余計な保険料を賢く抑える!FPが解説する保険の見直しポイントとは?
更新日:2018/09/14
掲載日:2018/05/11
FPに保険や家計の無料相談をすることが一般的になってきましたが、保険相談の意義やポイントを十分に理解していますか?うまく保険の見直しができれば、有事の不安の解消と無駄な保険料の削減ができます。保険の見直しのポイントを理解して賢くFPに無料相談しましょう。
アンケートにご協力いただいたFPの方々(50音順、敬称略)









保険の見直しをする3つの重要なポイント【FPアンケート】
読者の皆さんは、加入している保険の保障に関して「今時点で」必要かどうか理解していますか?
保険の内容をよく理解していないままに、保険の営業マンに言われた通りのままの状態ではありませんか?
「毎月高い保険料を支払っているのに、無駄な保障にお金を払うのはもったいない…」
そう思っているけど、今の保険の何をどうやって見直せば良いかわからない…
この記事では、そんな読者の方向けに
- 保険の見直しの3つの見直しの重要ポイント
- 保険の見直しをすべきベストなタイミング
- 保険の見直しに保険の無料相談を利用するときの注意点
最後にアンケートを回答してくださったFPから、「保険の見直しのポイント」についてリアルなコメントを掲載しています。最後まで読んで見てください。
大前提として、加入している保険の目的を整理しておく
- 見直しのポイントは、まず保険の目的をはっきりさせること。
「何のために、何が心配で」保険に入るのかはっきりさせなければ、保険料は無駄になってしまいます。
(拝野 洋子)
現在加入している保険を、○○生命の定期死亡保険は保障目的で「万が一の時の生活費を保障するため」、××生命の終身保険は万が一の保障に加えて、「安全に余剰金を運用するため」などと、明確にしておくと見直しが簡単です。
最低限、自分が加入している保険について保障内容を保険証券でチェックしておきましょう。
それでは、保険の目的の整理が終わったら、本題に移っていきます。保険の見直しの着眼点ポイントは3つ挙げられます。
ポイント①:今の時代の、今の自分自身に必要な保障なのかどうか
保険の見直しで月数千円・数万円安くなると言うケースも多数あります。
FPのコメントを見てみましょう。
- 生命保険は一定期間のみ、「世帯主の死亡」という大きなリスクに対して加入するものです。
一方、例えば病気やケガでの入院に関しては、健康保険や勤務先の保障があるので、医療保険に加入する必要性は見出せません。
毎年必ず入院するというのであれば、話は別ですが、多くても10年に1回15日間の入院であれば、医療費はせいぜい10万円以下。
入院給付金や手術給付金も10万円くらい。
「保険に入っていてよかった」と思いがちですが、10年間の保険料は40万円くらい払っていそうですね。
とはいっても、保険に入らないで!という意味ではありません。
生命保険で備えるのは「不測の事態」に限ってください。
長い期間にわたって保険に入っていてはいけません。
加入する保険(時期)と加入しない保険(時期)のメリハリをつけて、最小限にするという感覚を身に着けましょう。
不安を何でもかんでも保険に頼るのではなく、自分の頭で考えて、賢く保険を利用していくという感覚を身につけていきましょう。
(横川由理)
例えば、子供が自立してローンを返済し終えたら、夫・妻の生命保険(定期死亡保障)は必要ないことは明らかです。
また、医療保険やがん保険に関して、医療の発達のスピードが早いこともあり、従来入っていた保険が現行のニーズに即していないことがよくあります。
そういった場合で、かつ勤務先などの保険があるようでしたら、見直ししておくのも手かもしれません。
保険は「今の時代」の「今の自分自身」にとって必要なのかどうかを考えて、賢く利用するものなのです。
ポイント②:家計に合った保険料なのかどうか
次に、家計に見合った保険料なのかをチェックしましょう。
公益財団法人生命保険文化センターの統計によれば、1世帯あたりの年間保険支払は41万円程度と言われています。
これは家計の約6%に相当するということです。
この平均から多いのか少ないのか、チェックしてみてください。
支払いすぎの場合、家計を苦しめている可能性がありますので、無駄な保険料の見直しを確実にしましょう。
必ずしも保険に加入しなくて、定期預金など貯金することも重要です。
- 保険には「入るべき保険」と、「入らなくてもよい保険」があります。
さらに、「入るべき時期」と「入らなくともよい時期」があるのです。
生活が苦しいのに「がんばって保険料を払った結果、貯蓄ができなかった」という最悪の事態に陥ってはならないのです。
保険に加入しないと、貯蓄が増えていきます。
貯蓄があるということは、生活していく上で多くのリスクに備えられます。
貯蓄がある、イコール「不利な金融商品である保険に加入しない」という大きなメリットが生まれてくるわけです。
保険と貯蓄は表裏一体。
保険料を払わない分、さらに貯蓄は増えていくでしょう。
保険を見直すことで、余計な保険料を払う必要がなくなります。
(横川 由理)
ポイント③:老後の不安材料などへの準備を考え始める
3つ目のポイントとして、新たな保険への加入の検討をしましょう。
これは、ポイント②の「家計に余裕がある」場合に限りますので注意しましょう。
保険を定期的に見直すタイミングは「年齢やライフスタイルの変化とともに新しくでてきた不安」の分の保険を検討する契機になりえます。
