更新日:2020/08/06
自転車保険は親子の医療費補償と損害賠償責任に備えるため!
自転車保険は子供の危険に備える大切な保険です。自転車事故の未成年の割合や高額な賠償請求がされた事例などを紹介し、子供だけでなく親子で考える自転車保険について解説。もしもの場合に損害賠償請求や医療費を補償し、親子を守る自転車保険について詳しく説明していきます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
子供の危険を考えるための親子の自転車保険
自転車は一番身近で手軽な乗り物ですが、その反面子供にとっては事故やけがが心配な乗り物でもあります。
子供には安全に自転車に乗ってほしい、いつ被害に合うかわからない、最近では歩行中のお年寄りを巻き込んだ事故も増えており、いつ加害者になるかもしれないという不安もありますよね?
実際、自転車による事故で高額賠償請求事例に発展したケースが多くあります。
子供だけでなく親の責任も問われる問題に発展しかねません。
そこでこの記事では、
- 自転車事故の未成年による割合
- 高額な賠償請求の事例
- 自転車保険を選ぶポイント
自転車事故31%は未成年によって起こっている
日常生活に自転車を使う機会が多いのはどうしても子供たちです。
統計では自転車事故の12%は14歳以下、18.8%は15歳〜19歳によって起こっており、実に全体の3割以上の自転車事故は未成年によって起こっているのです。
中には被害者に重傷を負わせるなどして高額な賠償金を支払わなければならないケースもあります。
それでは続いてその事例を紹介します。
高額な損害賠償事例が多発している
自転車事故は打撲や骨折などからひどいときには死亡事故にもつながる可能性もあります。
事故の状況によっては子供たちが加害者になり責任を負わなければならないことも少なくないのです。
そして加害者が未成年の場合、親が賠償金などの責任を負う必要があることも忘れてはいけません。
子供だけなく親子で考える必要があります。
実際に高額な賠償請求が発生した事例を紹介します。
■賠償金9500万円請求
平成20年、当時11歳の男児が乗った自転車が散歩中の67歳の女性と正面衝突し、女性は頭を強打し意識不明の状態になってしまいました。
その事故を受けて、裁判所は男児の母親に子供の監督義務を果たしていないとして9500万円を請求しました。
自転車事故ではこのように、慰謝料・その後の介護費用・逸失利益料などを合わせて高額な賠償金が請求される事例も多く、自転車だからでは済まされない事故につながることも把握しておく必要があります。
損害賠償金や親子の医療費を補償する自転車保険とは?
高額な賠償金が請求されることもあるとお伝えしてきましたが、実際は自転車保険に未加入の人も多く、損害賠償金が用意できず自己破産に陥るケースもあるといいます。
そこで現在は自転車保険を義務化する自治体も増えており、地域全体で自転車事故の問題に取り組んでいる様子がうかがえます。
それでは、損害賠償や親子の医療費を保障する自転車保険とはどのようなものを選べばいいのでしょう?
ポイントを次の3つにまとめました。
- 月に数百円〜千円で補償される親子の自転車保険
- 自転車付帯の保険 TSマーク
- 個人賠償責任保険
月に数百円〜千円で補償される親子の自転車保険
自転車保険とは自転車運転中に事故に遭ってしまった場合の通院や入院した場合の補償と相手にけがを負わせてしまった場合の補償です。
自転車保険と呼ぶこともありますが実際は自転車以外の補償にも備えられる、傷害保険や損害賠償保険のことをさします。
保険料も月数百円〜千円ほどで大きな負担にはなりません。
もちろん自転車保険という保険もありますが、多くの場合は親がすでに加入している保険に付帯できたり、カバーできるものもあるので一度加入している保険を見直してみることをオススメします。
保険の内容をよく理解していなかったために二重で加入してしまうケースもありますので注意しましょう。
自転車付帯の保険 TSマーク
TSマークとはTRAFFIC SAFETYの頭文字をとったもので自転車安全整備士が点検した自転車に貼られているものです。
自転車安全整備店にて有料の自転車点検整備を受けましょう。
するとTSマークが貼付され、保険がつきます。
TSマークが貼られた自転車には賠償責任補償、傷害補償、被害者見舞金などの補償がつき、有効期限は1年間になります。
定期的に点検を受けて保険が有効な状態にしておくのがベストですね。
個人賠償責任保険
個人賠償責任保険とはその名の通り個人が人にけがをさせてしまった場合や物を破損してしまった場合の損害賠償に備える保険です。
自転車同士や自転車とオートバイの事故などの場合でも事故の状況によって(信号無視やスマートホン操作中など、こちらに過失のある場合)は数千万円の賠償金を支払うことになることもあります。
現在では多くの場合保険の特約として契約でき、自転車保険はもちろんのこと、自動車保険や火災保険、傷害保険などについていることもあります。
そして個人賠償責任保険の被保険者は「生計をともにする同居家族」となっています。
なので、お子さんがたくさんいる場合も子供一人一人にかける必要はなく、世帯主など家族の代表者が加入していれば家族全員誰が事故を起こしても補償されるようになっています。
まとめ
いかがでしたか?
子供の危険を考える親子の自転車保険について紹介しました。
この記事でのポイントは
- 自転車事故の31%は未成年が起こしており、高額な損害賠償請求の事例もある
- 保険料は月数百円〜千円程度
- 損害賠償金や親子の医療費を補償してくれる自転車保険がある
- 自転車点検整備でついてくるTSマークという自転車保険がある
- 個人賠償責任保険は家族の代表者が加入すれば家族全員が補償される
という内容でした。
ヘルメットの着用はもちろん、小さい子供には膝当てなども利用して安全に乗ってほしいと思います。
そして自転車保険に加入し、万一の場合に備えることはもちろん、子供自身に事故の危険性や可能性を話し定期的に注意を促すことこそ親子でできる一番の安全対策ではないでしょうか。