要注意!教育資金を貯めていた学資保険には相続税がかかります!

学資保険というのは子どもの教育資金のために強制的に貯金させる制度あるいは保険と考えることができます。そこには生命保険のような保障機能も入ってくるため、保障金を受け取る際には相続税がかかります。学資保険と相続税の関係を確認しておきましょう。

学資保険に相続税はかかるのか

子どもの教育資金についてしっかりとその金額を確保したいと考え学資保険に加入する方というのは日本ではかなり多いでしょう。学資保険に加入しておけば半ば強制的にそのための資金を貯金することができ勝手に引き出すことはできません。必ず契約者間の確認と承諾が必要となります。

この学資保険には単なる貯金機能のみがついているわけではありません。むしろ格安な生命保険のような保障機能に期待している方もとても多いです。

学資保険は貯金と保障という2段構えの保険となっており、堅実な運用をしていることが人気の理由の一つとなっています。


ただし、この魅力的な学資保険にも相続税をはじめとして課税対象になることがあります。保険加入と同時に考えなければならない税対策については学資保険も例外ではありません。



学資保険の契約者が死亡した場合相続税がかかる

学資保険には相続税以外にも所得税や贈与税といった税金の課税対象になることが多いです。
しかし相続税というのは基本的には財産の所有者が死亡した場合に発生します。そのため相続税というのはとてもデリケートな税金です。

学資保険の場合でも保険契約者が死亡した場合に相続税が発生する仕組みになっています。残されたご家族がただ単に損をするのではなく保険としてのサポートをその保険料に見合った分だけ行うのが望ましいと考えられます。


また相続税においては税制上の措置からも分かるように他の税金とは異なった様相を呈します。亡くなった方を生き返らすことはできませんが、まだご存命の方が負う収入の断絶、将来への不安、経済的な不利といったものを軽減することは保険でもできます。そのため少し違った様相が自然と出てきてしまうのです。

学資保険の契約者が亡くなった場合

学資保険の保険料を支払うのは基本的にはその契約者ということになります。この契約者が支払う保険料に応じて学資保険による満期金が異なってきて、あるいはその保障内容の手厚さというものが変化してくるものです。

その契約者が亡くなることで相続税が発生するわけです。いくらか他の税金とは異なるとはいえ、相続税も立派な税金です。一般的に税金というのは公共の福祉に役立てるものとはいえ搾取される側にとっては大きな負担になることもあります。

最悪の場合は相続税をはじめとする税金によって必要なものを削らなくてはならない場合もあるわけです。


こうした事態を防ぐには税制の改定だけではなく契約者を守るという観点から学資保険としても何らかのサポートをしていかなければなりません。

学資保険の支払いは免除される

学資保険には保険料支払免除の特約が一般的には付加されています。この特約によって保険料を支払わなくても良いことになります。もちろん契約は継続されますのでその学資保険の保障機能は続いたままであり満期金も獲得できます。

この特約の利用条件は契約者および被保険者に対して著しい経済的負荷および心身に対する影響が発生した場合となっています。どういいうことかというと単純に経済的負荷がかかった場合においては延滞ということになり場合によっては保険の解約ということになりますが、契約者が死亡した場合ではその家族への負担が大きいと判断でき、またそれまでに支払った保険料を運用できるため何らかの措置を講ずることになります。


学資保険では相続税の減税措置はでき無いですが、契約者本人が死亡あるいは心身に同等の障害を患った場合は保険料の払込免除の特約が利用できます。

学資保険にかかる相続税の額

相続税には非課税枠がある

相続税というものは亡くなった方の親族に当たる方へと譲渡することが一般的です。その相続については遺書などによって財産の所有者による何らかの意思表示が無い場合は配偶者とその子どもになるわけです。

この相続税に対してすべてを課税対象にするということは受け取った者が一時所得あるいは雑所得を得たときと同じように多額の税金を課すことになります。


そこで相続税には非課税枠を設け、一方的な課税を慎んでいます。特に未成年に対する課税措置は控えられ、葬儀にかかる費用やお墓と仏壇の費用は非課税となります。また生命保険金や死亡退職金など、遺産分割協議をしなくてよい財産であるみなし相続財産に関しては別の枠組みとして捉えられます。

非課税枠を超過した分に相続税がかかる

非課税として計算された分に関しては相続税が発生しませんが、その超過分に関しては相続税の対象となります。

例として夫(契約者)、妻、息子(14歳)、娘(10歳)の四人家族の場合を想定しましょう。相続税の非課税枠は


  • 3000万円+相続人の人数×600万円

です。また相続税の計算では受取人の状態を鑑みて計算され



  • 未成年者の相続税控除額=6万円×(20-年齢) 
  • 一般障害者の相続税控除額=6万円×(70-年齢) 
  • 特別障害者の相続税控除額=12万円×(70-年齢) 

という措置が取られます。そのためこのご家族の場合は4896万円までの相続であれば課税対象にはなりません。


またみなし財産に関しては


  • 500万円×相続人の人数

ですので、このご家族の場合ではさらに1500万円までのみなし財産相続に関しては非課税対象となります。合計で6396万円までが非課税となります。


学資保険の相続で争って揉めないために

学資保険に限らず遺産相続というものは家族全体のみならず、親戚などとの関係もかかわってくる場合があります。最悪の場合はドラマのように愛人が関わってきて相続の協議をしなければならないこともあります。

遺産というものは所有者つまりお亡くなりになった方の意向が重要視され公証役場などのその意向を書いた遺書を預けておく方もいます。中にはその内容に不服として納得しない方もいますが、その遺書が正当ではないと認められない限り遺書の内容に沿って遺産の相続が行われることになっています。


また遺書が無い場合でも法律によってその分配方法に関しての記載があります。そのルールに沿って遺産相続をするとよいのですが、そのルールだけではどうしても相続に関して完了できないこともあります。みなし相続財産に関してはその受取人等が決まっているため不要ですが、そのほかの相続財産に関しては協議を経なければならないことになります。


そうした争いを回避するためにも財産分与に関しては注意点があります。

遺書には財産分与について書いておくと良い

遺書には財産の所有者の意向が書いてあり、その内容が財産相続に対して大きな力を持つことになります。そこに財産分与について書いてあると相続人はその内容で決まってしまうことになります。

相続人はその遺産を受け取るか否かということを決める自由があります。中には借金に関しても含まれていますので受け取りたくないという方もいますから相続の自由が認められています。


法律では被相続人の配偶者、子ども、親、兄弟姉妹の順に相続することになっています。ここには養子であるか否かということは関係ありません。まず配偶者に対して遺産の半分、その次の子どもへ残りの財産を均等に分配するというのが一般的です。


ただし、遺産を受け取る側には最低相続分が決まっており配偶者なら1/4、子どもなら1/6となっています。遺書に全額を配偶者に譲渡すると書かれていてもそれが必ずしも実行されるわけではありません。

まとめ

遺産相続という面も含めて学資保険のことを考えておくことが大事です。学資保険も生命保険の機能を持っており、そこには相続税をはじめとする税との関係があり、その遺産がかえって負担になることもあります。

相続税というのは極めて重要な税金ですので学資保険に限らず、保険に加入する際はどのような負荷がかかるのかを考えてみるとよいでしょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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