年以上の経験を積んでいる人が登録されているため、新人が担当となることもありません。

その場で保険加入しなければいけないなどの決まりもないので、がん保険はもちろん、お金に関する悩みをお持ちの方は、試しに相談してみましょう。

この記事では、分子標的薬がどういったものか、がん保険と絡めながら解説してきました。

分子標的薬は、高い技術や効果を得られる反面、医療費が高額になる傾向にあります。

万が一病気になった時のために、治療内容や、なぜ医療費が高くなるのかを理解しておきましょう。

今回のポイントは

• 分子標的薬とは、がん細胞のみをターゲットにした薬
• 正常な細胞まで攻撃してしまう「抗がん剤」と比較すると副作用が少ない
• 投与前に有効性を調査することが可能
• 分子標的薬は「先進医療」に分類され、保険適用がされない
• 通常の保険ではがんの治療や先進医療を受けるには保障が不十分
• がん治療に備えるのであれば「がん保険」への加入がおすすめ

医療が発達し、がんの生存率も昔と比べると上昇しています。

しかし、どの手段も昨日今日で突然治るものでは無く、多額の医療費が発生するのが現実です。

不測の事態に備え、がん保険の加入なども検討しておきましょう。

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