保険が効かない!?生命保険保険料の滞納で起こる問題とその解決法!

一時的な出費の増加や払い忘れなど、誰もが起こりうる生命保険保険料の滞納。この滞納が続くことによって生命保険はどうなり、どんなデメリットがあるのか。また、滞納をしないための制度や見直しの方法、復活させるための条件などを解説していきます。

生命保険の保険料を滞納したらどうなる?




生命保険の滞納とは、保険料の支払いができていない状況のことです。

最も多い保険料の払込方法である、口座引落でいうところの、引落日に残高不足などの原因で保険料が引落(支払い)ができなくなった状態のことをいいます。

保険料の滞納は、個人の信用情報とは無関係

滞納は、契約に基づいて保険料を支払うべきところを支払っていない状態のことをいいますが、例えばこのようなことを銀行などのローンでしてしまうと、信用情報にその記録が残ってしまいます。

信用情報とは、ローンの審査やクレジットカードの審査など、お金を借りる際にその人の信用度を見るための情報のことです。


そして、その人の借入の金額や返済に遅れがないか(ローンの返済で支払いが遅れることを「延滞」といいます)などの情報が記録されており、審査をするうえでの重要な情報となります。


生命保険の保険料はローンやクレジットカードとは違い、滞納をしたからといってその情報が信用情報に記録されることはなく、無関係です。

しかし、滞納の記録は保険会社には残ります。


生命保険の保険料の滞納が続くと、正常に保険料が納められていた期間以降は保障されなくなる状態になります。つまり、「失効」します。

払込猶予期間を過ぎた場合、生命保険が失効する

払込猶予期間とは、保険会社が滞納している保険料の払込を待つ期間のことです。

この払込猶予期間内に滞納している保険料を払込すると、その保険契約は引き続き継続します。


しかし、払込猶予期間の期限までに払込できなかった場合には、その保険契約は「失効」します。


大抵の保険会社の場合、払込方法が月払い契約で2ヶ月保険料を滞納し、翌月の月末までの払込猶予期間の期限までに保険料を払込しなかった場合にその生命保険契約は「失効」します。


払込方法が半年払い、年払い契約の場合は通常の払込期日2ヶ月後月末までに払込しなかった場合に「失効」します。



滞納中の保険料の支払方法

保険料を滞納した場合の猶予期間は最大で保険料支払い月の「2カ月後」までとなっています。

この期間内に滞納した分の保険料を支払えば保障は継続します。


支払わずに期日を過ぎてしまった場合は、「失効」という状態になります。

月払いの場合は支払い月の翌月末までが期限となっていますので、2回分の保険料を滞納した時点で「失効」となります。


また半年もしくは年払いの方は、「支払い月の2カ月後まで」が猶予期間となっており、それ以降は同じく「失効」となります。


失効とは保障がされていない状態を指しますので、失効中に万が一病気や怪我になった場合は医療保障も死亡保障も保障の対象外(つまり無保険状態)となっています。 例えば保険が失効してしまった翌日に入院手術を伴う病気になった場合は、その後保険料を支払ったとしても保障の対象外となってしまいます。

滞納しそうになった、または滞納している場合の見直しポイント

今現在、滞納しているまたは滞納しそうになってしまったという状況で、その原因は様々ありますが、その一つとして収入に対して支払う保険料が大きすぎるということがあげられます。


この場合、保険料の滞納が慢性化したり、失効する可能性が高くなります。


そうならないためにも、その生命保険を見直して、余裕を持って契約を続けていけるようにする必要があります。

生命保険の保障額を少なくする

支払う保険料を安くする方法の一つとして、生命保険の保障額を減額する方法があります。

例えば、死亡保障1,000万円の契約があるとした場合に、500万円に減額するといったように保障を小さくすることができます。


また、入院保障についても日額10,000円を5,000円に減額させることができます。


減額させることによって、その分の保険料も安くなります。


減額はその生命保険の最低保障まで減らすことができますので、今後の保障と保険料を考えて見直ししましょう。


また、減額する生命保険に解約返戻金があるタイプのものであれば、減額した保障分に相当する分の解約返戻金が戻ってきます。

払い済み保険にする

払い済み保険とは、主に死亡保障の契約で解約返戻金がある生命保険において、「払い済み」をする時の解約返戻金をもとに計算された死亡保障契約の保険ことをいい、払い済み保険にすることによって以降の保険料の払い込みは必要なくなります。


また、商品によっては、解約返戻金は残り、それまでと変わらず予定利率で運用されますので、契約し続けている限り解約返戻金は増えていきます。


しかし、払い済みにすることによって保障は少なくなりますし、1度払い済みにした契約は元に戻すことができないので注意が必要です。

払い済み保険への変更に対応している保険会社

契約中の保険を、払済保険に変更する手もあります。


しかし、全ての保険会社や保険種類が払い済みに変更できるかどうかは、それぞれ異なりますので、ご自身の加入している生命保険会社に確認をしましょう。


払済に変更すれば、以後の保険料の支払いは不要です。保険期間も変わりません。

滞納しないように自動振替貸付制度を利用できる保険もある

滞納は保険会社にとっても健全な保険本来の目的を果たしていくうえで当然いいことではないため、滞納しないための制度があります。この制度のことを「自動振替貸付制度」といいます。


