更新日:2020/07/29
奈良県にお住まいの方必見!自転車保険への加入は義務化される?
奈良県にお住まいの皆様は、近隣の府県で自転車保険が義務化されていることをご存知のことでしょう。現時点では奈良県内での義務化はされていないけれど、今後、自転車保険が義務化される動きはでてくるのでしょうか?本記事では、自転車保険の加入の重要性について説明します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
奈良県で自転車保険の義務化はされている?
奈良県では自転車保険の義務化はされていないが、例外もある
結論としては、奈良県内で自転車保険はまだ義務化されていません。
これは、奈良県内で自転車を乗るときは自転車保険への加入が義務ではないということですが、逆に、他府県へ通勤・通学されている方や他府県から奈良県内へ通勤・通学されている方の場合、自転車保険への加入義務が発生する場合があります。
ここでは、奈良県も含めた周辺地域の自転車保険への加入義務の状況と自転車保険加入の義務化の背景について解説していきます。
他府県への通勤・通学の場合は自転車保険への加入義務あり
それでは、奈良県内での自転車保険の加入義務について、周辺地域の状況がどのようになっているのか以下の表をご覧ください。
都道府県名 | 義務化の状況 |
---|---|
奈良県 | 規制なし |
大阪府 | 義務化 |
京都府 | 義務化 |
和歌山県 | 規制なし |
兵庫県 | 義務化 |
滋賀県 | 義務化 |
三重県 | 規制なし |
今一度、普段行き来される地域が自転車保険の加入義務がある地域かどうかご確認ください。
おおむね奈良県よりも北側にある都道府県では自転車保険の加入義務が発生しているという理解でよさそうですね。
気を付けたいのが、自転車保険の加入義務は条例で定められているという点です。そのため、加入義務が地域によって異なります。例えば、奈良県にお住まいの方が大阪府へ通勤したとき、大阪府内では自転車保険の加入義務が発生します。
7都道府県の内、4都道府県で加入義務があるということを考慮すると、自転車保険の加入義務が進んでいると考えても良さそうです。その理由は詳しくは後述しますが、やはり自転車によって重大な事故が発生しているからです。
自転車保険義務化の背景にあるもの:自転車利用のリスク
自転車といえば、車のように免許があるわけでもありませんし、年齢制限があるわけでもありません。この気軽に乗れるという点がメリットですが、そのために軽車両としての意識が持てないのが実情ではないでしょうか。それが原因で、思ったよりも大きな事故が生じやすいというのが大きなデメリットと言えます。
では、重大な事故とはいえ、どれほどの事故が起こっているのでしょうか?
例えば、小学校高学年の男の子が走行中に女性に衝突するという事故が起こりました。
このとき、女性は意識不明の重体となりました。
自転車と衝突することで、意識不明になるなんて少し考えにくいと思わないでください。
他の事例では、事故の3日後に、被害者が命を落とすというものもあります。
ここまでの大きな事故になれば、被害者の方は心身ともに痛みがありますが、加害者の方は経済的な痛みも発生します。
例えば、最初の事例では、約9,500万円の損害賠償が命じられていますし、加害者の方が未成年であったから、実際には保護者の方が負担することになりました。
また、被害者の立場になれば、治療費については加害者が全額負担してくれるということはまずありません。
損害賠償には、過失割合というものがあります。これは、簡単に言えば、1つの事故でどの程度悪かったかというものです。損害賠償は、この過失割合に基づいて支払うことになります。
具体的に事例を見て解説します。
信号機のない交差点で、自転車が一時停止をせずに交差点に進んでいき、優先道路を運転していた車に衝突したときの過失割合では下記のようなものがあります。
自転車の過失割合:車の過失割合=40:60
仮に、治療費が500万円かかった場合は、
治療費×車の過失割合=500万円×60/100=300万円
つまり、治療費に500万円かかったとしたら、200万円は自己負担となります。
このような金銭的なリスクに対応するために自転車保険の加入の義務化が広がっているという背景があります。
今後、奈良県で自転車保険義務化の動きはあるか?条例改定が進んでいる?
