更新日:2022/07/05
火災保険は割れた・割ってしまった窓ガラスに適用できるの?
子供が誤って窓ガラスを割ってしまった時、台風などの自然災害、熱割れ、空き巣による破損汚損は火災保険で修理費用がまかなうことが可能です。さらに、他人の家の窓ガラスを割ってしまった場合は個人賠償責任特約、賃貸マンションに住む方は、借家人賠償責任特約により窓ガラスのヒビ割れが補償できます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 火災保険は割れた窓ガラスの破損汚損に対応できる?
- 火災保険は自然災害による窓ガラスの破損汚損も補償されるの?
- 台風などの自然災害によって窓ガラスが破損汚損した場合は?
- 雹(ひょう)災、雪害による窓ガラスの破損汚損の場合は?
- 空き巣による被害を受けた場合はどうなる?
- 予想できない突発的な不意な事故による窓ガラスの破損時は?
- 物体の落下・衝突により窓ガラスが割れた場合は?
- 熱割れにより窓ガラスが割れた場合は保証がつくの?
- 実際に火災保険で窓ガラスの修理費用を受けとれた2つの事例
- 参考:火災保険以外で割れた窓ガラスを修理する4つの保険
- 窓ガラスを割ってしまった場合に役立つ特約を紹介します
- 個人賠償責任特約とは何?
- 賃貸マンション向けの借家人賠償責任特約とは?
- 窓ガラスが割れた場合の火災保険の申請方法とは?
- まとめ:火災保険を使って割れた窓ガラスを修理しよう
目次
火災保険は割れた窓ガラスの破損汚損に対応できる?
〝子どもが誤って窓ガラスを割ってしまった〟
〝台風で物が飛んできた衝撃でガラスが割れた〟
など、 日常生活の中で、意図せずに窓ガラスが破損や汚損した場合、
その修理費は予想以上に出費がかさみます。
こんな出費をまかなえる保険があるんです。
それが、万が一家が火事になったときに補償してくれる時の保険である「火災保険」です。
今回の記事では、以下にまとめて順番に解説していきます。
- 火災保険で割れたガラスを修理できる?
- 窓ガラスを割ってしまった時は、こんな特約がおすすめ
- 保険金の申請方法とは
- 窓ガラスが割れた時の補償をしてくれる会社3選
火災保険は自然災害による窓ガラスの破損汚損も補償されるの?
火災保険といえば、〝家が火事になったときに補償してくれるもの〟だと思っている人が大半だと思います。
しかし、火事だけに限らず、何かしらで窓ガラスが破損や汚損してしまったときでも補償の対象になる保険でもあります。
補償される事例は、具体的に以下のような場合です。
- 台風時に窓ガラスが割れた時
- ひょうや雪などの自然災害によって窓ガラスが割れた時
- 盗難、空き巣などで窓ガラスが割られてしまった時
- 事故により窓ガラスが割れた時
- 物の落下やぶつかった衝撃で窓ガラスが割れた時
- 熱割れによって窓ガラスが割れた時
台風などの自然災害によって窓ガラスが破損汚損した場合は?
近年、台風の影響が多発していますが、この自然災害の中での窓ガラス破損については、自然災害を補償してくれるタイプの保険に加入している場合、補償の対象になります。
雨風がひどく、被害が多数出てしまった地域では、一度に多数の申請が出るため、保険金査定に時間がかかります。
その場合は、予想以上に時間がかかってしまうこともあるので、早めに申請されると良いでしょう。
また、その場合には、破損や汚損してしまった箇所などを写真に納めておいたり、メモをしておくなどをすると、申請を行う時にスムーズです。
また、台風だけでなく、竜巻にも保険の適応が可能です。
雹(ひょう)災、雪害による窓ガラスの破損汚損の場合は?
では、大雪やひょうなどの雪災害に関してはどうなるのか?
被害が大きいため、これから雪の降る地方に引っ越しされる予定がある方には、気になるところだと思います。
ひょうやあられなどで窓ガラスが割れたり、屋根が破損してしまった場合、〝雹(ひょう)災補償〟という補償を受けることが可能です。
〝雹(ひょう)災補償〟は、雪災補償と風災補償とセットになっている場合がほとんどです。
また、ひょうとあられの違いについては、氷粒サイズの規定があり、
以下の通りになっています。
ひょう | あられ | |
---|---|---|
氷粒の直径 | 5mm以上 | 5mm以下 |
空き巣による被害を受けた場合はどうなる?