自動振替貸付制度はあくまでも貸付になりますので、利用した場合には利息を払わなければなりません。


ただし、保険会社が定めるこの制度の利率は銀行などの金融機関で借りることができるカードローンやフリーローンなどに比べると非常に低い利率で借りることができます。


また、その他の貸付制度としては「契約者貸付制度」というものもあります。

解約返戻金から保険料を支払う制度

自動振替貸付制度を利用することができる生命保険は、解約返戻金があるものに限られています。


解約返戻金がある生命保険において保険料の払込ができない場合に、自動で解約返戻金から保険料分を支払います。


この場合、その分の利息は払わなければならないのですが、元金については特にいつまでに返すということはなく、契約が続いている限り返済を迫られることはありません。


では、いつ返済するのかといいますと、それはその契約が終わった時です。


解約返戻金がある生命保険というと、そのほとんどが終身の死亡保障契約ですので、その契約を解約したときには解約返戻金から自動振替貸付された分を差し引くことによって、元金の返済となりますし、死亡した場合には、死亡保険金から貸付分が差し引かれて返済ということになります。

支払わなければいけない利息は保険会社によって異なります

さて、自動振替貸付制度で立て替えてもらった保険料は、利息をつけて返済しなければなりません。 


たとえば第一生命「第一生命のブライトWay」については、以下のとおりとなっています。


  • 自動振替貸付制度の金利(年率):3.0%

さらに、利息がかからない条件は、以下のとおりです。


  • 猶予期間終了後4ヶ月以内に借入れた分を返済すること
  • 猶予期間終了後3ヶ月以内に保険を解約すること

保険料を滞納して、保険が失効したらどうなる?

保険料の滞納が続き、払込猶予期間の期限が来ても保険料の払込ができなかった場合、その生命保険契約は失効します。

失効は、滞納が始まった月に遡って効力が発生しますので、失効した場合には失効した月の2ヶ月前まで遡ることになります。

失効前には保険会社から必ず通知が届きます

保険料は毎月口座引落しで支払っている人が多いと思います。


引き落としにしている場合、公共料金と同じような感覚になってしまい、毎月保険料を支払っているという事を意識しなくなってしまうと思います。


しかしさきほどからもお話ししているとおり、保険料の支払いが滞ると保険が失効してしまいますので注意が必要です。


ただ、一度保険料の支払いが止まっただけで保険が失効するわけではなく、月払いであれば翌月末までに料金を支払えば失効することはありません。


必ず保険料の滞納をおこなってしまっている場合、保険会社から必ず通知が来るので、かならず目を通すようにしましょう。


保険会社が一方的に勝手に保険を失効させることはありません。


このような失効前の通知が保険会社から届くということは、加入している保険が失効してしまうという前触れの通知なので、無視することなく目をとおして、必ず保険会社に連絡をとり、滞納分の保険料を支払うようにしましょう。

失効している間は保障はされない

失効とは、その生命保険の保障の効力を失うことですので、失効期間中にもし亡くなった、あるいは入院したなどの通常であれば保険の対象となり、保険金を受け取ることができるようなことが起きたとしても、失効中で保障されていない期間のため、保険金を受け取ることができないということになります。


ですので、保障がされない期間を作らないために、滞納が続いていたとしても極力、払込猶予期間で保険料を払込むようにしましょう。


払込猶予期間であれば保険料を払込だけで保険契約を継続させることができます。

条件をクリアすれば復活できる

もし、生命保険契約が失効してしまった場合でも、いくつかの条件を満たすことによってその保険契約を復活させることができます。
  • 条件1:失効してから3年以内(保険会社による)であること
  • 条件2:未払込保険料を払込すること
  • 条件3:健康状態の告知をすること

以上3つの条件をすべて満たすことができた場合のみ、復活させることができます。


条件1の「失効後3年以内」はそれほど問題にはならないと思いますが、条件2の「未払込保険料の払込」は数ヶ月分の保険料をまとめて払込しなければならないため、まとまったお金が必要となります。


条件3の「健康状態の告知」では、復活させるときの健康状態を告知するため、そのときの健康状態によっては復活させることができないといったことが起きる可能性があります。

まとめ

保険料の滞納は、通常起こることではないのですが、一時的に出費が多くなってしまって払込できなかったり、1度の滞納からそれを解消することができなくなったりなど、様々な理由があると思います。


しかし、滞納をし続けることによってその生命保険を失効させてしまっては、自分にとって不利益なことにしかなりません。


復活や生命保険の入り直しも、健康状態が悪ければ最悪無保険になってしまいます。


そのために、自動振替貸付制度や健康状態の告知が必要ない減額または払い済みなどの方法をうまく利用していくことをおすすめします。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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