終身保険の保険料払込期間は短いほうがお得?解約返戻金との関係は?

終身保険の保険料払込期間は設定できるということを知っていましたか。今回は、終身保険の保険料払込期間と解約返戻金の関係や、保険料の払込期間を短くすることで起きるメリットやデメリットをわかりやすく解説していきます。終身保険に加入する前にぜひチェックしてください。

終身保険の解約返戻金を増やすには”払込期間”に注目!

終身保険は、解約返戻金を受け取ることが可能という貯蓄機能を備えた保険です。

それではこの終身保険の解約返戻金を増やすためにはどうしたらよいのでしょうか


実は、終身保険の解約返戻金を増やすには、保険料の払込期間に注目する必要があるのです。


そこで今回は、終身保険の解約返戻金と、保険料の払込期間の関係について、わかりやすく解説していきます。


終身保険は保険料の払込期間が”短いほど解約返戻金は多い”

終身保険の解約返戻金はどうすれば増えるのでしょうか。

実は、終身保険は、保険料の払込期間が短いほど、解約返戻金が多くなるという特徴があります。


具体的には、どのくらい解約返戻金の額に差が出るのでしょうか。

終身保険の払込期間を10年や15年、または60歳までの短期払いがオススメ

終身保険の解約返戻金を増やしたい場合には、保険料の払込期間を10年や15年に設定したり、保険料の払い込みを60歳までに終える短期払いで契約することがおすすめです。

実際に終身保険で、保険料の払込期間を80歳までにした場合と、60歳までに払い込む短期払いで契約した場合とで、解約返戻金の返戻率を比較してみましょう。


  • 30歳男性、保険期間:終身、保険料払込期間:60歳払済
  • 保険金額500万円
  • 月払保険料:10,870円
  • 払込保険料総額 3,913,200円
  • 60歳での解約返戻金 4,301,850円(返戻率109.9%)
  • 70歳での解約返戻金 4,527,300円(返戻率115.6%)
  • 80歳での解約返戻金 4,731,200円(返戻率120.9%)

  • 30歳男性、保険期間:終身、保険料払込期間:80歳払済
  • 保険金額500万円
  • 月払い保険料 7,075円
  • 払込保険料総額 4,245,000円
  • 80歳での解約返戻金 4,732,650円(返戻率111.4%)

いかがでしょうか。


終身保険は、保険料の払込期間を終えなければ、解約返戻金の返戻率は100%を超えません(低解約返戻金型の場合)。


つまり、保険料を終身払いにすると、一生涯返戻率は100%を下回ってしまうのです。


解約返戻金の返戻率を上げるためには、保険料の払込期間を短期払いで契約しておくことをおすすめします。

他にも保険料の”一時払い”などもある

一般的に、終身保険の払込期間は短くても10年ほどですが、一時払いの終身保険も存在します。


一時払い終身保険には、以下のようなメリットがあります。


  1. 加入の条件が優しい
  2. 返戻率が5年ほどの短期間で100%を上回る
  3. 遺産相続にも使用できる

一時払いの終身保険は、一度に数百万から1,000万円ほどの保険料を支払う必要があるため、ある程度資金に余裕がある方でないと加入が難しい保険です。


しかし、解約返戻金の返戻率の高さや、相続税対策の機能などの一時払いの終身保険ならではの魅力もあります。


子供の教育資金となり、学資保険の代わりとしても活用できる

終身保険の払込期間を短く設定することで、子供の教育資金の準備ができるため、学資保険の代わりとしても活用できます。

子供が生まれてすぐに10年払いや15年払いの終身保険に加入しておくことで、子供の大学の入学資金が必要となる18歳になるころには、100%以上の高い返戻率で、解約返戻金を受け取ることが可能です。


場合によっては、学資保険より返戻率が高くなるため、子供の教育資金の準備のために、終身保険を活用することも検討してみましょう

終身保険の払込期間について注意点

ここまでは、終身保険の保険料の払い込み期間を短くすることで、解約返戻金の返戻率を増加させることができるとご紹介してきました。

それでは、終身保険の払込期間については、どのような点に注意するべきなのでしょうか。


続いては、終身保険の払込期間についての注意点をご紹介していきます。



保険料の払込期間が短いと月々の保険料も”高額”