ここ数年では、老後の生活資金(年金保険)や介護費用(介護保険)などの老後の生活の不安がある方も多いと思います。
特に、老後の生活資金に関しては、人生の3大費用の一つなので、人生の最後まで幸せな生活ができるように保険などで貯蓄したいという悩みが多いようです。
- どうしても万一のことばかりを考え、保険に加入することが前提になっているが、長生きのリスクもぜひ考慮したい。
人生100年時代なので、リタイア後に元気で長生きした場合の備えもしっかりと準備していきたいものだ。
(正田 きよ子)
個人年金保険やiDecoを考え始めるタイミングは、早ければその分運用期間が長くなるので、効率が良いと言えます。
自分の安心感・納得感を第一にして考えるのが吉
3つのポイントを挙げましたが、最終的には、安心感・納得感が重要です。
将来に不安があるなら保険に加入すべきですし、無駄な保険料だと判断すれば解約した方が良いです。
- 保険は万一の備え。損得で考えられない部分もある。
第一は、自分がその保険に入っていることで安心なのかどうかということ。
年齢が上がり、家族構成が変わるなど、環境が変わったときは保険を見直すタイミング。
保障は適正なのかだけではなく、保険料の支払いが負担であるのなた、見直しを検討したい。
(正田 きよ子)
安心感を買うことができるような保険に加入できると良いですね。
適切な保険の見直しのタイミングについて解説して行きます。
あなたの保険、本当に必要?損していませんか?
みなさんが人生一度は加入する保険。保険を必要とする人は多いですが、正しい保険の知識がないと誤った選択をしてしまい損をしてしまうことがあります。
そんな方にはほけんROOM相談室がおすすめです。
今の保険がなんとなく不安な方や将来の保障について心配な方もお気軽に『無料で』ご相談いただけます。保険のプロがお近くのカフェやレストランに向かいます。
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保険の見直しの適切なタイミングとは?
ライフステージとは、「住宅購入」「結婚・出産」「転職・退職」「子供の独立」「ローン完済」などです。
そのほか、不安になるような機会にも定期的に見直すことが重要です。
ライフステージの切り変わりには見直しをしましょう
FPのコメントを見て行きましょう。
生活が変わるタイミング
- タイミングとしては、生活が変わるタイミングです。
独身の人なら、親から独立したとき、結婚したとき、転職したときなど。
既婚の人なら子供を持つことを考えたとき、子どもができたとき、扶養家族が増えたとき、家を買ったとき、家を売った時、どちらかが仕事をやめたり転職したとき。
年金、健康保険、失業手当など公的な給付金が今の状況でどのくらい当てになるのかきちんと認識することが大切です。
(拝野 洋子)
今と将来の「リスク」や「資金」準備
- 結婚・出産・住宅購入・子供の進学、独立・転職など、家計の収支が変わる時が見直しのタイミング。
例えば、会社員からフリーに変わると、年金や健康保険の保障が減ります。
その分、保険を大きくしなければならない事もあります。
今と将来の「リスク」や「資金」準備において保険の果たす役割は大きいです。
もちろん、保険だけでなく「貯蓄」することも大切です。(保険貧乏になってはいけません)
(冨士野 喜子)
(下のリンクは、公開時にはエラーがでないものとなっています。)
「不安」を感じたタイミングでも保険の見直しをしましょう
有名人ががんで死去した、公的な年金が減ることが閣議で決定された、介護報酬改定が行われるなど、将来の生活の不安を感じる機会があるかと思います。
そんな不安を感じるタイミングも保険を見直す機会です。
今回のアンケートでも回答されている方がいらっしゃいました。
保険の見直し相談の先送りはNO
- 見直しのタイミングは、就職・結婚・出産・住宅購入等、人生の大きなイベントがあった時の前後がベストですが、親や友人が病気になって自分の健康や備えが急に気になる時もあります。
不安のまま過ごさずに、そのような時はすぐに募集人に相談すると良いですし、ファイナンシャルプランナーでも相談にのってもらえます。
(ただ、ファイナンシャルプランナーは保険会社や代理店の営業担当者のことと誤解している人も多いので、どのようなファイナンシャルプランナーなのかは事前によく確認した方が良いです。)
生命保険は保険会社の求める健康状態でないと加入できないことから、相談を先送りせずに早め早めに行動すると良いでしょう。
(松浦 建二)
毎年5年毎に見直しをやるとベスト!
- 一番分かりやすいのは独立、就職、結婚、出産、退職等の大きなライフイベントが発生したタイミングでの見直しでしょう。
それ以外では例えば医療保険等は毎年新しい商品が次々と販売されていますのでそうした商品の検討をしても良いかと思います。
特に大きなライフイベントが無くても最低数年から5年毎ぐらいで見直しはした方が良いと思います。
(林 健太郎)
保険の見直しのためにFPに保険相談をする時の注意点
9名中5名の方が「する」と回答し、3名の方が「しなくても問題ない」と回答し、1名の方が「保険を扱わない独立系FPに相談します。」と回答しています。
「しなくても問題ない」と言っているFPの方が3名いるのが驚きのポイントでしょうか。
保険の見直し相談は相談先を選ぶことが重要!
