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経営者退職金準備のために定期保険を活用するメリット・デメリット

会社で働く従業員は、会社に退職金制度が準備されていることがほとんどですが、経営者はこの制度が適応されず、自分で準備することになります。その際に有効なのが定期保険の活用です。定期保険で退職金を準備するメリット・デメリット、有効な加入方法等をご紹介します。

定期保険は経営者の退職金準備に有効!メリットとデメリットとは?

会社の中枢ともいえる経営者が年齢などを理由に退職する場合、それまでの功労に報いるために多額の退職金が払われる場合が多くあります。


しかし、そのときに問題となるのが、経営者の退職金金額に見合うだけの資金が準備できているかということです。


また、経営者は従業員と違い、退職金規定等に基づく退職金準備がなされていない場合も多く、自分でその制度をつくらなければいけない場合もあります。


そのときに有効な手段として用いられることが多いのが、生命保険の一つである「定期保険」の活用です。


そこで、この記事では「経営者退職金の準備としての定期保険活用」として、

  • 経営者退職金準備に活用される、法人向け定期保険とは?
  • 年齢によって使い分ける「逓増定期保険」と「長期平準定期保険」
  • 定期保険で退職金を準備する際のメリットとデメリット
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を最後まで読んでいただければ、経営者退職金準備に活用される定期保険の知識を得ることに繋がるかと思います。

定期保険で経営者の退職金を準備!法人向け保険とは?

定期保険というと、保険期間に定めがあり、その保険期間が終了してもお金が返ってこない、いわゆる「掛捨て」の保険として理解されている方が多いと思いますし、これは正しい知識です。

しかし、この定期保険、実は保険期間中には一部のお金が「保険積立金」として積み上げられており、死亡時には保険金に含まれて支払われるものです(保険満了時には0になります)。

法人向けの定期保険はこの保険積立金部分を活用し、死亡時の保障と、解約時に戻ってくるお金(解約返戻金)を利用して、経営者の退職金の両方を準備できる定期保険があります。


その代表が、「逓増定期保険」「長期平準定期保険」といわれる保険商品で、主に法人向け商品として販売されています。


ここからは、この2つの保険商品の特徴と、どのような場合の退職金準備に向いているかについて解説していきます。

逓増定期保険は短期で退職金を準備!高齢役員にオススメ!

逓増定期保険とは、契約からその保障期間の間、補償額が一定ではなく、最初の補償額から約5倍まで増加していく保険です。この保険は事業が発展していくにつれ、経営者の責任が重くなり、その死亡リスクが大きくなることに対応する保険として開発されました。


それだけでなく、保障が大きくなることに対応して中にたまっていく解約返戻金額も大きくなる特徴があり、ピーク時にはそれまで支払った保険料と解約返戻金が同程度にまでなる商品もあります。


その特徴を利用し、途中解約によって返戻されたお金を退職金として活用することが可能になります。


また、逓増定期保険における解約返戻金の返戻率(払った保険料に対する解約返戻金の割合)が契約後早い段階で高率になるのも一つの特徴です。そういった意味から、ある程度短期(5年から10年)のうちに勇退退職を考えている高齢の経営者や役員にとってオススメの保険であると言えます。


ただし、この解約返戻金はピークの年を迎えた後、ある程度急速に減って行き、保険期間終了時には0になっています。ですので、退職まで長い期間があるような若い経営者の退職金準備には向かない場合があります。

長期平準定期保険は長期で退職金を準備!若い役員にオススメ!

自分で会社を興したり、先代経営者から若くして事業を引き継いだ場合などは、経営者として退職までの期間も長くなります。その場合の退職金準備として有効なのが「長期平準定期保険」という保険種類です。


この保険は一般的な定期保険と同じように、保険期間中の補償額は一定ですが、その保険期間が非常に長い(一般的には100歳)定期保険です。保障期間が一定な分、保険料も逓増定期保険に比べ安くてすみます。


長期平準定期保険の場合も中に解約返戻金が貯まっていきます。そのピークは一般的に30年後くらいと言われており、ピーク後の減少の仕方も逓増定期保険に比べて緩やかです。そういった意味から、ある程度余裕を持って退職時期を選ぶことができるというメリットもあります。