結論としては、義務化の動きはあります。それもかなり実現に向けての動きがあります。
直近では、今年の9月に自転車保険の加入義務化を制定した条例案を提出されています。施行予定は4月を目指すということです。
実際には、施行を待つ必要がありますが、今までのニュースを見ている限りでは、おそらく奈良県内でも来年度から自転車保険の加入が義務化されていくのは間違いありません。
また、もともと奈良県内では県内を巡るサイクリングコースが作られており、平成22年には「自転車利用促進計画」が策定され、県内での自転車利用の促進が図られています。
これにより、県内の自転車利用の促進が図られるため、同時に自転車が引き起こすリスクも上昇傾向にあると考えるのが適切です。
これらのことを考えると、近い将来に自転車保険の加入義務化を実現する動きがあり、現在かなり具体的に進んでいる段階と言えます。
奈良県でも自転車保険の加入を奨励する動きあり
奈良県では、もともと自転車保険の加入を奨励してきました。
その中で中心的な役割を果たしてきたのが奈良県安全協会です。
奈良県安全協会では、自転車に保険付きTSマークを貼ることを勧めてきました。
そもそも奈良県安全協会は、道路交通安全を目的とする非営利法人です。そこが進めるTSマークとはどのようなものでしょうか。
TSマークのTSとは、「TRAFFIC SAFETY」の略で、「交通安全」という意味です。
TSマークは自転車安全整備店で点検整備を受けた自転車に貼ります。そして、TSマークには傷害保険と損害賠償保険が付帯しています。
ただし、このマークは1年間の有効期限がありますので、毎年点検を受ける必要がありますので、自転車に乗る方に安全に対する意識を醸成するという役割があります。
また、自転車安全整備店では防犯登録もされていますので、TSマークと一緒に行うことでより安心感を得ることができます。
このように、奈良県内ではこれまで自転車保険の加入を奨励してきた経緯があります。
参考:「奈良県自転車利用促進計画」について
ここでは、奈良県内で自転車利用を促進している計画について解説します。
奈良県では、奈良県自転車利用促進計画が策定されており、その目的は「広域的な周遊観光を促し、県内における滞在型観光の拡大による観光振興や地域活性化を目指すとともに、県民の健康増進や環境にやさしいまちづくり等を進めるため」とされています。
その中で、自転車を利用しやすい環境を創出するソフト事業として、自転車や荷物の配送サービス、乗り捨て型広域レンタサイクル等の提唱がされています。
また、官民協働で自転車利用を進めようとしています。
このように、奈良県内では自転車利用の促進する動きが今後活発になっていくことが予想されます。
まとめ:義務ではなくても自転車保険の加入を検討してみよう
今回は、奈良県内での自転車保険加入の義務化について解説していきましたが、いかがでしたか。
- 奈良県内では自転車保険は現在義務化されていない
- 来年度から義務化される可能性が非常に高い
以上の2点に付随して、自転車で事故を起こすと非常に高額な治療費や損害賠償額が発生する可能性かあることも確認してきました。
それだけではなく、一度事故が起こると、軽微な事故でとどまらず被害者の方が意識不明や死亡されるなど、大きな事故につながる可能性が高いこともお分かりいただけたかと思います。
また、奈良県内では今後ますます自転車利用を促進していく動きがあるため、自転車保険のニーズがますます高まっていくことが予想されます。
みなさんの自転車ライフに今回の記事をぜひ参考にしてください。
奈良県で自転車を乗る際に、自転車保険は必要なのかどうか気になりますよね。
最近では、自転車に関する事件のニュース等があって、自転車保険の義務化がすすんでいるのはご存知の方も多いかと思います。
奈良県はまだ義務化はされていないのですが、実は、現状でも奈良県から隣の府県に自転車で移動した際に、自転車保険の義務が発生することがあるのです。また近いうちに奈良県も義務化されるでしょう。
この記事では、
について解説していきます。
この記事を最後まで読んでいただくと、奈良県内の自転車保険の動向がご理解いただけることと思います。