学資保険でもクーリングオフできる?その条件はどんなもの?

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学資保険もクーリングオフすることができます。ただしクーリングオフ期間を過ぎている場合や条件がクリアしていなければ学資保険に限らず、契約を解除することはできません。その為、契約する際にはじっくり考えてから行うことが大切です。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

学資保険はクーリングオフの対象になる場合がある!

学資保険と言えばその貯蓄性の高さから、保険というよりはむしろ子どもの将来の教育資金のために毎月コツコツと積み立てていく…いわゆる貯蓄のようなイメージを持っている人も多いようです。


十分に考慮して契約したつもりの学資保険でも、加入後に「このプランでは納得ができない」となった時に、クーリングオフができることをご存知でしょうか。


今回は、

  • 学資保険で本当にクーリングオフ制度が適用される場合について
  • 学資保険をクーリングオフする際に必要なものや注意するべきこと

について解説していきます。


学資保険に加入するすべての人が必ずしも直面する問題ではありませんが、やはり学資保険への加入を検討する場合には、きちんと知っておくべき大切なことでもあります。


この記事を読んでいただければ、学資保険とクーリングオフについて必要な情報を得ることに役立つかと思います。 

そもそも学資保険って必要?

子どもの教育資金を貯める一つの手段として、学資保険に加入する人が多くいますが、本当に必要なものなのでしょうか。


家庭によっては学資保険をかけずに貯蓄で乗り切っている人や、定期預金で問題ないとしている人もいるようです。


しかし、「日々の生活の中で、自分で計画的に貯蓄していくことが難しい…」という人には、

  • 確実な貯蓄性
  • 万が一の場合の払込免除制度

などのの2つのメリットの面から、学資保険への加入をおすすめします。

学資保険にはさまざまなプランがある

学資保険は保険会社によってそれぞれ特徴があり、さまざまなプランが用意されています。


医療保障特約を付けることは保障の面で手厚くなりますが、当然支払う保険料も高くなってきます。


そのため、被保険者である子どもを含めた家庭の将来設計

  1. 保障特約の有無
  2. 支払い保険料の金額
  3. 払込方法
  4. 払い込み期間

などの条件を考慮したうえで、検討し選定してていく必要があります。

学資保険もクーリングオフできることをご存知でしょうか


学資保険に加入した後に契約を解除するためには、解約以外の方法はないと決めつけていませんか。


クーリングオフは、保険期間が1年以上ある生命保険に適用されるため、生命保険の一部である学資保険も対象となっています。

しかしながら、「気に入らないからクーリングオフする…」といった単純なものではないため、クーリングオフをする場合には、ある一定の条件をクリアする必要があるのです。

クーリングオフ制度とは

保険の契約をした後に、ほかの保険会社の学資保険のほうがいい条件だったことに気づいて、「契約自体をなかったことにしてしまいたい…」と思ったこと、ありませんか?


クーリングオフはまさにそんな時に利用できる制度であり、「契約を申し込んでから一定期間内であれば、理由を問わずに申し込みの撤回(契約の解除)をすることができる」とされています。  

独立行政法人 国民生活センター クーリング・オフ

クーリングオフできる期間

クーリングオフの対象となる期間は保険業法309条によって8日とされていますが、保険会社によってはそれよりも長い場合もあります。


そのため、自分が契約した学資保険のクーリングオフの期間を

  • 「注意喚起情報」の書面 
  • 契約の約款

 などで、期間や内容をしっかり確認しておく必要があります。


ただしこの期間は、「保険契約の申込みの撤回等に関する事項を記載した書面を交付された日」もしくは「申込み(契約)をした日」のいずれか遅い日から起算されることになっています。

保険業法(平成7年6月7日法律第105号) 第309条(保険契約の申込みの撤回等)

まずは学資保険について十分な知識をつけておこう


学資保険のクーリングオフの場合は、キャッチセールスアポイントメントセールスなどの突然の営業によって、よくよく考える時間がないまま契約をしてしまった時などを対象となっています。


クーリングオフができるからと、安易な気持ちで学資保険を契約してしまうような行為はもっての外。


そんなことを回避するためにも、まずは学資保険についてのメリット、デメリットも含めて十分な知識を得ることが必要となってくるのです。

申込み直後であれば、クーリングオフの前に「取消」が可能か確認しよう!