保険の相談を行ってくれるのは、①保険会社の営業マン②専属保険代理店の担当者③複合代理店所属のFP④独立系FPがあります。
住宅や保険、投資商品など家計のバランスを考えながら保険相談できるのが独立系FPです。
複数の保険会社の商品を扱えるので、保険商品を比較しながら検討することも可能です。
「保険を扱わない独立系FPに相談します。」と回答されている方もいましたが、「いる」と回答された方も独立系FPへの相談をおすすめされている方も複数いました。
専属の代理店だと適切な見直しができない可能性も
- あえて生命保険会社の無料相談を利用する必要はあるのかは疑問です。
同じ相談をするなら、保険の販売をしていないFPに相談します。
タイミングとしては結婚するとき、子どもの進路変更、住宅購入、定年退職などライフプランが変わるときなどにオススメします。
(前佛 朋子)
保険を比較検討しながら選べるのが今の時代の保険相談
- 生命保険に加入する経路は「生命保険会社営業社員(募集人)」「保険代理店(募集人)」「通販」「インターネット」等いろいろあります。
最近は十社以上の保険商品を取り扱う保険代理店が増えました。
保険見直しの際は、自分にあった保障内容の保険に加入することが大事であり、可能ならいろいろ比較検討して最適な商品を選びたいものです。
(松浦 建二)
顧客が自分の頭で考え見直せるようにしてあげるFPであれば安心
- 見直すタイミングはライフイベントごとに見直のがいいでしょう。
65歳を基準に家族構成や年金額、就労状況を基に、保険金額を見直すのがベストです。
その際は、保険料と保険金額のバランスが非常に大切になります。
自分の人生の終わり方をイメージしながら、保険料と保険金額のベストバランスになるようにアドバイスしています。
生命保険の社員や代理店の立場が入り込むFPではなく、「ダメな商品をダメ」と指摘できるFPを見つけられるかでしょうね。
「無料(タダ)相談ほど後で、高い買い物をさせられる可能性が高いのが保険」と考えていますので、FPに頼り切るのはいけません。
生命保険商品を買うのは顧客なので、顧客が自分の頭で考え、自分で見直せるようにするのが「FPの真の役割」です。
(鳥海 光夫)
保険の見直しができなくなる前に保険の相談をしておくことも重要
- 見直しのポイントとして、理想は健康診断の前なのですが、健康診断結果で不安になる人も多いはず。
再検査で異常なしだった時こそ、見直しのチャンスなのではないでしょうか。
※再検査により異常が見つかった場合、見直しは出来なくなる可能性があります。
不安になったときこそ、保険の見直しで安心を取り戻しましょう。
(下澤 純子)
「生命保険の相談における、見直しポイントやタイミング」についてその他のFPのコメント
公的な給付金や税金控除などを確認しておく
- 公的な給付金は、支給されるまでに民間の保険より時間がかかりますが、だいぶあてになるものなので、どのようなときにどのくらいもらえるか、確認し、足りない部分を民間保険で補うといいでしょう。
(拝野 洋子)
貯蓄・投資なら保険以外の選択肢も考えておく
- 見直しのポイントはあくまでも個々人のライフプランをベースに考えるということです。
お金の戦略は保険だけに限るわけではなく、常により広い視点から戦略的に考え、行動することが大切だからです。
資産運用を考えるなら保険だけでなく株式、債権、REIT、投資信託、ETF等様々な商品がありますのでその比較検討が必要です。
そのためには資産全体と今後のキャッシュフローを把握することが必須であり、そこから資産運用戦略を立て、その戦略に適切な口座(ロケーション)と資産配分(アロケーション)を考えた上で適切な商品を選択する必要があります。
最初に保険から入ってしまうと木を見て森を見ずという状況を招く可能性が高く、この順序は大切だと考えます。
(林 健太郎)
まとめ:家計は十人十色なので自分が納得する保険の見直しを。
- 家計は十人十色です。
人と同じにする必要はありません。
「自分に合った」「自分が納得する」保険選びをする為には目先の保険料だけでなく、長い目で見た保険設計が必要です。
保険料の総額を計算してみると「こんなに払うの!?」とびっくりします。
保険は高い買い物なので、しっかり検討する必要があります。
「死亡」「入院」「がん」「三大疾病」これがいつまで必要なのか?入院だけの場合ですと、高額療養制度があるので10万円の貯蓄があれば医療保険は必要ありません。
保険料を支払ったと思って、お金を貯める事もできます。
その様に、「損害額」と「保険料」を天秤にかけて、保険が必要な時は保険で安心を買って、保険が必要なくなったら止める。
「保険だけに頼らない」生活設計をしておくことが保険と上手に付き合える、見直しのポイントです。
(冨士野 喜子)