空き巣に窓ガラスを割られてしまって侵入された場合にはどうなるのでしょうか?
空き巣にガラスを割られる被害を受けた場合には、「盗難保証」という保険を使って、保険金を受けとることができます。
火災保険は、窓ガラスだけでなく、鍵やドアノブや家財道具などを壊されてしまった場合も、修理費用が出ます。
また、空き巣に入られた際の盗難時に、盗まれたものがあった場合にも保証の対象になります。
しかし、保険全てに対応しているわけではないので、加入されている保険内容によっては、保証されない場合もあるので注意が必要です。
予想できない突発的な不意な事故による窓ガラスの破損時は?
どんなに気をつけていても、日常生活の中では不意な事故に遭ったり、突発的に窓ガラスが割れてしまうことも起きてしまう可能性があります。
そういった場合の破損汚損も、保険金の対象になります。
例えば、子どもが遊んでいたおもちゃが窓ガラスに当たり、割れてしまった場合や
家具の移動最中に家具が窓ガラスに当たり、割れてしまった時などです。
このような不測かつ突破的な事故による破損汚損も、火災保険の対象になります。
物体の落下・衝突により窓ガラスが割れた場合は?
火災保険の突発的な事故には、こんなケースもあります。
飛び石が当たって破損したり、動物が衝突して窓ガラスが割れたりする場合です。
こういった予測不可能な場合にも、補償の対象になります。
窓ガラスを割ってしまった人を特定できる場合は、その人に請求することが正当ですが、その人に支払い能力がない場合や、汚損破損した原因や相手が分からない場合には、火災保険で適応することができます。
こういった万が一の時のために覚えておくとよいでしょう。
熱割れにより窓ガラスが割れた場合は保証がつくの?
〝何かにぶつけたりしたわけでないのに、窓ガラスにヒビが入っている〟
こういった場合は、「熱割れ」であることがほとんどです。
熱割れとは、直射日光による高温部分とそうでない部分の温度差によるひび割れが原因です。
近年、夏になると、地域によっては、予想を上回る猛暑になるところが増えてきました。
直射日光が当たる暑い車内でエアコンをつけると、大きな温度差が生まれ、熱割れにつながることがあります。
この熱割れについても、予測できない事故になるため、保険金請求が可能です。
実際に火災保険で窓ガラスの修理費用を受けとれた2つの事例
では、窓ガラスが割れた場合の火災保険で修理代の請求ができた時は、どのような状況だったのか?をいくつかの事例を紹介します。
- 大きな台風の影響により、強風によって飛ばされてきた看板が窓にぶつかり、窓ガラスが割れてしまった。知り合いから〝火災保険で修理代が出る〟との情報を聞き、保険会社に連絡してみたところ、補償されることになった。
大きな金額ではなかったものの、とても助かった。 - 部屋の中で子供がおもちゃを使って遊んでいたところ、おもちゃが窓ガラスに当たって破損してしまいました。以前、保険の見直しをしていただいたタイミングで、補償内容を覚えていたので、すぐに保険会社に連絡をとりました。火災保険の破損、汚損の特約で補償されるとの返事をいただき、安心しました。
参考:火災保険以外で割れた窓ガラスを修理する4つの保険
火災保険以外にも、破損汚損してしまった窓ガラスの修理費用を保証してくれる保険があります。
それが以下の4つの保険です。
- 地震保険
- 家財保険
- ガラス保険
- 車両保険
地震保険
地震による窓ガラスの破損汚損については、火災保険ではなく、地震保険での対応になります。地震保険は、単独で契約することができず、火災保険とセットでついているものが多いので一度確認しておくと安心です。
地震保険は、地震で被害にあった場合、生活再建に必要な資金が保証される保険ではありますが、損壊具合に応じて保険金の額が決まることから、窓ガラスが割れてしまったというだけでは、申請ができない可能性もあります。
家財保険
家財とは、住宅内に収容されている〝生活用の持ち物〟のことを指します。
例を出すと