まず注意するべき点は、保険料の払込期間を短く設定することで、月々の保険料が高額になってしまうという点です。

同じ条件での10年払い、15年払い、60歳払済、終身払いの保険料を比較すると以下のようになります。


  • 契約者:30歳男性 保険金額:500万円 保険期間:終身
  • 10年払いの場合の月額保険料 32,540円
  • 15年払いの場合の月額保険料 21,575円
  • 60歳払済の場合の月額保険料 10,870円
  • 終身払いの場合の月額保険料 6,405円

いかがでしょうか。


払込期間が短くなればなるほど、月額の保険料は高額になることがわかります。

払込期間が短い場合は、特に終身保険の早期解約には”要注意”

保険料の払込期間を短く設定することで、解約返戻金の返戻率を高くすることができますが、同時に、月額の保険料負担は高額になってしまいます。


そのため、保険料の払込期間が短い場合には、早期解約には特に注意が必要です。


保険料の払込期間が終える前に終身保険を早期解約してしまうと、支払った保険料以上の解約返戻金は受け取ることができません。


そのため、高い保険料を支払っている短期払いの契約の場合には、損が大きくなってしまう可能性があるのです。


保険料の払込期間が短い場合には、終身保険の早期解約はできるかぎりしない方がよいでしょう。

払込期間が短いと、生命保険料控除の対象となる期間が短くなる

所得控除の一つに、生命保険料控除という制度があります。

これは、1年間に支払った生命保険料を所得から控除することができ、所得税や住民税の負担を減らすことができるという制度です。


生命保険料控除の対象になるのは、1年間に支払った保険料のため、保険料の払込期間が短い場合には、生命保険料控除の対象となる期間が短くなってしまいます


税額の控除を長年にわたって受けたい場合には、注意が必要です。

短期払いの場合、払込免除特約のメリットが得られない可能性もある

終身保険には、払込免除特約を付加することができます。

払込免除特約とは、三大疾病などの特定の疾病を患った場合に、以降の保険料の払い込みの免除を受けることができる特約です。


しかし、払込免除特約の対象となるのは、保険料を払い込んでいる期間のみです。


つまり、短期払いで早めに保険料の払い込みを終えてしまった場合には、払込免除特約のメリットが得られない可能性が高まりますので、注意しましょう。

払込期間を途中で変更することも可能

終身保険の保険料の払込期間は、払込期間中に途中で変更することが可能です。

保険料の払込期間を短くした場合は、月額の保険料は上がりますが、解約返戻金の返戻率を増加させることができます。


保険料の払込期間を長くした場合は、解約返戻金の返戻率は下がってしまいますが、毎月の保険料負担額を軽減することができます。


場合によっては、最適な払込期間に変更することも検討してみましょう。


終身保険における払込期間の変更についての詳細は以下の記事をご参照ください。

終身保険の払込期間を短くできる?保険期間の変更も可能!? 

参考:払込期間や保険期間の違いとは?

保険料の払込期間保険期間の違いについてご説明します。


  • 保険料の払込期間とは、保険料を支払い続ける期間のこと
  • 保険期間とは、保障の対象となる期間のこと

よく似ている言葉なので、違いをしっかりと理解しておきましょう。


これに関連して、終身保険における保険期間の満期と払込期間の満了の違いについての詳細は以下の記事をご参照ください。

終身保険に満期はない!満期と払込期間満了の違いについて解説!

まとめ:終身保険の払込期間と解約返戻金の関係

さて、今回は、終身保険の保険料の払込期間と、解約返戻金の額の関係についてご説明してきましたが、いかがでしたか。


今回の記事のポイントは以下の通りです。


  1. 保険料の払込期間が短いほど、解約返戻金の返戻率が増加する
  2. 終身保険は解約返戻金によって学資保険としても活用できる
  3. 保険料の払込期間が短いほど、月額の保険料は高額になる
  4. 生命保険料控除や払込免除特約については要注意

いかがでしょうか。


メリットやデメリットを考えながら、保険料の払込期間を検討してみましょう

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