また、ある程度若い年齢のうちに長期平準定期保険に加入すると、死亡についてのリスクが高齢の人に比べ低いことから、保険料が安くなると同時に、貯蓄されていく率も高くなるため有利な場合があります。つまり、若い経営者や役員にオススメの保険であると言えます

定期保険で退職金を準備するメリットとデメリット 

法人の退職金準備については「逓増定期」や「長期平準定期」のような定期保険をかならず活用しなければならないかと言えばそういうことではありません。

社内に現金をためておき、経営者の退職時にそこから払い出すなど他にも方法はあります。


しかし、定期保険で経営者退職金を準備している法人が多いのも事実です。ここからは、定期保険がなぜ選ばれているのかと言ったメリット、そして、加入を検討するときに理解しておくべきデメリットについてご紹介していきたいと思います。

メリット1:万が一の死亡保障

定期保険で経営者の退職金を準備するメリットの一つとして、「万が一の死亡保障」が同時に準備できる点です。法人にとってその経営者の果たす役割は非常に大きなものになります。

経営者に万が一があった場合、得意先からの信用低下により受注が減ったり、銀行からの貸付を受けられなくなったりと言った事態は大いに考えられます。その場合、事業を継続し安定的な状態に回復させるためには多くの資金が必要となります。


また、残された経営者遺族の生活資金としての死亡退職金を支払うための原資も必要となります。そのような意味から、退職金の準備と同時に万が一の死亡保障が準備できるという特徴は、保険にしかない大きなメリットであると言えます。

メリット2:節税効果 

会社を経営していくにあたっては、その利益(儲け)に対して法人税が課せられます。

つまり、法人の最終利益はこの法人税を払った残りということであり、それを使って次の事業年度の展開を図っていくことになります。

この法人税に対しては、事業を行っていくに当たって重要な費用に対してはその儲けから経費としてあらかじめ差し引いて申請してよいという、ある意味の節税が認められています


項目は多岐に及んでいますが、法人が支払った生命保険料も、その保険種類によっては経費として認められているものがあります。


逓増定期保険も長期平準定期保険もその支払った保険料の一部を経費として算入することを認められた保険種類になります。


ちなみに、逓増定期保険は一般的に支払保険料の1/2あるいは1/3(契約年例や保障期間によって違う)が経費算入できますし、長期平準定期の場合は支払保険料の1/2が経費算入できます。


支払った保険料のうち、経費算入できる金額があるということは、その分最終的に法人税を払わなくてすむことになり、利益が出ている法人にとっては大きなメリットとなります。

デメリット1:長期的な資金の拘束

逓増定期保険にしろ、長期平準定期保険にしろ保険を活用するという意味では、保険を継続するためにある程度の期間にわたって、保険料を毎年払っていくことになります。

つまり、保険料支払のためにある程度大きな資金が長期的に拘束されてしまうことになります。

もちろん、保険料が払えないことを理由に、保障の額を引き下げることもできますが、その場合は中に貯まっていく解約返戻金も減少することになりますので、当初予定していた退職金額を確保することが難しくなる場合もあります。


つまり、ある程度長い期間にわたって、一定の金額がその年毎の売り上げから差し引かれてしまうという点は事業経営におけるデメリットとなり得ます。

デメリット2:早期解約での元本割れ

保険についてはその仕組み上、早期に解約をした場合、解約返戻金が支払った保険料に対して非常に小額となる場合があります。

これは支払われた保険料のうち、初めのころは死亡保険金を確保するために使われるからです。

企業経営に関しては、不測の事態もつきものですので、急に経営がうまくいかなくなり、その年の保険料の捻出が難しくなったり、解約返戻金を事業資金としてあてたいという理由から、保険の解約をすることも考えられますが、早期の解約には元本割れのリスクが付きまとうことを考えておかなくてはなりません。

まとめ

法人経営者の退職金準備に、「定期保険」活用が有効であることをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

この記事のポイントは

  • 定期保険は、法人経営者の退職金準備手段として有効である
  • 退職金準備のために活用される「逓増定期保険」と「長期平準定期保険」の特徴
  • 定期保険を使って退職金準備をする場合には、メリット・デメリットをきちんと理解することが重要である
です。

死亡保障を確保しながら、退職金の準備も同時に行うことができる定期保険、そのメリット・デメリットを十分理解したうえで、有効に活用していきましょう。


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