- 冷蔵庫や洗濯機やテレビなどの家電
- ソファや椅子などのダイニングセット
- 棚、机、ベッド
- 食器、本、衣類
ガラス保険
ガラス保険とは、その名の通り〝ガラスそのものの破損汚損を保証してくれる保険〟のことです。
不意に当たった時の損害や台風などの風災時はもちろん、第三者によるいたずらや車の飛び込み、他物の倒壊による破損にも保険金がおります。
火災保険との主な違いは、保証内容は幅広いことです。
車両保険
車両保険とは、〝車の窓ガラスが破損汚損した時に保証してくれる保険〟のことです。
車を走らせていて、飛び石によって窓ガラスにヒビが入ったり、
いたずらによって車に傷をつけられてしまったり、当て逃げに遭ってしまった時だけでなく、車庫入れや駐車に失敗して車をこすってしまった場合などの自分の過失分にも保険が適応されます。
窓ガラスを割ってしまった場合に役立つ特約を紹介します
ここまで、ご自分の所有する窓ガラスが破損された時の対処法を説明させていただきましたが、次は、自分が相手の窓ガラスを割ってしまった時の対処法についてです。
不測かつ突発的な事故で自分や家族が加害者になってしまった時は、どうなるのでしょうか?
他人の物を壊してしまった場合、相手から壊してしまった物の損害賠償金を請求されることがあります。
しかし、こんなときに守ってくれるのが火災保険です。オプションで個人賠償特約をつけておくことで、賠償金の補償を受けとることができます。
オプションプランである〝個人賠償責任特約〟と〝賃貸向けの借家人賠償責任特約〟について、解説していきます。
個人賠償責任特約とは何?
火災保険の特約の代表格が、個人賠償責任特約という保険です。
この特約は、子供が公園で遊んでいて他人の家の窓ガラスを割ってしまったり、風災等により、自宅の鉢植えが隣の家の被害を与えてしまったりといった他人に損害を与えてしまったときに適応されるものです。
自分だけでなく、家族も補償対象になり、少額の保険料で大きな補償が得られることが最大のメリットです。
日常生活の中で、自転車に乗っていて歩行者に怪我をさせてしまったり、買い物中に高価なものを落として壊してしまったり、飼い犬が他人に噛み付いて怪我をさせてしまったりするなど、他人に対して不測かつ突発的な危害を与えてしまった場合の保険です。
賃貸マンション向けの借家人賠償責任特約とは?
賃貸マンションにお住まい方には、借家人賠償責任特約というものがあります。
入居する際に、必ず加入している保険になります。
偶然の事故によって、住んでいるお部屋に損害を与えてしまった場合は、原状回復義務に基づき、大家さんに弁償義務があります。
窓ガラスの破損だけでなく、備え付け家具を壊してしまったり、水漏れ等を起こしてしまった場合も同様です。
賃貸マンションの場合、住んでいるのは自分ですが、持ち主はあくまでも大家さんになるので、他人の家に損害を与えてしまったことになり、損害賠償を請求されることになります。
そんなときに、補償してくれるのが借家人賠償責任特約です。
しかしこの保険は、借りている物件だけの適応になるため、他の場所には補償がついていないので、もしも、範囲を広げたい場合は、個人賠償責任特約に加入しておくと安心です。
窓ガラスが割れた場合の火災保険の申請方法とは?
それでは、不測かつ突発的な事故により、窓ガラスが割れてしまった場合の申請方法をお伝えしていきます。
大きく分けると次の5ステップになります。
- 窓ガラスの修理業者に見積もりを依頼する
- 保険会社に連絡
- 保険会社から届いた書類に必要事項を揃えて返送する
- 鑑定人による現地調査
- 保険金の受け取り
まとめ:火災保険を使って割れた窓ガラスを修理しよう
火災保険で割れた窓ガラスの修理ができるということがお分かりいただけましたか?
もう一度、今回の内容をおさらいしてみましょう。
- 火災保険で割れたガラスを修理できる
- 窓ガラスを割ってしまった時は、特約を使うのがおすすめ
- 保険金の申請方法5ステップ
- 窓ガラスが割れた時の補償をしてくれる会社3選