例えば…「保険会社に勤める知り合いの人に勧められた学資保険に、そのまま加入したものの、条件などから他社の学資保険の方に加入したい気持ちが強くなった」というような場合、もちろんクーリングオフの対象となる可能性もあるでしょう。 


学資保険の申し込みから契約成立までには数日を要しますので、契約が成立していない場合には「取消」ができるということになるのです。 


 まずは保険会社の担当さんに、電話で確認してみましょう。

【注意!】クーリングオフが適用されない場合とは

学資保険でクーリングオフが適用されない場合は、以下のとおりとなっています。

  • 保険契約することを明らかにした上で、保険会社・代理店の窓口に予約訪問して契約をした 
  • 申込者が自分で指定した場所で契約をした

そもそもクーリング・オフは、極めて悪質な訪問販売や強引な勧誘から消費者を守ることを目的とした制度です。  


すべての契約にクーリングオフが適用されるわけではないということを理解しておきましょう。

契約をする際にはじっくり考える


思いがけず学資保険の営業を受けた場合には、一度持ち帰って十分に内容を理解し、納得してから判断するようにしましょう。


学資保険の詳細な保障内容を十分に把握することなく契約してしまうようなことは、決しておすすめできません。  


自分たちの家庭の将来設計に合うより良いプランを選定するには、どのような内容でどのような保障を受けることができるのか…など、夫婦で検討を重ねる内容も決して少なくないのです。

学資保険は子どもの教育資金のための手段

学資保険はあくまでも、将来の教育資金を貯める方法のひとつです。


そのため、以下のような人の場合は、学資保険を選択する必要がないかもしれません。

  • すでに将来の学費の準備ができている
  • コツコツ計画的に貯めていくことができる
  • 自分で資産運用して資金を増やしていける

また、学資保険以外にも「低解約返戻金型終身保険」や「外貨建て保険」に加入するひともいます。
現在では、「将来の教育資金の貯め方のひとつの方法」という認識の学資保険ですが
自分に合った方法で、貯めていけるのがベストと言えるでしょう。

学資保険をクーリングオフする際に必要なものや注意するべきこと


実際にクーリングオフをする場合、どのようにしたらよいのでしょう。また、気を付けておくべきポイントもしっかり押さえておきたいものです。


クーリング・オフは、営業担当さん宛ではなく、保険会社のお客様センター宛に書面を送付します。


申請日は郵便局の消印の日となるため、クーリング期間を超えることがないように注意しましょう。


例え1日でも「すでに定められた期間を経過していた」場合は、残念ながらクーリングオフは、認められないことになります。

クーリング・オフの申請方法

基本的に実際の記載例は、以下のとおりです。


【記入例】

○○生命保険会社御中

私は契約の申込撤回を行います。
  

契約者名

被保険者名

申込日

保険種類

領収書番号  

住所

氏名    印

連絡先


クーリングオフの書面に書く内容は、学資保険を契約した時に交付された「ご契約のしおり」や「約款」「重要事項説明書」などに記載されています。


作成した書面は必ずコピーを取り、保険しておくことをおすすめします。


ハガキで出すことも可能ですが、内容証明郵便を利用することで書面の発送日や事実が証明できるため、さらに確実になります。

まとめ:場合によっては学資保険はクーリングオフの対象!


学資保険とクーリングオフについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。  


今回の記事のポイントは

  • 学資保険でクーリングオフ制度が適用されるには一定の条件がある
  • 学資保険のクーリングオフの期間を確認したうえで、超えないように留意する

でした。


実際にクーリングオフが適用されるか否かは、以下のような状況によって異なってきます。


学資保険がクーリングオフになる場合

キャッチセールスなどの突然の営業によって、そのままよく考えることなく契約の申し込みをしてしまった場合


学資保険がクーリングオフにならない場合

契約する意思を明示して契約に臨んだ場合や、契約者側から場所を指定した場合


学資保険の契約は慎重に行うべきですが、営業さんから熱心に勧誘されて仕方なく契約をしてしまった…という話は実はたくさんあり、クーリングオフについての情報を知らないばっかりに「途中解約」のリスクを負ってしまうこともあるのです。


またできることなら学資保険の「取消」や「クーリングオフ」などは、しなくて済む方がベストでもあります。


ほんの少しでも何か不安があるような契約の場合は、途中でも「断る勇気」を持つことも大切だと言えるでしょう。 

 

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